- 1. 🦷 縁下歯石ってなに?見えない歯石にご注意!
- 1.1. 👀 縁下歯石とは?
- 1.2. 縁下歯石の症例
- 1.2.1. 🔍 観察ポイント
- 1.2.2. 🦷 治療の考え方
- 1.2.3. 🧩 まとめ
- 1.3. 🪥 縁下歯石ができる原因
- 1.4. 😷 縁下歯石による症状
- 1.5. 🩺 どうやって見つけるの?
- 1.6. 🌿 縁下歯石の予防法
- 2. 🛠️ 縁下歯石の取り方
- 2.1. 歯周外科治療(フラップ手術)の症例
- 2.1.1. 🦷 手術部位と状態
- 2.1.2. 👁️ 観察される所見
- 2.1.3. ⚙️ 手術の目的と流れ
- 2.1.4. 🦷 手術部位と背景
- 2.1.5. 👁️ 観察される所見
- 2.1.6. ⚙️ 手術の流れ(再生療法の一部)
- 2.1.7. 🧩 治療の目的
- 2.1.8. 👁️ 縫合の所見
- 2.1.9. ⚙️ 縫合の目的
- 2.1.10. 🩺 術後管理のポイント
- 2.2. 🚫 自分で取れる?
- 3. ❓ よくある質問(FAQ)
- 4. ✅ まとめ
- 5. 江戸川区篠崎で歯周病の検査・予防をお考えの方へ🦷
- 6. 筆者・院長

歯石には歯ぐきの上にできるものと、歯ぐきの下に隠れてできるものがあるのをご存じですか?🦷
特に「縁下歯石」は目に見えないため気づきにくく、気づいたときには歯周病が進んでしまっていることも少なくありません。
この記事では、縁下歯石の原因や症状、歯科医院での除去方法、そして予防のコツまで分かりやすく解説します。
🦷 縁下歯石ってなに?見えない歯石にご注意!
👀 縁下歯石とは?
「歯石」というと、歯ぐきの上に見える白っぽい石のようなものを思い浮かべる方が多いと思います。実は、**歯ぐきの下に隠れてできる“縁下歯石”**というものもあります。
この縁下歯石は目に見えないため気づきにくく、歯周病を悪化させる大きな原因になります⚠️。特に奥歯や磨きにくい場所にできやすいのが特徴です。

縁下歯石の症例
この画像では、歯周病が進行して歯肉(歯ぐき)が下がり、通常は見えない部分にあった縁下歯石(歯ぐきの下に付着する歯石)が露出しています。赤い矢印の部分に見られるように、歯の根元が黒褐色または黄褐色に変色しており、これは歯垢が硬化して歯石になった状態を示しています。

🔍 観察ポイント
- 歯肉退縮(歯ぐきの後退)
歯周病によって炎症が長期化すると、歯肉が下がり、歯根のセメント質が露出します。
その結果、歯の見える部分が長くなり、知覚過敏が起きやすくなります。 - 縁下歯石の露出
通常、縁下歯石は歯肉の中に隠れていますが、歯肉が下がると視認できるようになります。
黒〜茶色の硬い沈着物がそれで、歯周ポケットの中で細菌の温床となります。 - 歯周病の進行兆候
歯肉の発赤や腫れ、歯と歯の間の隙間拡大、歯の動揺などが併発している可能性があります。 - 金属修復物との境界部の汚れ
金属冠の境界部分にも歯垢が残りやすく、二次的な歯周炎を悪化させる要因となります。
🦷 治療の考え方
- スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯ぐきの中にある歯石を専用器具で除去し、歯根表面を滑沢にして再付着を防ぎます。 - 歯周外科治療
重度の場合、歯ぐきを開いて歯根面を直接清掃するフラップ手術が必要になることもあります。 - 歯周再生療法
骨吸収が大きい場合、エムドゲインなどの再生材料を用いることで歯周組織の回復を促します。
🧩 まとめ
この症例は、中〜重度の歯周病により歯肉が退縮し、縁下歯石が露出した典型例です。
適切な歯周治療と口腔衛生指導によって、炎症のコントロールと歯肉の安定化を図ることが重要です。
🪥 縁下歯石ができる原因
- プラーク(歯垢)の磨き残し
- 歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)の環境
- 歯並びや噛み合わせの影響
毎日のケアが不十分だったり、歯並びが複雑だと、歯ぐきの奥に歯石がたまりやすくなります。
😷 縁下歯石による症状

- 歯ぐきが腫れて出血しやすい🩸
- 歯周ポケットが深くなる
- 口臭が強くなる👃💨
- 歯がグラグラしてくる
放っておくと、最悪の場合は歯を失ってしまうこともあるので要注意です。
🩺 どうやって見つけるの?
歯科医院では、歯周ポケットの検査やレントゲンで縁下歯石を確認できます。ご自身で鏡を見ても分からないので、定期検診が大切なんです✨。
🌿 縁下歯石の予防法
- 毎日の正しい歯磨き🪥
- デンタルフロスや歯間ブラシの活用✨
- 3〜6か月に1回の定期検診🦷
プロのケアとご自宅でのセルフケアの両立が大切です。
🛠️ 縁下歯石の取り方
- スケーリング:超音波で歯石を砕いて除去
- ルートプレーニング:歯の根をツルツルにして再付着を防ぐ
- 歯周外科治療:重度の場合は歯ぐきを開いて歯石を取る
セルフケアでは取れないため、歯科医院での処置が必須です🙅♂️。
歯周外科治療(フラップ手術)の症例
この画像は、上顎前歯部におけるフラップ手術(歯周外科手術)の術中写真です。以下に詳細を解説します。

