抜歯後に「血がなかなか止まらない」と不安になる方は少なくありません。
実際には、抜歯後に少量の出血が続くことは珍しくなく、傷口にできる“血餅(けっぺい)”という血の塊が治癒を進める重要な役割を担っています。

しかし、強いうがいや飲酒、喫煙などによって血餅が剥がれると、出血が長引いたり、強い痛みを伴う「ドライソケット」を引き起こすこともあります。

この記事では、抜歯後に血が止まらない原因、正しい止血方法、受診が必要な症状、抜歯後に避けるべき行動について、歯科医療の視点からわかりやすく解説します。

抜歯後に血が止まらないのはなぜ?
抜歯後に血が止まらないのはなぜ?

抜歯後に少量の血がにじむのは、傷口が治癒する過程で起こる正常な反応です。
しかし、出血が長引く場合には、生活習慣や全身状態、術後の行動などが関係していることがあります。

特に以下のような要因があると、止血しにくくなる傾向があります。

  • 高血圧や糖尿病などの基礎疾患
  • 抗凝固薬・抗血小板薬の服用
  • 喫煙や飲酒による血流増加
  • 強いうがいや頻繁な唾液の吐き出し
  • 傷口を舌や指で触る行為

抜歯後は、傷口にできる「血餅(けっぺい)」という血の塊が重要な役割を果たします。この血餅が安定することで、自然に止血と治癒が進んでいきます。

抜歯後は、適切な止血を行うことで多くの場合自然に出血は落ち着きます。

  • 清潔なガーゼを20〜30分しっかり噛む
  • 強いうがいを避ける
  • 頭を少し高くして安静にする
  • 患部側の頬を軽く冷やす
  • 飲酒・喫煙・激しい運動を控える

特に「圧迫止血」は非常に重要で、ガーゼをしっかり噛み続けることで血餅が安定しやすくなります。

血餅
血餅

抜歯後の穴(抜歯窩)にできる血の塊を「血餅」と呼びます。
見た目は灰白色〜暗赤色で、ゼラチン状またはスポンジ状に見えることがあります。

これは単なる血の塊ではなく、傷口を保護する“天然のかさぶた”です。

血餅の主な役割

① 抜歯窩を保護する

細菌や食べ物などの刺激から、露出した骨を守ります。

② 新しい組織の土台になる

血餅は時間とともに肉芽組織へ変化し、最終的には骨へ置き換わります。

③ 出血を止める

血餅が安定することで、自然に止血が進みます。

血餅が剥がれると、骨が露出して強い痛みを伴う「ドライソケット」を起こすことがあります。

① 血餅がまだ固まっていない

抜歯後1〜2時間程度は血がにじむことがあります。これは正常範囲であり、圧迫止血で徐々に落ち着きます。

② 血餅がうまく形成されていない

以下の行動は血餅を剥がす原因になります。

  • うがいのしすぎ
  • ストローの使用
  • 喫煙
  • 強く噛む
  • 舌で触る

③ 血圧上昇や飲酒

飲酒や入浴、運動などで血流が増えると再出血しやすくなります。

④ 抗凝固薬・抗血小板薬の影響

血液を固まりにくくする薬を服用している場合、少量の出血が長引くことがあります。

抜歯後に出血が続く時の対処法
抜歯後に出血が続く時の対処法

ガーゼで圧迫する

最も効果的な方法です。
清潔なガーゼを20〜30分しっかり噛み続けましょう。

患部を冷やす

頬側から軽く冷やすことで血管が収縮し、止血しやすくなります。

安静に過ごす

激しい運動・長時間の入浴・飲酒は避けましょう。

出血が続く場合は歯科医院へ

血餅が剥がれている場合や、追加の止血処置・縫合が必要なケースもあります。

以下のような場合は、慌てず安静にして経過観察できることが多いです。

  • 出血量が徐々に減っている
  • ガーゼ交換ごとに血が少なくなっている
  • にじむ程度の出血である
  • 強い痛みや腫れがない

次のような場合は早めの受診が必要です。

  • 2〜3時間以上しっかり圧迫しても止血しない
  • 大きな血の塊が繰り返しできる
  • 強い痛み・腫れ・発熱を伴う
  • 出血量が多く飲み込むほど出る
  • 抗凝固薬を服用していて出血が多い

抜歯後は血餅を守ることが重要です。以下の行動は避けましょう。

  • 飲酒
  • 喫煙
  • 激しい運動
  • 長時間の入浴
  • 強いうがい
  • 傷口を舌や指で触る
  • 熱い食べ物・刺激物を摂る

術後は傷口を刺激しないことが大切です。

  • 柔らかく冷たい食事から始める
  • 傷口側で噛まない
  • 翌日以降は軽いうがいで清潔を保つ
  • 歯磨きは傷口を避けながら丁寧に行う

血餅を安定させることが、痛みや出血を防ぎ、スムーズな治癒につながります。

江戸川区篠崎で抜歯後の出血が止まらず不安な方へ

抜歯後に出血が続くと、「このまま大丈夫なのかな?」と不安になる方も少なくありません。
当院では、抜歯後の正常な経過から、注意が必要な症状まで丁寧に確認し、適切な止血処置やアフターケアを行っています。

「血がなかなか止まらない」「大きな血の塊ができる」「痛みや腫れも強い」など、気になる症状がある場合は無理に我慢せず、早めにご相談ください。
江戸川区篠崎の当歯科クリニックが、抜歯後の不安に寄り添いながらサポートいたします。

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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