- 1. 歯ぐきが時々「痛痒い」のはなぜ?自然に治る場合でも注意が必要です
- 2. 歯ぐきの「痛痒さ」が自然に治っても大丈夫?
- 3. なぜ歯ぐきが「痛痒い」と感じるの?
- 4. 症状が軽くても歯科医院を受診していい?
- 5. 症状が出ているときに受診したほうがいい?
- 6. 歯磨きやフロスをしていても症状が出ることはある?
- 6.1. 歯周ポケットが深くなっている場合
- 6.2. 食べ物が詰まりやすい場合
- 6.3. 噛み合わせの負担が関係している場合
- 6.4. 歯根や歯の神経に問題がある場合
- 7. 歯科医院ではどのような検査をする?
- 7.1. 歯ぐき・歯周ポケットの検査
- 7.2. レントゲン検査
- 7.3. 歯の神経の検査
- 7.4. 噛み合わせの確認
- 8. 繰り返す歯ぐきの違和感は一度原因を確認しましょう
- 9. まとめ|自然に治る歯ぐきの痛痒さも、繰り返す場合は要注意
- 9.1. 関連記事
- 9.2. 繰り返す歯ぐきの「痛痒さ」が気になる方へ
- 10. 【動画】自宅で実践|歯肉炎の治し方
- 11. 筆者・院長
- 11.1. 深沢 一
- 11.1.1. メッセージ
歯ぐきが時々「痛痒い」のはなぜ?自然に治る場合でも注意が必要です

「歯ぐきが痛いというほどではないけれど、ムズムズする」「腫れているような、痛痒いような感じがする」
このような歯ぐきの違和感が、しばらくすると自然に治まり、数ヶ月後にまた同じ場所に現れることがあります。
今回は40代の男性から、次のようなご相談をいただきました。
「2~3ヶ月に1回ほど、上の奥歯付近の歯ぐきが1~2週間くらい痛痒くなります。いつも自然に治るので様子を見ていますが、大丈夫でしょうか?」
定期的に歯科検診を受け、歯磨きやフロスを丁寧に行っている方でも、同じ場所に歯ぐきの違和感を繰り返す場合には、一度原因を確認しておくことをおすすめします。
歯ぐきの「痛痒さ」が自然に治っても大丈夫?
症状が自然に治まったからといって、必ずしも原因そのものがなくなったとは限りません。
歯ぐきの炎症や違和感は、そのときの口腔内の状態などによって強くなったり弱くなったりすることがあります。
考えられる原因としては、次のようなものがあります。
- 歯肉炎・歯周病
- 歯周ポケット内の炎症
- 歯と歯の間への食べ物の詰まり
- 磨き残しによる一時的な炎症
- 噛み合わせによる歯や歯周組織への負担
- 歯の根のひび割れ・破折
- 歯の神経や根の先に生じた炎症
特に、「毎回ほぼ同じ場所に症状が現れる」場合には、その部分の歯や歯ぐきに何らかの原因がある可能性があります。
症状が軽くても、何度も繰り返している場合には一度歯科医院で確認してもらうとよいでしょう。
なぜ歯ぐきが「痛痒い」と感じるの?
「痛痒い」という感覚は医学的な病名ではなく、患者さんが感じる症状の表現の一つです。

歯ぐきに軽い炎症が起こると、
- ムズムズする
- かゆい感じがする
- 押すと少し痛い
- 歯ぐきが浮いたように感じる
- 違和感がある
など、はっきりとした「痛み」とは異なる感覚として現れることがあります。
軽度の歯肉炎などでみられることもありますが、症状だけから原因を判断することはできません。
また、歯ぐきが痛痒いからといって、必ずしも歯ぐきだけに問題があるとは限りません。歯の内部や歯根周囲の炎症などが、歯ぐきの違和感として感じられることもあります。
症状が軽くても歯科医院を受診していい?
もちろん受診して構いません。
特に、
- 同じ場所に何度も症状が出る
- 1週間以上違和感が続く
- 歯ぐきが腫れる
- 出血する
- 膿が出る
- 噛むと違和感や痛みがある
- 歯が浮いたように感じる
といった場合には、歯科医院で一度原因を確認することをおすすめします。
「この程度で歯医者に行ってもいいのかな」と遠慮する必要はありません。
症状が軽いうちに原因を確認できれば、経過観察でよいのか、治療が必要なのかを判断しやすくなります。
症状が出ているときに受診したほうがいい?
可能であれば、症状が出ている時期に受診すると診断の参考になる情報が得られやすくなります。
定期検診の日には症状が治まっていて、
- 歯ぐきの腫れ
- 赤み
- 出血
- 排膿
- 圧迫したときの痛み
などが確認できないこともあるためです。
ただし、症状が消えてしまったから受診しても意味がない、ということではありません。
症状がない時期でも、歯周ポケット検査やレントゲン検査、歯の神経の検査、噛み合わせの確認などから原因を推測できる場合があります。
また、症状が現れた際にスマートフォンで患部を撮影しておくのもよいでしょう。
「いつから」「どの場所に」「どのくらい続いたか」「腫れや出血があったか」などを記録しておくと、診察時の参考になります。
歯磨きやフロスをしていても症状が出ることはある?
毎日の歯磨きやフロスは、歯肉炎や歯周病、虫歯の予防にとても重要です。
しかし、セルフケアを丁寧に行っていても、すべての原因を取り除けるわけではありません。

