急速拡大装置とは

  • 上顎骨の中心部に正中口蓋縫合という骨の結合部が前後に走っています。
  • 急速拡大装置はその結合を強引に離し、上顎の幅を拡大するために使用される装置です。
  • 適応年齢は10歳~18歳で、正中口蓋縫合が完全に結合した大人では使用しません。

急速拡大装置とは?正中口蓋縫合を広げる矯正治療

急速拡大装置の構造

急速拡大装置
急速拡大装置

スクリューを回す

急速拡大装置(スケルトンタイプ)の基本構造として、上顎第1大臼歯と第1小臼歯の4本にバンドを掛け、太い針金で左右4本の歯を結びます。中心部にネジがあり患者さん自身で回します。

細い針金をスクリュー部の小さな穴に挿入して回転します。難しい場合には、ご両親にやってもらいます。

スケルトンタイプ上顎急速拡大装置

スケルトンタイプの上顎急速拡大装置
スケルトンタイプの上顎急速拡大装置

原理

上顎骨の中心部に正中口蓋縫合という骨の結合部が前後に走っています。その結合を強引に離します。

スケルトンタイプの上顎急速拡大装置では上顎正中口蓋縫合を1か月で約6mm拡大し、狭窄歯列弓を治します

この装置が使えるのは、正中口蓋縫合が癒合していない症例で小児・子供~思春期までです。

禁忌

正中口蓋縫合が完全に結合してしまった大人には適応しないのが一般的です。

適応年齢

10歳~18歳が適応年齢
10歳~18歳が適応年齢

10歳~18歳

左右の口蓋骨が完全に癒合する前の柔らかい状態の骨である成長期の子供(10歳~12歳から治療が出来て18歳くらいまで可能)であることが条件です。

デメリット

欠点

 違和感が強く滑舌が悪い

急速拡大装置により開いた部分に新しい骨が作られるのに約6ヶ月かかります。そのため、この装置を6ヶ月間固定のためにスクリューを回さないで使用しますが、急速拡大装置は違和感が強く滑舌が悪くなる欠点のある装置なので下クワドヘリックスという装置に変更するなどして、骨の完成を待ちます。

欠点

 痛み

矯正装置すべてに言えることですが、矯正装置に力を加えると数日間は痛みが出ることがあります。その後は、次第に治まりますが、違和感が残ることがあります。これは骨の改造が進んでいることを意味します。強い痛みに備えて念のため痛み止めを処方します。

メリット

利点

 大臼歯や小臼歯が側方に傾斜しない

大臼歯や小臼歯が側方に傾斜することなく歯列全体を拡大出来ることです。

利点

 短期間

開くスピードはスクリューを1日1/4分回転させ0.2mmの拡大を行っていきます。約1ヶ月間行うと6mmの拡大が出来ることになります。つまり1ヶ月ほどの短期間で目標の拡大量に到達するわけです。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、矯正装置の見た目が気になるという方でも、審美性に配慮した目立たないマウスピース矯正装置をご用意しております。患者さま一人ひとりの口腔内状況を拝見した上でご要望をしっかりと聞き、痛みの少ない無理のない治療計画をご提案いたします。江戸川区篠崎にて急速拡大装置による歯列矯正をご検討の方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。

【動画】アデノイド顔貌

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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