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子供の歯並びの治療
出っ歯や受け口、八重歯の矯正

目次

「おっぱい」が作る綺麗な歯並び

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舌と唇の発達が歯並びに影響する

母乳育児
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「おっぱい」は舌の筋トレ

おっぱいをしごき出す動作で舌が発達します。哺乳時の舌を中心とした口腔筋機能の発達が歯並びに影響を与えると考えられています。

歯を綺麗に並べる為には、あごの骨の成長は欠かせません。舌の正しい使い方を習得して初めて顎の骨を押し広げることが出来るからです。

母乳を与える期間が短く、簡単にミルクが飲める人工乳首を使った哺乳瓶で育った子供は、舌の発達が十分に行われず、あごの骨が開ききらないまま歯が生えてしまうことが考えられます。そんな時、歯並びが悪くなった一因と言えるのかもしれません。

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「おっぱい」の飲み方・抱き方・姿勢

赤ちゃんを抱っこする時には、赤ちゃんの背骨がC 型(胎児姿勢)に湾曲することが重要です。赤ちゃんの手足を体の真ん中にすると背中が丸くなり、C 型姿勢になります。眉間、首、おへそを結んだラインが真直ぐになるように抱っこする事が重要です。

授乳する時も、赤ちゃんの手が前にあると飲みやすく、片手が落ちていると飲みにくくなります。

赤ちゃんの抱き方・おっぱいの飲ませ方などの不具合が、乳幼児の口腔周囲筋のバランスを崩す原因になり、歯列不正の原因にもなります。

ラッチオン

「ラッチオン」とは、赤ちゃんが吸いつこうとするタイミングに合わせて、ママが上手に乳首を赤ちゃんの口にふくませ、赤ちゃんの哺乳とママの授乳をスムーズに開始させることです。

参照:「ピジョン にっこり授乳期研究会」

舌の蠕動(ぜんどう)運動

赤ちゃんは乳首を引き寄せ上あごと舌ですっぽりと包みます。そして、舌は前後に波のようにうねりポンプの様な役割を果たします。

この舌の蠕動運動は、原始反射で、生後1ヶ月間続きます。2ヶ月を過ぎると次第に自分の意思で舌を動かす随意運動になり、満腹になるまで飲み続けます。

舌を上あごに押し当てる動作によって舌の筋肉が鍛えられます。このトレーニングが後に、舌の正しい使い方の基礎となっていきます。

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2年は続けよう母乳保育

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母乳保育の期間が二ヶ月以下だと歯列不正の危険が4倍に

フィンランド トゥルク大学 ユハ・エーリック・バレラ教授の研究

母乳保育の期間が2ヶ月以下の赤ちゃんは、9ヶ月以上母乳で育った赤ちゃんと比べると、上顎前突・八重歯・下の前歯の乱杭歯などになるリスクが4倍も高いことを指摘しています。一方、15ヶ月以上母乳で育った赤ちゃんは、こういった歯列不正が発現しにくいと報告しています。

私も所の統計では、2年以上母乳保育をした赤ちゃんでも稀に歯列不正が発現していることがあります。

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母乳分泌ホルモンは愛情ホルモン

催乳ホルモン・プロラクチンと射乳ホルモン・オキシトシンの分泌
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催乳ホルモン・プロラクチン

赤ちゃんがおっぱいを欲しがり乳首に吸い付くと、その哺乳刺激で脳下垂体から「母乳を作りなさい」という指令を下す催乳ホルモン・プロラクチンの分泌が起こります。赤ちゃんが乳輪までしっかりと咥え「深飲み」すれば更にこのホルモンの分泌は高まります。

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射乳ホルモン・オキシトシン

プロラクチンの分泌と同時に起こるのが射乳ホルモンであるオキシトシンの分泌です。オキシトシンは乳腺を収縮させ、「母乳を送り出しなさい」という指令を出すホルモンです。

これら二つのホルモンの分泌によりストレスを抑え、赤ちゃんを慈しむ母性愛が深まります。母乳保育は子育てを楽しく感じさせる最良の方法であり、家族関係を良好にし、親子の絆を強める一助となるはずです。

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自然な卒乳が理想

断乳ではなく自然な卒乳が理想

近年、子供の意思で自然と母乳を卒業する「自然卒乳」という考え方が一般的になってきました。以前は、母親の意思で母乳をやめる「断乳」という言葉が母子健康手帳にも載っていましたが、「卒乳」の方がずっと子供の自然な成長発育に有効であることがわかったからです。

ある4歳まで母乳を飲んでいた子供が、ある日突然、お母さん「僕は今日でおっぱいをやめる」と言ってお母さんの洋服を自ら下したそうです。その時、お母さんはとても感動して、その日一日眠れなかったそうです。

自然卒乳を提唱し、日本に広めたのは、橋本武夫先生です。彼のプロフィールは、新生児医療の草分けでもある生マリア病院の新生児医療センターで約40年間、新生児医療に従事し、2008年聖マリア学院大学教授、聖マリア医療福祉研究所所長などを務められました。

