- 1. 埋伏歯とは
- 1.1. 埋伏歯ができる原因
- 1.1.1. 顎の大きさと歯のサイズの不調和
- 1.1.2. 萌出方向の異常
- 1.1.3. 乳歯の残存
- 1.1.4. 遺伝的要因
- 1.2. 埋伏歯の代表的な種類
- 1.2.1. 小臼歯の埋伏
- 1.2.2. 犬歯の埋伏
- 1.2.3. 親知らずの埋伏
- 2. 埋伏歯によって起こるトラブル
- 2.1. 隣の歯の虫歯
- 2.2. 歯周病や炎症
- 2.3. 歯並びや噛み合わせへの影響
- 2.4. 歯根吸収
- 2.5. 含歯性嚢胞
- 2.6. 埋伏過剰歯
- 3. 埋伏歯の診断方法
- 3.1. パノラマレントゲン
- 3.2. CT検査
- 4. 埋伏歯の治療法
- 4.1. 抜歯
- 4.2. 矯正的牽引
- 4.3. 経過観察
- 5. 埋伏歯は放置しないことが大切
- 5.1. 経過観察する場合
- 6. 江戸川区篠崎で埋伏歯が気になる方へ
- 7. 筆者・院長
- 7.1. 深沢 一
- 7.1.1. メッセージ

親知らずなどの歯が「歯ぐきの中に埋まって生えてこない」状態を埋伏歯(まいふくし)といいます。自覚症状がなくても、放置すると歯ぐきの炎症や歯並びへの悪影響が出ることも。
この記事では、歯科医の立場から埋伏歯の原因・症状・治療法をわかりやすく解説します。
埋伏歯とは

埋伏歯(まいふくし)とは、本来生えてくるはずの歯が歯ぐきや顎の骨の中に埋まったまま、正常に萌出できない状態を指します。
最も多いのは親知らず(智歯)の埋伏ですが、犬歯や小臼歯、過剰歯などが埋伏することもあります。
埋伏歯には次の2種類があります。
- 完全埋伏歯:歯が完全に骨や歯ぐきの中に埋まっている状態
- 半埋伏歯:歯の一部だけが歯ぐきから見えている状態
特に横向きや斜め方向に埋伏している場合は、周囲の歯や歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。
埋伏歯ができる原因

埋伏歯の主な原因には次のようなものがあります。
顎の大きさと歯のサイズの不調和
現代人は顎が小さい傾向があり、永久歯が並ぶためのスペースが不足しやすくなっています。その結果、歯が正常な位置へ生えることができず埋伏することがあります。
萌出方向の異常
歯が生える方向が傾いていると、途中で他の歯にぶつかり萌出できなくなります。
乳歯の残存
乳歯が長期間残っていると、後から生える永久歯の萌出が妨げられ、埋伏歯になることがあります。
遺伝的要因
歯の本数や位置、顎の発育には遺伝的な影響も関与しています。
埋伏歯の代表的な種類
小臼歯の埋伏
小臼歯の埋伏は比較的まれですが、萌出スペース不足や萌出方向異常によって起こります。
半埋伏の状態では歯ブラシが届きにくく、隣の歯との間にプラークが蓄積しやすくなります。その結果、虫歯や歯周病の原因になることがあります。

犬歯の埋伏
上顎犬歯は前歯の審美性と噛み合わせを支える重要な歯です。
犬歯が埋伏すると、
- 歯並びの乱れ
- 隣接歯の歯根吸収
- 噛み合わせの異常
などが起こる可能性があります。
犬歯はできるだけ保存することが望ましく、矯正治療によって歯列内へ誘導できる場合があります。

親知らずの埋伏
埋伏歯の中で最も多いのが親知らずです。
特に下顎の親知らずは横向きに埋伏することが多く、
- 智歯周囲炎
- 隣の歯の虫歯
- 歯根吸収
- 歯周病
などの原因になります。

