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【歯石の痛くない怖くない取り方】
大量の歯石取りの頻度や値段

皆様の健康をトータルサポート。

歯肉縁下歯石(黒い歯石)の除去時、痛みなく行うには麻酔が必要です。

歯石取りは、歯周ポケット内の細菌の増殖を抑える効果もあります。従って、歯石除去の頻度は歯周病の進行度によります。概ね1ヶ月~3ヶ月に1回の頻度が理想的です。

歯石取りは保険適用で安価な値段で行えます。

歯石の痛くない怖くない取り方

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縁下歯石(黒い歯石) 除去の痛み対策には麻酔が必要

【麻酔の必要性】

歯周病の進行状態によって歯石除去の時の痛みは変わってきます。歯肉炎程度の軽度の歯周病で、歯石の付着が少ない場合にはほとんど痛みは起こりません。


しかし、重度の歯周病でまだ治療を一度も受けていないような場合には、治療中に痛みが起こることはあり得ます。


なぜならば、歯周ポケットが深く形成され、歯茎に炎症が起こった状態で、ハンドスケーラーや超音波スケーラーなどの器具を挿入し、頑固に付着した大量の歯石を取るわけですから当然のことと言えるかもしれません。


従って、縁下歯石(黒い歯石)を取る場合には麻酔が必要です。

歯肉縁下歯石(黒い歯石)を取る時には痛いので浸潤麻酔が必要。
歯肉縁上歯石と歯肉縁下歯石

歯茎の高さよりも上にある歯石を歯肉縁上歯石、歯周ポケット内にある歯石を歯肉縁下歯石と呼びます。

縁上歯石は白く、縁下歯石は黒いので色で区別が付きます。

イラストは歯石除去の前に浸潤麻酔を行っているところです。

歯科麻酔が必要な歯肉縁下歯石の除去

深い歯周ポケット内に出来た歯石により歯茎は炎症を起こしています。そのため歯茎の中の黒い歯石を除去する時には歯茎の痛みを伴うことが殆どです。

そこで、浸潤麻酔が必要となります。浸潤麻酔の前に表面麻酔や針の無い麻酔器を使い麻酔注射の痛みを可能な限り起こさないようにします。

これにより、歯石除去の恐怖心を可能な限り低下させることが出来ます。


歯肉縁上歯石は無麻酔でOK

歯茎よりも高い位置に存在している歯石は無麻酔でも痛みは起こりません。

しかし、歯茎が下がっていて歯根が露出している場合には、チクッとした知覚過敏様の痛みが起こることがあります。この場合には浸潤麻酔が必要です。

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歯石除去後のズキズキした痛み対策

歯石除去後に知覚過敏と歯茎の痛みが起こる理由

知覚過敏と歯茎の痛みは、共に中等度~重度の歯周病の方に起こりやすいことですが、根の部分に付着した歯石を取れば、歯根が露出し歯がズキズキした痛みやしみるといった症状が現れます。

これを知覚過敏といい、歯根表面まで神経が来ているため、一時的に起こる現象です。数日で良くなる場合もありますが、2~3週間かかる場合もあります。

処置としては知覚過敏を防ぐ歯磨き粉を使用したり、歯根表面にコーティング剤やフッ素などを塗布することで改善していきます。

歯茎が痛む時は 歯茎が炎症を起こしている場合に起こりやすく、抗生剤・痛み止めなどの投与、うがい薬で口腔内を洗浄してもらう等で対処します。殆どの場合、1週間以内に痛みは無くなります。

歯石取りの頻度

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歯医者での歯石除去の理想的な頻度

歯石の付きやすさは個人差がある

歯石の付き方には個人差があります。極端な例では、一生に一度も歯石取りをしなくても済む方もいれば、歯石取りの1ヶ月後に柔らかい白い歯石が付き始める方もいます。

歯石が付きやすい人と付きにくい人がいる理由は、様々な要因がありますが、最も大きな理由は、唾液の組成や性状で、特に唾液に含まれるリン酸カルシウムの量によるものと思われます。

