乳歯の虫歯を見分ける

  • 子供の乳歯の虫歯は、仕上げ磨きの時に歯の白濁、黒変、茶色変、小さな穴などが空いていないかなどをチェックし変化を見逃さないようにしてください!
  • 虫歯がひどくなりショックを受ける前に初期虫歯を見分けてください。

子供の虫歯(乳歯)の見分け方

2歳、3歳、4歳の子供の乳歯に小さな穴が出来、虫歯にさせてしまったとショックを受ける母さんもおられるかと思います。

4歳までの子供は怖がってなかなか口を開けてくれないので、削って詰めるといった治療が出来ません。

下記の画像を参考に、出来るだけ早く乳歯の虫歯を見つけてください。自分で出来る虫歯進行止めの方法もあります。

子供のひどい虫歯(乳歯)の見た目

第1乳臼歯と第2乳臼歯にひどい虫歯
第1乳臼歯と第2乳臼歯にひどい虫歯

写真は、5歳の子供の奥歯(乳歯)の2本に出来たひどい虫歯で、大きな穴が開いています。

虫歯部分が黒いのは、虫歯の進行止めサホライドを塗布したためです。

5歳以下の子供はなかなか治療をさせてもらえないので、虫歯が進行するのを防ぐためにサホライドを塗ります。

第1乳臼歯と第2乳臼歯の充填後に2次カリエス
第1乳臼歯と第2乳臼歯の充填後に2次カリエス

写真は、5歳の子供の奥歯(第1乳臼歯と第2乳臼歯)にコンポジットレジン充填を行った後に2次カリエスが発症したものです。

子供の治療は大人の様に協力が得られないため、完全に虫歯を除去することが困難なことが多いです。

そのため、充填後に2次カリエスになることがあります。

乳臼歯のひどい虫歯
乳臼歯のひどい虫歯

写真は、6歳の子供の乳臼歯に出来たひどい虫歯です。

歯の間から虫歯が発生したためインレーを除去した状態です。虫歯が神経近くまで進行していました。

第1乳臼歯と第2乳臼歯の虫歯を除去
第1乳臼歯と第2乳臼歯の虫歯を除去

写真は、4歳の子供の乳臼歯(第1乳臼歯と第2乳臼歯)の虫歯を除去した状態で、大きな穴になっています。

虫歯が深くまで進行していて歯髄の赤い部分が透けて見えます。虫歯の周りに少し黒い部分が残っていますが、これはサホライド塗布の跡です。

この子供ではタービンが使えないので、サフライド塗布を繰り返しながら徐々にスプーンエキスカベーターで虫歯を除去しました。

子供のひどい虫歯(永久歯)の見た目

六歳臼歯(第1大臼歯)にひどい虫歯
六歳臼歯(第1大臼歯)にひどい虫歯

写真は、6歳の子供の6歳臼歯(第1大臼歯)にひどい虫歯が出来た状態です。

虫歯は神経まで到達していて抜髄(神経を抜く治療)を行うことになりました。

中学生の子供の永久歯のひどい虫歯
中学生の子供の永久歯のひどい虫歯

写真は、中学生の子供に出来たランパントカリエス(多数歯にわたる虫歯)です。

プラークコントロールが不良なばかりではなく、ミュータンス菌の感染を強く受けているものと思われます。

子供の初期虫歯(永久歯)の見た目

子供の第1大臼歯に出来た初期虫歯
子供の第1大臼歯に出来た初期虫歯

咬合面の溝が茶色~黒色に変色しています。穴が開いていないので、虫歯部分を削らずにこのままシーラントを充填すれば、虫歯の進行は止まります。

子供の小臼歯に出来た初期虫歯
子供の小臼歯に出来た初期虫歯

写真は、小学校高学年の子供の小臼歯に出来た初期虫歯です。

溝の部分が茶色になっていますが、歯を削らずにフッ素塗布で予後観察します。

初期虫歯の場合には歯を積極的に削り詰めることはNGです。フッ素塗布で虫歯の再石灰化を図ります。

小学生の子供の前歯に出来た初期虫歯
小学生の子供の前歯に出来た初期虫歯

写真は、小学校高学年の子供の前歯に出来た初期虫歯です。

左側の矢印の2本の歯の間に茶褐色に変色した所があります。これは初期虫歯です。

右側の矢印の初期虫歯を削ると、写真の様な穴が開きました。外見的には、穴が開いていなくても削ってみるとかなり大きな穴になることがあります。

この様な場合には、コンポジットレジンで充填します。

小学生高学年の前歯に現れたホワイトスポット
小学生高学年の前歯のホワイトスポット

写真は、小学生高学年の前歯に現れたホワイトスポットです。

ホワイトスポットは、初期虫歯によるものと先天的なエナメル質形成不全症によるものがあります。

臨床的にどちらが原因なのかをかを厳密に診断する事は困難です。

大人になるに伴い次第に薄くなりますが、ホワイトスポットが審美的に気になるようであれば、歯を削らずに治すアイコンという方法があります。

この子供の場合、プラークコントロールが不良のため下顎に歯肉炎が起こっています。

仕上げ磨き時に虫歯チェックも

仕上げ磨き時に虫歯チェックも忘れずに
仕上げ磨き時に虫歯チェックも忘れずに

初期虫歯COで見つけましょう

乳歯は虫歯になっても痛みが起こりにくいこともあって、あっというまに進行します。受診する頃にはほとんどが、神経の近くまで進行しています。

仕上げ磨きをする時に、乳歯の表面が白っぽく白濁していないか、黒いシミになっていないか、歯の溝が黄色くなっていないか、小さな穴が開いていないかなど観察してください。

このような兆候は虫歯の始まり初期虫歯COですから、この時点で受診されるとあまり削らず治療が簡単です。

正しい歯磨きの仕方を身に付け、必ず仕上げ磨きをしてあげて、歯垢(プラーク)をできるだけためないようにしましょう。

おやつは砂糖を使わないものを選び、就寝前に食べたり飲んだりする癖をつけないようにします。

必ず定期的に受診し、歯とお口のチェックを受けましょう。

また、両親が口移しや同じスプーンを使って虫歯菌をうつすことはNGなのは常識ですよね。

ふかさわ歯科クリニック篠崎の小児歯科では、虫歯治療に伴う痛みや精神的負担に配慮し、お子様とのコミュニケーションを大切にしながら、お子様が歯医者嫌いにならないよう信頼関係を築くとこらから始めます。お母さま自身が行う子供の虫歯チェックも重要です。乳歯の虫歯は白濁・ 黒変・穴などを見逃すな!です。また、マタニティ歯科にも対応し、虫歯菌をお子様に移さないマイナス1歳から始める虫歯予防の指導や妊婦の方が安心して出産できるようサポートも行っています。江戸川区篠崎で削らない小児歯科をお探しの方はぜひ、当院までお気軽にご相談いただければと思います。

【動画】子供の虫歯の見分け方

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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