- 1. 🦷 高齢者の歯の残存本数とは?
- 1.1. 📊 70代・80代・90代の平均残存歯数
- 1.1.1. 👵 年代別の目安
- 1.2. 🏅 8020運動と「20本」の意味
- 2. 🧠 歯の本数と全身の健康との関係
- 2.1. 🍖 噛む力の低下は健康寿命に直結する
- 2.2. 🧠 残存歯数と認知症予防
- 2.3. 🚶 要介護リスクとの関係
- 3. 🦠 高齢者が歯を失う主な原因
- 3.1. 🦷 歯周病
- 3.2. 🪥 虫歯(根面う蝕)
- 3.3. 🦷 合わない入れ歯・欠損放置
- 4. 🌿 歯の残存本数を守るために大切なこと
- 4.1. 🏥 定期検診とプロフェッショナルケア
- 4.2. 🪥 毎日のセルフケア
- 4.3. 🎯 予防歯科の意識を持つ
- 5. 🦷 歯を失った場合の治療法
- 5.1. 🔹 入れ歯
- 5.2. 🔹 ブリッジ
- 5.3. 🔹 インプラント
- 5.3.1. 下顎5番の欠損を保険ブリッジで補った症例
- 5.3.2. 6番・7番相当部のインプラント症例
- 6. 🏥 江戸川区篠崎で高齢者の歯を守るために
- 7. 【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
- 8. 筆者・院長
- 8.1. 深沢 一
- 8.1.1. メッセージ

🦷 「高齢になると歯は何本くらい残るの?」
実は、歯の残存本数は“健康寿命”と深く関係しています。
70代・80代・90代になると、歯周病や虫歯によって歯を失う方が増えますが、近年では予防歯科の普及により、80歳で20本以上の歯を保つ方も増えてきました。
しっかり噛めることは、食事・会話・認知機能・筋力維持にも大きく関わります。
反対に、歯を失うことで低栄養やフレイル、要介護リスクが高まることも分かっています。
この記事では、70代・80代・90代の平均残存歯数や、歯を失う原因、健康との関係、歯を守るためのポイントについて歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
🦷 高齢者の歯の残存本数とは?
「残存歯数」とは、加齢によって失われずに残っている“自分自身の天然歯”の本数を指します。
永久歯は通常28本(親知らずを含めると32本)ありますが、そのうち現在どれだけ残っているかを示す重要な指標です。
👉 入れ歯・ブリッジ・インプラントは“残存歯”には含まれません。
近年では、歯の本数は単に「噛めるかどうか」だけではなく、健康寿命・認知機能・栄養状態・要介護リスクとも深く関係していることが分かっています。

📊 70代・80代・90代の平均残存歯数
日本人高齢者の平均残存歯数は、年齢とともに減少する傾向があります。
👵 年代別の目安
- 70代:平均 約20本前後
- 80代:平均 約15本前後
- 90代:10本未満となるケースも多い
特に80代以降は歯周病や根面う蝕(歯の根の虫歯)の影響で歯を失いやすくなり、食事・会話・全身の健康状態に大きな差が生まれます。
🏅 8020運動と「20本」の意味
日本では厚生労働省と日本歯科医師会が推進する「8020(ハチマルニイマル)運動」が広く知られています。
これは、
「80歳になっても20本以上の歯を残そう」
という取り組みです。
🦷 20本以上の歯が残っていると、多くの食品を自分の歯でしっかり噛めるとされ、食生活の質や全身の健康維持に有利と考えられています。
🧠 歯の本数と全身の健康との関係
🍖 噛む力の低下は健康寿命に直結する

歯を失うと咀嚼力(噛む力)が低下し、硬い食べ物を避けるようになります。
その結果、
- タンパク質不足
- 野菜不足
- 低栄養
- 筋力低下(サルコペニア)
- フレイル(虚弱)
などを引き起こしやすくなります。
👉 「しっかり噛めること」は、高齢期の健康維持に非常に重要です。
🧠 残存歯数と認知症予防
噛む動作は脳への刺激となり、脳血流を増加させる働きがあります。
歯が少なくなると咀嚼刺激が減少し、
- 記憶力低下
- 判断力低下
- 認知機能低下
との関連が指摘されています。
👉 多くの研究で「歯の本数が多い高齢者ほど認知症リスクが低い」と報告されています。
🚶 要介護リスクとの関係
歯が少なくなると、
- 食事量低下
- 体力低下
- 活動量低下
が進みやすくなります。
また、口腔機能の衰えは「オーラルフレイル」と呼ばれ、全身の老化の入り口とも考えられています。
👉 残存歯数が少ない高齢者ほど、要介護認定率が高い傾向があります。
🦠 高齢者が歯を失う主な原因
🦷 歯周病
高齢者の歯の喪失原因で最も多いのが歯周病です。
歯周病は歯を支える骨を溶かし、進行すると歯がぐらつき、最終的には抜歯が必要になります。
⚠️ 高齢者では痛みが少なく、自覚症状が乏しいまま進行するケースも少なくありません。