また、歯石が出来る原因として歯垢(プラーク)の存在が挙げられます。適切なブラッシングが行われればプラーク(歯垢)の沈着はほとんど起こりません。歯石の出来始めは、歯垢(プラーク)を核にして作られるため、清潔な口腔環境ではあまり歯石は付かないと言ってよいでしょう。

一方、歯磨きがうまく出来ずに、不衛生な状態が続くと、一度歯石を除去しても、1ヶ月~3ヶ月で再び歯石の沈着が起こります。


軽度歯周病では3ヶ月に一度が理想

軽度歯周病では歯周ポケットが4mm ~6mm ほど残存している歯が多少あるのが普通です。

定期的な歯石取りは、歯石除去だけを目的にしたものではありません。歯周ポケット内の細菌の増殖を防ぐ目的もあります。

従って軽度歯周病では3ヶ月一度のメンテナンスが必要と言えます。



重度歯周病では1ヶ月に1回必要になることも

糖尿病などの全身的疾患を有している患者で歯周病の症状に大きくは影響を与える場合、歯周外科手術を行った後、若年者に多い侵襲性歯周炎の場合、妊娠中に起こる妊娠性歯肉炎などは、歯周病が重症化しやすいため、1ヶ月に1回のメンテナンス(歯石除去、エアフローPMTC 等)が必要になることがあります。

従って、歯石取りの頻度はそれぞれの患者さんでかなりの開きがあるため、歯科医院で相談して下さい。1~3ヶ月に一度というのが標準的です。

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歯石取りの回数は少ないほど良い

歯石除去後に歯周病菌の再感染
歯石除去後に歯周病菌の再感染

歯肉縁下の歯石を除去すると歯周ポケット内の細菌の量が急激に減少します。

しかし、歯肉縁下歯石の除去を複数回に分けると再感染のリスクが高まります。

歯肉縁下歯石の歯石取りの回数

歯肉縁下歯石がある場合には、縁上歯石の除去と合わせると最低でも2回の歯石取りの回数が必要になります。

歯肉縁下歯石の除去は可能であれば、全顎の歯石を1回で取り切ってしまうのが理想的です。

イラストの様に左右を分けてとった場合(実質4回に分ける)、日にちが経過すると歯周病菌がすでに取った側に再感染してしまうリスクがあるためです。

歯周ポケットの深さにもよりますが、初回という前提ですが、1日で歯肉縁下歯石を取りきるためには2~3時間の治療時間が必要です。


歯肉縁下歯石の歯石取りの回数

歯肉縁上歯石は、概ね上顎1回、下顎1回の計2回に分けて取ります。

大量に付着している場合には4回くらいかかることもあります。


保険制度の制約

歯石を取るのに「何回も通わされた」と不満を述べる患者さんがいますが、殆どの場合、保険制度上の制約が理由です。

残念ながら理想的な治療を行うには自費診療で行うしかありません。


保険診療で歯石取りのルール

歯周組織検査⇒歯肉縁上のスケーリング⇒歯周組織検査⇒歯肉縁下(黒い歯石)の除去⇒歯周組織検査⇒歯周外科手術⇒定期的なメンテナンスなどと順番に行う必要があります。(制度はさらに複雑です)

この様な流れで行う必要があり、どれか一つを省くとルール違反になります。

従って、「歯石だけを取って下さい。」という要望には保険では答えることが出来ません。自費診療の扱いとなります。

歯肉縁上歯、石縁下歯石を2回以上に分けて取る

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歯肉縁上歯石と縁下歯石の違い

【歯肉縁上歯石と縁下歯石の特徴】

歯石は歯周ポケット深部まで沈着している歯肉縁下歯石と歯茎より上に付着している歯肉縁上歯石に大別されます。


1.歯肉縁下歯石(黒い歯石)

歯肉縁下歯石は、歯茎の中にある歯石で、色は黒く硬くて歯根に強固にこびり付いています。そのため簡単には除去出来ません。


2.歯肉縁上歯石(白い歯石)