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母乳保育ができないときは

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咀嚼型乳首を選ぼう

母乳が無理でも口腔機能を育てるニプルがあります

赤ちゃんがおっぱいを飲むときの舌や口の周りの筋肉の動きと極めて近い動きでミルクを飲める人工乳首があります。

人工乳首の乳頭部を赤ちゃんの舌と口蓋(上顎)でしっかり挟み、押しつぶす動作をしないとミルクが出ない仕組みになっています。咀嚼型乳首は赤ちゃんにとって飲みにくい為、一旦簡単に飲めるニプルを使ってしまうと、咀嚼型乳首への切り替えが難しくなります。そういった時でも1週間ほど根気よく使い続けることが大切です。赤ちゃんもお腹が減れば、飲みにくくても使わざるを得ないからです。

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咀嚼型乳首の仕組み

上下の形の違いにより、上あごにフィットする形なのでお母さんのおっぱいを飲むように大きく口を開けて飲めます。赤ちゃんの飲む力に合わせてミルクの量が変わるクロスカットを採用しているので、卒乳までにニプルサイズを変える必要がありません。通気孔によりミルクの流れをスムーズにします。乳頭部のくっつきを防ぐのでリズミカルに飲めます。
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代表的な咀嚼型乳首

NUK (ヌーク)の咀嚼型乳首
NUK (ヌーク) の咀嚼型乳首

NUK (ヌーク)の乳首はドイツのメーカーが長年の研究で作った咀嚼型乳首です。シリコン製、天然ゴム製、月齢、口の大きさなどにより様々な種類があります。

ビーンスタークの咀嚼型ニプル
ビーンスタークの咀嚼型乳首

ビーンスターク ニプルは、日本製で大塚製薬から販売されています。母乳を飲むときと同じような筋肉の動きでミルクを飲むことができます。 新生児のときから卒乳まで二プルのサイズは1サイズです。



指しゃぶり・おもちゃ舐め

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指しゃぶり・おもちゃ舐めはどんどんさせよう

口や手指の発達に欠かせない指しゃぶり・おもちゃ舐め

4~6ヶ月になると盛んに指やおもちゃを口の中に入れる動作が始まります。これは、口の中におっぱい以外のものが入る準備だと言われています。

指をしゃぶることは、手と目と口の協調運動になり、知覚や運動機能の発達に役立っています。

また、指しゃぶりをする赤ちゃんの方が、精神が安定する為、夜泣きが少ないともいわれています。

3歳ぐらいになると手先が器用になり、周りの物に興味を持ち、おもちゃなので遊べるようになる為、自然と指しゃぶりをやめてしまう子供が多いようです。

指しゃぶり
指しゃぶり

指しゃぶりは、3歳くらいまでに止められれば全く問題ありません。むしろ、その間は自由にさせておくことが重要です。

おもちゃ舐め
おもちゃ舐め

おもちゃ舐めの様な口遊びも指しゃぶりと同様に、積極的にさせてください。ただし、安全で清潔なものを用意して赤ちゃんに与えてください。



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オススメ「口遊び」

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安全ガード付乳歯歯ブラシでの口遊び

安全ガード付乳歯歯ブラシでの口遊び

安全ガード付乳歯歯ブラシは、のどを突く心配がなく安心して使えます。対象年齢は6ヶ月以降です。

赤ちゃんにガード付き歯ブラシを与え、赤ちゃんの前でお母さんお父さんが楽しそうに歯磨きをしてください。それを見た赤ちゃんは、歯磨きのまねっこを始めます。赤ちゃんの口遊びとして歯磨きのまねっこは最適です。

日常生活の中に歯磨き動作を自然に取り込むことで、歯磨き習慣を知らず知らずのうちに身に着けることが出来るはずです。

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仕上げ磨きのコツ

赤ちゃんの仕上げ磨き

赤ちゃんの口遊びとして歯磨きのまねっこをした後は、お母さんとお父さんが互いに仕上げ磨きをしてみてください。

それを見た赤ちゃんは、仕上げ磨きが当たり前のこととして、感じられるようになります。

すると、赤ちゃん自ら進んで「仕上げ磨きをして」とおねだりしてくる様になるはずです。

この様な親子の何気ない幸せな時間の中で、歯磨き習慣が身に付くのは素晴らしいことではないでしょうか。

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4歳になっても指しゃぶりが止められない場合には

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指しゃぶりの程度を知るポイント

頑固な指しゃぶり

そもそも、指しゃぶりは、赤ちゃんがお母さんのお腹にいる時からしていることが超音波を使った子宮の観察からわかってきます。

指しゃぶりは積極的にさせなさいと前述しましたが、気長に待つのも三歳くらいまでで、4歳を過ぎても頑固な指しゃぶりが残るようなら、積極的に指しゃぶりをやめさせるようにしなければなりません。

指しゃぶりの程度を知るポイントとして
「指だこができ、指がふやけている」
「いつも口を開いて口で息をしている」
「くちゃくちゃと音を立てて食べ、口の周りの筋肉に力を入れて飲み込む」
「歯並びが悪くなってきた」
などが顕著に現れている場合は、歯科医院で相談することをお薦めします。

