伝えたい! 歯の疑問:痛み・腫れ・膿・出血・偶発症

糖尿病患者の歯科治療ガイドライン
偶発症防止のための注意点

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糖尿病患者の歯科治療では、血糖コントロールの目標を空腹時血糖値<130mg 、HbA1c<7,0とします。

血糖降下薬やインスリン使用中の患者には低血糖のリスクがあり、症状が出たらブドウ糖摂取が有効です。

アドレナリン含有の局所麻酔は原則禁忌ですが、アドレナリン量が微量で血糖値上昇は少ないと言えます。

糖尿病患者の歯科治療時に起こる偶発症

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糖尿病患者の歯科治療

糖尿病とは


インスリン分泌障害(インスリンが膵臓から十分に出ない)、インスリン抵抗性亢進(インスリンは膵臓から出ているが、細胞の扉が開かないため、糖が取り込まれにくくなっている状態)によって細胞に糖が取り込めなくなり、血中に糖が溢れてしまい高血糖をきたす疾患。

1型糖尿病

膵臓のβ細胞が破壊されて起こるインスリン分泌障害(自己免疫疾患)です。割合は5%と少なく小児から青年期に発症し、体型は正常から痩せ型です。治療はインスリン療法、食事・運動療法などです。

※インスリン抵抗性はありません。

2型糖尿病

遺伝因子や生活習慣に原因があり、発症割合は95%です。中高年から発症し、体型は正常から肥満です。インスリン分泌障害が軽度から中程度あり、インスリン抵抗性があります。

初期症状は無症状で、治療は食事・運動療法が中心です。重症化した場合、経口血糖降下薬やインスリン療法などを行う場合もあります。

糖尿病の症状

血糖値がかなり高くならないと症状は出ませんが、重症化すると口が乾く、多飲、多尿、体重減少、疲れやすなどの症状が出ます。

血糖コントロールの目標

空腹時血糖値(FBS)<130mg 、ヘモグロビンA1c(HbA1c)<7,0

この数値より大きく逸脱していなければ通常の歯科治療は可能です。

※ HbA1c(%)=糖化ヘモグロビン量÷全ヘモグロビン量。過去1ヶ月~2ヶ月の血糖値を反映。

糖尿病は合併症が怖い

糖尿病の合併症には網膜症、腎症(透析)、神経障害、虚血性心疾患、脳卒中、歯周病などがあります。

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血糖降下薬服用患者に起こる低血糖のリスク

血糖降下薬(スルホニル尿素薬(SU薬))、インスリン服用患者は歯科治療中に低血糖のリスクがあります。

血糖降下薬(スルホニル尿素薬(SU薬))、インスリン使用中

ダオニール、オイグルコン、グリミクロン、マリールなどのSU薬を服用中やインスリン使用中の患者は、歯科治療中に低血糖を起こすリスクがあります。

低血糖が起こる原因

血糖降下薬やインスリンの使用患者では食事量の不足や運動量の増加により、相対的に薬の効きが強すぎて低血糖になることがあります。

低血糖の症状

血糖値70mg/dL以下⇒ 交感神経症状(冷汗、動悸、手指の震え)

血糖値50mg/dL以下⇒中枢神経症状(頭痛、目のかすみ、生あくび、痙攣、昏睡)

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低血糖が起きたらブドウ糖

低血糖の治療にブドウ糖

予防-空腹状態で歯科治療を受けないようにしましょう

糖降下薬(スルホニル尿素薬(SU薬))やインスリン使用中の患者さんは、空腹時に低血糖が起きやすいので、食事を取った直後に歯科医院を受診することが望ましいです。

また、アポイントを取る時間は、食後直ぐの時間を指定することをお薦めします。

高血糖との鑑別が困難なため、低血糖として対応します。

※ 高血糖よりもはるかに低血糖の方のリスクが高いためです。

ブドウ糖15~20 gを摂取

治療時間が数時間に及ぶ様な場合や風邪などの体調不良時に、低血糖のリスクが高まります。

万が一、歯科治療中に低血糖の症状が出たら、ブドウ糖(3g/個)の摂取(5~6個)を行って頂きます。

意識が無い場合には救急搬送します。

※ α-グルコシダーゼ阻害薬(ベイスン®,セイブル®,グルコバイ®など) 服用患者に砂糖は無効です。

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局所麻酔の注意点

糖尿病患者の局所麻酔の注意点

キシロカイン(リドカイン塩酸塩/アドレナリン添加)は原則禁忌

アドレナリンはインスリン競合作用が起こるため、血糖値を上昇させる作用があります。従って、アドレナリン含有の局所麻酔薬は原則禁忌となっています。

しかし、歯科治療に使用するアドレナリンは微量なので有意な血糖値の上昇は起こりにくいのが事実です。

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ふかさわ歯科クリニック院長 歯科医師の深沢一

執筆者 院長 深沢一

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