- 1. 【🎞️ 32秒】歯が割れる原因とは?歯根破折のリスクと予防法
- 2. 歯根破折とは?
- 2.1. 歯根破折でみられる主な症状
- 2.2. 1日目〜7日目の症状の変化ステップ
- 3. 歯根破折が起こる主な原因
- 3.1. 根管治療を受けた歯
- 3.2. メタルコアなどの土台
- 3.2.1.1. 上顎第2小臼歯が歯根破折
- 3.2.1.2. 上顎5番が歯根破折
- 3.3. 歯ぎしり・食いしばり
- 3.4. 噛み合わせによる負担
- 3.5. 外傷
- 3.5.1.1. 外傷で上顎2番が歯根破折
- 3.5.1.2. 外傷で上顎1番が歯根破折
- 4. 歯根破折は抜歯しなければならない?
- 4.1. 破折の位置
- 4.2. 破折の範囲・方向
- 4.3. 歯周組織と骨の状態
- 4.4. 残っている歯質
- 5. 歯根破折の診断方法
- 5.1. 視診・触診・歯周ポケット検査
- 5.2. レントゲン検査
- 5.3. CT検査
- 5.4. 被せ物や土台を外して確認
- 6. 歯を残せる場合の治療法
- 6.1. 接着による修復
- 6.2. 口腔外接着再植法
- 6.2.1. 治療の流れ
- 6.2.2. メリット
- 6.2.3. 注意点
- 7. 大臼歯なら「悪い歯根だけ」を取り除けることも
- 7.1. ヘミセクション・ルートセクション
- 7.1.1. メリット
- 8. 歯を残すことが難しいケース
- 9. 抜歯後の治療方法
- 10. 抜歯と同時にインプラントを入れられる場合も
- 10.1. 抜歯即時インプラントとは?
- 11. 01
- 11.1.1. 上顎2番が歯根破折
- 12. 02
- 12.1.1. 抜歯した上顎2番の歯根
- 13. 03
- 13.1.1. 即日インプラント埋入
- 14. 04
- 14.1.1. GBRでインプラント周囲の骨造成
- 15. 05
- 15.1.1. 縫合
- 16. 06
- 16.1.1. インプラント術後レントゲン写真
- 16.1.2. 主なメリット
- 16.1.3. すべての症例でできるわけではありません
- 17. インプラント・ブリッジ・入れ歯の違い
- 18. 歯根破折を放置するとどうなる?
- 18.1. 歯ぐきの腫れ・膿
- 18.2. 歯槽骨が失われる
- 18.3. 感染が広がることも
- 19. 歯根破折を予防するには?
- 19.1. 歯ぎしり・食いしばりへの対策
- 19.2. 特定の歯だけに負担を集中させない
- 19.3. 硬いものを無理に噛まない
- 19.4. 定期検診で早期発見する
- 20. 歯根破折が疑われたら早めに受診を
- 21. まとめ|歯根破折でも歯を残せる可能性があります
- 21.1. 関連記事
- 22. 歯根破折でも、歯を残せる可能性があります
- 23. 【動画】差し歯やブリッジが取れた時の応急処置
- 24. 筆者・院長
- 24.1. 深沢 一
- 24.1.1. メッセージ

「差し歯が痛む」「噛むと違和感がある」「歯ぐきが腫れて膿が出てきた」──これらの症状、もしかすると“歯根破折”が原因かもしれません。
歯根破折とは、歯の根元にヒビや割れが生じる状態で、早期に発見・対応しないと抜歯に至ることもあります。
本記事では、歯根破折の原因・症状・診断方法・治療法、そして放置した場合のリスクや予防法まで、歯科医の視点からわかりやすく解説します。大切な歯を守るために、ぜひ最後までお読みください。
【🎞️ 32秒】歯が割れる原因とは?歯根破折のリスクと予防法
歯根破折とは?
歯は、歯ぐきから見えている「歯冠」と、歯槽骨の中に埋まって歯を支えている「歯根」に分かれます。
この歯根に亀裂や破折が生じるのが歯根破折です。
破折の程度は、浅いヒビから歯根が大きく分離するものまでさまざまです。
特に、根管治療を受けた歯や大きな被せ物が入っている歯では、残っている歯質の量や噛み合わせなどによって破折のリスクが高くなることがあります。

歯根破折でみられる主な症状
歯根破折では、次のような症状がみられることがあります。
- 噛んだときに痛む・違和感がある
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐきから膿が出る
- フィステル(膿の出口)ができる
- 歯や被せ物がグラつく
- 同じ場所の腫れを繰り返す
一方で、破折した直後にはほとんど症状がなく、時間が経ってから感染や炎症によって症状が現れる場合もあります。
1日目〜7日目の症状の変化ステップ
破折の進行は緩やかなケースもあれば、急激に悪化することもあります。以下は、典型的な進行パターンです。
※なお、症状の進行スピードは個人差がありますが、一度でも症状が出た場合は速やかに受診するのが鉄則です。