指しゃぶりの問題点

4歳になっても指しゃぶりが止められない子供がいます。そんな時、歯並びや発音に悪い影響が出始めます。

具体的には、上下の前歯がかみ合わないオープンバイト(開口)や上顎前突(出っ歯)になり、発音において、サ行、タ行、チャ行、シャ行が聞き取りにくくなることがあります。

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指しゃぶりが原因の歯列不正

指しゃぶりが原因で発生するオープンバイト(開口)
オープンバイト(開口)

4歳6ヶ月で指しゃぶりが止められないケースです。乳前歯の間に隙間ができて、僅かに上顎前突(出っ歯)になっています。

この時点で指しゃぶりが止められれば、オープンバイトは自然治癒します。

オープンバイトと舌突出癖
オープンバイトと舌突出癖

6歳児でオープンバイトになった前歯。指しゃぶりだけではなく、正しい舌の使い方が習得出来なかった為、前歯のすき間を舌が埋めるような悪習慣(舌突出癖)が身についてしまっています。

この状態までくると歯医者の介入(MFT、T4K、プレオルソなどの矯正治療)が必要となります。



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指しゃぶりをやめさせる魔法のステップ

ゆびしゃぶりやめられるかな―指しゃぶりの本

ステップ1 子供の気持ちを尊重し、「指しゃぶりをやめなさい」と口うるさく言い過ぎない。

ステップ2 左写真の絵本「指しゃぶりやめられるかな」(三輪康子・わかば出版)を毎晩読んで聞かせる。

ステップ3 「指しゃぶりをしなかった日」には褒めて、そのご褒美として一日1枚ずつシールを子供に渡してシール表に貼らせる。(台紙はカレンダー、便箋、ノート等を利用)

指しゃぶりをやめさせるポイント

子供がはっきりと「やめたくない」と意思表示した時には数ヶ月後に子供と話し合ってみます。やめた方が良い理由を子供のレベルで納得させることが必要だからです。

お母さんは、真剣に取り組み、あやふやな態度を子供に見せないことが重要です。また、スキンシップを図り、子供が努力している様子が認められれば沢山褒めてあげ、精神的な支えになってください。

歯並びを悪くする口腔習癖による口腔筋機能障害

口腔習癖とは

赤ちゃんの時から小学校一年生くらいまでの期間に無意識的に身についてしまった口の周りの悪習慣を口腔習癖と言います。口腔習癖は舌や口の周りの筋肉の正常な発達に影響を与え、悪い歯並びになる最大の原因と考えられています。

口腔習癖の代表的なものに「指しゃぶり」、「舌突出癖」、「口呼吸」などがあります。
態癖で歯並びに影響を与えるものとして「頬杖」、「悪い姿勢」などがあります。

口腔機能は家族内で親から子供へ模倣されて学習されます。その為、舌突出癖に伴って起こる発音障害や歯列不正などは、本人はもとより保護者も気が付いていない為、舌突出癖を問題として認識していないことが多いのです。

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こんな症状が見られたら口腔習癖が原因かも

食べ方

① 体や頭をうなずくように動かしてゴックンする。
② 食事をしている時に下顎の先端(オトガイ部)、口の周りにしわが出来る。
③ 口を開けたままピチャピチャと音を立てて食べる。
④ 硬いものを食べたがらない。
⑤ 早食い、食べるのが遅い。
⑥ 舌が、食べ物を迎えに行く→舌を思い通りに動かすことが出来ない。
⑦ 前歯や小臼歯で噛んでいる。


話し方

① 舌足らずな話し方(サ行、タ行、チャ行、シャ行)などの発音が不明瞭。
② 会話中に舌が突出して歯の間から見える。
③ 上唇を動かさずにしゃべる。


唇や口の中

① 口呼吸で唇が乾燥している。
② お口をいつもポカンと開けている→口唇閉鎖するオトガイ部にしわが出来る。
③ 開咬、上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)、乱食い歯(歯がガタガタ)などの歯列不正がある。
④ 上唇が「山」の形で下唇が分厚い。


その他

① 姿勢が悪く、いつも猫背になっている。
② ガラガラうがいが出来ない。
③ よだれが沢山あり、口角に唾液が溜まる。

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舌突出癖

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舌突出癖の原因

舌突出癖の原因

原因 ① 短期間の母乳保育や飲みやすい人工乳首の使用。
② 早過ぎる離乳食の開始。
③ 指しゃぶりによって発生した前歯の隙間を舌で閉鎖する。
④ 乳歯の前歯が早期になくなり、その空隙を舌で埋める。

舌突出癖は、タングスラスト・異常嚥下癖などと呼ばれることがあります。タングスラストは「舌を押し出す」という意味です。また、舌突出癖は、食物を飲み込むときに起こる為、異常嚥下癖ともいわれています。

なぜ物を飲み込む時、舌を前に突き出すのか?

