✅ 「歯科医院は安定している」というイメージを持つ方も多いですが、近年は倒産や廃業が増加しています。その背景には、歯科衛生士不足や材料費高騰、人件費の上昇、後継者問題など、多くの課題が存在します。

本記事では、歯科医院が直面する具体的なリスクを解説します。

✅ 歯科医院倒産の現状

かつては「安定した職業」と思われていた歯科医院ですが、近年は倒産や廃業が増加傾向にあります📉。
特に地方の中小規模の医院では、患者数の減少や経営コストの上昇により経営難に陥るケースが目立ちます。都市部では競合が増え、地方では患者自体が減るという二重の課題が存在しています。

歯科医院倒産時代!
歯科医院倒産時代!

⚠️ 歯科医院が倒産する5つの主な原因

① 歯科衛生士などの人手不足

歯科衛生士の求人倍率は非常に高く、採用が難しいのが現状です。
スタッフ不足により診療枠が減り、結果として売上が下がってしまうケースが多発しています👩‍⚕️💦。さらに、離職率の高さも経営を圧迫する要因となっています。

② 金属・材料費の高騰

金合金やパラジウムなどの歯科用金属は国際価格の影響を強く受けています。
さらにインプラント材料やセラミックなども年々価格が上昇し、利益率を圧迫します💰⬆️。

③ 後継者不足

地方の歯科医院では「継ぐ人がいない」という理由で廃業する例が増えています🏚️。
事業承継は早めの準備が必要ですが、計画が遅れると廃業に直結するリスクがあります。

④ 人件費の高騰

歯科衛生士や歯科助手の給与水準は上昇傾向にあり、人件費負担が大きくなっています💸。
患者数が横ばいまたは減少するなかで、固定費だけが増えると経営が赤字化しやすくなります。

⑤ 保険点数が上がらない

物価や人件費が上がる一方で、歯科診療報酬(保険点数)は、十数年ほぼ据え置きのままです。
そのため「収入は変わらないのに支出だけ増える」という状況が続き、多くの歯科医院が苦しんでいます📊。

✅ 病院・診療所の倒産が増えている現状

近年、歯科医院だけでなく病院や診療所でも倒産や休廃業が増加しています📉。
厚生労働省や民間調査によれば、中小規模の病院や地域診療所では経営難が深刻化しており、地域医療の担い手が減少する懸念が高まっています。

特に地方では患者数の減少や医師不足が影響し、都市部では競合が激化するなど、それぞれの地域で異なる課題が表面化しています。

⚠️ 病院・診療所が倒産に追い込まれる主な原因

① 医師・看護師など医療人材の不足

医師や看護師の採用が難しく、診療体制を維持できないケースが増えています👩‍⚕️👨‍⚕️。
人材不足は患者受け入れ数を減らし、経営悪化を招く大きな要因です。

② 医療材料・薬剤費の高騰

医療機器や薬剤の価格は年々上昇しています💊⬆️。
新型コロナ以降は感染対策費用も加わり、診療所の経費負担が一層重くなりました。

③ 後継者不足による廃業

地方では病院・診療所を継ぐ人材が見つからず、廃業に追い込まれるケースも多発しています🏚️。
特に個人開業医の世代交代が大きな課題となっています。

④ 人件費の上昇と収支悪化

人材確保のため給与を上げても、収益が伸びないため赤字経営に陥りやすくなっています💸。
固定費の増加は、規模の小さな診療所ほど大きな打撃となります。

⑤ 診療報酬が伸びない構造的問題

診療報酬(保険点数)は大幅な改善がなく、医療機関の収益は横ばい状態📊。
一方で物価や光熱費、人件費は上昇しているため、利益率が年々縮小しています。

  • 2024年度診療報酬改定後、医業利益が赤字の病院は 69.0% に上昇、経常利益が赤字の病院は 61.2% に達しています。
  • また、別の調査によると、医療法人立病院に限っても医業利益が赤字の割合は 55.2% にのぼります。平均の医業利益率は –0.7%、中央値は –0.9% とされています。
  • 自治体病院に限定すると、状況はより深刻で、医業利益率は –11.3%、経常利益率も –4.2% と赤字が顕著です。

診療所(主に医科診療所)の収益状況

  • 医療法人立の医科診療所では、医業利益率の**平均値は+6.9%、中央値は+4.1%**と、利益を上げているところも少なくありません。黒字診療所の割合は 66.6% に及びます。
  • ただし、有床診療所(入院設備のある診療所)に限ると、赤字になっている診療所が 約半数 存在するとされ、収支の厳しさが伺えます。

まとめ表

医療機関の種類赤字率・状況
病院(全体)医業利益赤字:69.0%、経常利益赤字:61.2%
医療法人立病院医業利益赤字:約55%、平均利益率 –0.7%、中央値 –0.9%
自治体病院医業利益率:–11.3%、経常利益率:–4.2%
医科診療所(医療法人立)平均利益率+6.9%、黒字割合66.6%
有床診療所約半数が赤字

医療機関の経営は全体的に厳しい状況と言えます。病院では赤字に転落しているところが多数を占める一方で、医科診療所は比較的黒字のところが多いものの、特に有床診療所では依然として経営危機が見られます。

🦷江戸川区篠崎で考える!歯科医院倒産の原因と経営安定のポイント

歯科医院の倒産が増える時代だからこそ、江戸川区篠崎で患者さまに選ばれる歯科を目指します。安心の診療体制と働きやすい環境づくりで、地域に貢献する歯科医院です。

【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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