🚨舌の表面に地図のような模様が現れ、「これって病気?」と心配される方が少なくありません。これは地図状舌(良性移動性舌炎)と呼ばれる良性の状態で、多くの場合は治療の必要がありません。ただし、舌がヒリついたり、模様が日によって変わったりすることもあるため、不安を感じる方もいるでしょう。

この記事では、地図状舌の症状・原因・受診の目安・セルフケアについて分かりやすく解説します。

舌の表面に地図のような模様が現れる良性の疾患で、医学的には「良性移動性舌炎」と呼ばれます。舌乳頭(舌の表面にある小さな突起)が一時的に脱落し、赤いつるっとした部分と白い縁取りが混在して見えるのが特徴です。

舌の表面に地図のような赤い斑点と白い縁取りが現れる「地図状舌」の典型例。場所や形が日によって変化しますが、ほとんどが良性で心配のない状態です。
舌の表面に地図のような赤い斑点と白い縁取りが現れる「地図状舌」の典型例。場所や形が日によって変化しますが、ほとんどが良性で心配のない状態です。

特徴的な症状

  • 地図のような赤い斑状の模様ができる
  • 白っぽい縁取りが現れることが多い
  • 模様は日によって形や場所が変化する(移動する)
  • 多くは痛みなし
  • 辛い物や酸味でヒリヒリ感が出る場合がある

舌の表面がまだらに剥けているように見えますが、悪性ではありません。

地図状舌の典型所見:舌先端から左右側縁に広がる紅斑と白色縁取りの症例

右側舌縁に白い縁取りを伴う紅斑を認める地図状舌の所見。
右側舌縁に白い縁取りを伴う紅斑を認める地図状舌の所見。
舌尖部に境界明瞭な紅斑と白色辺縁がみられる典型的な地図状舌。
舌尖部に境界明瞭な紅斑と白色辺縁がみられる典型的な地図状舌。
左側舌縁に複数の紅斑と白色縁取りが帯状に分布する地図状舌の所見。
左側舌縁に複数の紅斑と白色縁取りが帯状に分布する地図状舌の所見。

原因

明確な原因は分かっていませんが、以下が関連するとされています。

  • 遺伝的要因
  • ストレスや疲労
  • アレルギー体質
  • ホルモンバランスの変動
  • ビタミン不足
  • 地図状舌と溝状舌(舌の溝が深い状態)が併発することも多い

地図状舌は放置して大丈夫?

基本的には治療不要の良性疾患であり、がん化などの心配はほぼありません。
ただし、症状が出たり消えたりを繰り返すことがあります。

次のような症状がある場合は受診をおすすめします:

  • 痛みが強い
  • ザラザラ・違和感が続く
  • 舌の色や形態が急に変化した
  • 白い部分がこすっても取れず広がっていく(カンジダ症の可能性)

対処法・セルフケア

症状が気になる場合は以下の対処が有効です。

① 刺激物を控える

  • 辛い物
  • 酸味の強い物(レモン・酢)
  • アルコール
  • 熱すぎる飲食物

これらでヒリつきが悪化することがあります。

② 口腔内を清潔に保つ

  • やさしく歯磨きをする
  • 舌ブラシは強くこすらない(悪化する可能性)
  • 保湿系のマウスウォッシュ使用も有効

③ ストレス・疲労を溜めない

症状が悪化するきっかけになるため、生活リズムを整えることが大切です。

④ 痛みが強い場合

歯科では以下のような処置を行うことがあります:

  • 軽いステロイド軟膏
  • 保湿ジェル
  • ビタミン剤の処方
    必要に応じて舌の粘膜状態を詳細に確認します。

地図状舌は見た目の変化はありますが、多くは心配のいらない良性の状態です。
ただし、ヒリつき・しみるなど生活に影響する症状がある場合は、歯科医院での診断が安心です。舌の変色や白斑が他の疾患と紛らわしいこともあるため、気になる場合は早めに相談してください。

江戸川区篠崎で舌に地図のような模様が出で心配の方へ✨

地図状舌は多くが良性の状態ですが、舌の模様やヒリつきが続くと不安になるものです。
江戸川区篠崎の当歯科クリニックでは、舌の変化やお口の違和感も丁寧に診察し、必要なケアや生活指導までしっかりサポートします。気になる症状がある方は、一度ご相談ください。😊

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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