指しゃぶりをすると前歯の間に隙間が出来ます。食事の時に物を飲み込む為には口腔内を陰圧にしなければなりません。そのため、前歯の隙間を舌で閉鎖する必要があるのです。そして、奥歯を浮かせた状態で嚥下します。

人間は、食事の時だけ物を飲み込んでいる訳ではありません。一日1,500回くらい無意識的に唾液を飲み込んでいます。舌突出癖の子供はその都度舌が突出し、前歯を押し広げていることになります。

また、安静時では舌は本来、上顎の口蓋にペタッとくっついた状態にあるのが正常なのですが、舌突出癖では舌が口蓋に付かずに低位にあることが知られています。

正常な嚥下

正常な嚥下では、上下の歯は僅かに接触し、舌は前歯の裏側に接触せず、上顎口蓋にペタッとついた状態で行われます。

異常な嚥下

異常な嚥下は、上下の歯は僅かに浮き、舌は上下前歯の間を埋めるように突出し、上顎口蓋から離れた状態で行われます。その為、異常嚥下癖では口の周りの筋肉にしわが寄り、筋肉の緊張が認められます。

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舌突出癖による口腔への影響

舌突出癖による上顎前突の例

① 悪い歯並び 開咬、上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)、歯並びがガタガタになる八重歯など。

② 発音異常 前歯の間に舌を挟んで発音する為、S音はθ音に、Z音はð音と舌足らずな発音になり、聞きづらくなります。

③ 口唇閉鎖不全 上顎前突(出っ歯)の程度が強ければ、唇を閉じにくく、いつも口をポカンと開けている状態が長くなります。そんな時、口腔内は乾燥し、唾液による口腔細菌の自浄作用が低下し、虫歯や歯肉炎・歯周病になりやすくなります。

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舌の健全な発育を阻害する便利グッツ

舌突機能の発達を遅らせるスパウト型コップやストロー付きコップ

1歳~2歳頃になると手づかみ食べをする様になります。手づかみ食べはどんどんさせることが重要です。手づかみ食べは、手、目、口などを相互に連動させる必要があり、機能発達に欠かせません。また、その後のスプーンや箸などを使った食事動作の基本を学ぶことにもなっています。この時期にスパウトマグやストローマグなどの便利グッツを使うと、舌の健全な機能発育に悪影響を与える危険性があります。

コップで飲むことは難しく、こぼしたりむせたりします。しかし、コップで飲むという動作は、唇、舌、 顎の筋肉のコントロール力を養う為の大切な体験なのです。

この便利グッツは簡単にノドの奥に水分を送り込むことが出来ます。その代償として口腔周囲筋の発達が遅れ、舌突出癖の一因となる危険性をはらんでいるのです。

スパウトマグ
スパウトマグ

吸い口付きコップ(スパウトマグ)は便利ですが、大切な嚥下機能を学習する機会を阻害してしまいます。

ストローマグ
ストローマグ

柔らかい長いストローでは舌の後方に簡単に水分が届いてしまう為、乳児型嚥下が持続します。ストローを徐々に短くしてください。そして、できるだけ早い段階でコップ飲みに切り替えてください。

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口呼吸

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鼻呼吸が良い理由

口呼吸ではなく鼻呼吸が良い理由

① 加温・加湿 外気が体温に近い温度まで温められ、湿度が加わる。極寒に住む北欧の人が鼻が高い理由はここにあるのでは。

② 雑菌やゴミ、ウイルスや細菌の除去 鼻腔(上鼻道、中鼻道、下鼻道)を外気が通過する時、大きなゴミや雑菌を除去します。上咽頭部の絨毛上皮で細菌やウイルスなどをキャッチします。

③ 効率的な酸素の取り込み 鼻呼吸は胸郭が広がりやすい為、肺胞が膨らみやすく、効率的に酸素を取り入れることが出来る。

④ 脳の冷却 鼻呼吸は「脳の冷却作用」がある為に脳の正常な作用を保ち、あらゆる能力を向上させる可能性があることが指摘されています。

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鼻づまりが原因の口呼吸

気道抵抗が少ない口呼吸

鼻呼吸は気道抵抗感が大きいことが特徴で、風邪などを引いて鼻づまりになると気道抵抗の少ない口呼吸に慣れてしまい、そのまま口呼吸に移行してしまう子供が多いのが問題です。

また、オリンピック選手も運動時には気道抵抗が少ない口呼吸を行っています。頑強な肉体を持っているにもかかわらず、意外と風邪を引きやすかったりもします。これは、口呼吸が原因と考えられています。

アデノイド・口蓋扁桃の生理的肥大の年齢による大きさの変化

鼻呼吸を妨げるアデノイド(咽頭扁桃)の肥大や鼻ポリープ(鼻茸)、鼻中隔湾曲の模式図

鼻づまりの原因 ① 扁桃腺(アデノイド肥大)

アデノイド(咽頭扁桃)は5歳から6歳をピークに生理的に肥大していきます。その後、年齢と共に縮小していきます。4歳から6歳頃の最もアデノイドが肥大した時期に、風邪などの感染症に罹ると更にアデノイドは肥大します。そんな時、気道抵抗の少ない口呼吸になり、鼻呼吸に戻ることはなく、そのまま口呼吸を続けるしまう子供が多く見られます。

