- 1. 【動画】差し歯の境目が黒い?ブラックマージンの原因と最新の治療法とは
- 2. 1. ブラックマージンとは?
- 2.1. ブラックマージンの定義
-
2.1.1.
ブラックマージンの画像
- 2.2. 見た目の特徴
- 2.3. ブラックマージンのよくある誤解
- 3. 2. ブラックマージンが起こる原因
- 3.1. 1. 金属の影響(メタルタトゥーとの関係)
- 3.1.1. メタルタトゥーとは?
- 3.1.2. メタルタトゥーとの関係
- 3.2. 2. 差し歯や被せ物の経年劣化
- 3.2.1. 経年劣化による影響
- 3.3. 3. 歯茎の退縮(加齢・歯周病による影響)
- 3.3.1. 歯茎の退縮の主な原因
- 3.3.2. 対策方法
- 3.4. 4. メタルボンドの構造上の問題
- 3.4.1. ブラックマージンの対策
- 3.5. 5. 硬質レジン前装冠の構造上の問題
- 3.5.1. ブラックマージンの対策
- 3.6. 6. セラミック治療におけるブラックマージン
- 3.6.1. セラミック治療でのブラックマージンの原因
- 3.6.2. 対策方法
- 3.7. 7. 不適合な補綴物がブラックマージンや虫歯を引き起こす原因とは?
- 3.8. まとめ
- 4. 3. ブラックマージンの治療方法
- 4.1. 1. ブラックマージンの治療手順
- 4.2. 2. ブラックマージンの治療例
- 4.3. 3. 審美歯科での治療法
- 4.3.1. オールセラミッククラウンへの交換
- 4.3.2. メタルフリー治療(ジルコニアセラミックの活用)
- 4.4. 4. 歯茎の治療
- 4.4.1. 歯肉移植術・レーザー治療の適用
- 4.4.2. 歯周病治療と組み合わせるケース
- 4.5. まとめ
- 5. 4. ブラックマージンの費用
- 5.1. 自費治療
- 6. 5. ブラックマージンを予防するには?
- 6.1. 1. ブラックマージンが起こりにくい補綴治療の選び方
- 6.1.1. ① オールセラミッククラウンを選ぶ
- 6.1.2. ② ファイバーコアを使用する
- 6.2. 2. 適切なセルフケア(歯ブラシ・デンタルフロス・洗口液)
- 6.2.1. ① 適切な歯ブラシの選び方
- 6.2.2. ② デンタルフロス・歯間ブラシの活用
- 6.2.3. ③ 洗口液(マウスウォッシュ)の活用
- 6.3. 3. 定期的なメンテナンスの重要性
- 6.3.1. ① 定期検診を受ける
- 6.3.2. ② プロフェッショナルクリーニング(PMTC)・エアフローを受ける
- 6.4. まとめ
- 7. 6. ブラックマージンが気になる方へ(よくある質問)
- 7.1. Q1. ブラックマージンは自然に治る?
- 7.1.1. ブラックマージンが悪化する原因
- 7.2. Q2. どの歯科で相談すればいい?
- 7.3. Q3. 保険適用の治療はある?
- 7.4. まとめ
- 8. 8. まとめ
- 8.1. 1. ブラックマージンの予防と対策を総括
-
8.1.1.
ブラックマージンが起こりにくい治療の選び方
-
8.1.2.
適切なセルフケアで予防
-
8.1.3.
定期的なメンテナンスで長期的な健康を維持
- 8.2. 2. 歯科医院で相談する際のポイント
-
8.2.1.
相談する際にチェックすべきポイント
- 8.3. 3. まとめ
- 9. 江戸川区篠崎でブラックマージン治療なら当院へ
- 10. 歯周ポケットを掃除し改善するセルフケア法
- 11. 筆者・院長
【動画】差し歯の境目が黒い?ブラックマージンの原因と最新の治療法とは
1. ブラックマージンとは?
ブラックマージンの定義
ブラックマージンとは、差し歯(クラウン)や被せ物の周囲に現れる黒い線や影のことを指します。主にメタルボンドクラウン(内側に金属を使用したセラミッククラウン)や硬質レジン前装冠を使用した歯に発生しやすく、金属の影響や歯茎の変化によって目立つようになります。
ブラックマージンは見た目の美しさを損なうだけでなく、場合によっては歯茎の健康状態や補綴物の寿命に影響を与えることもあります。そのため、審美歯科を希望する患者さんにとっては、大きな悩みとなるケースが多いです。
ブラックマージンの画像