歯肉縁上歯石は柔らかく白っぽく見えます。また、それほど歯に強く付いていないので、簡単に除去することが出来ます。

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歯石取りを2回以上に分ける理由

歯石取りを2回以上に分ける理由 歯肉縁上歯石を取ってから歯肉縁下歯石(歯茎の中の歯石)を取る。
歯石取りステップ 1

歯肉縁上歯石を取る

歯石は、目に見える所だけに付いているわけではありません。深い歯周ポケットがあると目に見えない歯茎の中に固くこびり付いています。この様な時には、歯茎は炎症を起こし赤く腫脹します。


歯石除去のステップは、まず見える部分の歯石(歯肉縁上歯石)から取っていきます。すると歯茎の炎症は徐々に減少し、歯肉の腫れも治まってきます。


歯茎が引き締まると歯茎の中に隠れていた黒い歯石が現れてきます。歯石取りをした数日後に歯石の取り残しが見つかるのはこれが原因です。


歯肉縁上歯石は比較的柔らかく、取りやすいので超音波スケーラーを用いて行うのが普通です。


もし、歯肉縁下歯石も同時に取ろうとすると、歯茎からの出血が大量に起こり、術野は血まみれで歯石を目視出来なくなります。おそらく、相当の取り残しが出来るものと思われます。また、炎症が起こっている歯肉は歯石取りで強い痛みが起こることもあります。こういった理由で、歯石除去は最低でも2回必要となります。


歯石取りステップ 2

歯肉縁下歯石(歯茎の中の黒い歯石)の除去

歯肉縁上歯石を取って歯茎の炎症が治まり歯茎が引き締まったら歯肉縁下歯石の除去になります。歯肉縁下歯石も超音波スケーラーを使うのが普通です。


歯肉縁下歯石は目視出来ません。そのため、超音波スケーラーの先端に意識を集中させて歯石を取っていきます。当然、歯石の取り残しは起こりえます。歯石が存在するのは歯茎の中なので、麻酔無しでは痛みが起こることがあります。


歯周ポケットが深く、重度の歯周病の場合、完全に縁下歯石を取るためには次のフラップ手術が必要となります。


歯石取りステップ 3

フラップ手術+歯周組織再生療法(バイオ・リジェネレーション法)

イラストの様に中等度歯周病まで進行すると歯槽骨の破壊が起こります。しかし、歯石取りを行って炎症は無くなり症状が安定した状態になりますが、失った歯槽骨は再生されません。


そこで、歯肉縁下歯石の除去が完了した後、フラップ手術にバイオ・リジェネレーション法追加して行う歯周外科を行えば、歯槽骨や歯根膜などの歯周組織の再生が可能です。


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歯石が出来るメカニズム

歯石の出来方

歯垢(プラーク)が石灰化して歯石になる

口腔内に生息する細菌が沢山集まったものがプラーク(歯垢)です。

細菌(特にミュータンス菌)は不溶性グルカンというネバネバしたものを作り出し、それが接着剤の役目を果たし、歯面や歯の根っこにプラーク(歯垢)を強固に付着させます。そして細菌の集合体であるバイオフィルムを形成します。

特に、磨き残しのある所には大量のプラーク(歯垢)があり、唾液中のカルシウムやリン酸を取り込み、石灰化を起こします。これが歯石です。

時間の経過とともに歯石の石灰化は進み、固さを増していきます。同時に歯面や歯の根っこに強固に付着して、歯ブラシでは除去出来ないようになります。

歯石が多く付きやすい場所は、下の前歯の裏側と上の奥歯の外側です。これはともに大唾液腺が開口する所にあたり、常時大量のカルシウムやリン酸が供給される所だからです。

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歯石取りの器具

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超音波スケーラー

スケーリングに使う歯科用超音波スケーラー「スプラソンP-MAX2」
歯科用超音波治療器「スプラソンP-MAX2」
歯科用超音波スケーラー「スプラソンP-MAX2」

