- 1. 【📹28秒】進行が早い「根面う蝕」を防ぐセルフケアと定期健診の重要性
- 2. 根面う蝕とは?|中高年に増えている「歯の根元の虫歯」
- 2.1. 根面う蝕の基礎知識
- 2.2. 歯周病との深い関係
- 2.3. 根面う蝕の主な原因
- 2.3.1. プラークと酸による脱灰
- 2.3.2. 糖分・喫煙・アルコール
- 2.3.3. 唾液分泌の低下
- 3. 根面う蝕の症状
- 3.1. C4の虫歯に進行した根面う蝕
- 3.1.1. 症例解説
- 3.1.2. 同症例のレントゲン写真
- 3.2. 初期はほとんど無症状
- 3.3. 進行すると歯が崩壊する
- 4. 診断方法
- 4.1. 診断方法|視診・触診・X線画像の活用
- 5. 根面う蝕の予防法
- 5.1. 正しいブラッシング(電動歯ブラシ・フロスなど)
- 5.2. フッ素の活用
- 5.3. 食生活の見直し
- 5.4. 定期検診とプロフェッショナルケア
- 6. 根面う蝕の治療法|進行度に応じた選択肢
- 6.1. 初期|フッ素塗布やコーティング
- 6.2. 中等度|コンポジットレジン修復やクラウンによる補綴
- 6.3. 重度|抜髄・根管治療が必要なケース
- 7. 特に注意が必要な人とは?
- 7.1. 高齢者と唾液分泌の低下
- 7.1.1. 高齢者における唾液分泌低下と根面う蝕の進行例
- 7.2. 矯正治療後やブラッシングが困難な人
- 7.3. 持病や服薬中の方が気をつけるポイント
- 8. まとめ
- 9. 江戸川区篠崎で根面う蝕が気になる方へ
- 10. 筆者・院長
- 10.1. 深沢 一
- 10.1.1. メッセージ

「最近、歯の根元がしみる」「歯ぐきが下がってきた気がする」――その症状、根面う蝕かもしれません。
根面う蝕とは、歯ぐきが下がることで露出した歯の根にできる虫歯です。通常の虫歯より進行が早く、痛みが少ないまま深部まで進行することが特徴です。特に40代以降の方や歯周病がある方、口の乾燥が気になる方は注意が必要です。
この記事では、根面う蝕の原因・症状・治療法・予防方法までを、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
【📹28秒】進行が早い「根面う蝕」を防ぐセルフケアと定期健診の重要性
根面う蝕とは?|中高年に増えている「歯の根元の虫歯」
根面う蝕の基礎知識

根面う蝕とは、歯ぐきが下がることで露出した「歯の根(根面)」にできる虫歯です。通常の虫歯はエナメル質から始まりますが、根面にはエナメル質が存在せず、柔らかい象牙質が直接露出しているため、虫歯の進行が非常に速いのが特徴です。
特に40代以降では、加齢や歯周病による歯肉退縮によって根面が露出しやすくなり、根面う蝕のリスクが高まります。また、唾液分泌の低下も虫歯リスクを増加させる大きな要因です。
歯周病との深い関係
歯周病が進行すると歯ぐきや歯槽骨が破壊され、歯の根元が露出します。この状態になると、プラークが付着しやすくなり、虫歯菌による酸の影響を受けやすくなります。さらに歯周病で歯を支える組織が弱くなっているため、根面う蝕が進行すると歯の保存が困難になるケースも少なくありません。
根面う蝕の主な原因

プラークと酸による脱灰
根面う蝕の最大の原因はプラーク(歯垢)です。虫歯菌は糖分を分解して酸を産生し、象牙質を急速に溶かします。根面は酸への抵抗力が弱いため、通常の虫歯より短期間で進行しやすい傾向があります。
糖分・喫煙・アルコール
糖分を頻繁に摂取すると虫歯菌が活性化し、酸の産生量が増加します。また、喫煙やアルコールは唾液分泌を低下させ、口腔内の自浄作用を弱めます。喫煙は歯周病の悪化にもつながるため、根面う蝕との悪循環を招きます。
唾液分泌の低下
唾液には、酸を中和し歯を再石灰化させる重要な働きがあります。しかし、加齢や薬の副作用、ストレスなどで唾液が減少すると、虫歯菌が増殖しやすくなります。特に高血圧や糖尿病の治療薬を服用している方では、口腔乾燥が起こりやすく注意が必要です。
根面う蝕の症状
C4の虫歯に進行した根面う蝕