メタルボンドの根元のブラックマージン
この画像は、メタルボンドクラウンのブラックマージンが目立つ症例です。歯茎の後退により金属部分が露出し、境目が黒ずんでいます。また、虫歯の進行や補綴物の劣化も見られ、治療が必要な状態です。

硬質レジン前装冠の根元のブラックマージン
この画像は、硬質レジン前装冠のブラックマージンが発生した症例です。歯茎が後退し、メタルフレームが露出することで、歯と歯茎の境目が黒ずんでいます。
見た目の特徴
ブラックマージンの見た目にはいくつかのパターンがあります。
- 歯茎の境目が黒く見える
- 差し歯や被せ物の根元が黒ずんでいる
- 特に前歯など、目立つ部分に発生しやすい
- 歯茎の変色や後退が伴う
- 歯茎の後退により、被せ物の境目の金属部分が露出
- 金属成分が歯茎に沈着(メタルタトゥー)し、黒ずんで見える
ブラックマージンのよくある誤解
ブラックマージンについては、多くの誤解があるため、正しい理解が必要です。
「ブラックマージン=虫歯」ではない
→ ブラックマージンは虫歯ではなく、主に補綴物や歯茎の変化によって発生するものです。
「ブラックマージンはどんなクラウンでも発生する」
→ すべてのクラウンで発生するわけではありません。メタルボンドクラウンや金属を含む補綴物に多く見られます。
「ブラックマージンは自然に治る」
→ 一度発生したブラックマージンは自然には消えません。適切な治療(補綴の交換や歯茎の処置)が必要です。
ブラックマージンは、見た目だけでなく、歯の健康維持にも関わる重要なポイントです。
次のセクションでは、その原因について詳しく解説します。
2. ブラックマージンが起こる原因
ブラックマージンは主に補綴物(差し歯や被せ物)の素材や口腔内の変化によって発生します。ここでは、その代表的な原因について詳しく解説します。
1. 金属の影響(メタルタトゥーとの関係)
ブラックマージンの最も一般的な原因は、金属を使用した補綴物の影響です。

メタルタトゥーとは?
メタルタトゥーとは、金属製のクラウンや差し歯から溶け出した金属イオンが歯茎に沈着する現象です。これにより、歯茎の色が黒や灰色に変色してしまいます。メタルボンドクラウンの場合、ブラックマージンとメタルタトゥーが同時に発生することが多い。
メタルタトゥーとの関係
- メタルボンドクラウン(内側が金属のセラミッククラウン)が使用されている場合、経年とともに金属成分が歯茎に沈着し、メタルタトゥーが発生する。
- 歯茎が薄い人ほど金属の影響を受けやすく、黒ずみが目立つ。
- メタルタトゥーは自然に消えないため、オールセラミッククラウンに交換するか、歯肉移植を行う必要がある。
2. 差し歯や被せ物の経年劣化
補綴物は長期間の使用により劣化し、ブラックマージンを引き起こすことがあります。
経年劣化による影響
- 金属の酸化や腐食 → 金属の劣化により、境目の変色や黒ずみが進行する。
- セメントの溶解 → 被せ物の接着剤が溶け出し、歯と補綴物の間に隙間ができる。
- 歯とクラウンの適合性の変化 → 長年の使用でわずかにずれが生じ、ブラックマージンが目立つようになる。
3. 歯茎の退縮(加齢・歯周病による影響)
歯茎が下がることで、クラウンや差し歯の金属部分が露出し、ブラックマージンが目立つようになります。
歯茎の退縮の主な原因
- 加齢 → 年齢とともに歯茎が下がりやすくなり、ブラックマージンが目立ちやすくなる。
- 歯周病 → 歯周病が進行すると、歯茎が炎症を起こし、後退してしまう。
- 過度なブラッシング → 強い力での歯磨きが歯茎を傷つけ、後退の原因になる。
- 噛み合わせの問題 → 強い力がかかると、歯茎がダメージを受けやすい。
対策方法
- オールセラミッククラウンへの交換(金属フリー治療)
- 歯周病治療で歯茎の健康を回復
- 適切なブラッシング方法の指導
- 歯肉移植(歯茎の再生治療)
4. メタルボンドの構造上の問題

