江戸川区の小中学校で給食後にフッ素洗口を実施

江戸川区では小中学校の教育の一環として歯科の授業を行います。江戸川区歯科医師会会員の歯科医師が協力します。

目的

  • 歯科衛生に関する習慣を身につけ、将来にわたる健康な口腔を維持する力を身につける。(自分の歯は、自分で守ることができる児童・生徒の育成)
  • 家庭との連携により、歯科衛生に関する習慣を定着させる。
  • 児童・生徒のむし歯の減少。

具体的な取り組み

給食後の歯磨きの実施

  • 自分に合った歯磨き法を身に着け、常に清潔に保つことが出来るようにする。
  • 2024年度全校児童生徒に月1本の歯ブラシを年間12本配布。

フッ化物洗口の実施

  • むし歯菌が作った酸に溶けにくい強い歯に。
  • 歯の再石灰化、溶けだした歯の成分を戻す働きを促進し、穴が開く前の初期虫歯を修復。
  • むし歯菌の働きを弱める。

フッ素濃度900ppmに調整して使用

実施は週1回行います。歯磨き後、フッ素洗口液のミラノール顆粒をフッ素濃度900ppmに調整してぶくぶくうがいを1分間行います。
その後、吐き出すだけにします。

2016年~2022年の江戸川区の小・中学校の未処置歯(むし歯)のある児童の割合

小・中学校の未処置歯(むし歯)のある児童生徒の割合を10年で半減することを目指します。

小学校

2016年

21.5%

2017年

20.3%

2018年

18.6%

2019年

17.9%

2020年

16.6%

2021年

16.2%

2022年

15.1%

中学校

2016年

16.7%

2017年

17.0%

2018年

17.1%

2019年

17.3%

2020年

15.5%

2021年

12.5%

2022年

13.7%

東京都区市町村別12歳児(中学校1年生)の永久歯の一人平均未処置歯数

江戸川区は23区中23位で区の中ではワースト1位、東京都内ではワースト6位と不名誉な状態となっています。

2022年の江戸川区のむし歯のある児童生徒の割合

小学校

低い小学校5.2%
高い小学校86.9%
81.7ポイント

中学校

低い中学校11.7%
高い中学校50.5%
38.8ポイント

STEP

2023年

モデル校・希望校が実施。


STEP

2024年

むし歯の多い学校から20校ずつ実施。


STEP

2028年以降

小中学校全校実施。


小・中学校で行うフッ化物洗口のメリット

継続

決まった曜日・時間に行うので忘れずに長期間継続できる。

安価

個人で行うより経済的であり、安全に実施できる。

口腔ケア意識向上

児童生徒自身の歯に対する関心が高まる。

フッ化物洗口の効果

秋田市中学校1年生の一人平均むし歯数の推移

2011年

2.01本

2020年

0.59本

2011年にフッ化物洗口開始時点の一人平均むし歯数が2.01本であったものが9年後の2020年には 0.59本と約1/4に減少しました。