症例解説
皆さんは被せ物をするとその歯は二度と虫歯にならないと思っていませんか? 残念ながらそうはいかないのです。
写真の赤矢印は、下顎6番に出来た根面う蝕です。金属の被せ物が入っていますが、歯根露出し、冠の内部には歯垢(プラーク)が大量に付着しているのが認められます。そしてむし歯が内部まで入り込んでいます。青矢印の歯など複数の歯にも根面う蝕が出来始めています。
同症例のレントゲン写真
下顎6番のレントゲン写真を撮ってみると歯根内部にまで虫歯が広がっていました。この歯は神経がないため、虫歯が大きくなっても気が付かないのです。保存不可能と診断し、抜歯となりました。
初期はほとんど無症状
根面う蝕は痛みが出にくく、気づかないうちに進行することが多い疾患です。初期には白濁や茶色い変色として現れることがあります。特に神経を取った歯では、自覚症状なく内部で進行しているケースもあります。
進行すると歯が崩壊する
進行すると根元が軟化し、欠けたり穴が空いたりします。さらに深部まで進行すると歯根内部に感染が広がり、最終的に抜歯が必要になる場合もあります。
診断方法
歯科医院では、視診・触診・レントゲン検査を組み合わせて診断を行います。変色や軟化の有無を確認し、X線画像によって内部への進行状況を評価します。神経のない歯では外見だけで判断できないことも多く、定期検診による早期発見が重要です。
診断方法|視診・触診・X線画像の活用


歯科医院では、根面う蝕の診断に視診・触診、そしてX線検査を組み合わせて行います。視診では、歯の表面の変色や崩れを確認し、触診では歯根のざらつきや軟化の有無をチェックします。さらに、X線画像を使うことで、歯の内部まで進行している虫歯を視覚的に捉えることができます。
特に神経がない歯では進行が見た目ではわかりにくいため、X線診断は非常に有効です。自覚症状がなくても、定期的な検診で早期発見することが根面う蝕の重症化を防ぐ鍵になります。
根面う蝕の予防法
正しいブラッシング(電動歯ブラシ・フロスなど)
歯と歯ぐきの境目はプラークがたまりやすいため、やわらかめの歯ブラシで優しく丁寧に磨くことが大切です。電動歯ブラシ、歯間ブラシやデンタルフロスも併用すると効果的です。

「▶ Amazonで見る」
「▶ 楽天で見る」
フッ素の活用
フッ素には再石灰化を促進し、虫歯の進行を抑制する作用があります。根面が露出している方には、高濃度フッ素配合歯磨き粉(1450ppm程度)の使用が推奨されます。

食生活の見直し
糖分の多い食品や酸性飲料を頻繁に摂取すると、口腔内が酸性に傾き虫歯リスクが高まります。間食回数を減らし、食後に水やお茶で口をゆすぐことも有効です。
定期検診とプロフェッショナルケア
根面う蝕は自覚症状に乏しいため、歯科医院での定期管理が非常に重要です。専門的クリーニングによってバイオフィルムを除去し、早期発見・早期治療につなげます。

根面う蝕は自覚症状が乏しいため、定期的な歯科検診が不可欠です。歯科医院では、歯科医師や歯科衛生士による専門的なチェックとクリーニングが受けられます。当院では「エアフロー」と呼ばれる機器を使い、歯に付着したバイオフィルム(細菌の膜)を優しくかつ徹底的に除去しています。
また、厚生労働省認定の「口腔管理体制強化加算(口管強)」であれば、毎月の予防ケアも保険適用で受けられます。歯科と連携しながら継続的にケアすることが、根面う蝕予防の最大の近道です。
根面う蝕の治療法|進行度に応じた選択肢
初期|フッ素塗布やコーティング
根面う蝕が初期段階で発見された場合、歯を削らずに対応できるケースもあります。代表的なのがフッ素塗布です。フッ素には歯の再石灰化を促進し、初期虫歯の進行を抑える効果があります。また、歯の表面にレジンやシーラントなどを使った「コーティング処置」を行うことで、虫歯菌の侵入を物理的にブロックできます。これらは短時間で行える処置であり、定期的に受けることで効果が維持されます。
中等度|コンポジットレジン修復やクラウンによる補綴