左図の様にメタルボンドクラウンは、金属フレームの上にセラミックを焼き付けた構造のため、マージン(歯と補綴物の境目)に金属が僅かに露出することがあります。特に歯茎の退縮が進行すると、ブラックマージンが目立ちやすくなるのが問題です。
ブラックマージンの対策
この対策として右図の様なポーセレンマージンがあり、マージン部分にもセラミックを焼き付けることで金属の露出を防ぐことができます。ポーセレンマージンを採用することで、ブラックマージンを回避し、より自然な仕上がりになります。ただし、適合精度や強度の管理が必要なため、専門的な技術が求められます。
5. 硬質レジン前装冠の構造上の問題
保険適用の硬質レジン前装冠は、金属フレームの表面にレジン(樹脂)を盛り付けた補綴物ですが、マージン部(歯と被せ物の境目)に金属が露出するという構造上の問題があります。特に歯茎が後退するとブラックマージンが目立ちやすくなるのが欠点です。


差し歯は、歯茎の中に約2mm深く埋め込むように装着します。しかし、装着から数年が経過すると、歯茎が下がり、差し歯の根元部分の金属がわずかに露出して目立つようになります。これが、**差し歯の付け根が黒く見える「ブラックマージン」**の原因の一つです。
ブラックマージンの対策
この対策として、オールセラミックやジルコニアクラウンへの交換が有効です。長期的なブラックマージンのリスクを回避するためには、メタルを使わない補綴物を選択するのが最適です。
6. セラミック治療におけるブラックマージン
「オールセラミックならブラックマージンが起こらない」と思われがちですが、セラミックの種類や装着方法によってはブラックマージンが発生することがあります。
セラミック治療でのブラックマージンの原因
- 土台(コア)が金属の場合 → メタルコアを使用していると、セラミックの透明感に影響し、ブラックマージンが目立つことがある。
- セラミックの接着不良 → 長年の使用で接着剤が劣化し、境目が黒ずむことがある。
対策方法
- ジルコニアクラウンやオールセラミッククラウンを選択
- ファイバーコアを使用する(金属を使わないことで歯茎の変色を防ぐ)
- 適切な接着方法(接着性レジン)を使用する
7. 不適合な補綴物がブラックマージンや虫歯を引き起こす原因とは?
補綴物が不適合だと、マージン部(歯と被せ物の境目)に隙間が生じやすくなります。この隙間に汚れや細菌が入り込むことで、虫歯や歯周病のリスクが高まります。特にメタルボンドクラウンでは、経年による歯茎の退縮で金属が露出し、ブラックマージンが発生しやすくなります。ブラックマージンを防ぐには、適合性の高いオールセラミックやジルコニアクラウンへの交換を検討することが重要です。
まとめ
ブラックマージンは補綴物の素材・歯茎の変化・治療の適合性によって発生します。特に、メタルボンドクラウンや硬質レジン前装冠、金属製のコアを使用している場合はリスクが高くなるため、オールセラミック治療が推奨されます。
次のセクションでは、ブラックマージンの具体的な治療方法について詳しく解説します。
3. ブラックマージンの治療方法
ブラックマージンは自然に消えることはなく、適切な治療を行わなければ改善しません。ここでは、ブラックマージンを解消するための審美歯科治療や歯茎の処置について詳しく解説します。
1. ブラックマージンの治療手順
step
歯周病の治療
差し歯や被せ物の歯茎が下がる理由として歯周病が挙げられます。まず、歯周病の治療を優先して行い、歯茎が十分引き締まった状態で差し歯の作り替えを行います。

