- 1. 歯科医院の倒産・廃業が増えている現状
- 1.1. 歯科医院が倒産・廃業に追い込まれる主な5つの原因
- 1.1.1. ① 歯科衛生士不足による診療体制の縮小
- 1.1.2. ② 歯科材料・金属価格の高騰
- 1.1.3. ③ 後継者不足による廃業
- 1.1.4. ④ 人件費の上昇
- 1.1.5. ⑤ 保険診療報酬が大きく伸びない
- 2. 病院・診療所でも経営難が深刻化
- 2.1. 医療機関全体で赤字経営が増加
- 2.2. 病院・診療所が経営難になる主な原因
- 2.2.1. 医療人材不足
- 2.2.2. 医療材料・薬剤費の高騰
- 2.2.3. 後継者不足
- 2.2.4. 人件費増加による収支悪化
- 2.2.5. 診療報酬制度の構造的課題
- 2.3. 医療機関の経営状況まとめ
- 3. まとめ
- 4. 江戸川区篠崎で考える!歯科医院倒産の原因と経営安定のポイント
- 5. 【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
- 6. 筆者・院長
- 6.1. 深沢 一
- 6.1.1. メッセージ

近年、歯科医院の倒産や廃業が増加していることをご存じでしょうか。
かつては「安定した職業」と言われていた歯科医院経営ですが、現在は人材不足や物価高騰、保険診療の収益構造など、さまざまな問題に直面しています。
特に、歯科衛生士不足による診療制限、材料費や人件費の上昇、後継者不足などは、多くの医院に共通する深刻な課題です。さらにこの問題は歯科医院だけでなく、病院や診療所など医療機関全体にも広がっています。
この記事では、歯科医院の倒産が増えている背景や、医療機関経営が厳しくなっている原因について、専門的な視点からわかりやすく解説します。
歯科医院の倒産・廃業が増えている現状
かつて歯科医院は「安定した職業」と考えられていました。しかし近年では、倒産や休廃業が増加傾向にあり、歯科医療業界全体が大きな転換期を迎えています。
背景には、人口減少による患者数の減少、医療人材不足、物価高騰など複数の問題が重なっていることがあります。特に地方では患者減少、都市部では医院間競争の激化という異なる課題を抱えており、経営環境は年々厳しさを増しています。
さらに近年は、材料費・人件費・光熱費などの固定費が大幅に上昇する一方、保険診療の収益構造は大きく変わっていないため、「売上があっても利益が残りにくい」状況が続いています。

歯科医院が倒産・廃業に追い込まれる主な5つの原因
① 歯科衛生士不足による診療体制の縮小
現在、歯科衛生士の採用難は全国的な問題となっています。求人倍率は非常に高く、十分なスタッフを確保できない医院も少なくありません。
歯科衛生士が不足すると、メンテナンス枠や予防診療枠を十分に確保できず、結果的に診療数や売上の減少につながります。また、既存スタッフへの負担増加による離職連鎖も経営悪化の要因となります。
② 歯科材料・金属価格の高騰
歯科治療で使用される金属材料は、国際相場の影響を大きく受けます。
特に金銀パラジウム合金は価格変動が激しく、近年は高騰傾向が続いています。さらに、インプラント関連材料やセラミック、感染対策用品なども値上がりしており、医院経営を圧迫しています。
保険診療では価格転嫁が難しいため、「材料費だけが増え利益率が低下する」という構造的問題が起きています。
③ 後継者不足による廃業
地方を中心に、「継承者がいないため閉院する」というケースが増加しています。
歯科医院の事業承継は、設備更新、スタッフ維持、患者引き継ぎなど多くの準備が必要です。しかし、高齢化した院長が十分な準備を行えず、そのまま廃業に至るケースも少なくありません。
近年はM&Aによる承継も増えていますが、立地条件や収益性によっては買い手が見つかりにくい現実もあります。
④ 人件費の上昇
最低賃金の上昇や人材確保競争の激化により、歯科衛生士・歯科助手の給与水準は年々上昇しています。
しかし、患者数が横ばいまたは減少している地域では、収益増加が人件費上昇に追いつかず、利益が圧迫されやすくなります。
特に小規模医院では固定費の占める割合が高いため、人件費上昇の影響を受けやすい傾向があります。
⑤ 保険診療報酬が大きく伸びない
歯科医療は保険診療が中心ですが、診療報酬は急激に上昇する物価や人件費に十分対応できていないという指摘があります。
その結果、
- 光熱費は上昇
- 材料費は高騰
- 人件費も増加
しているにもかかわらず、保険収入は大きく変わらないため、多くの医院で利益率が低下しています。
これは歯科医院だけでなく、病院や診療所など医療機関全体に共通する問題となっています。
病院・診療所でも経営難が深刻化
医療機関全体で赤字経営が増加
近年は歯科医院だけでなく、病院や診療所でも倒産・休廃業が増加しています。
特に中小規模病院では、医師不足や看護師不足に加え、物価高騰や感染対策費用増加の影響が大きく、経営悪化が深刻化しています。
2024年度診療報酬改定後の調査では、病院全体の約7割が医業利益ベースで赤字とされ、医療機関経営の厳しさが浮き彫りになっています。
病院・診療所が経営難になる主な原因
医療人材不足
医師・看護師・医療スタッフ不足により、診療体制そのものを維持できないケースが増えています。
医療材料・薬剤費の高騰
医療機器や薬剤価格は上昇傾向にあり、さらに感染対策コストも継続的に発生しています。
後継者不足
個人開業医の高齢化に伴い、後継者不在による閉院も増加しています。
人件費増加による収支悪化
給与を引き上げても収益が追いつかず、赤字経営となる医療機関が増えています。
診療報酬制度の構造的課題
診療報酬が急激な物価上昇に十分対応できず、利益率低下が続いています。
医療機関の経営状況まとめ
| 医療機関 | 経営状況 |
|---|---|
| 病院全体 | 医業利益赤字:約69% |
| 医療法人立病院 | 平均利益率 マイナス傾向 |
| 自治体病院 | 赤字率が特に高い |
| 医科診療所 | 比較的黒字が多い |
| 有床診療所 | 約半数が赤字 |
まとめ
歯科医院や病院の倒産増加は、単なる「経営努力不足」ではなく、人口減少・人材不足・物価高騰・診療報酬制度など、複数の社会的要因が重なって起きています。
特に今後は、
- 人材確保
- 医院の差別化
- 予防型医療への転換
- 事業承継対策
- 自費診療とのバランス
などが、安定経営の重要なポイントになると考えられています。
患者側にとっても、「長く安心して通える医療機関」を選ぶ時代になっていると言えるでしょう。
江戸川区篠崎で考える!歯科医院倒産の原因と経営安定のポイント

歯科医院の倒産が増える時代だからこそ、江戸川区篠崎で患者さまに選ばれる歯科を目指します。安心の診療体制と働きやすい環境づくりで、地域に貢献する歯科医院です。
【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