虫歯が中程度まで進行すると、軟化した象牙質を除去し、失われた部分を補う必要があります。小さな欠損であれば、白い樹脂製のレジンで修復する方法が一般的です。比較的安価で審美的にも優れていますが、強度や耐久性には限界があります。
虫歯が広範囲に及んでいる場合には、金属やセラミックなどの「被せ物(クラウン)」を使用し、歯の機能と形態を補います。どちらの方法も、再発防止のためのセルフケアが重要です。
重度|抜髄・根管治療が必要なケース
根面う蝕が歯の神経(歯髄)にまで達してしまった場合、神経を取り除く「抜髄」や「根管治療(根の治療)」が必要になります。この治療では、感染した歯髄を除去した後、根の中を洗浄・消毒し、薬剤で封鎖して細菌の再侵入を防ぎます。その後、クラウンを被せて歯を補強することが一般的です。
根管治療は時間と手間がかかりますが、歯を抜かずに済むため、できるだけ早い段階での対応が望まれます。
特に注意が必要な人とは?
高齢者と唾液分泌の低下
高齢になると、唾液の分泌量が自然と減少していきます。唾液は口腔内のpHバランスを保ち、歯の再石灰化を促進する重要な役割を担っているため、唾液が減ると根面う蝕のリスクが大きく高まります。
また、加齢により歯ぐきが下がり、歯の根面が露出しやすくなるため、そこにプラークがたまることで虫歯が進行しやすくなります。さらに、義歯の使用や手の動きの低下などにより清掃が不十分になりやすいため、高齢者ほど根面う蝕に注意が必要です。
高齢者における唾液分泌低下と根面う蝕の進行例


矯正治療後やブラッシングが困難な人
矯正治療後は歯の位置や角度が変化し、歯の根元が露出しやすくなることがあります。特に、歯並びが整った後でも、歯ぐきが下がっていれば根面う蝕のリスクが高まります。また、矯正装置を装着している期間中はブラッシングが難しくなり、磨き残しが増えることでプラークの蓄積が起こりやすくなります。
加えて、手先が不自由な方や要介護の方など、物理的にブラッシングが困難な場合も、根面う蝕への対策が不可欠です。
持病や服薬中の方が気をつけるポイント

糖尿病や高血圧、心疾患などの持病を抱えている方や、それらの治療薬を服用している方は、唾液分泌が抑制されやすく、口腔内が乾燥しやすい傾向にあります。これにより、細菌が繁殖しやすい環境が生まれ、根面う蝕のリスクが高まります。
さらに、免疫力が低下している方は感染への抵抗力も弱く、歯ぐきの炎症や歯周病との併発にも注意が必要です。このような方は、主治医と歯科医師の連携のもと、定期的な検診と個別の予防プランが重要となります。
まとめ
根面う蝕は、中高年に増加している進行の早い虫歯です。痛みが少ないため発見が遅れやすく、気づいた時には重症化していることも少なくありません。歯周病予防、フッ素活用、適切なセルフケア、そして定期的な歯科検診が、歯を長く守るために重要です。
江戸川区篠崎で根面う蝕が気になる方へ

根面う蝕は、気づかないうちに進行し、大切な歯を失う原因にもなりかねません。特に歯ぐきが下がってきた方や、過去に神経を抜いた歯がある方は、注意が必要です。
当院(篠崎駅前)は、**口腔管理体制強化加算(口管強)**として厚生労働省に認定されており、月1回の定期的な予防ケアも保険適用で受けられます。
定期検診では、視診・触診・X線による診断に加え、フッ素塗布やエアフローを用いたバイオフィルム除去など、根面う蝕の予防と早期発見に力を入れています。
「歯ぐきが下がってきたかも…」「最近、歯の根元が茶色く見える…」そんなお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
地域密着の歯科医院として、皆さまの歯の健康を長く守れるよう、丁寧な診療と予防サポートをお約束します。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。