歯周ポケットが深くなっている場合
歯周病によって歯周ポケットが深くなると、歯ブラシやフロスだけでは清掃しにくい部分が生じます。
その部分にプラークや歯石が残ることで、炎症を繰り返すことがあります。
食べ物が詰まりやすい場合
歯と歯の接触状態や歯並びなどによって、特定の場所に食べ物が詰まりやすくなることがあります。
食片が歯ぐきを圧迫したり、プラークがたまりやすくなったりすると、局所的な炎症や違和感につながることがあります。
噛み合わせの負担が関係している場合
特定の歯に強い力が加わっている場合、歯や歯の周囲の組織に違和感が現れることがあります。
ただし、噛み合わせだけが歯ぐきの症状の原因とは限らないため、歯周病などほかの原因も含めて診査することが重要です。
歯根や歯の神経に問題がある場合
過去に根管治療を受けた歯の根の先に炎症が残っていたり、歯根にひび割れや破折が生じていたりすると、歯ぐきの腫れや違和感を繰り返すことがあります。
このような場合は、歯磨きだけで改善させることは難しく、原因に応じた歯科治療が必要になることがあります。
歯科医院ではどのような検査をする?
症状や歯の状態によって異なりますが、主に次のような検査を組み合わせて原因を調べます。
歯ぐき・歯周ポケットの検査
歯ぐきの腫れや出血の有無、歯周ポケットの深さ、歯の動揺などを確認します。
歯周病が原因となっていないかを調べるための基本的な検査です。
レントゲン検査
歯を支えている骨の状態や歯根周囲の異常、根の先の病変などを確認します。
必要に応じて、より詳しい画像検査を検討する場合もあります。
歯の神経の検査
神経のある歯では、冷温刺激などに対する反応を確認し、歯髄の状態を調べることがあります。
噛み合わせの確認
噛んだときに特定の歯へ強い力が集中していないかなどを確認します。
これらの検査結果を総合して、歯ぐきそのものの問題なのか、歯や歯根に原因があるのかを判断していきます。
繰り返す歯ぐきの違和感は一度原因を確認しましょう
今回のご相談では、
- 2~3ヶ月ごとに症状を繰り返している
- いつも上の奥歯付近に症状が出る
- 痛痒さが1~2週間続く
- 自然に治まるものの再発している
という点がポイントになります。
一時的な歯ぐきの炎症である可能性もありますが、同じ場所に症状を繰り返す場合には、歯周病や食片圧入、歯根周囲の炎症などが関係している可能性も考えられます。
定期検診を受けている方でも、普段とは異なる症状が繰り返される場合には、次の定期検診まで待たずに相談してみるとよいでしょう。
まとめ|自然に治る歯ぐきの痛痒さも、繰り返す場合は要注意
歯ぐきの「痛痒さ」が一度だけ現れてすぐに治まった場合には、一時的な刺激や軽い炎症によることもあります。
しかし、同じ場所に何度も症状が現れたり、1~2週間続いたりする場合には、自然に治まるからといってそのままにせず、一度原因を確認することをおすすめします。
歯周病だけでなく、食べ物の詰まりや歯の根の問題など、セルフケアだけでは改善しにくい原因が隠れていることもあります。
可能であれば症状が出ている時期に受診し、症状が治まってしまった場合でも、いつ・どこに・どのような症状があったのかを歯科医師に伝えましょう。
関連記事
繰り返す歯ぐきの「痛痒さ」が気になる方へ

自然に症状が治まっても、同じ場所で繰り返す場合は、歯周病や歯の根、噛み合わせなどに原因が隠れていることがあります。歯ぐきや歯の状態を詳しく確認し、原因に合わせた治療・ケアをご提案します。
繰り返す歯ぐきのムズムズ感や痛痒さが気になる方は、お気軽にご相談ください。
【動画】自宅で実践|歯肉炎の治し方
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





