- 1. 【🎞️31秒】線維腫の特徴と治療法:舌や唇にできる良性腫瘍について
- 2. 口腔線維腫とは
- 2.1. 口腔線維腫の特徴
- 2.2. 口腔線維腫の症状
- 2.3. 好発部位
- 2.3.1. 主な発生部位
- 2.4. 好発年齢
- 2.5. 口腔線維腫の原因
- 2.5.1. 慢性的な機械的刺激
- 2.5.2. 義歯性線維腫
- 3. 舌にできる線維腫
- 3.1.1.1. 舌の上面に出来た線維腫
- 3.1.1.2. 舌の線維腫側面観
- 3.1. 舌線維腫の特徴
- 4. 診断と鑑別診断
- 4.1. 乳頭腫
- 4.2. 脂肪腫
- 4.3. 唾液腺腫瘍
- 4.4. 口腔がん
- 5. 口腔線維腫の治療
- 5.1. 経過観察
- 5.2. 外科的切除
- 5.2.1. 手術の流れ
- 5.3. 原因の除去
- 6. 予後
- 7. よくある質問
- 7.1. 線維腫は痛みがありますか?
- 7.2. 線維腫は自然に治りますか?
- 7.3. 放置しても大丈夫ですか?
- 7.4. 子どもにもできますか?
- 8. 線維腫の摘出費用
- 8.1. 保険診療
- 9. 江戸川区篠崎で口の中のできものが気になる方へ
- 10. 筆者・院長
- 10.1. 深沢 一
- 10.1.1. メッセージ

「口の中に小さなふくらみやできものを見つけたけど、痛みもないしそのままにしている…」そんな経験はありませんか?
それはもしかすると「線維腫(せんいしゅ)」という良性の腫瘍かもしれません。線維腫は、舌や唇、歯ぐきなどにできることがあり、外からの刺激がきっかけで発生することが多いです。基本的には悪性ではありませんが、大きくなってきたり、違和感を感じたりする場合には注意が必要です。
この記事では、線維腫の特徴や原因、治療方法、そして似た病気との違いについて、わかりやすくご紹介します。
「これって病院に行くべき?」と迷ったときの参考にしてください。
【🎞️31秒】線維腫の特徴と治療法:舌や唇にできる良性腫瘍について
口腔線維腫とは
口腔線維腫(こうくうせんいしゅ)は、口の中の粘膜にできる良性腫瘍の一種です。厳密には「腫瘍」というよりも、慢性的な刺激に対する組織の反応によって線維性結合組織が過剰に増殖した病変であり、「刺激性線維腫(irritation fibroma)」とも呼ばれます。
頬を噛む癖や尖った歯、合わない入れ歯などの慢性的な刺激が原因となることが多く、口腔外科で比較的よく見られる疾患です。
ほとんどの場合は良性であり、がん化することは極めて稀です。


口腔線維腫の特徴
線維腫は一般的に以下のような特徴を示します。
- 大きさは5~10mm程度が多い
- 球状または楕円形の隆起
- 表面は滑らか
- 境界が明瞭
- 粘膜と同じ色調、またはやや白色
- 無痛性でゆっくり増大する
- 触るとやや硬いことが多い
初期にはほとんど症状がないため、気付かないまま徐々に大きくなることがあります。
口腔線維腫の症状
口腔線維腫は通常、痛みを伴いません。
しかし、発生した場所によっては次のような症状が現れることがあります。
- 舌にできると会話時や食事時に違和感がある
- 頬粘膜にできると噛んでしまう
- 唇の裏にできると触れる感覚が気になる
- 大きくなると咀嚼や発音に影響する
特に舌の裏側や口唇内側にできた場合は自覚しにくく、気付いたときには大きくなっていることもあります。
好発部位
口腔線維腫は口腔内のさまざまな部位に発生します。
主な発生部位
- 舌
- 頬粘膜
- 口唇粘膜
- 歯肉
- 口蓋
なかでも、歯や義歯による刺激を受けやすい部位に多くみられます。
好発年齢
口腔線維腫は特定の年齢層に限らず、小児から高齢者まで幅広い年代で発生します。
ただし、高齢者では義歯による慢性的な刺激が原因となる「義歯性線維腫」が比較的多くみられます。
口腔線維腫の原因
慢性的な機械的刺激
最も多い原因は口腔粘膜への継続的な刺激です。
具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 尖った歯の縁
- 欠けた歯
- 不適合な被せ物
- 合わない入れ歯
- 頬や舌を噛む癖
- 歯ぎしりや食いしばり
これらの刺激が長期間続くことで、粘膜下の線維組織が増殖し線維腫が形成されます。
義歯性線維腫
義歯の辺縁が繰り返し粘膜に当たることで生じる線維腫を義歯性線維腫と呼びます。
特に歯肉と頬粘膜の境界部に発生しやすく、長年同じ入れ歯を使用している方に多くみられます。
舌にできる線維腫
舌は食事や会話による摩擦が多いため、線維腫が発生しやすい部位の一つです。
特に舌の側縁部では歯との接触が繰り返されるため、刺激性線維腫が形成されることがあります。