赤矢印部には硬く固着した歯石と歯肉の強い炎症が認められます。歯石が長期間放置されると、歯周ポケットが深くなり、歯を支える骨が徐々に失われ、最終的には“歯の喪失”につながります。早期のクリーニングと歯周治療が、歯を残すために不可欠です。
🪥 虫歯(根面う蝕)
加齢により歯ぐきが下がると、歯の根が露出し「根面う蝕」が起こりやすくなります。
さらに過去の詰め物・被せ物の周囲から再び虫歯になるケースも多く、重症化すると抜歯が必要になります。

右側臼歯部は重度の虫歯(C4)と欠損により咬合が崩壊し、噛む機能が大きく低下しています。歯を失うと咀嚼力の低下だけでなく、栄養状態の悪化・フレイル・認知機能低下など全身の健康リスクが高まることが分かっています。残存歯数を守ることは、健康寿命を延ばすための重要なポイントです。
🦷 合わない入れ歯・欠損放置
合わない入れ歯は残っている歯や歯ぐきに過度な負担をかけます。
また、歯を失ったまま放置すると、
- 隣の歯が倒れる
- 噛み合わせが崩れる
- 他の歯にも負担が集中する
など、さらなる歯の喪失につながります。
🌿 歯の残存本数を守るために大切なこと
🏥 定期検診とプロフェッショナルケア
歯科医院での定期管理は、歯を長く残すための最も重要な習慣です。
歯科衛生士による、
- スケーリング
- PMTC
- 歯周病管理
- 噛み合わせチェック
を継続することで、歯の喪失リスクを大きく減らせます。
👉 半年に1回以上の定期検診がおすすめです。
🪥 毎日のセルフケア
高齢者では歯ブラシだけでは不十分なことも多く、
- フロス
- 歯間ブラシ
- 洗口液
の併用が重要です。
特に歯周病予防では「歯と歯の間」の清掃が非常に大切になります。
🎯 予防歯科の意識を持つ
8020運動の本質は、
「悪くなってから治す」のではなく、
「悪くならないよう守る」
という予防歯科の考え方です。
歯を1本でも多く守ることが、将来の健康寿命を大きく左右します。
🦷 歯を失った場合の治療法
もし歯を失ってしまっても、適切な補綴治療によって噛む機能を回復できます。
🔹 入れ歯
比較的負担が少なく、多くの症例に対応可能です。
🔹 ブリッジ
固定式で違和感が少ない反面、周囲の歯への負担があります。
🔹 インプラント
天然歯に近い咀嚼力を回復でき、残存歯への負担軽減にも有効です。
👉 歯を失ったまま放置しないことが、残っている歯を守ることにつながります。
下顎5番の欠損を保険ブリッジで補った症例

下顎5番の欠損部位に対し、両側の歯を支台として連結した保険適用の金属ブリッジを装着した症例です。
欠損を放置すると噛み合わせの崩れや隣在歯の傾斜が進行しますが、ブリッジにより咬合機能を安定的に回復できます。
ただし、支台歯に負担がかかるため、定期的なメンテナンスと噛み合わせチェックが長期維持の重要なポイントとなります。
6番・7番相当部のインプラント症例

6番・7番相当部に2本のインプラントを適切な位置・角度で埋入した直後の術中写真です。骨質を確認しながら初期固定を確保し、周囲骨との密着性を高めるように配慮して埋入しています。矢印はインプラントボディの位置を示しており、今後の治癒期間を経て上部構造の装着へ移行する予定です。
🏥 江戸川区篠崎で高齢者の歯を守るために

「歯の本数は年齢だから仕方ない」と思っていませんか?
実は、高齢者でも適切なケアを続ければ歯を残すことは可能です。
江戸川区篠崎の当歯科クリニックでは、定期検診やクリーニングを通じて、1本でも多くの歯を守るサポートを行っています。
【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

