クラスプとは

  • クラスプの構造はレストとアームからなり、入れ歯が脱離するのを防ぐ役割があります。
  • デメリットは金属で作るため、前歯や犬歯に使うと目立つことです。
  • 種類は形状の違いによるもの、作成法の違いによるものなど、症例に合わせて使用します。
  • 保険適用です。

クラスプ

クラスプのデザインは様々ありますが、最も多く使われるのが写真の様なエーカースクラスプです。

構造

エーカースクラスプの構造
エーカースクラスプの構造

レスト

レストは、垂直方向の咬合力を残存歯で支えるための小さな金属の突起の様なものです。

残存歯の咬合面(噛む面)の一部を僅かに削ってレストが収まる場所(レストシート)を作ります。

入れ歯は歯茎の上に乗っけて使いますが、歯茎は圧力が掛かると少し沈みます。沈み込みを抑えるための装置がレストです。

もし、レスト無しの義歯を長期間使用すると歯槽骨の吸収が激しき起こり、歯茎の下がりかなり大きくなるリスクがあります。

ノンクラスプデンチャーでもレストを使う必要があります。

従って、ノンクラスプデンチャーは全く金属を使わないという分けではありません。

アーム

アームの先端を鉤歯(クラスプをかける歯)のアンダーカットに入れるように作ります。これにより、義歯が脱離するのを防ぎます。

クラスプの役割

role

入れ歯の脱離を防ぐ

クラスプは部分入れ歯に付ける金属製の金具です。一つの入れ歯で2~4ヶ所に設置します。残っている歯を包み込むようにかけ、食事中に入れ歯が脱離しようとする力に抵抗します。

長く入れ歯を使用しているとクラスプのアーム部分が広がって入れ歯が緩くなり、外れやすくなります。自分で調整するとクラスプを壊したり入れ歯が入らなくなったりするのでかならず歯医者で行って下さい。

クラスプのデメリット

保険適用の部分入れ歯で使われ、材料は金属です。前歯や犬歯に掛けた場合、金属が見えるので目立つのがデメリットです。

金属の表面を白色に塗装したホワイトクラスプ(自費)がありますが、審美性は決して優れたものではなく、かなり目立ちます。

クラスプが3個ある部分入れ歯
クラスプが3個ある部分入れ歯

入れ歯が落ちたり、ズレないようにするために残存歯にかけて入れ歯の安定化を図る装置です。

クラスプが前歯や犬歯にかかると審美的問題が発生します。

金属製のクラスプが入った部分入れ歯をクラスプ義歯といい保険適用です。

クラスプが犬歯にかかり目立つ
クラスプが犬歯にかかり目立つ

写真の症例ではクラスプを犬歯に架けて入れ歯の安定を図ります。通常の会話でも金属製のクラスプが見えるので、とても目立ちます。

クラスプの種類

kinds

形状

クラスプの種類は、形状で様々なものが考えられていす。標準的なものはエーカースクラスプ(上の写真)ですが、機能によってIバー(RPI)、ハーフ&ハーフクラスプなどがあり、症例ごとに使い分けます。

kinds

作成法

ワイヤークラスプ、鋳造クラスプなど作り方により違いがあり、症例により適切なクラスプの選択を行います。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、入れ歯が頻繁に割れるという方や、もっと噛める入れ歯が欲しい方、目立たない部分入れ歯をお求めの方など、一人一人のご要望に合った入れ歯をご提案させていただきます。

様々なお口の条件にも納得できる入れ歯をご提供するために多数の素材をご用意し、高い技術力の歯科技工士と連携しております。クラスプの無い部分入れ歯をご希望の方がいらっしゃいましたら、ぜひ江戸川区篠崎にある当院へお気軽にご相談下さい。

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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