- 1. 口内炎とは?原因と症状を知ろう
- 1.1. 口内炎の主な原因・誘因
- 1.2. 口内炎の主な症状
- 2. 市販薬で対応できる口内炎の種類
- 2.1. アフタ性口内炎
- 2.2. カタル性口内炎
- 2.3. ウイルス性の口内炎
- 2.4. 口角炎・口唇炎との違い
- 3. 口内炎に使える市販薬の種類
- 3.1. 塗り薬(軟膏・ゲル)
- 3.2. 貼り薬(口腔内パッチ)
- 3.3. うがい薬・洗口液
- 3.4. ビタミン剤など
- 4. 口内炎の市販薬の選び方
- 4.1. 痛みや炎症が強い場合
- 4.2. 食事のときに患部が痛む場合
- 4.3. 軽い炎症の場合
- 4.4. 繰り返し口内炎ができる場合
- 5. 口内炎の市販薬を使用する際の注意点
- 5.1. 用法・用量を守る
- 5.2. ステロイド配合薬を自己判断で長期間使用しない
- 5.3. 妊娠中・授乳中・小児は使用前に確認する
- 5.4. 改善しない場合は薬を変え続けない
- 6. 薬以外でできる口内炎のセルフケア
- 6.1. 刺激の少ない食事を選ぶ
- 6.2. 口の中を清潔に保つ
- 6.3. 栄養バランスのよい食事を心がける
- 6.4. 十分な休息を心がける
- 6.5. 口内炎を繰り返す原因となる刺激を確認する
- 7. こんな口内炎は歯科・口腔外科を受診しましょう
- 7.1. 関連記事
- 8. その口内炎、一度確認してみませんか?
- 9. 筆者・院長
- 9.1. 深沢 一
- 9.1.1. メッセージ

「口内炎が痛くて食事がつらい」「市販薬を使いたいけれど、どれを選べばよいかわからない」と悩んでいませんか?
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症や潰瘍などの総称です。よくみられるアフタ性口内炎の多くは1〜2週間程度で自然に改善しますが、痛みが強い場合には、市販薬によって炎症や刺激による痛みを和らげられることがあります。
ただし、口内炎にはさまざまな種類があり、原因によって適切な対処法は異なります。なかには感染症や全身疾患、口腔がんなど、一般的な口内炎とは異なる病気が隠れていることもあります。
この記事では、口内炎に使用できる市販薬の種類や選び方、使用する際の注意点、セルフケア、歯科・口腔外科を受診したほうがよい症状について歯科医師がわかりやすく解説します。
口内炎とは?原因と症状を知ろう
口内炎とは、頬の内側や舌、歯ぐき、唇の裏側など、口腔粘膜に生じる炎症や潰瘍などの総称です。
食事や会話の際に痛んだり、酸味や辛味のある食品がしみたりすることがあります。

口内炎の主な原因・誘因
口内炎の原因は一つではありません。特に一般的なアフタ性口内炎では、原因を明確に特定できないことも少なくありません。
発症や再発には、次のような要因が関係すると考えられています。
- 口の中への物理的な刺激
頬や舌を噛んだり、尖った歯や合わない入れ歯、矯正装置などが粘膜に繰り返し当たったりすることで、傷や潰瘍が生じることがあります。 - 疲労やストレス、睡眠不足など
疲労や精神的ストレス、睡眠不足などが口内炎の発症や再発に関連することがあります。ただし、これらだけが直接の原因とは限りません。 - 栄養状態の影響
鉄、ビタミンB12、葉酸などの不足が、口内炎の発症や再発に関係する場合があります。ただし、口内炎のすべてが栄養不足によって起こるわけではありません。 - 感染症
単純ヘルペスウイルスなどの感染によって、口の中や唇の周囲に水疱や潰瘍が生じることがあります。一般的なアフタ性口内炎とは原因や治療法が異なるため注意が必要です。 - 全身疾患や薬剤など
頻繁に繰り返す口内炎や多数の潰瘍がみられる場合には、全身疾患や服用している薬などが関係していることもあります。
口内炎の主な症状
口内炎では、次のような症状がみられます。
- 口の中の痛み
- 粘膜の赤みや腫れ
- 白色〜黄白色にみえる潰瘍
- 食事や会話の際の痛み
- 酸っぱいものや辛いものがしみる
一般的なアフタ性口内炎の多くは、1〜2週間程度で自然に改善します。
一方、2週間以上たっても改善しない場合や、しこり・出血などを伴う場合には、一般的な口内炎ではない可能性もあるため、歯科・口腔外科を受診しましょう。
市販薬で対応できる口内炎の種類
口内炎であれば、どのような症状でも市販薬で対応できるわけではありません。
まずは口内炎の種類や原因を考えることが大切です。