step
メタルコアからファイバーコアへ
差し歯や被せ物とメタルコア(金属製の土台)を外します。虫歯を除去して新しい差し歯に作り変えます。

step
ファイバーコアを装着
メタルコア(金属製の土台)から金属を使わないファイバーコアに変えます。

step
オールセラミッククラウンかジルコニアクラウン
オールセラミッククラウンやジルコニアクラウンなど金属を使わない差し歯や被せ物に変えることでブラックマージンやメタルタトゥーを防ぐことが出来ます。

2. ブラックマージンの治療例

ブラックマージン
メタルボンドの被せ物が装着されています。歯茎が下がって黒い歯根が露出して、ブラックマージンが出現しています。同時に歯茎も黒ずむメタルタトゥーが現れています。
また、歯周病で歯茎が腫れて丸くなっています。

前歯3本をオールセラミックで治療
歯周病の治療を行ない歯茎が引き締まった状態で、3本の前歯をメタルコアからファイバーコアに変え、オールセラミックで治療しました。差し歯や被せ物の根元の黒い部分が消え、歯茎の黒いメタルタトゥーも薄くなってきています。
3. 審美歯科での治療法
ブラックマージンの多くは、被せ物(クラウン)の種類や経年劣化によるものです。そのため、審美歯科では、以下の方法で治療を行います。
オールセラミッククラウンへの交換
ブラックマージンの原因となるメタルボンドクラウン(金属を使用したセラミック)を、オールセラミッククラウン(金属を使わない補綴物)に交換することで改善できます。
オールセラミッククラウンの特徴
- 金属を使用しないため、ブラックマージンが発生しない
- 透明感があり、天然歯のような美しさ
- 歯茎との適合性が高く、長期的に審美性を保てる
注意点
- オールセラミックは保険適用外のため、費用が高め
- 土台(コア)に金属が使われている場合は、ファイバーコアに変更する必要がある
メタルフリー治療(ジルコニアセラミックの活用)
ジルコニアセラミックにも種類があり、患者の状態に合わせた選択が重要です。
ジルコニアクラウン(強度重視)
- 金属並みの強度を持つセラミック
- 奥歯などの噛む力が強い部位に適している
- 天然歯よりやや白っぽくなることがある
4. 歯茎の治療
ブラックマージンが歯茎の後退によって目立つ場合、クラウンを交換するだけでなく、歯茎の処置を行うことでより自然な仕上がりになります。
歯肉移植術・レーザー治療の適用
歯茎が下がってブラックマージンが目立つ場合、**歯肉移植術(歯茎の再生治療)**が有効です。
歯肉移植術の特徴
- 自分の歯茎を移植することで、後退した歯茎を回復
- ブラックマージンを自然に隠すことが可能
- 歯周病予防にもつながる
また、軽度の歯茎の黒ずみや後退であれば、レーザー治療で歯茎を整えることもできます。
注意点
- 歯肉移植は治癒に時間がかかる(1~2週間程度)
- レーザー治療は歯茎の状態によって適応が異なる
歯周病治療と組み合わせるケース
ブラックマージンが歯周病による歯茎の後退と関連している場合、クラウンの交換だけでなく、歯周病治療を先行して行うことが重要です。
歯周病治療のポイント
- スケーリング・ルートプレーニング(歯石や細菌を除去)
- 歯肉再生療法(リグロスなどを用いた再生治療)
- 歯周外科手術(重度の場合は外科的に歯茎を回復)
まとめ
ブラックマージンの治療方法は原因に応じて適切な方法を選択することが重要です。
補綴物の交換 → オールセラミッククラウンやジルコニアセラミックが最適
歯茎の治療 → 歯肉移植やレーザーで審美性を向上
歯周病との関係 → 治療を並行して行うことで再発を防止
ブラックマージンをしっかり解消し、美しい歯を取り戻すためには、審美歯科や専門的な治療が必要です。
4. ブラックマージンの費用
自費治療
保険適用外です。
治療内容 | 内訳 | 値段 |
---|---|---|
