- 1. 歯周病におすすめの歯磨き粉とは?
- 2. 歯周病ケアで注目したい歯磨き粉の成分
- 2.1. IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
- 2.2. CPC(塩化セチルピリジニウム)
- 2.3. トラネキサム酸(TXA)
- 2.4. β-グリチルレチン酸
- 2.5. フッ素
- 3. 歯周病用歯磨き粉の選び方
- 3.1. 1.歯ぐきの腫れ・出血が気になる
- 3.2. 2.口臭が気になる
- 3.3. 3.歯ぐきが下がって歯根が見えている
- 3.4. 4.知覚過敏も気になる
- 3.5. 5.歯ぐきへの刺激を抑えたい
- 4. 歯周病ケアにおすすめの歯磨き粉
- 4.1. デントヘルス薬用ハミガキSP
- 4.2. ガム・デンタルペースト
- 4.3. シュミテクト歯周ケア
- 4.4. コンクール リペリオ
- 4.5. チェックアップ ルートケア
- 5. 歯周病の歯磨き粉は「磨き方」も重要
- 6. ポイックウォーターは歯周病ケアの補助として使用
- 7. 歯磨き粉だけでは歯周病は治らない
- 8. 歯がグラグラする場合は歯磨き粉で様子を見ない
- 9. 歯科医院でのクリーニングも大切
- 9.1. エアフローによる着色除去も効果的
- 10. まとめ|歯周病の歯磨き粉は成分を確認して選びましょう
- 10.1. 関連記事
- 11. 歯磨き粉を変えるだけで、大丈夫?
- 12. 筆者・院長
- 12.1. 深沢 一
- 12.1.1. メッセージ

「歯ぐきから血が出る」「歯ぐきが腫れている」「口臭が気になる」といった症状は、歯周病のサインかもしれません。
歯周病の予防・進行抑制で最も重要なのは、毎日のブラッシングによって歯垢(プラーク)を取り除くことです。そのうえで、殺菌成分や抗炎症成分などを配合した歯磨き粉を選ぶことで、セルフケアを補助できます。
この記事では、歯周病ケアに適した歯磨き粉の選び方、おすすめの成分、歯磨き粉を使用するときのポイントについて、歯科医療の視点からわかりやすく解説します。
歯周病におすすめの歯磨き粉とは?
歯周病ケアを目的に歯磨き粉を選ぶ場合は、商品名だけで判断するのではなく、配合されている有効成分に注目しましょう。

特に確認したいのは、次のような働きを持つ成分です。
- 歯周病菌の増殖を抑える「殺菌成分」
- 歯ぐきの腫れや炎症を抑える「抗炎症成分」
- 歯ぐきからの出血を抑える成分
- 露出した歯根の虫歯を予防するフッ素
歯周病の状態によって適した歯磨き粉は異なるため、症状に合わせて選ぶことが大切です。
歯周病ケアで注目したい歯磨き粉の成分

IPMP(イソプロピルメチルフェノール)
殺菌成分の一つで、歯垢(プラーク)内部の細菌に作用することを目的として配合されています。
CPC(塩化セチルピリジニウム)
口腔内の細菌の増殖を抑える殺菌成分です。歯周病ケアだけでなく、口臭予防を目的とした製品にも配合されています。
トラネキサム酸(TXA)
歯ぐきの炎症や出血を抑える目的で配合される成分です。ブラッシング時の出血が気になる方は確認してみるとよいでしょう。
β-グリチルレチン酸
歯肉の腫れや炎症を抑える抗炎症成分です。
フッ素
フッ素は主に虫歯予防を目的とする成分ですが、歯周病によって歯ぐきが下がり、歯根が露出している場合には「根面う蝕」の予防にも重要です。
歯周病用歯磨き粉の選び方

1.歯ぐきの腫れ・出血が気になる
殺菌成分に加えて、トラネキサム酸やβ-グリチルレチン酸などの抗炎症成分を配合したものが選択肢になります。
2.口臭が気になる
CPCなどの殺菌成分を配合した歯磨き粉が選択肢になります。
ただし、口臭の原因は歯周病だけではありません。舌苔、虫歯、唾液量の低下などが関係していることもあります。
3.歯ぐきが下がって歯根が見えている
フッ素配合の歯磨き粉を選びましょう。
歯根部分は歯冠部を覆うエナメル質より虫歯になりやすいため、歯周病によって歯根が露出している方は根面う蝕にも注意が必要です。
4.知覚過敏も気になる
歯周病によって歯ぐきが下がると、冷たいものなどがしみることがあります。
この場合は、歯周病ケア成分だけでなく、知覚過敏症状を防ぐ成分を配合した歯磨き粉も選択肢になります。
5.歯ぐきへの刺激を抑えたい
低研磨・低発泡タイプであれば、泡立ちすぎず、歯と歯ぐきの境目を時間をかけてブラッシングしやすくなります。
歯周病ケアにおすすめの歯磨き粉