アフタ性口内炎
アフタ性口内炎は、比較的よくみられる口内炎です。
円形または楕円形の浅い潰瘍ができ、中央部分が白色〜黄白色にみえ、その周囲が赤くなることがあります。
食事や会話の際に痛みを感じることがありますが、多くは1〜2週間程度で自然に改善します。
痛みがつらい場合には、市販の口腔用軟膏や貼付剤などによって、炎症や患部への刺激を軽減できることがあります。
カタル性口内炎
カタル性口内炎は、口腔粘膜に赤みや腫れなどが広がる状態を指します。
原因として、
- 合わない入れ歯
- 矯正装置
- 尖った歯
- 頬や舌を噛む
- 熱い食べ物による刺激
などが関係することがあります。
この場合は薬を使用するだけでなく、粘膜を傷つけている原因を取り除くことが重要です。
入れ歯や矯正装置、歯の尖った部分などが繰り返し当たっている場合には、歯科医院で調整が必要になることがあります。
ウイルス性の口内炎
単純ヘルペスウイルスなどの感染によって、水疱や複数の潰瘍が生じることがあります。
発熱や全身症状を伴う場合もあり、一般的なアフタ性口内炎とは治療法が異なります。
自己判断で口内炎用の市販薬を使用せず、症状が強い場合には医療機関を受診しましょう。
口角炎・口唇炎との違い
口内炎と混同されやすいものに、口角炎や口唇炎があります。
- 口角炎:口角に亀裂や炎症が生じる
- 口唇炎:唇に乾燥、赤み、腫れなどが生じる
原因によって必要な治療が異なるため、「口の周りが痛いから口内炎の薬を使う」と自己判断するのではなく、症状に合った薬を選ぶことが大切です。
口内炎に使える市販薬の種類
口内炎に使用できる市販薬には、塗り薬や貼り薬などがあります。
製品によって成分や効能・効果、対象年齢などが異なるため、購入時には添付文書を確認し、必要に応じて薬剤師や登録販売者に相談しましょう。

塗り薬(軟膏・ゲル)
患部へ直接塗るタイプの薬です。
製品によって、炎症を抑える成分を含むものや、患部を保護する目的で使用するものなどがあります。
アフタ性口内炎などに使用できる製品がありますが、口内炎の種類によっては適さない場合があります。
特にステロイドを含む製品は、感染症などには適さない場合があるため、効能・効果や使用上の注意を確認して使用しましょう。
貼り薬(口腔内パッチ)
口内炎の患部に直接貼るタイプの薬です。
患部を覆うことで、
- 食べ物が触れる
- 舌や歯が当たる
- 会話によって粘膜が動く
といった刺激を軽減しやすいことが特徴です。
ただし、患部の場所や大きさによっては貼りにくい場合があります。
うがい薬・洗口液
うがい薬や洗口液は、製品によって配合成分や使用目的が異なります。
口腔内を清潔に保つ補助として使用できるものや、炎症を抑える成分を含む製品もあります。
ただし、一般的なアフタ性口内炎は細菌感染だけによって起こるものではありません。そのため、「殺菌すれば口内炎が治る」というわけではありません。
刺激の強い製品は患部にしみる場合もあるため、症状や製品の使用方法を確認して使用しましょう。
ビタミン剤など
ビタミンB群などを含む市販薬もあります。
ただし、ビタミン剤を飲めばすべての口内炎が早く治るというわけではありません。
栄養不足が疑われる場合には補充が検討されることがありますが、繰り返す口内炎では鉄、ビタミンB12、葉酸などの不足や全身疾患が関係している場合もあります。
頻繁に口内炎を繰り返す場合には、自己判断でサプリメントや市販薬を使い続けるのではなく、医療機関に相談することをおすすめします。
口内炎の市販薬の選び方
市販薬は「どれが一番効くか」ではなく、口内炎の状態や使用する部位などに合わせて選ぶことが大切です。
痛みや炎症が強い場合
アフタ性口内炎では、炎症を抑える成分を含む口腔用軟膏や貼付剤などが選択肢になります。
ただし、ステロイド配合薬はすべての口内炎に適しているわけではありません。
感染が疑われる場合や、口内炎かどうかわからない場合には、自己判断で使用せず医療機関や薬剤師に相談しましょう。
食事のときに患部が痛む場合
歯や食べ物が触れることで痛みが強くなる場合には、患部を覆って刺激を軽減できる貼付剤などが選択肢になります。
軽い炎症の場合
症状が軽い場合には、口腔内を清潔に保ちながら経過をみることで自然に改善することもあります。
必要に応じて、市販の口腔用薬を使用しましょう。
繰り返し口内炎ができる場合
口内炎を頻繁に繰り返す場合は、単に市販薬を使い続けるのではなく、背景にある原因を確認することが大切です。
睡眠や食生活、口腔内への慢性的な刺激などを見直すとともに、必要に応じて歯科・口腔外科や医療機関を受診しましょう。
口内炎の市販薬を使用する際の注意点