アデノイド・口蓋扁桃の生理的肥大

アデノイド(咽頭扁桃)は5歳をピーク、口蓋扁桃は6歳をピークに生理的に肥大します。鼻の奥にあるアデノイドが肥大すると鼻の通りが悪くなり、口呼吸の原因になります。また、食事中は、鼻で呼吸出来ない為、口を開けたままピチャピチャと音を立てて食べたり、早食いの原因ともなります。

アデノイド・口蓋扁桃の生理的肥大の年齢による大きさの変化

新耳鼻科学第10版 南山堂(切替一郎、野村恭也)より引用改変

アデノイドの肥大が口呼吸を誘発し、歯列がV字状に狭くなる

動画の解説
鼻で呼吸をするのが普通ですが、アデノイドが肥大すると鼻呼吸がしにくくなり口呼吸へと移行します。同時に、舌が沈下して、舌は口蓋から離れてしまいます。すると、ほっぺたの筋肉が上顎歯列を内側に押す力が、舌が外側に押す力より上回ってきます。それに伴い、上顎の歯列はだんだん V 字型になり、狭くなってしまいます。

鼻づまりの原因 ② 鼻ポリープ(鼻茸)、鼻中隔湾曲

鼻の中に鼻ポリープ(鼻茸)が出来ると空気の通りが悪くなります。また、鼻の中央部が湾曲する鼻中隔湾曲症でも同様のことが起こります。こんな時、口呼吸に移行しやすくなります。ただし、この疾患の頻度は高くありません。

空気清浄機

鼻づまりの原因 ③ アレルギー性鼻炎、花粉症 ダニなどハウスダスト、犬や猫などのペットの毛・フケ、スギ花粉・ヒノキ花粉、ブタクサ花粉、ウイルス、カビ菌などのアレルギーを起こす原因物質「アレルゲン」が鼻の粘膜に触れると、一種の防御反応として、アレルギー性鼻炎が起こることがあります。

対策:ハウスダストカットタイプの空気清浄機(ダイキンがお薦め)を使う。また、犬や猫を家の中で飼わない。

プールによる鼻炎

鼻づまりの原因 ④ プールによる鼻炎 一度プールを経験すれば、目が真っ赤になるのでプールの水が目に悪いことは誰でも知っています。同様にプールの水は鼻にもよくありません。塩素系の消毒薬が鼻や喉の粘膜を刺激して鼻炎になる子供がいます。塩素の感受性は個人差がある為、鼻が詰まる、鼻水が出るなど鼻に違和感を覚えるから、泳いだ後に鼻うがい・喉うがいをしっかりする必要があります。

副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎をもっている場合には症状は更に重くたくなります。プールで水泳をするといった日常的にありふれたく行動であっても口呼吸を誘発する一因となるのです。

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先天的な解剖学的問題が原因の口呼吸

舌小帯短縮症

先天的な原因 ① 舌小帯短縮症 舌小帯は、舌の裏側についているひだ状の膜です。舌小帯短縮症では、左写真の様に舌を上に持ち上げることが出来ません。また、舌を前に突き出すと舌の先端がハート状に割れたり、舌を口蓋に付けた時の開口量が最大開口量の1/2以下の場合はかなり重度の舌小帯短縮症です。

重度の舌小帯短縮症では5~6歳頃を目安に小帯切除を行うことがありますが、口呼吸、構音障害や摂食障害などが起こっていなければ、適用とはなりません。

先天的な原因 ② 舌癒着症

舌癒着症は喉頭蓋・咽頭偏位症というのが正式名称です。下あごに付いている舌の位置が 先天的に前方に位置しているために、舌がヒキツレ(ひきつった状態)を起こし、舌の後ろにある喉頭蓋(のどの奥にあり、誤って気管に食事などが入り込まないようフタの役目をする部位)や喉頭全体が前上方に引っ張られたり曲がったりした状態のことです。

強い舌癒着症では、鼻からの空気の流れが悪い為、口呼吸になりやすいのが特徴です。

強い舌癒着症の赤ちゃんは、鼻呼吸がやりにくくおっぱいを上手く飲めません。母親の乳頭や乳房の痛みが起こったら舌癒着症を疑って見てください。

舌癒着症の治療法は、外科的手術以外にありません。

舌癒着症

日本舌癒着症学会のHPから画像を引用

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後天的な悪習慣が原因の口呼吸

後天的な悪習慣が原因の口呼吸。指しゃぶりが原因の口呼吸

悪習慣が原因① 指しゃぶり 指しゃぶりを4歳を超えて行っていると、上顎前突(出っ歯)やオープンバイト(開口)の程度が強まります。そうなると、唇を閉じにくく、いつも口をポカンと開けて、口呼吸行う時間が長くなります。

柔らかいものばかり食べてよく噛まない

悪習慣が原因② 柔らかい食べ物が多く、噛まない 一度の食事で噛む回数を調べた調査では、弥生時代:4000回、江戸時代:1500回、現代620回。

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口呼吸の顔への影響(アデノイド顔貌)

口呼吸によるアデノイド顔貌

① 上顎前突傾向、開口傾向 開咬、上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)、歯並びがガタガタになる八重歯など。

