- 1. 【🎞️ 42秒】アレルギーの最重症型「アナフィラキシーショック」早期対応が命を救う!
- 2. 歯科治療中のアナフィラキシーショックは極めてまれですが、万が一に備えることが重要
- 3. 歯科の麻酔でアナフィラキシーショックは起こる?
- 4. アナフィラキシーショックとは?
- 4.1. アナフィラキシーショックの仕組み
- 5. 歯科治療で原因となることがあるもの
- 6. こんな症状が出たらすぐに知らせてください
- 6.1. 初期症状
- 6.2. 重症化すると現れる症状
- 7. 5分以内の対応が命を守ります
- 7.1. 5分が生死を分ける
- 7.2. 119番に通報
- 7.3. 生体情報モニタ装着
- 7.4. 水平位+下肢の30cm挙上
- 7.5. 酸素投与
- 7.6. アドレナリン(エピペン)の筋肉注射
- 7.7. 心停止時のAEDによる心肺蘇生
- 8. アナフィラキシーショックと血管迷走神経反射の違い
- 8.1. 二相性アナフィラキシーにも注意
- 9. 当院で行っている安全対策
- 10. よくある質問
- 10.1. 麻酔が怖いのですが大丈夫でしょうか?
- 10.2. アレルギーがありますが治療できますか?
- 10.3. エピペンを持っていますが持参した方がいいですか?
- 10.4. 一度も麻酔を受けたことがありません
- 11. まとめ
- 12. 治療前に不安なことがあればお気軽にご相談ください
- 13. 筆者・院長
- 13.1. 深沢 一
- 13.1.1. メッセージ

歯科治療で命に関わるアレルギー反応が起こることはあるのでしょうか?
歯科治療で使用する麻酔や薬剤によって、ごくまれにアナフィラキシーショックが起こることがあります。
しかし、発症頻度は極めて低く、多くの歯科医院では緊急時に備えた体制を整えています。
まずは正しい知識を知ることが、不安を減らす第一歩です。
【🎞️ 42秒】アレルギーの最重症型「アナフィラキシーショック」早期対応が命を救う!
歯科治療中のアナフィラキシーショックは極めてまれですが、万が一に備えることが重要
歯科治療では局所麻酔や抗生物質などの薬剤を使用するため、ごくまれに重篤なアレルギー反応である「アナフィラキシーショック」が起こることがあります。
発症頻度は極めて低いものの、発症した場合は数分で急速に症状が悪化することがあるため、迅速な対応が必要です。
そのため当院では、事前の問診でアレルギー歴を確認するとともに、万が一の緊急事態に備えた救急体制を整えています。
歯科の麻酔でアナフィラキシーショックは起こる?

「歯科の麻酔は危険ではないか」と心配される方もいますが、局所麻酔薬によるアナフィラキシーショックは非常にまれです。
多くの場合、安全に治療を受けることができます。
一方で、過去に薬剤アレルギーを起こしたことがある方や、アナフィラキシーの既往がある方では注意が必要です。
治療前には以下の内容を必ずお伝えください。
- 麻酔で気分が悪くなったことがある
- 抗生物質で蕁麻疹が出た
- 鎮痛薬で息苦しくなった
- 食物アレルギーがある
- エピペンを処方されている
- ハチ刺されで強いアレルギーを起こしたことがある
アナフィラキシーショックとは?
アナフィラキシーとは、アレルゲンに対して免疫が過剰に反応し、全身に急激なアレルギー症状が現れる状態です。
さらに血圧が急激に低下し、命に関わるショック状態になったものを「アナフィラキシーショック」といいます。
発症すると短時間で症状が進行するため、早期発見と迅速な対応が命を守るポイントになります。
アナフィラキシーショックの仕組み
アレルゲンが体内へ入ると、IgE抗体を介して肥満細胞が刺激されます。
その結果、ヒスタミンやロイコトリエンなどの化学伝達物質が大量に放出され、
- 血管が拡張する
- 血管から水分が漏れ出す
- 血圧が急激に低下する
- 気道が狭くなる
などの変化が起こります。
これがアナフィラキシーショックの原因です。
歯科治療で原因となることがあるもの

歯科では次のような薬剤や材料が原因となることがあります。
- 局所麻酔薬
- 抗生物質
- 解熱鎮痛薬
- ラテックス製品
- 止血材
- 根管治療薬
ただし、これらによるアナフィラキシーは非常にまれです。
こんな症状が出たらすぐに知らせてください

初期症状では比較的軽い症状から始まります。
初期症状
- 全身のかゆみ
- 蕁麻疹
- 顔や唇の腫れ
- のどの違和感
- くしゃみ
- 鼻水
- 吐き気
- 腹痛
- 下痢
これらの症状は短時間で悪化することがあります。
重症化すると現れる症状
症状が進行すると命に関わる状態になります。
- 呼吸困難
- ゼーゼーする呼吸
- のどが腫れて息がしにくい
- 血圧低下
- 冷や汗
- 意識障害
- 意識消失
このような症状が見られた場合は、直ちに救急対応が必要です。
5分以内の対応が命を守ります
アナフィラキシーショックでは、発症後5分以内に適切な処置を開始できるかどうかが非常に重要です。
救急車が到着するまでにも医療機関では救命処置を開始します。
当院でも緊急時には次の流れで対応します。
- 119番通報
- 生体情報モニター装着
- 酸素投与
- アドレナリン筋肉注射
- AEDを含めた救命処置
- 高次医療機関へ搬送
5分が生死を分ける
救急車を呼んでから到着まで平均すると約9分かかります。アナフィラキシーショックが起きた場合、5分以内の処置を行わないと死亡リスクが急激に上がります。
STEP
119番に通報
アナフィラキシーと疑った場合には必ず救急車を呼ぶ必要があります。 専門病院での処置が必要だからです。救急車が到着するまでに歯科医院で出来ることを下記に列挙します。