デントヘルス薬用ハミガキSP
IPMPやトラネキサム酸などが配合されており、歯ぐきの腫れや出血が気になる方のセルフケアに使用できます。
ガム・デンタルペースト
殺菌成分や抗炎症成分を配合した歯周病ケア用の歯磨き粉です。市販されており、継続して使用しやすい点も特徴です。
シュミテクト歯周ケア
歯周病予防に加えて、歯がしみる知覚過敏症状も気になる方の選択肢になります。
コンクール リペリオ
歯ぐきの状態が気になる方を対象とした歯磨き剤です。
チェックアップ ルートケア
歯根が露出している方などを想定した歯磨き剤で、根面う蝕の予防を重視したい場合の選択肢になります。
歯周病の歯磨き粉は「磨き方」も重要
歯周病ケアでは、どの歯磨き粉を使うかだけでなく、歯垢をきちんと除去できているかが重要です。
特に歯垢が残りやすいのは、
- 歯と歯ぐきの境目
- 歯と歯の間
- 奥歯
- 歯並びが重なっている部分
です。
歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを十分に取り除くことが難しいため、デンタルフロスや歯間ブラシも併用しましょう。
ポイックウォーターは歯周病ケアの補助として使用
ポイックウォーター(POICウォーター)は、口腔内の清掃を補助する目的で使用されることがあります。

ただし、ポイックウォーターでうがいをするだけで、歯周病の原因となる歯垢や歯石をすべて除去できるわけではありません。
歯周病予防の基本は、歯ブラシや歯間清掃用具によるプラークコントロールです。
ポイックウォーターを使用する場合も、毎日のブラッシングを基本として補助的に取り入れることが大切です。
歯磨き粉だけでは歯周病は治らない
歯周病用の歯磨き粉には、殺菌成分や抗炎症成分などが配合されていますが、歯磨き粉だけで歯周病そのものを治療することはできません。
特に歯石や深い歯周ポケット内部に付着した細菌・バイオフィルムは、セルフケアだけでは十分に除去できない場合があります。

歯科医院では、歯周病の状態に応じて、
- スケーリング
- ルートプレーニング
- 歯周ポケットの管理
- 咬み合わせの確認・調整
- 定期的なメインテナンス
などを行います。
歯がグラグラする場合は歯磨き粉で様子を見ない
重度歯周病では、歯ぐきが大きく下がり、歯根が露出して歯が長く見えるようになります。
これは歯槽骨の吸収が進行しているサインです。

歯周病が重度になると、歯を支えている歯槽骨が吸収され、
- 歯がグラグラする
- 歯ぐきから自然に出血する
- 膿が出る
- 噛みにくい
- 歯ぐきが大きく下がる
- 前歯の隙間が広がる
といった症状が現れることがあります。
この段階では、歯磨き粉を変更するだけでは対応できません。
必要に応じてT-FIX(ティーフィックス)などによる暫間固定を行うこともありますが、固定はあくまで動揺している歯を安定させる処置です。原因となる歯周病に対する治療を並行して行う必要があります。
歯科医院でのクリーニングも大切
毎日丁寧に磨いていても、自分では取り除けない歯石やバイオフィルムが残ることがあります。
歯科医院では、歯周病の状態を確認したうえで専門的なクリーニングを行います。
エアフローを使用する場合は、微細なパウダーと水を噴射して、歯面などに付着したバイオフィルムやステインを除去します。
ただし、エアフローだけで歯周病を治療するわけではありません。歯周病の程度に応じた治療と、毎日のセルフケア、定期的なメインテナンスを組み合わせることが重要です。
エアフローによる着色除去も効果的


コーヒー・紅茶・タバコによるステインは、通常のブラッシングだけでは除去が困難です。
エアフローは、超微細パウダーを歯面へ吹き付けることで、
- 茶渋
- ヤニ
- バイオフィルム
を効率的に除去するクリーニング方法です。
歯面を傷つけにくく、歯肉縁付近や細かな凹凸部まで清掃できるため、歯周病予防にも有効です。
クリーニング後は歯面が滑沢化されることで、プラークやステインの再付着予防にもつながります。
まとめ|歯周病の歯磨き粉は成分を確認して選びましょう
歯周病ケア用の歯磨き粉を選ぶ際は、商品名や「歯周病用」という表示だけでなく、配合されている成分を確認することが大切です。
殺菌成分のIPMPやCPC、抗炎症成分のトラネキサム酸やβ-グリチルレチン酸など、症状や目的に合った成分を選びましょう。
ただし、歯周病予防・治療の基本は歯磨き粉ではなく、プラークを適切に除去することです。
歯ぐきからの出血や腫れが続く、口臭が強くなった、歯がグラグラするといった症状がある場合は、歯磨き粉だけで様子を見続けず、歯科医院で歯周病の検査を受けることをおすすめします。
関連記事
歯磨き粉を変えるだけで、大丈夫?

歯周病ケア用の歯磨き粉は、毎日のセルフケアをサポートしてくれます。
しかし、歯石や深い歯周ポケットの汚れは、ご自宅のケアだけでは十分に取り除けません。
出血・腫れ・口臭・歯のグラつきなどが気になる方は、一度歯ぐきの状態を確認してみましょう。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