用法・用量を守る
市販薬は、製品ごとに使用回数や使用方法が定められています。
「たくさん塗れば早く治る」とは限りません。添付文書に記載された用法・用量を守って使用しましょう。
ステロイド配合薬を自己判断で長期間使用しない
ステロイド配合の口腔用薬は、炎症を抑える目的で使用されます。
一方、感染症など原因によっては適さない場合があります。
症状が改善しないのに漫然と使い続けることは避け、使用期間についても添付文書に従いましょう。
妊娠中・授乳中・小児は使用前に確認する
妊娠中や授乳中の方、小さなお子さんでは、年齢や成分によって使用上の注意が異なります。
自己判断せず、添付文書を確認し、必要に応じて医師・歯科医師・薬剤師などに相談しましょう。
改善しない場合は薬を変え続けない
市販薬を使用しても改善しない場合、薬が合っていないだけではなく、そもそも一般的な口内炎ではない可能性があります。
市販薬を次々に試すのではなく、長引く場合には歯科・口腔外科を受診しましょう。
薬以外でできる口内炎のセルフケア
口内炎は、市販薬だけでなく、患部への刺激を減らすことも大切です。

刺激の少ない食事を選ぶ
口内炎があるときは、
- 辛いもの
- 酸味の強いもの
- 熱すぎるもの
- 硬く尖った食べ物
などが患部を刺激し、痛みを強くすることがあります。
痛みが強い間は、やわらかく刺激の少ない食品を選びましょう。
口の中を清潔に保つ
口内炎が痛いからといって歯磨きをしなくなると、口腔内の衛生状態が悪化することがあります。
患部を強くこすらないよう注意しながら、やさしく歯磨きを行いましょう。
栄養バランスのよい食事を心がける
特定の食品やビタミンを摂取するだけで口内炎が治るわけではありません。
一方で、粘膜や全身の健康を維持するためには、偏りの少ない食生活が大切です。
極端な食事制限や偏食などがある場合には、日頃の食生活を見直しましょう。
十分な休息を心がける
疲労やストレス、睡眠不足などがアフタ性口内炎の発症や再発と関連することがあります。
ただし、「免疫力が低下したから口内炎ができる」と単純に説明できるものではありません。
疲れているときは無理をせず、十分な休息や睡眠を心がけることも大切です。
口内炎を繰り返す原因となる刺激を確認する
いつも同じ場所に口内炎ができる場合には、
- 尖った歯
- 欠けた歯
- 詰め物や被せ物
- 入れ歯
- 矯正装置
などが粘膜に当たっていないか確認しましょう。
同じ場所への刺激を繰り返している場合には、薬だけでは改善しにくいため、歯科医院で原因を確認することが大切です。
こんな口内炎は歯科・口腔外科を受診しましょう
一般的なアフタ性口内炎の多くは1〜2週間程度で改善します。
一方、次のような症状がある場合には、市販薬だけで様子を見ず、歯科・口腔外科などの医療機関を受診しましょう。

- 2週間以上たっても治らない
- 徐々に大きくなっている
- 強い痛みで食事や水分を十分にとれない
- 発熱など全身症状を伴う
- 多数の口内炎を繰り返す
- 同じ場所に何度もできる
- 出血しやすい
- 患部が硬く感じる、しこりがある
- 赤色や白色の変化が長期間続いている
- 入れ歯や歯などが繰り返し当たっている
特に、2週間以上改善しない潰瘍や、硬さ・しこりを伴う病変は放置しないことが重要です。
口腔がんを含め、一般的な口内炎とは異なる病気との鑑別が必要になることがあります。
関連記事
その口内炎、一度確認してみませんか?

「市販薬を使っても治らない」「何度も同じ場所にできる」「口内炎かどうかわからない」という場合は、原因を確認することが大切です。長引くお口の症状は、当歯科・口腔外科へご相談ください。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





