- 1. 【🎞️49秒】初期虫歯を見逃さない!子どもの歯を守るチェックポイントと対策
- 2. なぜ子どもの歯は虫歯になりやすいの?
- 2.1. 乳歯は虫歯が進行しやすい
- 2.2. 奥歯の溝や歯と歯の間に汚れが残りやすい
- 2.3. 子どもだけでは十分に磨けない
- 3. 子どもの虫歯菌は家族からうつる?
- 4. 見逃したくない子どもの初期虫歯のサイン
- 4.1. 歯の表面が白く濁っている
- 4.2. 奥歯の溝などが茶色・黒色になっている
- 4.3. 食べ方や行動が変わった
- 5. 見逃してはいけない初期虫歯のサイン
- 5.1. ホワイトスポット
- 5.2. 茶色や黒色の変色
- 5.3. 食事や行動の変化
- 5.4. 子どもの初期虫歯の見た目
- 5.4.1.1. ▶ 初期虫歯(第1大臼歯)
- 5.4.1.2. ▶子供の小臼歯に出来た初期虫歯
- 5.4.1.3. ▶ 小学生の子供の前歯に出来た初期虫歯
- 5.4.1.4. ▶ ホワイトスポットの症例
- 5.5. 子どものひどい虫歯【乳歯編】
- 5.5.1.1. ▶ 第1・第2乳臼歯に大きな虫歯ができた例
- 5.5.1.2. 第1乳臼歯と第2乳臼歯の虫歯を除去
- 5.5.1.3. ▶第1乳臼歯と第2乳臼歯にひどい虫歯
- 5.5.1.4. ▶第1乳臼歯と第2乳臼歯の充填後に2次カリエス
- 5.6. 子どものひどい虫歯【永久歯編】
- 5.6.1.1. ▶六歳臼歯(第1大臼歯)にひどい虫歯
- 5.6.1.2. ▶中学生の子供の永久歯のひどい虫歯
- 6. なぜ治療しても子どもの虫歯を繰り返すの?
- 6.1. 虫歯になった原因が残っている
- 6.2. 二次カリエスが起こることがある
- 6.3. お子さまによって虫歯リスクが異なる
- 7. 子どもの虫歯予防|家庭でできる4つのポイント
- 7.1. 1.仕上げ磨きを続ける
- 7.2. 2.歯と歯の間にはフロスを使う
- 7.3. 3.「甘いものの量」だけでなく「回数」に注意する
- 7.4. 4.年齢に合ったフッ素配合歯磨き剤を使う
- 8. 歯科医院で行う子どもの虫歯予防
- 8.1. フッ素塗布
- 8.2. シーラント
- 8.3. 定期検診
- 9. 子どもが虫歯を繰り返すなら「原因」を見つけることが大切
- 9.1. 関連記事
- 10. 子どもの虫歯、繰り返していませんか?
- 11. 【動画】子供の虫歯の見分け方
- 12. 筆者・院長
- 12.1. 深沢 一
- 12.1.1. メッセージ

「治療したばかりなのに、また虫歯ができてしまった」
「毎日歯を磨いているのに、どうして虫歯を繰り返すの?」
このようなお悩みを持つ保護者の方は少なくありません。
子どもの虫歯は、単純に「歯磨きが足りないから」できるわけではありません。乳歯や生えたばかりの永久歯の特徴、食生活、磨き残し、唾液、口の中の細菌など、さまざまな要因が関係しています。
そのため、虫歯を繰り返している場合は、治療だけでなく「なぜ虫歯になったのか」を確認し、お子さまに合った予防を続けることが大切です。
この記事では、子どもが虫歯になりやすい理由、治療しても繰り返す原因、初期虫歯のサイン、家庭や歯科医院でできる予防法について解説します。
【🎞️49秒】初期虫歯を見逃さない!子どもの歯を守るチェックポイントと対策
なぜ子どもの歯は虫歯になりやすいの?

