伝えたい! 歯の疑問:歯科全般

咬合力や歯ぎしりで歯根破折、 歯が縦に割れたり歯の脱臼の症状は

皆様の健康をトータルサポート。

歯根破折や歯が縦に割れる原因は、咬合力や歯ぎしりなどで歯根に負担が!症状は破折後3日で歯肉が腫れ、動揺や痛みが強まります。外傷での歯の脱臼時は再植の可能性があるので直ちに歯医者へ。

歯根破折

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歯根破折が起こる原因

歯根が縦に割れる3つの原因

1.咬合力が強い。


2.歯ぎしりや食いしばり。
     

2.神経が無く差し歯の土台が入っている。

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咬合力(噛む力)が強い。

咬合力(噛む力)が強い人

横顔の矢印の部分に注目してください。この角度が90度に近くなればなるほど、咬合力の強い人という事が出来ます。

専門用語でいうと、こういった顔のパターンをブレイキーフェイシャルと言います。ブレイキーフェイシャルの方は筋肉が垂直方向に走っているため、噛み込む力が強いのです。

健康な歯であるにもかかわらず、歯が真っ二つに縦に割れているのを稀に見ます。

特に頻発するのは上顎の第1小臼歯と第二小臼歯です。

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歯ぎしり・食いしばり・噛みしめ

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりは、夜寝ている時に起こるもので、自覚症状はありません。家族から指摘されて初めて分るものです。歯ぎしりにより強い力が上下の歯に長時間にわたってかかっていることで歯根の耐久性が次第に失われてきます。

朝起きてみると歯茎が腫れ奥歯がグラグラしています。とても痛くて食事が出来る状態ではありません。

これは歯ぎしりによって歯根が縦に割れたところへ細菌が感染したのが原因です。

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神経が無く差し歯の土台が入っている

差し歯の土台が入っている歯根にヒビ

神経を取った歯はセラミック冠などを被せるために歯根の中にメタルコアまたはファイバーコアといった土台を差し込みます。

神経の無い歯は栄養が行き渡らずにもろくなっています。そこへ土台が入るために歯根の一点に応力が集中し、歯根破折が起きます。特に縦方向に割れることがほとんどです。

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歯根破折(歯根が縦に割れる)が起こる症例

歯が縦に割れる
歯が縦に割れる

歯ぎしりや食いしばりの強い人の歯が真っ二つに縦に割れています。特に起こりやすいのは上顎小臼歯です。

この歯は虫歯もなく全くの健全な歯です。にもかかわらず、咬合力の強い方はこういった歯根破折がたまに見受けられます。

この様に割れてしまった歯は、抜歯するしかありません。

歯根が縦に割れたレントゲン写真
歯根破折のレントゲン写真

この歯は神経を取った歯です。神経を取ると歯全体が弱くなるため、歯根が割れやすくなります。特に歯ぎしりや食いしばりなどが強い人ではその傾向が強くなります。

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差し歯の土台が入って歯根破折した症例

歯根破折の例
歯根破折の例
  • ・差し歯の歯根が中心で縦に二つに割れています。神経の無い歯はもろいため歯根破折がしばしば起きます。歯根の周りが黒く写っています。これは炎症によるもので、歯茎も腫れています。
差し歯が外れたケース
差し歯が外れたケース
  • ・歯根に破折線が見られます。差し歯が外れた原因は歯根破折によるものです。この様なケースは抜歯するしかありません。
左:金属の土台、右:歯根が割れて抜歯したケース
左:金属の土台、右:歯根が割れて抜歯したケース
  • ・左側が金属製の土台です。土台の先端部に応力が集中する傾向があります。右側は真っ二つにナタで割ったようになった歯根を抜歯したものです。
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歯根破折の症状

歯根破折が起こった時の症状
歯根破折の標準的な症状の変化

歯根破折が起こった瞬間は「あ痛い」程度の症状ですが、1日経つと徐々に動揺が現れ、噛んだ時の痛みが次第に強くなってきます。3日目には歯茎が強く腫れ動揺も大きく食事が出来ないほどの痛みになります。