② 上下顎の歯列(アーチ)が狭く、 V 字型になる 前歯の間に舌を挟んで発音する為、S音はθ音に、Z音はð音と舌足らずな発音になり、聞きづらくなります。

③ 上唇が厚く乾燥して荒れている 上顎前突(出っ歯)の程度が強ければ、唇を閉じにくく、いつも口をポカンと開けている状態が長くなります。そんな時、口腔内は乾燥し、唾液による口腔細菌の自浄作用が低下し、虫歯や歯肉炎・歯周病になりやすくなります。

④ 面長でアップノーズ(鼻が上を向いている) 上顎前突(出っ歯)の程度が強ければ、唇を閉じにくく、いつも口をポカンと開けている状態が長くなります。そんな時、口腔内は乾燥し、唾液による口腔細菌の自浄作用が低下し、虫歯や歯肉炎・歯周病になりやすくなります。

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口呼吸の全身的及び歯科領域への弊害

口呼吸の全身的及び歯科領域への弊害

① 口腔内乾燥による歯周病、虫歯、口臭 開咬、上顎前突(出っ歯)、反対咬合(受け口)、歯並びがガタガタになる八重歯など。

② 咽頭部感染による免疫システム機能不全 喉の奥を輪っか状に取り囲むアデノイド(咽頭扁桃)、耳管扁桃、舌扁桃、口蓋扁桃などの扁桃腺をワルダイエル扁桃輪と呼んでいます。ワルダイエル扁桃輪は免疫機能をつかさどる組織で、鼻呼吸で十分な機能が発揮されます。

③ 喘息口呼吸により気管支の収縮が起こり、喘息が起こりやすい。重症な喘息患者の8~9割が口呼吸をしているとの報告があります。

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口呼吸から鼻呼吸へ変える方法

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「あいうべ体操」

「あいうべ体操」

「あいうべ体操」は、口呼吸を鼻呼吸に改善していく口の体操のことです。

考案者は、福岡のみらいクリニック院長今井一彰先生です。

①~④を1日30セットを目安に毎日続ける。

①【あ】「あー」と口を大きく開く。

②【い】「いー」と口を大きく横に広げる。(口角を上方、後にしっかり引く)

③【う】「うー」と口を強く前に突き出す。(口をすぼめ、口の周りの筋肉をギュッと力を入れる。)

④【べ】「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす。

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鼻うがい

鼻うがい薬

病気が治る鼻うがい健康法 上咽頭部の、粘膜は繊毛上皮で出来ています。ここで細菌やウイルス等の細かい異物をキャッチします。

上咽頭部に炎症が起こるとその直上にある視床下部に様々な影響を与えると考えられています。視床下部には、体温調節中枢、下垂体ホルモンの調節中枢、浸透圧受容体などがあります。また、視床下部は生殖行動や飲水行動、睡眠などの本能行動の中枢、及び怒りや不安などの情動行動の中枢部もあるからです。

口うがいをしても、上咽頭部を綺麗にすることはできません。そこで、鼻うがいを推奨しているのが腎臓内科医師の堀田修先生です。

上咽頭の模式図

日本病巣疾患研究会のホームページの堀田修「病気が治る鼻うがい健康法」2011年KADOKAWA)より引用

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馬油(ソンバーユ)で点鼻

馬油(ソンバーユ)で点鼻

「あいうべ体操」を発案した「みらいクリニック」院長 今井一彰先生お薦めの馬油(ソンバーユ)を使った点鼻です。寝る前に1ml程度両方の鼻から垂らすだけです。馬油には固形タイプもありますが、点鼻には液体タイプを使用してください。この液状タイプを鼻腔から入れることで、のどちんこの裏の鼻咽腔の炎症を取っていきます。

馬油の第一の効果として人体の皮膚の完全殺菌も等しい力「完全捕菌」をすること「保湿」であると今井先生は話しています。その為、みらいクリニックでは、馬油の点鼻を指導し、アトピー性皮膚炎にも効果を上げている様です。

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就寝時の鼻呼吸を促す口閉じテープ

就寝時のテープ

優肌絆 肌にやさしいテープ 不織布(白) 太幅 25mm*4.5m ニトムズ。

敏感肌や赤ちゃんにも使える、お肌にやさしい不織布のテープを就寝時に唇に縦に貼って寝るだけです。

口呼吸の予防になり、口・のどの乾燥、いびきの音を予防し、眠りの質を向上できます。

口閉じ専用テープが他社から販売されていますが、「肌にやさしいテープ」が安くて良いと思います。購入するときは「太幅」をお薦めします。

※ 小林製薬から鼻呼吸を促す「ナイトミン」、三晴社からは「ネルネル」という口閉じ専用テープが販売されています。

歯並びを悪くする態癖(姿勢、寝相)

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態癖(体癖)とは

矯正治療を行ってもなかなか良くならないことがあります。そんな時は態癖を疑います。態癖とは日常生活の中で、無意識的に行う習癖のことです。例えば、うつ伏せ寝、ショルダーバックを常に同じ肩にかける、頬杖を付く、テレビを見るときいつも同じ方向を向いて見るなどです。また、態癖とは異なりますが、管楽器でオーボエ、クラリネットなどリードを上下の唇に挟んで演奏している場合など上顎前突が治りにくいことがあります。


この程度の態癖で歯が動いてしまうことなどあるんですかと疑問に感じる方もいると思いますが、歯の移動には僅か5グラム程度の弱い力が持続的にかかれば、簡単に動いてしまうものなのです。

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こんな態癖ありませんか?