🦷 手術部位と状態
- 部位:上顎中切歯から犬歯にかけての前歯部
- 手術の目的:歯周ポケットの除去および歯根面や歯槽骨の清掃・整形を行うため
- 処置内容:歯肉を剥離して歯槽骨や歯根表面を明視下に露出している状態です。
👁️ 観察される所見
- 歯肉弁の剥離:歯肉が持ち上げられ、歯槽骨が明瞭に見えています。
- 歯槽骨吸収:特に上顎中切歯〜側切歯部において垂直的・水平的な骨吸収が確認できます。
- 歯根露出:歯根表面にプラークや縁下歯石の付着が見られ、デブライドメント(清掃)が必要な状態。
- 出血部位:歯肉弁内面および骨縁からの生理的な出血が確認されます。
⚙️ 手術の目的と流れ
- フラップ剥離:歯肉を切開・剥離し、歯根および歯槽骨を露出させる。
- スケーリング・ルートプレーニング:感染した縁下歯石や汚染セメント質を除去。
- 骨整形(必要に応じて):不整な骨形態を整える(オステオプラスティ)。
- 再付着促進:清潔な環境下で歯肉を縫合し、歯周組織の再生を促す。
この画像は、同症例の上顎前歯部に人工骨を填入した歯周組織再生治療の術中写真です。
以下に詳しく解説します。

🦷 手術部位と背景
- 部位:上顎中切歯〜犬歯部(前歯部)
- 背景:重度の歯周病により歯槽骨が吸収しており、歯の動揺や歯周ポケットの深化がみられたため、
**フラップ手術(歯肉剥離掻爬術)**後に、**骨再生療法(GBR法)**を行っている状態です。
👁️ 観察される所見
- 歯肉弁が剥離され、吸収した歯槽骨が露出しています。
- 骨欠損部(歯根間)に**白色顆粒状の人工骨(骨補填材)**が填入されています。
この材料は、主に以下のようなものが使用されます:- ハイドロキシアパタイト(HA)
- β-TCP(リン酸三カルシウム)
- 脱灰凍結乾燥骨(DFDBA)
- 周囲の歯根表面はすでにデブライドメント(感染セメント質の除去)が行われ、清潔な状態です。
⚙️ 手術の流れ(再生療法の一部)
- 歯肉フラップの剥離
→ 骨欠損部を明示。 - 感染組織と歯石の除去
→ 歯根面を滑沢化(ルートプレーニング)。 - 人工骨の填入(本画像)
→ 吸収した骨の形態を補うように骨補填材を充填。 - 必要に応じて膜(メンブレン)を設置
→ 骨再生を邪魔する軟組織の侵入を防止(GBR法)。 - 歯肉を縫合し閉鎖
→ 治癒を待ち、数ヶ月かけて新生骨が形成される。
🧩 治療の目的
- 吸収した歯槽骨を再生・回復させることで、
歯の支持力を取り戻し、歯周病の進行を抑制します。 - 審美的にも重要な前歯部では、歯肉退縮や歯間空隙の改善にもつながります。
この画像は、上顎前歯部の歯周外科手術(フラップ手術・再生療法)後に縫合を行った状態を示しています。
以下に詳しく解説します。

👁️ 縫合の所見
- 歯肉弁が元の位置に戻され、縫合糸により固定されています。
- 中切歯〜犬歯部にかけて数か所で単純縫合(simple interrupted sutures)が施されています。
- 歯肉縁には軽度の出血と腫脹がみられますが、これは術直後として生理的範囲内です。
- 歯肉弁の位置は骨補填部をしっかり被覆しており、**閉鎖創(primary closure)**が得られています。
- 歯頸部周囲には血餅の残存があり、術部の治癒過程が始まっています。
⚙️ 縫合の目的
- 歯肉弁の安定化
→ 骨補填材やメンブレンを動かさずに保護する。 - 閉鎖環境の確保
→ 再生スペースへの細菌侵入を防ぎ、組織再生を促す。 - 止血と治癒促進
→ 創面の安定により、治癒上皮の早期形成を助ける。
🩺 術後管理のポイント
- 1〜2週間後に抜糸(創部の治癒を確認後)
- ブラッシング禁止期間:術部への直接刺激を避ける
- 抗生剤・消毒剤洗口の指示あり(感染予防)
- 腫脹や軽度の疼痛は数日で改善することが多い
🚫 自分で取れる?
爪や針で引っかいても縁下歯石は取れません。それどころか歯や歯ぐきを傷つけて炎症を悪化させる危険があります😨。必ず歯科医院におまかせください。
❓ よくある質問(FAQ)
Q:縁下歯石は自然に取れますか?
👉 取れません。歯科医院での専門的な処置が必要です。
Q:放置するとどうなりますか?
👉 歯周病が進行し、歯が抜けてしまうリスクがあります。
Q:どのくらいの頻度で歯医者に行けばいいですか?
👉 3〜6か月ごとに定期検診を受けるのがおすすめです。
✅ まとめ
縁下歯石は見えない場所に潜んでいて、自覚しにくいのに歯周病を進行させる大きな要因です。
「痛みがないから大丈夫」と思わずに、定期的に歯科医院でチェックを受けましょう😊。
江戸川区篠崎で歯周病の検査・予防をお考えの方へ🦷

歯ぐきからの出血や腫れが気になる方は、江戸川区篠崎の当歯科医院へ。プロービング検査で歯周ポケットを正確に測定し、歯周病の進行度をわかりやすくご説明いたします。🦷
歯周病を数値で管理し、患者さま一人ひとりに合わせた予防ケアをご提案いたします。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


