- 1. 歯茎から膿が出るのはどんな状態?
- 2. 歯茎から膿が出る主な原因
- 2.1. 歯周病の進行
- 2.2. 根尖性歯周炎(歯の根の感染)
- 2.3. フィステル(瘻孔)
- 2.4. 智歯周囲炎(親知らずの炎症)
- 3. 歯周病が原因で膿が出る症例
- 3.1. 歯周ポケットから排膿するケース
- 3.2. 治療方法
- 4. 虫歯がないのに歯茎に膿が出るケース
- 4.1. 外傷
- 4.2. 歯ぎしり・食いしばり
- 4.3. 過去の治療による影響
- 5. フィステルの治療法
- 5.1. 根管治療
- 5.2. 歯根端切除術
- 5.2.1. 歯根端切除術の流れ
- 6. 歯茎から膿が出たときの応急処置
- 7. 歯科医院で行う治療
- 7.1. 歯周外科FOPの術前術後:炎症除去で歯周組織を整えた症例
- 8. 再発予防のポイント
- 9. まとめ
- 10. 江戸川区篠崎で歯茎から膿が出てお困りの方へ
- 11. 【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
- 12. 筆者・院長
- 12.1. 深沢 一
- 12.1.1. メッセージ
歯茎から膿が出るのはどんな状態?
歯茎から膿(うみ)が出る場合、お口の中で細菌感染や炎症が進行している可能性があります。膿は体が感染と戦った結果として生じるものであり、自然に治癒することはほとんどありません。
主な症状として次のようなものが挙げられます。
- 歯茎の腫れや痛み
- 強い口臭
- 噛んだときの違和感や痛み
- 歯茎から膿が出る
- 歯が浮いたような感覚
膿が出ることで一時的に腫れや痛みが軽減することがありますが、感染源がなくなったわけではありません。放置すると症状が悪化し、歯を失う原因になることもあります。
歯茎から膿が出る主な原因

歯周病の進行
最も多い原因の一つが歯周病です。
歯周病菌が歯周ポケット内で増殖すると、歯茎の奥に膿が溜まり、歯肉の隙間から排出されます。この状態を「歯周膿瘍」と呼びます。
歯周病が進行すると歯を支える歯槽骨が破壊され、最終的には歯がぐらつき抜歯が必要になることがあります。
根尖性歯周炎(歯の根の感染)
虫歯が神経まで進行したり、過去に神経を取った歯の内部で細菌感染が起こると、歯の根の先に膿が溜まります。
この膿が歯茎に排出路を作ることで、歯茎から膿が出る症状が現れます。
フィステル(瘻孔)
フィステルとは、根の先に溜まった膿の出口として歯茎にできる小さな白いできものです。
ニキビのように見えることが多く、押すと膿が出ることがあります。
痛みが少ないため放置されやすいですが、原因となる感染が残っている限り自然治癒することはありません。
智歯周囲炎(親知らずの炎症)
斜めや横向きに埋まった親知らずの周囲は汚れが溜まりやすく、細菌感染を起こしやすい環境です。

その結果、
- 歯茎の腫れ
- 強い痛み
- 開口障害
- 膿の排出
などの症状が現れます。
特に下顎の横向き親知らずでは繰り返し炎症を起こすことが多く、抜歯が必要になるケースも少なくありません。
歯周病が原因で膿が出る症例
歯周ポケットから排膿するケース
歯と歯茎の境目から白い膿が出ている場合、歯周ポケット内部で感染が起きている可能性があります。

原因としては、
- 深い歯周ポケット
- 歯石の付着
- 清掃不良
- 不適合な被せ物
などが考えられます。
膿が出ていても感染そのものは残っているため、歯周病治療を行わなければ再発を繰り返します。
治療方法
- スケーリング
- ルートプレーニング
- 歯周ポケットの洗浄
- 抗菌療法
- 歯周外科治療(FOP)
重度の歯周病ではフラップ手術(FOP)によって歯根面の感染組織を徹底的に除去することがあります。
虫歯がないのに歯茎に膿が出るケース
虫歯がなくても歯の神経が死んでしまうことがあります。

虫歯がない左下1番の内部で感染が起きています。

膿の原因となっている感染源を正確に示しています。
主な原因は次の通りです。
外傷
転倒やスポーツなどで歯をぶつけた経験がある場合、数年後に神経が壊死して根の先に感染を起こすことがあります。
歯ぎしり・食いしばり
強い咬合力が長期間続くことで歯髄の血流が障害され、神経が徐々に壊死することがあります。
過去の治療による影響
大きな詰め物や被せ物の刺激によって神経が弱り、後になって感染を起こすことがあります。
フィステルの治療法
根管治療
感染した神経や細菌を取り除き、根の内部を洗浄・消毒する治療です。
原因が除去されると、フィステルは通常数日から数週間で自然に消失します。
歯根端切除術
根管治療だけでは改善しない場合には、歯茎を開いて感染した根の先や病変を直接除去する歯根端切除術を行うことがあります。
適切な症例では歯を抜かずに保存できる可能性があります。
歯根端切除術の流れ



歯茎から膿が出たときの応急処置
膿が出ている部分を自分で潰したり、強く押したりすることは避けてください。
応急処置としては、
- 丁寧な歯磨きを行う
- ぬるま湯でうがいをする
- 刺激物を避ける
- 痛みが強い場合は頬側から冷やす
程度に留めましょう。
これらは一時的な対処であり、根本的な治療にはなりません。
歯科医院で行う治療
原因によって治療法は異なります。
- 歯周病治療
- 根管治療
- 膿瘍の切開排膿
- 抗生物質の投与
- 歯周外科治療
- 歯根端切除術
- 親知らずの抜歯
適切な診断を行い、感染源を除去することが重要です。
歯周外科FOPの術前術後:炎症除去で歯周組織を整えた症例


再発予防のポイント
歯茎から膿が出るトラブルを防ぐためには、日頃の予防が欠かせません。
- 毎日の丁寧なブラッシング
- フロスや歯間ブラシの使用
- 定期的な歯科検診
- 歯石除去とプロフェッショナルクリーニング
- 禁煙
- 歯ぎしりや食いしばりの管理
特に歯周病は自覚症状が少ないため、定期的なメンテナンスが重要です。
まとめ
歯茎から膿が出る症状は、歯周病や根尖性歯周炎、フィステル、親知らずの炎症などによる感染のサインです。
膿が出ることで一時的に症状が軽くなることがありますが、原因が解決したわけではありません。放置すると歯槽骨の破壊が進み、最終的には歯を失う可能性もあります。
歯茎から膿が出る、腫れを繰り返す、口臭が強いといった症状がある場合は、早めに歯科医院を受診し、原因に応じた適切な治療を受けることが大切です。
江戸川区篠崎で歯茎から膿が出てお困りの方へ

歯茎から膿が出る症状は、歯周病や歯の根の感染、親知らずの炎症などが進行しているサインかもしれません。膿が出ると一時的に痛みが軽くなることがありますが、感染そのものが治ったわけではありません。放置すると歯を支える骨が溶けたり、歯の保存が難しくなったりすることがあります。
江戸川区篠崎で歯茎の腫れや膿、口臭、繰り返すできものにお悩みの方は、早めの受診をおすすめします。原因を正確に診断し、歯周病治療や根管治療など適切な治療で大切な歯の保存を目指します。
【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