乳歯は虫歯が進行しやすい
乳歯は永久歯と比べてエナメル質や象牙質が薄く、虫歯ができると内部へ進行しやすい特徴があります。
また、生えたばかりの永久歯も歯質がまだ成熟途中で、虫歯への注意が必要です。
見た目では小さな虫歯に見えても内部で広がっている場合があるため、「まだ小さいから大丈夫」と自己判断せず、歯科医院で確認することが大切です。
奥歯の溝や歯と歯の間に汚れが残りやすい
乳歯や生えたばかりの永久歯には複雑な溝があり、歯ブラシの毛先が届きにくい場所があります。
特に注意したいのが、
- 奥歯の溝
- 歯と歯の間
- 歯と歯ぐきの境目
- 生えかけの永久歯
などです。
クッキー、グミ、キャラメルなど、歯に残りやすい食品を頻繁に食べる習慣がある場合も、虫歯のリスクが高くなることがあります。
子どもだけでは十分に磨けない
幼児や小学校低学年頃までは、歯ブラシを細かく動かすことが難しく、自分だけですべての歯垢(プラーク)を落とすのは簡単ではありません。
特に奥歯や歯と歯の間は磨き残しが生じやすいため、年齢や歯磨きの習熟度に合わせて保護者による仕上げ磨きを行いましょう。
子どもの虫歯菌は家族からうつる?
虫歯の発症には、ミュータンスレンサ球菌などを含む口腔内細菌が関係しています。
こうした細菌は成長の過程で口の中に定着していき、家族など身近な人との唾液を介した接触も、その経路の一つと考えられています。
ただし、虫歯は細菌が口に入っただけで発症するものではありません。
食生活、歯磨き、フッ素の利用、歯質、唾液など複数の要因が関係します。
そのため、食器の共有などを過度に恐れるよりも、家族全体でお口の健康を保ち、お子さまの食生活や歯磨き、フッ素利用を適切に管理することが重要です。
見逃したくない子どもの初期虫歯のサイン
歯の表面が白く濁っている
虫歯の初期段階では、黒くなる前に歯の表面が白く濁って見えることがあります。
これは「ホワイトスポット」と呼ばれることがあり、歯の表面からミネラルが失われている可能性があります。
まだ穴が開いていない初期段階であれば、状態によってはフッ素の利用や歯磨き・食生活の改善などによって、進行を抑えたり再石灰化を促したりできる場合があります。
ただし、白い斑点のすべてが虫歯とは限りません。エナメル質形成不全などでも似た見た目になるため、歯科医院での診断が必要です。
奥歯の溝などが茶色・黒色になっている
奥歯の溝や歯と歯の間が茶色や黒色に見える場合があります。
単なる着色の場合もありますが、虫歯が隠れている可能性もあります。
また、表面の変化が小さくても内部で虫歯が広がっているケースがあります。見た目だけで判断せず、気になる変色を見つけたら歯科医院で確認しましょう。
食べ方や行動が変わった
小さな子どもは、歯の痛みや違和感をうまく言葉にできないことがあります。
次のような変化が続く場合は、お口の中を確認してみましょう。
- 硬いものを嫌がる
- 食事中に痛がる
- 片側ばかりで噛む
- 冷たいものを嫌がる
- 頬や口元を頻繁に触る
虫歯以外の原因でも起こりますが、気になる症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
見逃してはいけない初期虫歯のサイン
ホワイトスポット
初期虫歯は黒くなる前に、歯の表面が白く濁る「ホワイトスポット」として現れることがあります。
これは歯の表面からミネラルが失われ始めた状態であり、適切なケアによって再石灰化が期待できます。
茶色や黒色の変色
奥歯の溝や歯と歯の間に茶色や黒色の変色が見られる場合は注意が必要です。
見た目には小さな変色でも、内部では虫歯が大きく進行していることがあります。
食事や行動の変化
子どもは痛みを上手に表現できないため、次のような行動が虫歯のサインになることがあります。
- 硬いものを嫌がる
- 食事中に痛がる
- 片側だけで噛む
- 機嫌が悪くなる
- 頬や口元を頻繁に触る
子どもの初期虫歯の見た目

▶ 初期虫歯(第1大臼歯)
茶色〜黒色の変色が見られるが、穴がなければ削らず処置可能
フッ素塗布やシーラントで経過観察する

▶子供の小臼歯に出来た初期虫歯
写真は、小学校高学年の子供の小臼歯に出来た初期虫歯です。
溝の部分が茶色になっていますが、歯を削らずにフッ素塗布で予後観察します。
初期虫歯の場合には歯を積極的に削り詰めることはNGです。フッ素塗布で虫歯の再石灰化を図ります。