頬杖
頬杖
  • ・常に頬杖をついている子供は歯並びが悪くなるばかりか、あごの骨の変形も起こり左右対称の顔貌になってしまうことがあります。
うつ伏せ寝
うつ伏せ寝
  • ・常に同じ側を下に向けて寝ていると、そちら側から持続的に顔面の骨や筋肉が押され顔の変形や歯列不正の原因となります。
スマホや読書を寝ながら行う
スマホや読書を寝ながら行う
  • ・寝ながらスマホや読書を行うと、頬杖をついたり、枕の上に顎を乗せるなど歯列不正の原因になる力がかかり続けることになります。
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管楽器の演奏

管楽器の演奏

オーボエ、クラリネットなどの吹奏楽のクラブ活動 オーボエ、クラリネットなどリードを唇にはさんで歯で軽く噛む管楽器は、上顎前歯を前方に押し出し下顎前歯を舌側に押す作用が働きます。そのため上顎前突(出っ歯)になりやすいのが特徴です。

では、プロの演奏者は、すべて出っ歯になっているかというとそうではありません。下手な子供ほど、リードを噛むと言われており、上達するに従い触っただけでいい音が出るそうです。



赤ちゃんの離乳食と幼児のご飯(0~3歳)

赤ちゃんの離乳食は月齢ではなく、歯の生え方を参考に

口腔内の発達の状態は個人差が大きい為、食事の与え方は月齢ではなく、歯の生え方を参考にしてください。

離乳食の開始時点の形態は、滑らかにすりつぶしたポタージュ状のとろみを持たせた状態にもので、 歯の萌出と共に離乳食の形態は、ステップアップします。

各段階でのトラブルはそのまま「噛まない」「飲み込まない」「吐き出す」といった咀嚼の問題として現れます。

歯の萌出に合っていない離乳食が原因のことが多く、離乳食の作り方や食べさせ方を工夫すれば解決することがほとんどです

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口唇食べ期/ゴックン期(5~6ヵ月頃)

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離乳食開始の目安

口唇食べ期/ゴックン期(生後5~6ヵ月頃)の模式図

離乳食開始は歯と体の発達を参考に 左図の様に生後5~6ヵ月頃までは歯が生えていませんが、下の前歯付近の歯茎が膨らんで硬くなってきます。
口を開くと舌が突出し、上唇は動かず、スプーンの食べ物に対して下唇のみが内側に入り込み、口角は動きません。
離乳食の開始の目安 ①スプーンなどを口唇に触れても、舌で押し出すことが少なくなる。(原始(哺乳)反射が消失した状態)
②首がしっかりと座り、支えると座ることが出来る。
③食べ物に興味を持ち、よだれが多くなってくる。

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食べさせ方のポイント

スプーンを赤ちゃんの下唇に置く

少しだけ傾けた状態で食べさせます。柔らかくすりつぶした状態の食べ物を乗せたスプーンを下唇に優しくあてがい「ご飯ですよ」と言いながら、赤ちゃんが唇で挟むまで待ちます。【口を閉じゴックンと飲み込んだ(成人型嚥下)】ことを確認し、そっとスプーンを真っすぐに引き抜きます。

この時期の赤ちゃんの舌の動きは前後運動中心で、上下運動も僅かに出来るようになります。

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舌食べ期/モグモグ期(7~8ヵ月頃)

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下の前歯2本が生える

舌食べ期/モグモグ期(7~8ヵ月頃)の模式図

歯と体の発達 左図の様に生後7~8ヵ月頃になると下の前歯2本が生え始めます。今までは舌は前後運動だけでしたが、上下の運動も出来るようになります。舌と口蓋の歯肉を使ってつぶしたり、舌で食べ物をまとめて飲み込むことが出来るようになります。

上下の口唇が閉じ、口角が左右に引かれた動きをすれば、舌と口蓋で食べていることのサインです。

j上唇が下がり、水分摂取量を知覚し分量をコントロールする機能が著しく発達します。

手や指の発達が進み、物が持てるようになり、何でも口に運ぼうとします。

次第に背筋が真直ぐ伸びるようになり、椅子に上手に座ることが出来るようになります。

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食べさせ方のポイント

椅子に座らせ足がぶらつかない様にする

椅子に座らせ足がぶらつかない様にする 食事の時は、椅子に座らせ、足がぶらつかない様に床や補助板にぴったりつく姿勢にします。足がぶらついていると口唇や舌の動きが上手く出来ず、歯列不正の原因なるとも考えられています。

下唇にスプーンを置き、上唇ですするように取り込むまで待ちます。このとき早くスプーンを持ち上げてしまうと、上唇の筋トレが出来ず、口を閉じる筋肉の発達が遅れます。その為、口をぽかんと開けた状態になってしまうことがあります。

