プラークコントロールとは

  • プラークは古くなると毒性が強くなり、虫歯や歯周病を引き起こします。
  • 早期のプラークコントロールが重要です。
  • プラークコントロールのやり方は、機械的方法として歯磨き、エアフロー、PMTCなどがあります。
  • 化学的方法にはフッ素、キシリトール、歯科3dsセラピーなどです。

プラークコントロールとは何か?—ただの歯磨きじゃないその意味

歯医者に行くと、「プラークコントロールしましょう」って言われるけど、プラークコントロールって、結局"歯磨き"のことですよね? 何故、「わざわざ横文字を使って分りにくくするのでしょうか」と思っているあなたへ。

プラークコントロールの本当の意味をまとめてみました。

古い歯垢を新しい健全な歯垢にリセットすること

古い歯垢
古い歯垢

古い歯垢は毒性が強い

口腔内には様々な細菌が生息しています。その細菌を放置したままにすると毒性を持った古い歯垢(プラーク)になっていきます。そこで、健全な新しい歯垢(プラーク)にリセットすることをプラークコントロールといいます。

"リセット"というと、また分りにくくなってしまいましたが、古い歯垢(プラーク)を除去すると自然と新しい歯垢(プラーク)に入れ替わるということです。

なので、歯磨きをして歯垢(プラーク)を除去することだけがプラークコントロールではありません。

プラークコントロールレコード

プラークの付着を歯垢染め出し液で判定

初診時のプラークの付着


歯垢の染め出し液を使ってプラークの付着状況を調べると、すべての歯にべっとりとプラークが付着しているのが一目瞭然です。

この時、鏡をもってもらってプラークの付着状況を確認してもらいます。次に歯磨きの正しいやり方の練習を行います。

2回目来院時のプラークの付着


歯垢の染め出し液を用いてプラークの付着状況を調べると、かなり改善していることがわかります。

プラークコントロールの基本は、まず歯磨きをしっかりすることです。

自分自身では磨けていると思っていても、実際にはかなりのプラークが残っていることが自覚できれば、次からは注意して歯磨きをするようになります。これがプラークコントロールの基本的な効果です。

プラークコントロールレコード初回

プラークコントロールレコード初回


歯垢の染め出し液を使ってプラークの付着状況を記録します。 これをプラークコントロールレコードと言います。

歯面を4分割して、それぞれに付着したプラークをカウントします。 検査対象の歯の総歯面数で割って算出します。

このプラークスコアPCRは、1972年に O’Leary(オレリー) 達によって考案されたものです。

プラークスコア
この症例ではプラークスコアが 93.8%となっています。

約2年後のプラークコントロールレコード

約2年後のプラークコントロールレコード


約2年後に来院した時のプラークコントロールレコードです。

プラークスコア
41.3% となっています。

プラークスコアが良好と判断される基準
プラークスコアの最初の目標は20%以下を目指します。 完全に歯磨きができているという状態は10%以下ということができます。

プラークコントロールの分類

歯肉縁上・歯肉縁下プラークコントロール

部位別に歯肉縁より上に付着した歯垢(プラーク)を除去することを歯肉縁上プラークコントロール、歯肉縁より下の部分、つまり歯周ポケット内の歯垢(プラーク)を除去することを歯肉縁下プラークコントロールと呼びます。

機械的・化学的プラークコントロール

プラークコントロールは、歯ブラシなどの用具を使った物理的(機械的)プラークコントロールと薬剤を使用する化学的プラークコントロールに分類出来ます。

プラークコントロールのやり方

セルフケア

プラークコントロールで使用する器材や薬剤

種類自分自身で
機械的プラークコントロール歯ブラシ、電動歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス
化学的プラークコントロールフッ素、キシリトール、次亜塩素酸、リカルデント

歯科医院

プラークコントロールで使用する器材や薬剤

種類歯医者で
機械的プラークコントロールPMTC、エアフロー、スケーリング、SRP(ルートプレーニング)
化学的プラークコントロール抗生物質、グルコン酸クロルヘキシジンを使った3DS

磨き残しが引き起こすプラーク形成—虫歯と歯周病の原因に迫る

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磨き残しがプラークを形成

歯の表面につく、ヌルヌルとした歯垢(プラーク)、この歯垢にはたくさんの細菌が潜んでいて、虫歯や歯周病の最大の原因となります。

虫歯や歯周病を予防するためには、このプラークを除去することが不可欠です。

歯磨きはプラークを取り除く基本的な方法ですが、正しく歯磨きをしないと、毎日磨いていてもプラーク(歯垢)が沢山残ってしまいます。

磨き残しがプラークを形成

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次第にプラークが古くなる

上顎の歯頚部に選択的に残った歯垢(プラーク)、下顎の歯頚部には、余り歯垢(プラーク)が付いていません。

磨き残しが長期間続くと歯垢は古くなって、徐々に毒性を増します。

これは歯磨きの好ましくない習慣によるものです。

次第にプラークが古くなる

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毒性の強いバイオフィルムを形成

ほとんど歯磨きの習慣の無い患者さんの口腔内です。歯冠の周りにはべったりと歯垢(プラーク)が付き、様々な細菌が共同で作るバイオフィルムを形成しています。

毒性の強いバイオフィルムが形成されると、歯周病や虫歯のリスクが格段に上がります。

毒性の強いバイオフィルムを形成

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、このように虫歯や歯周病を未然に防ぐ予防歯科に力を入れ、患者様ご自身の歯が一生持つように予防主体の歯科健診や定期的な歯のクリーニングを推奨しております。予防歯科は歯の寿命だけでなく病気の予防とも関係しています。江戸川区篠崎にて、プラークコントロールの習得希望の方は当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】初期虫歯COを削らずに自分で治す方法

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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