オールセラミック | 前歯、奥歯共通(すべてをセラミック作るクラウン) | ¥132,000 (税抜き ¥120,000) |
メタルボンド | 前歯、奥歯共通(内側は金属で外側がセラミックで作るクラウン) | ¥115,500 (税抜き ¥105,000) |
ジルコニアセラミック | ジルコニアフレームにセラミックを焼き付けるクラウン | ¥110,000 (税抜き ¥100,000) |
フルジルコニア | すべてジルコニアで作るクラウン | ¥92,400 (税抜き ¥84,000) |
ファイバーコア | 前歯・奥歯共通 グラスファイバーの土台 | ¥20,900 (税抜き ¥19,000) |
ややテカリが強く、審美性に劣ります。
5. ブラックマージンを予防するには?
ブラックマージンは適切な治療を受けても、時間の経過とともに再発する可能性があります。そのため、ブラックマージンが起こらないように予防策を講じることが重要です。ここでは、ブラックマージンを防ぐための治療法やセルフケア、定期メンテナンスについて詳しく解説します。
1. ブラックマージンが起こりにくい補綴治療の選び方
ブラックマージンのリスクを最小限に抑えるためには、補綴物の選び方が重要です。
① オールセラミッククラウンを選ぶ
メタルボンドクラウン(金属フレームを使用したセラミッククラウン)は、時間が経つと金属部分が露出し、ブラックマージンが発生しやすくなります。そのため、ブラックマージンを防ぐためにはオールセラミッククラウンが最適です。
オールセラミッククラウンの特徴
- 金属を使用しないため、ブラックマージンが起こらない
- 透明感があり、天然歯と同じような美しい仕上がり
- 歯茎との親和性が高く、長期間の使用でも黒ずみにくい
② ファイバーコアを使用する
補綴物の**土台(コア)**に金属を使用すると、金属が歯茎に透けたり、メタルタトゥーが発生したりすることがあります。そのため、ブラックマージンを防ぐためにはファイバーコアを選ぶのがおすすめです。
ファイバーコアの特徴
- 金属を使用しないため、ブラックマージンのリスクがゼロ
- 弾性があり、歯にかかる負担を軽減
- オールセラミックとの相性が良く、透明感を損なわない
2. 適切なセルフケア(歯ブラシ・デンタルフロス・洗口液)
ブラックマージンは、歯茎の退縮や補綴物の劣化によって目立ちやすくなるため、日々のセルフケアで歯茎の健康を維持することが重要です。
① 適切な歯ブラシの選び方
- 柔らかめの歯ブラシを使用する(歯茎に優しい)
- 毛先が細いタイプの歯ブラシを選ぶ(歯と補綴物の境目をしっかり磨ける)
おすすめの歯磨き方法
- 小刻みに動かして歯茎に負担をかけない
- 補綴物の境目は45度の角度でブラッシングする
- 強く磨きすぎず、優しくマッサージするように磨く
② デンタルフロス・歯間ブラシの活用
ブラックマージンを防ぐためには、歯と補綴物の境目の清掃が特に重要です。歯ブラシだけでは届かない部分は、デンタルフロスや歯間ブラシを使って徹底的にケアしましょう。
フロスの使い方
- クラウンの境目を意識して丁寧に動かす
- 力を入れすぎず、歯茎を傷つけないようにする
歯間ブラシの使い方
- 歯間の広さに合ったサイズを選ぶ
- 補綴物の周囲のプラークをしっかり除去
③ 洗口液(マウスウォッシュ)の活用
歯茎の健康を保つためには、殺菌作用のある洗口液を活用するのも効果的です。
おすすめの洗口液の成分
- クロルヘキシジン(殺菌作用が強く、歯周病予防に効果的)
- 次亜塩素酸水
- フッ素配合(歯の強化と虫歯予防)
- アルコールフリータイプ(歯茎に優しい)
3. 定期的なメンテナンスの重要性
ブラックマージンを防ぐためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが不可欠です。
① 定期検診を受ける
- 3~6ヶ月に1回のペースで歯科検診を受ける