舌の上面に出来た線維腫
舌の表面に出来ているため、自覚は早期に出来ます。

舌の線維腫側面観
米粒様の膨隆で境界は明瞭で表面はスムーズです
舌線維腫の特徴
- 米粒大から小豆大の隆起
- 表面が滑らか
- 境界が明瞭
- 無痛性
- 徐々に大きくなる
舌の表面に発生した場合は比較的早期に気付きやすいのが特徴です。
診断と鑑別診断
口腔内の腫瘤には線維腫以外にもさまざまな疾患があります。
乳頭腫
ヒトパピローマウイルス(HPV)との関連が指摘される良性腫瘍です。
特徴
- イボ状
- 表面がザラザラしている
- カリフラワー状の外観
線維腫のような滑らかな隆起とは外観が異なります。
脂肪腫
脂肪組織由来の良性腫瘍です。
特徴
- 黄色味を帯びる
- 柔らかい
- 可動性がある
唾液腺腫瘍
小唾液腺から発生する腫瘍で、良性・悪性の両方があります。
口腔がん
重要な鑑別疾患です。
以下の症状がある場合は注意が必要です。
- 急速に大きくなる
- 潰瘍を伴う
- 出血しやすい
- 痛みがある
- 硬く周囲と癒着している
見た目だけで判断できない場合は、生検(組織検査)を行い確定診断を行います。
口腔線維腫の治療
経過観察
小さく症状のない線維腫では、経過観察を行うことがあります。
ただし、一度形成された線維腫が自然に消失することは基本的に期待できません。
そのため、「自然治癒する」というよりも「症状がなければ経過観察が可能」と考えるのが適切です。
外科的切除
最も確実な治療法は外科的切除です。
局所麻酔下で行うことが多く、比較的短時間で終了します。
手術の流れ
- 局所麻酔
- 腫瘤の切除
- 必要に応じて縫合
- 病理組織検査
切除した組織は、確定診断のため病理検査に提出することが推奨されます。
術後は通常1~2週間程度で治癒します。
原因の除去
再発予防には原因となった刺激を取り除くことが重要です。
- 尖った歯の研磨
- 不適合補綴物の修正
- 義歯の調整または再製作
- 咬傷癖の改善
これらを行わない場合、同じ部位に再発する可能性があります。
予後
口腔線維腫は良性病変であり、適切に切除すれば予後は良好です。
再発率は低いものの、原因となる慢性刺激が残っている場合には再発することがあります。
そのため、切除だけでなく原因除去まで行うことが重要です。
よくある質問
線維腫は痛みがありますか?
ほとんどの場合は無痛です。ただし、食事中に噛んだり、会話時に擦れたりすると違和感や痛みを感じることがあります。
線維腫は自然に治りますか?
形成された線維腫が自然に消失することはほとんどありません。小さく症状がなければ経過観察も可能ですが、気になる場合や増大傾向がある場合は切除を検討します。
放置しても大丈夫ですか?
良性病変であることが多いですが、自己判断は危険です。口腔がんなど他の疾患との鑑別が必要なため、口の中にしこりや膨らみを見つけた場合は歯科口腔外科を受診しましょう。
子どもにもできますか?
はい。頬や舌を噛む癖などの慢性的刺激によって、小児にも発生することがあります。
線維腫の摘出費用
保険診療
保険適用です。
| 手術名 | 内容 | 保険点数 |
|---|---|---|
| 舌腫瘍摘出術 | 線維腫の摘出 | 2,940点 |
| 口唇腫瘍摘出術 | 線維腫の摘出 | 3,050点 |
| 頬腫瘍摘出術 | 線維腫の摘出 | 5,250点 |
※ さらに、初診料、再診料、指導料などがかかる場合があります。※保険点数は改定で変更になる場合があります。
江戸川区篠崎で口の中のできものが気になる方へ

口の中にできた小さな膨らみやしこりは、線維腫のような良性病変であることが多い一方で、まれに口腔がんなどの重大な疾患が隠れている場合もあります。
特に「なかなか治らない」「徐々に大きくなっている」「繰り返し噛んでしまう」といった症状がある場合は、早めの診察が大切です。
江戸川区篠崎で口腔内のできものやしこりが気になる方は、お気軽にご相談ください。視診・触診に加え、必要に応じて病理検査を行い、正確な診断と適切な治療をご提案いたします。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