歯根の割れ方によりますが、もう少し長い経過(1週間程度)を辿る場合もあります。

このように歯根破折した場合には自然治癒はありません。速やかに歯医者で治療を受けてください。


割れた初期であれば割れ方にもよりますが、一旦抜歯し、口腔外で割れた歯根を接着し、再植すことが出来る場合もあります。

外傷による歯・歯根の破折・脱臼

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歯根の破折

歯を強く打ったら直ぐに歯医者の受診を

子供が転倒し顔面を強打して歯を強く打った場合、直ぐに歯科医師に見せてください。

5歳児が顔面を強打し乳歯から出血
5歳児が顔面を強打し乳歯の歯肉から出血

5歳児が転倒して顔面を強打し、上顎の二本の乳歯を打撲しました。乳歯の動揺と歯肉からの出血が認められますが、このまま接着剤(スーパーボンド)で固定しました。

1週間ほどで動揺は固定され通常通り噛むことが出来るようになりました。時間が経つに連れて歯の色が変色するかもしれませんが、このまま経過観察とします。

前歯の乳歯の歯根の先端が横に割れているレントゲン写真
前歯の乳歯の歯根の先端が横に割れているレントゲン写真

赤丸の所、向かって右側の乳歯の歯根先端部に破折線が認められます。打撲を負った二本の乳歯の歯根は吸収が進み、あと半年ほどで自然脱落するものと予想されます。従って、このまま予後観察でよいと思います。

後続永久歯の歯胚は健全と思われ、正常に大人の歯に生え変わるものと予想されます。



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歯・歯根の破折の模式図

歯・歯根の破折の模式図
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歯の破折の治療

歯・歯根の破折部位による治療法の違い

  • 1. 露髄(歯の神経が露出)を伴わないエナメル質・象牙質の破折。
    コンポジットレジンで直ぐにそのまま修復出来ます。
  • 2. 露髄を伴うエナメル質・象牙質の破折。
    神経が露出するとすぐに細菌に感染します。早い処置が必要で、神経の一部或いは全部を除去してからコンポジットレジン、乳歯冠などで修復します。
  • 3. 歯根の部分の破折。
    抗生物質の投薬を行い、そのまま様子を見ます。状態が安定すればそのままで大丈夫ですが、抗生物質の効きが無くなった頃再び腫れてしまえば歯を残せなくて抜くこともあります。
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歯の脱臼

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不完全脱臼(亜脱臼)

位置がズレて捻じれた乳歯の亜脱臼
位置がズレて捻じれたもの
歯茎の外に飛び出した乳歯の亜脱臼
歯茎の外に飛び出したもの
歯茎の中にめり込んだもの乳歯の亜脱臼
歯茎の中にめり込んだもの
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不完全脱臼(亜脱臼)の処置

乳歯の不完全脱臼(亜脱臼)の暫間固定

不完全脱臼の歯はできるだけ正しい位置に戻して固定します。脱臼の程度が小さい場合には、隣の歯と接着剤で固定するだけですが、脱臼の程度が大きいと針金を渡して健康な歯に接着剤で固定します。ちょうど骨折した時に行うギブスの様なものです。

固定して噛める状態になったら暫間固定は外します。その後、歯冠の色が茶色に変色することがあります。これは歯髄が死んでしまった事を意味しています。痛みや腫れ等の症状が出なければ経過観察でも良いでしょうが、症状が出た場合には神経を除去する措置が必要になります。乳歯の前歯の脱落時期は6歳頃ですから、永久歯の交換のタイミングで処置が異なってきます。

永久歯が外傷にあっても処置の方法は概ね乳歯と同じです。

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完全脱臼には歯の保存液ティースキーパー

抜け落ちた歯が助かる条件

  • ① 抜け落ちてから再植するまでが30分以内。
  • ② 歯が口の中にある場合は、根にさわらずに直ぐに元の穴に戻す。
  • ③ 歯が口から出た場合は、乾燥させない様に、牛乳や歯の保存液に浸けて歯科医院へ。
歯の保存液として使える牛乳
歯の保存液として使える牛乳

右の歯の保存液が手元にない場合には、牛乳で代用します。根の部分は持たずに清潔に扱って牛乳の中に浸します。牛乳もない場合には、口の中に入れたまま歯科医院に飛び込んでください。

歯の保存液ティースキーパー
歯の保存液ティースキーパー

完全脱臼した歯根を取り巻く歯根膜は、口腔外では30分が限度と言われています。この歯の保存液は、歯根膜を乾燥から守り、歯根膜の細胞を生存させる環境を整えます。小学校や幼稚園などに常備されているところもあるようです。

歯根破折や歯が縦に割れり歯の脱臼のご相談は

ふかさわ歯科クリニック院長 歯科医師の深沢一

執筆者 院長 深沢一

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