- 補綴物の状態や歯茎の健康をチェックする
- 必要に応じて歯石除去(スケーリング)を行う
② プロフェッショナルクリーニング(PMTC)・エアフローを受ける
エアフロー・PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)は、歯科医院で受けられる特別なクリーニングです。
エアフローのメリット
- 着色汚れを効果的に除去(タバコやコーヒーの着色を除去)
- 歯面に優しく、エナメル質を傷つけにくい
- 短時間で施術可能で、痛みが少ない
- 歯周ポケット内のバイオフィルムを除去(歯周病予防に効果的)
- 矯正中のワイヤー周囲の清掃にも最適
PMTCのメリット
- 補綴物の境目のプラークを徹底的に除去
- 歯茎のマッサージ効果で健康な歯茎を維持
- ブラックマージンの予防と歯の着色防止
まとめ
ブラックマージンは、補綴物の選択・適切なセルフケア・歯科医院でのメンテナンスを組み合わせることで予防できます。
治療時のポイント → オールセラミッククラウン・ファイバーコアを選ぶ
日々のケア → 柔らかめの歯ブラシ+フロス+洗口液を活用
定期メンテナンス → 3~6ヶ月に1回の歯科検診+PMTC
ブラックマージンを防ぎ、長く健康で美しい歯を保つためには、日々のケアと定期的な歯科受診が大切です。次のセクションでは、ブラックマージンについてよくある質問を紹介します。
6. ブラックマージンが気になる方へ(よくある質問)
ブラックマージンについての疑問や不安を解消するために、**よくある質問(FAQ)**をまとめました。ブラックマージンに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
Q1. ブラックマージンは自然に治る?
自然に治ることはありません。
ブラックマージンは、金属を使用した被せ物(クラウン)の影響や、歯茎の後退によって発生します。そのため、時間が経過しても自然に消えることはなく、むしろ悪化する可能性があります。
ブラックマージンが悪化する原因
- 歯茎がさらに退縮 → ブラックマージンがより目立つようになる
- クラウンの劣化 → 補綴物の隙間から汚れが入り、虫歯や歯周病のリスクが高まる
- 金属の影響(メタルタトゥー) → 時間とともに歯茎の黒ずみが進行
対策
- ブラックマージンを完全に解消するには、被せ物の交換が必要です。
- 歯茎の状態によっては、歯肉移植やレーザー治療が適用されることもあります。
Q2. どの歯科で相談すればいい?
ブラックマージンの治療を希望する場合、審美歯科や補綴治療に詳しい歯科医院を選ぶことが重要です。
ブラックマージンの治療を得意とする歯科医院の特徴
- 審美歯科・ホワイトニング・補綴治療を専門に行っている
- オールセラミッククラウンやジルコニア治療の実績が豊富
- 歯肉移植など、歯茎の処置も対応できる
- カウンセリングが丁寧で、症例写真を提示してくれる
選ぶポイント
- 「審美歯科」や「ブラックマージン治療」を得意とするクリニックを検索
- 歯科医院の公式サイトで症例写真や治療内容を確認
- 口コミや評判を参考にするのも有効
Q3. 保険適用の治療はある?
ブラックマージンの治療は、基本的に保険適用外となるケースが多いです。
保険適用となる場合
- 保険適用の被せ物(CAD/CAM冠)への交換(※対象の歯に限る)
- ブラックマージンが原因で歯茎に炎症がある場合、歯周病治療が適用されることがある
- 虫歯や補綴物の不適合がある場合、それに対する治療が保険適用となる可能性
保険適用外となる治療
- オールセラミッククラウンへの交換
- 歯肉移植やレーザー治療
- メタルタトゥーの除去
費用の目安
- オールセラミッククラウン:10万〜20万円/本
- ジルコニアクラウン:8万〜15万円/本
- 歯肉移植(1歯あたり):5万〜10万円
費用を抑えたい場合