▶ 小学生の子供の前歯に出来た初期虫歯
写真は、小学校高学年の子供の前歯に出来た初期虫歯です。
左側の矢印の2本の歯の間に茶褐色に変色した所があります。これは初期虫歯です。
右側の矢印の初期虫歯を削ると、写真の様な穴が開きました。外見的には、穴が開いていなくても削ってみるとかなり大きな穴になることがあります。
この様な場合には、コンポジットレジンで充填します。

▶ ホワイトスポットの症例
写真は、小学生高学年の前歯に現れたホワイトスポットです。
ホワイトスポットは、初期虫歯によるものと先天的なエナメル質形成不全症によるものがあります。
臨床的にどちらが原因なのかをかを厳密に診断する事は困難です。
大人になるに伴い次第に薄くなりますが、ホワイトスポットが審美的に気になるようであれば、歯を削らずに治すアイコンという方法があります。
この子供の場合、プラークコントロールが不良のため下顎に歯肉炎が起こっています。
子どものひどい虫歯【乳歯編】

▶ 第1・第2乳臼歯に大きな虫歯ができた例
5歳児の奥歯に大きな穴が開いた重度虫歯
サホライドを塗布して虫歯の進行を一時停止(黒くなるのはそのため)
治療に協力が得られにくい年齢では進行止めが優先されることも

第1乳臼歯と第2乳臼歯の虫歯を除去
写真は、4歳の子供の乳臼歯(第1乳臼歯と第2乳臼歯)の虫歯を除去した状態で、大きな穴になっています。
虫歯が深くまで進行していて歯髄の赤い部分が透けて見えます。虫歯の周りに少し黒い部分が残っていますが、これはサホライド塗布の跡です。
この子供ではタービンが使えないので、サフライド塗布を繰り返しながら徐々にスプーンエキスカベーターで虫歯を除去しました。

▶第1乳臼歯と第2乳臼歯にひどい虫歯
写真は、5歳の子供の奥歯(乳歯)の2本に出来たひどい虫歯で、大きな穴が開いています。
虫歯部分が黒いのは、虫歯の進行止めサホライドを塗布したためです。
5歳以下の子供はなかなか治療をさせてもらえないので、虫歯が進行するのを防ぐためにサホライドを塗ります。

▶第1乳臼歯と第2乳臼歯の充填後に2次カリエス
写真は、5歳の子供の奥歯(第1乳臼歯と第2乳臼歯)にコンポジットレジン充填を行った後に2次カリエスが発症したものです。
子供の治療は大人の様に協力が得られないため、完全に虫歯を除去することが困難なことが多いです。
そのため、充填後に2次カリエスになることがあります。
子どものひどい虫歯【永久歯編】

▶六歳臼歯(第1大臼歯)にひどい虫歯
写真は、6歳の子供の6歳臼歯(第1大臼歯)にひどい虫歯が出来た状態です。
虫歯は神経まで到達していて抜髄(神経を抜く治療)を行うことになりました。

▶中学生の子供の永久歯のひどい虫歯
写真は、中学生の子供に出来たランパントカリエス(多数歯にわたる虫歯)です。
プラークコントロールが不良なばかりではなく、ミュータンス菌の感染を強く受けているものと思われます。
なぜ治療しても子どもの虫歯を繰り返すの?