スプラソンP-MAX2は チップに負荷を与えなくても(チップを歯面や根面に押さえつける) 指定されたパワー(振幅とトルク)が出るように設計されています。

その為、セメント質を可及的に傷つけることなく、ほとんど痛みも起こすことなく歯石除去が可能です。

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ハンドスケーラー

歯石取りに使うハンドスケーラー
ハンドスケーラー
ハンドスケーラー/グレーシーのキュレット

写真は、ハンドスケーラーの一種・グレーシーのキュレットです。金属の先端に刃が付いています。前歯、小臼歯、大臼歯などの様々な部位に対してデザインの異なる刃先が用意されています。

深い歯周ポケットの深部に付着した歯石を除去するのに使用します。少し痛みが発生するため、麻酔の使用が必要な場合があります。


ハンドスケーラーによる歯石取りのデメリット

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ハンドスケーラーによる歯石取りのデメリット

歯根が削られて細くなる

ハンドスケーラーの刃の部分はかなり鋭利になっています。そのため、歯根に付着した歯石を除去する時に歯根も同時に削り取ることになります。

定期的なメンテナンスでこの治療を繰り返し続けると歯根が削られて細くなってしまいます。これが最大のデメリットです。

従って近年では、通常の歯石取りではハンドスケーラを使うことは無くなりつつあります。

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歯石取りの値段

歯石除去とSRP(ルートプレーニング)は保険適用(自己負担3割の場合の治療費)です。

歯周基本治療 内容 費用(保険点数)
歯石除去

歯肉縁上の歯石除去

1/3顎ごとに68点、
同日に1/3顎を増すごとに+38点
SRP

歯肉縁下(歯周ポケット)の歯石除去

1歯単位
前歯:60点
小臼歯:64点
大臼歯:72点

保険制度の補足

歯石除去は、1口腔を6ブロックに分割し算定します。歯周ポケット内のSRP(ルートトレーニング)を行う時には1歯単位の費用が掛かります。

また、保険制度では事前に歯周基本検査または歯周精密検査を行わなければ歯石除去を行うことが出来ない決まりになっています。従って、歯石取りだけの治療を希望しても不可です。また、歯周病、歯肉炎の病名が付かなければ保険診療で歯石を取ることは出来ません。つまり、美容目的での歯石除去ということになり自費扱いになります。

その他各種指導料、管理料、初診料、再診療などが加算されます。また、歯周組織の破壊の程度を診断するためにレントゲン撮影が必要なこともあります。

歯周治療の保険制度は極めて複雑で、1回の治療費が「何円」と特定することは困難ですが、例えば、初診時の自己負担3割なら3500円程度が標準的です。

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歯石取りの効果

気持ちいだけではありません。

歯石を取らなければならない理由は気持ち良いからだけではありません。


歯石に隠れて見えない歯周ポケット内では歯周病菌の繁殖が起こっています。歯石を取らずにそのままにしておくと歯周ポケット内では歯周病菌による炎症が歯周組織の深部に進み、歯槽骨の破壊を伴って重度歯周病へまっしぐらです。

下顎前歯部に大量に沈着した歯石
下顎前歯部に大量に沈着した歯石

黄色に石灰化した歯石が歯の裏側にびっしり付いています。

下顎前歯部の裏側には大唾液線の一つ「顎下腺」の開口部があり、唾液に含まれるカルシウムが常時供給されるため歯石の沈着が起きやすい場所です。

下顎前歯部の裏側の歯石を除去し、歯周病の進行が止まる。
歯石除去で歯周病の進行は止まる

多くの症例で、超音波スケーラーを使用し、歯石除去することで歯茎の炎症が治まり、歯周病の進行は止まります。

しかし、深い歯周ポケットがある場合には、超音波スケーラーだけではなくハンドスケーラーによる歯周ポケット内の歯石除去やフラップ手術などの歯周外科治療をしなければ歯周病を改善出来ない症例もあります。


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