- セラミックの種類によって費用が異なるため、カウンセリングで相談する
まとめ
ブラックマージンは自然に治らず、適切な治療が必要です。治療方法や費用について事前に相談し、納得のいく治療を選びましょう!
次のセクションでは、ブラックマージン治療のまとめとおすすめの歯科医院の選び方について解説します。
8. まとめ
ブラックマージンは、見た目の美しさだけでなく、歯と歯茎の健康にも影響を与える問題です。適切な治療と予防策を理解し、早めの対策を行うことが重要です。ここでは、ブラックマージンの予防と対策のポイントを総括し、歯科医院で相談する際のポイントについて解説します。
1. ブラックマージンの予防と対策を総括
ブラックマージンの発生を防ぐには、補綴物の選び方、セルフケア、定期的なメンテナンスが鍵となります。
ブラックマージンが起こりにくい治療の選び方
- オールセラミッククラウンを選ぶ(金属を使用しないため、ブラックマージンが発生しない)
- ファイバーコアを使用する(金属製のコアを避けることで、歯茎の黒ずみを防ぐ)
- 歯茎の状態に配慮したクラウン設計を行う(歯茎と調和する形状のクラウンを作る)
適切なセルフケアで予防
ブラックマージンは、歯茎の退縮によって目立ちやすくなるため、歯茎の健康を維持することが重要です。
- 柔らかめの歯ブラシを使用し、過度なブラッシングを避ける
- デンタルフロス・歯間ブラシを使用し、補綴物の境目の清掃を徹底
- 歯周病予防のために、殺菌作用のある洗口液を活用
定期的なメンテナンスで長期的な健康を維持
ブラックマージンは、適切なメンテナンスを行うことで発生リスクを大幅に軽減できます。
- 3~6ヶ月に1回の歯科検診で、補綴物の状態をチェック
- プロフェッショナルクリーニング(PMTC)で歯茎の健康を維持
- 歯周病の兆候があれば早めに治療を受ける
2. 歯科医院で相談する際のポイント
ブラックマージンを治療する際には、自分に合った歯科医院を選び、納得のいく治療計画を立てることが大切です。
相談する際にチェックすべきポイント
- ブラックマージン治療の実績があるか確認
- クリニックの公式サイトで症例写真をチェック
- オールセラミック治療の実績が豊富か確認
- 治療オプションを比較し、メリット・デメリットを理解
- オールセラミック vs ジルコニア vs メタルボンドの違いを相談
- 費用と耐久性のバランスを考慮しながら選ぶ
- カウンセリングの際に以下の質問をする
- 「ブラックマージンを改善する最適な方法は?」
- 「治療にかかる期間や費用の目安は?」
- 「歯茎の状態によって追加の処置が必要か?」
3. まとめ
ブラックマージンは、見た目だけでなく歯茎の健康にも関わる問題です。適切な治療を受けることで、自然な笑顔と健康な口元を取り戻すことができます。
ブラックマージンを防ぐために
補綴物の選び方に注意し、オールセラミックやファイバーコアを活用する
適切なセルフケアを行い、歯茎の健康を維持する
定期的なメンテナンスを受けて、ブラックマージンの発生を防ぐ
ブラックマージンが気になったら、早めに歯科医院へ相談しましょう!
適切な治療を受けることで、審美性と機能性の両方を回復し、美しい口元を維持することができます。
江戸川区篠崎でブラックマージン治療なら当院へ

差し歯や被せ物の根元が黒ずんで気になる方へ。ブラックマージンは、金属の影響や歯茎の後退によって発生し、放置するとさらに目立つことも。当院では、オールセラミッククラウンやジルコニアセラミックなど、審美性を重視した治療を行い、自然で美しい口元を取り戻します。
江戸川区篠崎駅近くの当院なら、最新の審美歯科治療を受けられます! ブラックマージンにお悩みの方は、ぜひご相談ください。カウンセリング受付中!
歯周ポケットを掃除し改善するセルフケア法
筆者・院長

深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。