- 1. 【動画 26秒】下顎隆起が発生する理由とその影響とは?
- 2. 下顎隆起(外骨症)
- 2.1. 下顎隆起とは何か?
- 2.1.1. 定義と特徴
- 2.1.2. 下顎隆起が発生するメカニズム
- 2.1.3. 日本人に多い骨隆起の種類(下顎隆起、口蓋隆起など)
- 2.2. 下顎隆起(かがくりゅうき)の症例
- 2.3. 両側に出来た下顎隆起の症例
- 2.4. 片側噛みが原因の下顎隆起
- 2.5. 下顎隆起の主な症状と影響
- 2.5.1. 痛みの有無
- 2.5.2. 日常生活への影響(会話、食事、義歯の適合など)
- 2.5.3. 見た目の問題点
- 2.6. 下顎隆起の原因
- 2.6.1. 遺伝的要因と環境的要因の関係
- 2.6.2. 咬合圧(噛み合わせ)がもたらす影響
- 2.6.3. 年齢や性別による発症の違い
- 2.7. 下顎隆起の診断方法
- 2.7.1. 口腔内の視診と触診
- 2.7.2. レントゲンやCTスキャンの活用
- 2.7.3. 他の疾患との鑑別(腫瘍や嚢胞との違い)
- 2.8. 治療の必要性と選択肢
- 2.8.1. 治療が不要な場合(経過観察の条件)
- 2.8.2. 手術治療のタイミングと流れ
- 2.8.3. 義歯装着者への対策
- 2.9. 下顎隆起を予防するには?
- 2.9.1. 咬合圧のコントロール
- 2.9.2. 定期的な歯科検診の重要性
- 2.9.3. 日常的なセルフチェック方法
- 2.10. 下顎隆起の治療にかかる費用
- 2.10.1. 保険適用の有無
- 3. よくある質問
- 4. 江戸川区篠崎で下顎隆起の治療をご希望の方へ
- 5. 筆者・院長
【動画 26秒】下顎隆起が発生する理由とその影響とは?
下顎隆起(外骨症)
下顎隆起とは何か?
定義と特徴
下顎隆起とは、下顎の内側に発生する骨の硬い膨らみで、一般的に左右対称に発生しますが、片側噛みの習慣があれば、噛んでいる側だけに出来ることがあります。この状態は「骨隆起」「外骨症」と呼ばれるもので、痛みがないことが多く、見た目の変化が主な特徴です。下顎隆起は良性であり、腫瘍ではありませんが、義歯装着などに影響を及ぼす場合もあります。
下顎隆起が発生するメカニズム
この現象の発生メカニズムには、噛み合わせの力が大きく関与していると考えられています。歯を強く噛むことや、顎にかかる持続的な圧力が骨を刺激し、徐々に隆起が形成されると言われています。また、強い咬合力から骨を添加し歯を守ろうとする生体反応とも言われています。そして、遺伝的傾向があり、親子や兄弟に見られます。
日本人に多い骨隆起の種類(下顎隆起、口蓋隆起など)
日本人には、下顎隆起だけでなく口蓋隆起もよく見られます。これらはどちらも口腔内に発生する骨の隆起であり、遺伝的要因や噛み合わせの習慣が関係しています。
下顎隆起(かがくりゅうき)の症例
大きい下顎隆起
下顎骨の犬歯から小臼歯の内側に複数の骨の膨らみがあります。痛みがないことが多く、見た目の変化が主な特徴です。下顎隆起は良性であり、腫瘍ではありませんが、義歯装着などに影響を及ぼす場合もあります。また、上顎の口蓋正中部(上顎のアーチ状の中央)に出来る外骨症を口蓋隆起と呼びます。
両側に出来た下顎隆起の症例
両側の下顎隆起(小)
両側の小臼歯部舌側に出来た下顎隆起です。まだ、小さいため自覚症状はなく歯医者で発見されることが多いです。
両側の下顎隆起(大)
両側の犬歯、小臼歯、大臼歯の部舌側にかけて出来た大きな下顎隆起です。このくらい大きくなると発音障害を起こすことがあります。
片側噛みが原因の下顎隆起
左側の下顎隆起
左側の小臼歯部舌側に出来た下顎隆起です。左側だけで噛む習慣があるため出来たものと推察されます。
右側の下顎隆起
右側の小臼歯部舌側に出来た下顎隆起です。大臼歯は欠損してありませんが、何年も前から右側だけの片側噛みが原因と思われます。
下顎隆起の主な症状と影響
痛みの有無
下顎隆起は通常、痛みを伴いません。しかし、義歯が必要な場合や、隆起が大きく成長した場合、痛みや不快感を引き起こすことがあります。また、外傷や炎症が起こると一時的に痛みが発生することもあります。
日常生活への影響(会話、食事、義歯の適合など)
下顎隆起は日常生活にも影響を及ぼすことがあります。特に大きな隆起があると、食事の際に食べ物が引っかかったり、会話時に違和感を感じたりすることがあります。また、義歯の適合に問題が生じることもあり、義歯の装着が困難になることがあります。
見た目の問題点
