感染性心内膜炎とは?歯周病菌が引き起こす心臓の危機
感染性心内膜炎とは
心臓の内側の膜「心内膜」に歯周病菌などが血流に乗って運ばれ感染して炎症が起こります。弁膜が破れたりして心臓の働きが低下する病気です。心臓は最も感染しやすい臓器の一つです。
感染性心内膜炎の原因と対策
歯周病菌や虫歯菌が心臓に感染
歯周病菌や虫歯菌が、抜歯などの出血を伴う歯科治療時に、血液中に入り込んで心臓まで運ばれ発病します。
特に重度歯周病の人の歯周ポケットには大量の歯周病菌がいます。
高齢者や要介護者のように感染症に対する抵抗力が落ちている方や身体への負担が大きな手術や検査を受けたばかりの方は口腔清掃の徹底を図ることが重要です。
感染性心内膜炎の症状
発熱や動悸。 弁膜が破れてしまうと、急性心不全などの危険な状態になることもあります。
感染性心内膜炎の予防対策
口腔清掃(電動歯ブラシによる歯磨きや舌苔(舌の汚れ)を拭い落とす)が大変重要です。
抗菌性洗口剤(ポイックウォーター)を用いてうがいをする。
歯科医院においてメインテナンス(エアフロー、PMTC、歯石を取る)を定期的に受ける。
感染性心内膜炎の治療法
抗生物質による治療が基本です。
弁膜が破れてしまっている場合には、人工弁置き換え手術が必要となります。
動脈硬化が引き起こす虚血性心疾患:歯周病との関連性を探る
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)とは
心臓に十分に血液がいきわたっていない状態を虚血性心疾患といいます。心筋梗塞や狭心症がこの疾患にあたり、動脈硬化による冠動脈の閉塞や狭窄などにより心筋への血流が阻害され、血液が心臓の心筋に十分いきわたらなくなり起こります。
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の原因と対策
虚血性心疾患の原因
虚血性心疾患の大半は冠動脈の動脈硬化が原因です。 高脂血症や糖尿病、喫煙、高血圧、高尿酸血症(痛風)などの病気が動脈硬化を促進する要因として働きます。
徐々に血管壁は厚くもろくなり、アテローム性プラークの形成で血液の流れる空間が狭くなっていきます。
心臓の筋肉に栄養を運ぶ血管が詰まって心臓の筋肉の一部が死んでしまう疾患を心筋梗塞といい、冠動脈が狭くなって血流が減少し、心筋の動きが悪くなることを狭心症と言います。
虚血性心疾患と歯周病との関係
歯周病菌が血液中に入り、心臓の冠動脈の血管壁に炎症を起こして動脈硬化を起こしている可能性が考えられています。
虚血性心疾患の予防対策
歯周病の治療や予防により、狭心症、心筋梗塞の発症を抑えることにかなりの程度関与していると考えてもよいようです。もちろん動脈硬化を起こさない食生活、運動を抜きに考えることはできません。
江戸川区篠崎で歯周病予防・治療をご検討の方へ
ふかさわ歯科クリニック篠崎では、患者様の大切な歯を1本でも延命するため、軽度歯周病から重度歯周病に至るまで様々な対策を行い、歯周病予防をはじめ、早期発見・早期治療で症状の改善・維持を行い、抜歯回避に努めております。
江戸川区篠崎で心臓病になっていて歯周病予防・歯周病治療をご希望の方は、ぜひ一度当院までお気軽にご相談下さい。
【動画】歯周病の手遅れの症状
筆者・院長
深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。