
「虫歯があると頭痛がするのは気のせい?」と思ったことはありませんか。実は、歯と頭の神経は密接につながっており、虫歯が原因で頭痛が起こるケースは少なくありません。放置すると痛みが強まるだけでなく、全身に影響することもあるため、早めの対処が大切です。
虫歯と頭痛の関係とは?
「虫歯と頭痛って関係あるの?」と疑問に思う方は少なくありません。実は、歯の神経は頭部の神経と密接につながっており、虫歯による炎症が頭痛を引き起こすことがあります⚡。特にこめかみや側頭部に痛みを感じやすいのが特徴です。

虫歯が原因で頭痛が起こるケース

- 神経まで進行した虫歯 🦷
歯髄炎を起こすとズキズキする頭痛を伴うことがあります。 - 噛み合わせの不良 😬
無意識の食いしばりや歯ぎしりが筋肉を緊張させ、緊張型頭痛に。 - 親知らずの虫歯の炎症や圧迫 👥
周囲の歯や骨に影響し、顎や頭に痛みを広げます。 - 副鼻腔炎に波及 🤧
上の奥歯の虫歯が副鼻腔へ広がると、顔全体や頭部が重く痛むことがあります。
虫歯が原因の頭痛の典型例
このデンタルX線画像は、上顎右側第一大臼歯(6番)を中心に撮影されたものです。赤い矢印が示す部位に注目すると、以下のような所見が見られます。

🔍 所見の詳細
- 部位:上顎右側第1大臼歯(6番)
- 問題箇所:遠心側コンタクト部(7番との間)に明瞭な透過像(黒い影)を認めます。
- 所見内容:
この透過像は**象牙質にまで進行したう蝕(C3レベル)**を示唆しています。う蝕が歯髄腔に近接しており、髄室の輪郭もやや不明瞭になっています。
歯髄炎が発症している可能性が高く、自発痛や咬合時痛、頭痛を伴うケースです。
🦷 診断
- 診断名:上顎右側第一大臼歯 遠心う蝕(C3)
- 臨床症状の推定:
- 自発痛(特に夜間痛)
- 温冷水刺激による強い疼痛
- 咬合時の違和感または疼痛
- 頭痛や放散痛(上顎洞周囲に広がることもあり)
💡 治療方針の考え方
- **歯髄診査(電気・温冷刺激)**により可逆性・不可逆性歯髄炎の鑑別。
- 不可逆性歯髄炎の疑いが強い場合は、**根管治療(抜髄)**が必要。
- う蝕除去後の支台歯形成を行い、クラウン修復。
- 隣接歯とのコンタクト部清掃性を改善し、再発防止策(フロス指導など)も重要。
虫歯以外の頭痛との違い
片頭痛や緊張型頭痛は薬で一時的に和らぐことがありますが、虫歯が原因の頭痛は市販薬では改善しないケースが多いのが特徴です。改善が見られない場合は歯科でのチェックが必要です。
頭痛を伴う虫歯を放置すると…
虫歯が進行すると神経壊死や顎の炎症、さらには発熱など全身へ影響が及ぶ可能性もあります🔥。放置せず、早めに治療を受けることが大切です。
自宅でできる応急処置
- 鎮痛薬を正しく使用する 💊
- 患部を温めない・アルコールを控える 🍶
- 歯磨きやうがいで口腔内を清潔に保つ 🪥
※あくまで応急処置であり、根本的な解決には歯科受診が必要です。
受診の目安
次のような場合はすぐに歯科医院へ相談しましょう。

- 激しい頭痛や顔の腫れを伴う
- 市販薬で改善しない
- 発熱や倦怠感など全身症状が出ている
頭痛を防ぐための予防法
- 定期検診で虫歯を早期発見 🔍
- 噛み合わせのチェック 👄
- 正しいブラッシングとフロスで毎日のケア 🪥
虫歯予防が結果的に頭痛の予防にもつながります。
歯科での治療法
虫歯による頭痛を改善するには、まず原因となる虫歯を適切に治療することが大切です。虫歯の進行度(C1〜C4)によって治療法は異なります。

- C1(初期の虫歯)
歯の表面(エナメル質)のみに限局している状態。フッ素塗布や小さな詰め物(コンポジットレジン)で対応できます。 - C2(象牙質まで進行)
冷たいものや甘いものでしみる症状が出やすい段階。虫歯部分を削り、詰め物(インレーやレジン)で修復します。 - C3(神経に到達)
ズキズキと強い痛みが出やすく、頭痛を伴うこともあります。この場合は神経を残す処置(MTAセメントなど)を検討しつつ、進行していれば根管治療が必要になります。 - C4(歯冠が崩壊した状態)
歯の大部分が失われ、神経が壊死していることも多い段階。多くの場合は抜歯を選択し、その後はブリッジ・入れ歯・インプラントなどで補う必要があります。
また、親知らずの炎症や圧迫が原因で頭痛が起きている場合は、抜歯によって症状の改善が期待できます。
まとめ
虫歯と頭痛は無関係ではなく、神経や炎症が影響して頭痛を引き起こすことがあります。放置せず早めに歯科医院で相談することで、痛みの改善と健康維持につながります。
📍 江戸川区篠崎で「虫歯による頭痛」でお悩みの方へ

江戸川区篠崎で「虫歯による頭痛」でお悩みの方は、篠崎駅南口徒歩1分の当歯科クリニックへご相談ください。当院では虫歯治療から噛み合わせの調整まで幅広く対応し、頭痛の原因となるお口のトラブルを丁寧に診断・治療いたします。地域の皆さまの健康を守るパートナーとして、早期発見・早期治療を大切にしています。
【動画】初期虫歯COを削らずに自分で治す方法
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