STEP
生体情報モニタ装着
生体情報モニタは、人間のバイタルサイン(心拍数、血圧、酸素飽和度など)をモニタリングする装置です。バイタルサインを継続的に測定して記録し、患者の状態に異常が起こった時に警告音などで知らせます。
アナフィラキシーと診断したら生体情報モニタをセットし、継続的にバイタルサインの評価を行います。

STEP
水平位+下肢の30cm挙上
血圧低下で頭部への血流量が低下します。寝たまま足を30cm程持ち上げる(クッションなどの支えを入れる)ことで、足の血液を心臓に戻しやすくし、頭部への血流量を増加させる効果が期待出来ます。

STEP
酸素投与
上気道や舌の浮腫があったりすると呼吸困難になっている場合があります。また、酸素飽和度が低下しているため、十分な量の酸素投与(6~8リットル/分)を行います。

STEP
アドレナリン(エピペン)の筋肉注射
アドレナリン0.01mg/kgを大腿前外側部に筋注します。(最大量:成人0.5mg、小児0.3mg )
エピペンは、ペン形アドレナリン自己注射器として開発されたもので、太ももの外側部に強く押し当て数秒間待てば自動的に必要量が注入される仕組みになっています。
黄色の製剤:アドレナリン0.3mg-体重30kg以上の方
緑色の製剤:アドレナリン0.15mg-体重15kg~以上30kg未満の方
アナフィラキシーショックを疑ったらエピペンの注射はためらってはいけません。エピペンの注射で急激に症状が改善します。仮にアナフィラキシーショックでなかった場合でもエピペンの注射を行ったことによるリスクは極めて低いからです。

STEP
心停止時のAEDによる心肺蘇生
AEDは、自動体外式除細動器のことで、心臓が痙攣を起こして止まってしまった時に電気ショックを与える装置です。
当院に設置してあります。

アナフィラキシーショックと血管迷走神経反射の違い
歯科治療中に気分が悪くなる原因として最も多いのは血管迷走神経反射です。
アナフィラキシーショックとは原因も症状も異なります。
| アナフィラキシーショック | 血管迷走神経反射 |
|---|---|
| 蕁麻疹がある | 蕁麻疹はない |
| 呼吸困難がある | 呼吸困難はない |
| アレルゲン曝露後に発症 | 緊張や痛みが原因 |
| 自然には改善しない | 横になると改善することが多い |
両者を正しく見極めることが重要です。
二相性アナフィラキシーにも注意
一度症状が改善しても、数時間後に再びアナフィラキシーを起こすことがあります。
これを「二相性アナフィラキシー」と呼びます。
そのため症状が改善しても自己判断で帰宅せず、医療機関で経過観察を受けることが大切です。
当院で行っている安全対策
患者さんに安心して治療を受けていただくため、当院では安全管理を徹底しています。
- 治療前の詳細な問診
- アレルギー歴・服薬歴の確認
- 生体情報モニターによる全身管理
- 酸素投与設備を完備
- アドレナリン製剤を常備
- AED設置
- スタッフへの定期的な救急対応訓練
万が一の場合にも迅速な初期対応ができる体制を整えています。
よくある質問
麻酔が怖いのですが大丈夫でしょうか?
局所麻酔によるアナフィラキシーショックは極めてまれです。過去のアレルギー歴を確認したうえで、安全に十分配慮して治療を行います。
アレルギーがありますが治療できますか?
多くの場合は治療可能です。治療前にアレルギー歴や服用中のお薬について詳しくお知らせください。
エピペンを持っていますが持参した方がいいですか?
はい。アナフィラキシーの既往がある方は、来院時にもエピペンをご持参ください。
一度も麻酔を受けたことがありません
初めてでもアレルギー反応が起こる可能性はゼロではありませんが、発症頻度は極めて低く、必要以上に心配する必要はありません。
まとめ
アナフィラキシーショックは歯科治療でも起こる可能性がありますが、発症頻度は極めてまれです。
大切なのは、アレルギー歴を正確に申告し、異常を感じたらすぐに歯科医師やスタッフへ伝えることです。
当院では、万が一の緊急事態にも迅速に対応できる体制を整え、患者さんが安心して治療を受けられる環境づくりに努めています。
治療前に不安なことがあればお気軽にご相談ください

過去に麻酔や薬で気分が悪くなったことがある方、アレルギーをお持ちの方は、治療前に遠慮なくお知らせください。
患者さん一人ひとりの状態を確認し、安全に配慮した診療をご提供いたします。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