埋伏歯によって起こるトラブル

隣の歯の虫歯
埋伏歯と隣接歯の間は清掃が難しく、虫歯が発生しやすくなります。
特に半埋伏歯では、歯ぐきの奥深くに虫歯が進行し、発見が遅れることがあります。
歯周病や炎症
半埋伏歯の周囲には細菌が溜まりやすく、歯ぐきの腫れや痛みを繰り返すことがあります。
歯並びや噛み合わせへの影響
埋伏歯が周囲の歯を押すことで、歯列不正や噛み合わせの乱れを引き起こすことがあります。
歯根吸収
埋伏した犬歯や親知らずが隣の歯を圧迫すると、歯根が溶かされる歯根吸収が起こることがあります。
含歯性嚢胞
埋伏歯の周囲に嚢胞が形成されることがあります。進行すると顎の骨を吸収し、大きな病変になることもあるため注意が必要です。
埋伏過剰歯
通常より多く存在する過剰歯が骨の中に埋伏していることがあります。
放置すると、
- 歯並びの乱れ
- 萌出障害
- 歯根吸収
- 嚢胞形成
などの原因になることがあります。
埋伏歯の診断方法
埋伏歯の診断には画像検査が欠かせません。
パノラマレントゲン
歯列全体を確認でき、埋伏歯の有無や位置を把握できます。
CT検査
三次元的に位置関係を確認できるため、
- 神経との距離
- 骨との関係
- 歯の向き
を正確に診断できます。
特に親知らずの抜歯前にはCT検査が重要です。
埋伏歯の治療法

抜歯
次のような場合には抜歯が推奨されます。
- 痛みや腫れを繰り返す
- 隣の歯に悪影響を与えている
- 虫歯や歯周病の原因になっている
- 嚢胞を伴う
埋伏歯の状態によっては歯を分割しながら慎重に摘出します。
矯正的牽引
犬歯や小臼歯など重要な歯では、外科的に露出させた後に矯正装置を用いて正しい位置へ誘導する方法があります。
経過観察
症状がなく、周囲の歯への影響も認められない場合には、定期的なレントゲン検査による経過観察を行います。
埋伏歯は放置しないことが大切
埋伏歯は症状がないまま経過することもありますが、知らないうちに虫歯や歯周病、歯根吸収、嚢胞形成などを引き起こしていることがあります。
特に10代後半から20代前半は、親知らずや埋伏歯の状態を確認する重要な時期です。
違和感がなくても定期的にレントゲン検査を受け、早期発見・早期対応を行うことで、大切な歯や顎の骨を守ることにつながります。
経過観察する場合
- 深く埋まっていて他の歯に影響がない
- 症状がまったくない
- 神経や副鼻腔に近く、抜歯リスクが高い
このような場合は、定期的なレントゲンで状態を確認しながら経過を見守ります。

赤い矢印が示すのは、骨の中に隠れている埋伏過剰歯です。通常の歯列には存在しない“余分な歯”で、放置すると歯並びの乱れ、隣接歯の根吸収、嚢胞形成などのリスクが生じる場合があります。治療の必要性は位置や形態によって異なるため、精密な診断が重要です。
江戸川区篠崎で埋伏歯が気になる方へ

埋伏歯とは、歯ぐきや顎の骨の中に埋まったまま正常に生えてこない歯のことです。特に親知らずに多く見られますが、犬歯や小臼歯が埋伏することもあります。
埋伏歯を放置すると、隣の歯の虫歯や歯周病、歯並びの乱れ、歯根吸収、さらには嚢胞の形成など、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。症状がなくても、知らないうちに周囲の歯へ悪影響を及ぼしているケースも少なくありません。
当院では、パノラマレントゲンを活用し、埋伏歯の位置や神経との距離を詳しく診断しています。抜歯が必要な場合はもちろん、矯正的な牽引や経過観察が適している場合も含め、一人ひとりに合わせた治療方針をご提案いたします。
江戸川区篠崎で親知らずや埋伏歯が気になる方、歯ぐきの腫れや違和感を繰り返している方は、症状が悪化する前にお気軽にご相談ください。早期発見・早期治療が、大切な歯を守る第一歩です。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


