ファイバーコアとは

  • ファイバーコアは、細いグラスファイバー繊維を芯棒として強化プラスチックが周りを取り囲む構造です。
  • しなやかさがあるため歯と一体化し、強さと粘りがあります。そのためメタルコアに比べ、歯根破折のリスクが下がります。
  • 2016年から保険適用になりました。

ファイバーコアとは?メタルコアより優れた歯の土台の選択肢

ファイバーコア

ファイバーコア
ファイバーコア

ファイバーコアとは

ファイバーコアは神経を抜いた歯の土台となるものです。細いグラスファイバー繊維を芯棒として強化プラスチックが周りを取り囲む構造です。

しなやかさがあり、折れにくいのが特徴です。そのため歯と一体化し、強さと粘りを与えてくれます。

金属製のメタルコアで起きやすいメタルタトゥーは起こりません。

2016年から保険適用になりました。

ファイバーコアとオールセラミックの症例

上顎1番の歯根にファイバーコアを装着
上顎1番の歯根にファイバーコアを装着

ファイバーコアは歯の色とほぼ同じです。被せ物を作る為にシェードガイドを使い色合わせをしています。

オールセラミックを装着
オールセラミックを装着

ファイバーコアの上にオールセラミックをセットした写真です。

上顎2番の歯根にファイバーコアを装着
上顎2番の歯根にファイバーコアを装着

ファイバーコアは象牙質の色とほぼ同じです。

オールセラミックをセット
オールセラミックをセット

非常に審美的に良い状態に仕上がっているため天然歯との区別がつきません。

メリット

メタルタトゥー
前歯6本がジルコニアクラウン

メタルタトゥー

矢印部分の歯茎が黒ずんでメタルタトゥーが出来ています。一番右端の矢印の歯には治療のためファイバーコアを装着しました。

ファイバーコアではメタルタトゥーが出来ることはありません。

保険適用の銀合金のメタルコアから溶け出した銀イオンが歯茎に沈着して徐々に黒く変色させます。刺青の様になるのでメタルタトゥーと呼ばれています。

銀イオンは歯根にも入り込み、歯根を脆くさせる原因の一つでもあります。

メタルタトゥーを除去するには、銀合金で作られたメタルコアを外してファイバーコアに変えると、徐々にピンク色の歯茎に変わっていきます。また、メタルタトゥーが強く現れている場合には歯肉移植をするか、レーザーを用います。

歯根破折
歯根破折

歯根破折

噛む力が歯に加わると、その力は土台の先端部に集中する傾向があります。

金属で作られたメタルコアは、伸縮性が乏しく、歯根に楔を打ったような力が働くため、歯根破折の危険性が高いと言えます。

一方、ファイバーコアには柔軟性があり、ファイバーコア先端部への応力集中が緩和され、歯根破折のリスクが低いと考えられます。

しかし、ファイバーコアだからといって歯根破折が全く無いというわけではありません。歯根に健全な歯質が沢山残っていればトラブルは少ないですが、歯根の外壁が薄皮の様なケースでは、ファイバーコアを使っても歯根破折は起こりえます。

金属アレルギー
金属アレルギー

金属アレルギー

金属アレルギーは、今まで大丈夫だったのに、ある時期から突然発症することがあります。 長い間触れてきたために、体がそのメタルに感作されたと考えられます。 一旦感作されると、その状態は長期に続きます。

口腔内にはニッケルやコバルトなど、金属アレルギーを発症しやすい金属が多く使われています。金属の表面に薄い皮膜「不動態」を作る金属、例えばチタンは、金属アレルギーを起こしにくいとされています。 しかし、全くゼロではりません。

近年になって増える金属アレルギーであるため、口腔内はできる限り金属の無い状況が好ましいと言えます。

ファイバーコアの作り方

作成法

 直接法

口腔内で直接ファイバーコアを作ることを直接法と言います。やり方は歯根表面に接着剤を付け、ファイバーポストを差し込みます。同時にレジンを流し込んで固めます。ダイヤモンドバーを使って形態を整えて土台を完成させます。

作成法

 間接法

歯根の型取りを行い、石膏模型を作製します。技工士が作成したファイバーコアを歯根に接着剤でつけて完成させます。

ファイバーコアの費用

保険治療

保険適用です。

種類金額 ※単位:保険点数
直接法前歯・小臼歯:212~281点
大臼歯:250~319点
間接法前歯・小臼歯:234~303点
大臼歯:272~341点
※ 1点は10円です。2016年から保険適用になりました。

自費治療

保険適用外です。


治療内容
内訳値段
ファイバーコア前歯・奥歯共通 グラスファイバー¥20,900 (税抜き ¥19,000)
※ ファイバーコアが保険適用とならない場合は自費の被せ物(メタルボンドやオールセラミッククラウンなど)を行なった場合です。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、金属アレルギーの原因ともなる金属の使用を極力抑えたメタルフリー審美治療に努めております。見た目はもちろんですが、機能性や適合性にも留意した審美修復治療を実施しております。天然歯を出来るだけ削らない低侵襲処置(ミニマルインターベーション)を基本とし、長期維持を追求したつめ物・かぶせ物治療に努めております。江戸川区篠崎で、差し歯や被せ物の土台となるファイバーコアをご希望の方はぜひ、精度の高い審美歯科治療をご提案いたしますので、当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】歯茎の出来物、フィステル、口内炎、口腔癌の見分け方

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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