豆腐やプリンなどの舌でつぶせる硬さのものを与えます。適度な硬さにしないと丸呑みしたり、吐き出したりしてしまいます。舌と口の周りの筋肉を使う練習だと考えてください。

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歯茎食べ期/カミカミ期(9~11ヵ月頃)

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上下の前歯4本が生える

歯茎食べ期/カミカミ期(生後9~11ヵ月頃)の模式図

歯と体の発達 左図の様に生後9~11ヵ月頃になると上下の前歯4本が生え始めます。舌の運動は前後、上下加えて、左右にも動かせるようになります。奥歯の歯茎が膨らみ、前歯で噛みきり舌で奥歯の歯茎に食べ物を運び、噛む練習をする時期です。

上下の唇が左右にねじれるような動き(咀嚼側の口角が引かれる動き)をしていれば、きちんと奥歯の歯茎で噛んでいるサインです。

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食べさせ方のポイント

手づかみ食べはどんどんさせよう

スプーンを下唇の上に置き、上唇を閉じて前歯でかじりとるのを待ちます。スプーンは、口幅の3分の2くらいの大きさで深めのものを使用します。

手指が発達して指先で物をつかめるようになります。そして、「手づかみ食べ」や「遊び食べ」が始まる時期です。「手づかみ食べ」は自分から食べようとするする自立行動で、スプーンや箸を使って食べる練習段階です。テーブルや洋服が汚れるのを嫌がらずにどんどんさせてください。

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手づかみ食べ期/パクパク期(12~24ヵ月頃)

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上下の前歯4本プラス第一乳臼歯が生える

手づかみ食べ期/パクパク期(12~24ヵ月頃)の模式図

歯と体の発達 左図の様に生後1歳4~5ヵ月頃になると上下の前歯4本の少し離れた所に第一乳臼歯が生え始めます。1歳6~7ヵ月頃になると4前歯と第一乳臼歯の間の空隙に先の尖った乳犬歯が生えてきます。そして、舌の運動は様々な方向に複雑に動かせるようになります。

今まで、歯茎では潰せなかったようなものまで噛めるようになります。じゃがいもや大根などを柔らかく煮たものなどを前歯で噛み取れる大きさにして食べさせる時期です。

1歳前後で歩き始めるようになると様々な運動機能が発達します。スプーンを自分で持てるようになると、食べさせられるのを嫌がったりもします。

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食べさせ方のポイント

手づかみ食べは積極的に

最初のうちは、手に持った食べ物を上手く口に運べず顔中を汚してしまいますが、次第に食べ物を口の中に入れることが出来るようになります。

手づかみ食べは、食材の固さや形を確認する「手先の知覚」を発達させる為に欠かせません。咀嚼筋群の発達が著しく奥歯で物が噛めるようになりますが、まだ、すり潰すことはできません。その為、繊維質の多いものや弾力のあるもの、薄いキャベツなどの野菜は避けた方が無難です。吐き出したり、噛まずに丸呑みすることがあるからです。

一口ずつのコップ飲みができるようになります。

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歯食べ期/カチカチ期(2~3歳頃)

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乳歯20本が生えそろう

歯食べ期/カチカチ期(2~3歳頃)の模式図

歯と体の発達 左図の様に生後2歳3~5ヵ月頃になると上下顎に第二乳臼歯が生え、乳歯列が完成します。そして、舌とほっぺた、あごの筋肉を強調させた咀嚼運動が巧みになります。

走ったり、跳ねたり、階段を登ったり活発に運動するようになります。手先の動きも細やかになり、直線や丸なども書けるようになります。

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食べさせ方のポイント

口を閉じて奥歯で噛むこと

口を開けてクチャクチャと音を立てて食べる事は良くありません。唇を閉じて奥歯でしっかり噛むように指導します。お茶やお水は、食べ物を流し込む癖が付いてしまうので食事の後に与えます。汁物も口の中にすべて食べ物がなくなってから飲む習慣を付けるようにしてください。

スプーンやフォークを使って食べる場合には、一口量をこまめに取って食べることを教えることが重要です。多すぎる量だと丸呑みしてしまい、適切な口腔機能の発達を阻害することにもなります。

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お薦めの本 「歯と体の発達に合わせた赤ちゃんと0~3歳幼児のごはん」

0-3歳 歯と体の発達に合わせた 赤ちゃんと幼児のごはん

歯科医師・外木 徳子著 悪い歯並びにさせない離乳食 赤ちゃんの発達に合わせた離乳食の作り方や食べさせ方などを詳細に解説しています。ポイントは月齢ではなく歯の生え方に合わせて離乳食を作り、食べさせることです。上手く出来なかった場合には、段階を一つ戻ってやることが重要だと書かれています。

口唇食べ期、舌食べ期、はぐき食べ期、手づかみ食べ期、歯食べ期の各成長段階で適切に咀嚼嚥下が出来ているか判断するには、舌や唇の動きを参考にすればよいと書かれています。

指導:婦人之友社 乳幼児グループ
外木(とのぎ)徳子(小児歯科医)
若江恵利子(小児科医)
榎田二三子(保育学)
丸井浩美(管理栄養士)ほか

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