虫歯になった原因が残っている
虫歯治療によって悪くなった部分を修復しても、虫歯になった原因そのものが改善されたとは限りません。
例えば、
- だらだら食べる
- 間食の回数が多い
- ジュースやスポーツドリンクなどを頻繁に飲む
- 就寝前に飲食する
- 磨き残しが多い
- 歯と歯の間にフロスを使用していない
といった習慣が続けば、新しい虫歯ができる可能性があります。
「きちんと磨いているのに虫歯になる」という場合は、磨き方だけでなく、食べたり飲んだりする回数にも注目することが大切です。
二次カリエスが起こることがある
一度治療した歯でも、詰め物などの周囲に再び虫歯ができることがあります。これを「二次カリエス」といいます。
治療後も毎日のセルフケアと定期的なチェックを続けることが重要です。
お子さまによって虫歯リスクが異なる
虫歯のなりやすさには個人差があります。
これまでの虫歯経験、歯の生え方や歯並び、唾液、食生活、フッ素の使用状況、プラークの付着状態などによって、虫歯リスクは変わります。
虫歯を何度も繰り返している場合は、原因を一つに決めつけず、複数の要因を確認することが大切です。
子どもの虫歯予防|家庭でできる4つのポイント
1.仕上げ磨きを続ける
子どもが自分で歯を磨けるようになっても、すぐに仕上げ磨きをやめる必要はありません。
特に生え変わりの時期は、乳歯と永久歯が混在して歯並びが複雑になり、磨き残しが増えやすくなります。
お子さまの磨く能力に合わせて、保護者がチェックや仕上げ磨きを続けましょう。
2.歯と歯の間にはフロスを使う
歯ブラシだけでは、歯と歯が接している部分の汚れを十分に落とせないことがあります。
特に乳歯の奥歯が隙間なく並んでいる場合は、デンタルフロスの使用が有効です。
小さなお子さまの場合は、保護者がフロスを使用してあげましょう。
3.「甘いものの量」だけでなく「回数」に注意する
虫歯予防では、何を食べるかだけでなく、どのくらいの頻度で食べたり飲んだりしているかも重要です。
食事や間食のたびに口の中の環境は変化します。
だらだら食べたり、糖分を含む飲み物を少しずつ長時間飲んだりする習慣は避け、食事やおやつの時間にメリハリをつけましょう。
4.年齢に合ったフッ素配合歯磨き剤を使う
フッ素には、
- 歯の再石灰化を促す
- 歯質を酸に強くする
- 虫歯菌の働きを抑える
などの作用があり、虫歯予防に役立ちます。
大切なのは、年齢に応じたフッ素濃度と使用量を守り、毎日の歯磨きで継続して使用することです。
歯科医院で行う子どもの虫歯予防

フッ素塗布
歯科医院では、虫歯リスクやお口の状態に応じてフッ素塗布を行います。
家庭でのフッ素配合歯磨き剤と組み合わせ、継続的に虫歯を予防することが重要です。
当院は**口腔管理体制強化加算(口管強)**の施設基準を満たしており、一定の条件を満たす場合には、保険診療で継続的な口腔管理やフッ化物塗布を行えることがあります。
シーラント
シーラントは、虫歯になりやすい奥歯の深い溝を歯科用材料で覆い、汚れが入り込みにくくする予防処置です。
特に生えたばかりの永久歯など、溝が深く磨きにくい歯に検討されます。
ただし、シーラントをすれば虫歯にならないわけではありません。処置後も歯磨きやフッ素の利用、定期的なチェックが必要です。
定期検診
子どもの口の中は、乳歯から永久歯への生え変わりによって短期間でも大きく変化します。
定期検診では、
- 新しい虫歯がないか
- 初期虫歯が進行していないか
- 歯磨きができているか
- 永久歯が正しく生えてきているか
- フッ素塗布やシーラントが必要か
などを確認します。
受診間隔は虫歯リスクや年齢、お口の状態によって異なるため、歯科医師や歯科衛生士と相談して決めましょう。
子どもが虫歯を繰り返すなら「原因」を見つけることが大切
「また虫歯になった」と聞くと、「もっとしっかり歯磨きをさせなければ」と考える保護者の方も多いでしょう。
しかし、虫歯は歯磨きだけで決まるものではありません。
歯の状態、口腔内細菌、食習慣、フッ素の利用、唾液、これまでの虫歯経験など、さまざまな要因が重なって発症します。
大切なのは、できてしまった虫歯を治療するだけで終わらせず、「なぜ虫歯になったのか」を確認して、次の虫歯を防ぐことです。
家庭での歯磨きや食生活の改善と、歯科医院での定期的な管理を組み合わせ、お子さまの大切な乳歯と、これから長く使う永久歯を守っていきましょう。
関連記事
子どもの虫歯、繰り返していませんか?

虫歯を繰り返すときは、歯磨きだけでなく、食習慣や歯質、歯並びなどに原因が隠れていることがあります。お子さまに合った予防方法を一緒に見つけ、健康な永久歯を守りましょう。
「毎日磨いているのに虫歯になる」「治療した歯がまた虫歯になった」など、気になることがあればお気軽にご相談ください。
【動画】子供の虫歯の見分け方
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