下顎隆起は口腔内の見た目に影響を与えることがあります。外見上は気づかれにくいものの、歯茎の内側に膨らみがあるため、歯科医による定期的なチェックが推奨されます。
下顎隆起の原因
遺伝的要因と環境的要因の関係
下顎隆起の原因には遺伝的な要因と環境的な要因の両方が関わっています。家族に下顎隆起がある場合、その子供にも発生する可能性が高いとされています。また、生活習慣や噛み合わせの癖も要因となります。
咬合圧(噛み合わせ)がもたらす影響
強い咬合圧が骨の成長を刺激し、結果的に下顎隆起が形成されることがあります。特に奥歯を強く噛む癖がある人は、下顎隆起が発生しやすい傾向にあります。
年齢や性別による発症の違い
下顎隆起は成人以降に発生しやすく、子供には見られません。特に中年以降に多く見られます。男女共に見られますが、男性にやや多い傾向があります。
下顎隆起の診断方法
口腔内の視診と触診
歯科医は下顎隆起の診断において、まず口腔内の視診と触診を行います。骨の隆起が見られるか、触って硬い膨らみがあるかを確認することで診断が可能です。
レントゲンやCTスキャンの活用
詳細な診断が必要な場合、レントゲンやCTスキャンを使用して骨の状態を確認します。これにより、隆起の位置や大きさを正確に把握し、他の異常がないかを確認します。
他の疾患との鑑別(腫瘍や嚢胞との違い)
下顎隆起と似た症状を示す腫瘍や嚢胞との鑑別も重要です。特に痛みがある場合や急に膨らみが大きくなった場合は、腫瘍などの可能性も考慮して詳細な検査が行われます。
治療の必要性と選択肢
治療が不要な場合(経過観察の条件)
多くの場合、下顎隆起は治療を必要としません。痛みがなく、義歯などに影響がなければ経過観察で問題ありません。定期的に歯科検診を受けることで、状態の変化をチェックします。
手術治療のタイミングと流れ
- 手術の対象となる症例: 下顎隆起が義歯装着に支障をきたす場合や、痛みが続く場合には手術が検討されます。
- 手術の詳細(局所麻酔、手術時間、ダウンタイムなど): 手術は局所麻酔下で行われ、比較的短時間で終了します。術後のダウンタイムも短く、日常生活に大きな影響はありません。
- 手術後のケア方法: 術後は口腔内を清潔に保つことが重要です。抗生物質の投与や、適切な口腔ケアが推奨されます。
義歯装着者への対策
義歯を装着している方にとって下顎隆起は問題となることがあります。この場合、義歯の調整や下顎隆起の手術によって対応することが可能です。
下顎隆起を予防するには?
咬合圧のコントロール
下顎隆起の予防には、強すぎる咬合圧をコントロールすることが重要です。歯ぎしりや食いしばりがある場合は、ナイトガードの使用が推奨されます。
定期的な歯科検診の重要性
下顎隆起は初期段階での発見が重要です。定期的な歯科検診を受けることで、早期に異常を発見し、適切な対策を取ることができます。
日常的なセルフチェック方法
自宅でのセルフチェックも予防に役立ちます。口腔内を定期的に観察し、硬い膨らみや違和感がないかを確認することで早期発見が可能です。
下顎隆起の治療にかかる費用
保険適用の有無
下顎隆起形成術の手術は保険適用が可能な場合があります。特に下顎隆起が大きくなり、発音障害や入れ歯の装着に支障をきたす場合には、保険が適用されることが多いです。
よくある質問
手術は痛いですか?
下顎隆起の手術は局所麻酔を使用するため、手術中に痛みを感じることはほとんどありません。術後の痛みも軽度で、鎮痛剤の服用で十分対応可能です。
下顎隆起を放置するとどうなりますか?
放置しても基本的に悪性の変化をすることはありませんが、義歯の適合に問題が生じたり、食事や会話に影響が出ることがあります。そのため、症状が出ている場合は早めの対応が望ましいです。
手術後に再発する可能性はありますか?
下顎隆起は再発することがありますが、手術後の適切なケアや咬合圧のコントロールによって再発リスクを減らすことが可能です。
江戸川区篠崎で下顎隆起の治療をご希望の方へ
下顎隆起の日常生活での注意するべきポイントは、 強い咬合圧を避け、適切な噛み合わせを維持することが大切です。また、歯ぎしりや食いしばりを防ぐためにナイトガードの使用も有効です。下顎隆起は良性の状態ですが、適切な対応を取ることで日常生活への影響を最小限に抑えることができます。お困りのことがあれば、江戸川区篠崎の当院までお気軽にご相談ください。
筆者・院長
深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。