歯根破折が起こる主な原因

歯根破折は、ひとつの原因だけで起こるとは限りません。
歯の状態と噛む力など、複数の要因が重なって発生することがあります。
根管治療を受けた歯
根管治療を受けた歯では、虫歯や過去の治療によって残っている歯質が少なくなっていることがあります。
さらに、土台や被せ物が入っている歯へ強い力が繰り返し加わると、歯根に亀裂が生じることがあります。
「神経がないから歯そのものが急激に弱くなる」というより、歯質の喪失や治療歴、噛む力などが複合的に関係すると考えることが大切です。

メタルコアなどの土台
根管治療後の歯には、被せ物を支えるためにコア(土台)が入っていることがあります。
特に歯質が薄くなっている歯では、硬い土台に強い力が加わることで、歯根に負担が集中する場合があります。
現在では、症例に応じて歯に近い弾性を持つファイバーコアなども使用されています。

上顎第2小臼歯が歯根破折
歯根破折した第2小臼歯(神経は無い)は、5番6番7番の延長ブリッジの土台になっています。
第2小臼歯が歯根破折を起こした原因は、延長ブリッジの土台になっていたということだけではなく、 反対側の第一大臼歯、第二大臼歯がともに無いため、ほとんど破折した側で噛んでいたことが負担荷重となり、応力集中が起きたと考えられます。

上顎5番が歯根破折
第一小臼歯が欠損し、3番・4番・5番の3本連結のブリッジの支台となったことで5番に応力が集中し歯根破折を起こしたものと考えられます。
5番は神経が取られメタルコアが装着されています。 メタルコアも歯根破折の一因と考えられます。また、この症例でも反対側の奥歯2本が欠損しているため、ほとんど破折した歯の側で噛んでいました。
歯ぎしり・食いしばり
就寝中の歯ぎしり(ブラキシズム)や日中の食いしばりは、歯に繰り返し大きな負担をかけます。
特に、
- 朝起きると顎が疲れている
- 歯がすり減っている
- 詰め物や被せ物がよく外れる
- 歯が欠けたことがある
といった方は注意が必要です。
噛み合わせによる負担
特定の歯だけに強い力が集中している場合も、歯根破折の原因となります。
奥歯を失って片側だけで噛んでいる方や、ブリッジの支台歯に大きな負担がかかっている方などでは、注意が必要です。
外傷
転倒やスポーツ、交通事故などで歯に強い衝撃が加わると、健康な歯でも歯根破折を起こすことがあります。

外傷で上顎2番が歯根破折
上顎2番が歯根破折したレントゲン画像です。外傷によって 歯槽骨の深い位置で割れているため抜歯以外の選択肢はありません。

外傷で上顎1番が歯根破折
上顎1番に強い外力が加わることによって歯根が破折したレントゲン写真です。この症例も保存は不可能で抜歯をすることになりました。
歯根破折は抜歯しなければならない?

歯根破折と診断されても、すべての歯が抜歯になるわけではありません。
歯を残せるかどうかは、主に次の点を総合して判断します。
破折の位置
破折線がどこにあるかは非常に重要です。
比較的処置しやすい位置に破折が限局していれば、保存できる場合があります。
一方、歯槽骨の深い部分まで破折が及んでいる場合は、感染をコントロールすることが難しくなり、抜歯が必要になる可能性が高くなります。
破折の範囲・方向
小さな亀裂なのか、歯根が大きく分離しているのかによって治療方針は異なります。
破折線の方向だけで保存の可否を決めることはできず、破折の広がり、位置、歯の動揺、感染、残存歯質などを含めて判断します。
歯周組織と骨の状態
破折した部分から細菌が侵入すると、周囲の歯ぐきや歯槽骨に炎症が起こります。
骨の吸収が大きく進んでいる場合は保存が難しくなるため、早期発見が重要です。
残っている歯質
治療後に被せ物を安定して維持できるだけの歯質が残っているかも重要です。
歯を残せたとしても、十分な強度を確保できなければ再び破折する可能性があります。
歯根破折の診断方法

歯根破折は、歯科治療の中でも診断が難しい症状のひとつです。
破折線が歯ぐきや骨の中に隠れているうえ、初期にはレントゲンで明確に確認できないこともあります。
そのため、一つの検査だけでなく複数の情報から判断します。
視診・触診・歯周ポケット検査
歯ぐきの腫れやフィステル、歯の動揺などを確認します。
歯根破折では、破折線に沿って局所的に深い歯周ポケットがみられることもあります。
レントゲン検査
破折線そのものが写らなくても、歯根周囲の骨吸収や炎症の形から破折が疑われる場合があります。
CT検査
必要に応じて歯科用CTを使用し、歯根や周囲の骨を三次元的に確認します。
ただし、CTでも微細な破折線を必ず確認できるわけではありません。
被せ物や土台を外して確認
必要に応じて被せ物や土台を除去し、拡大視野や染色などを利用して破折線を確認することもあります。
歯を残せる場合の治療法

破折の状態によっては、抜歯をせずに歯を保存する治療を検討できます。
接着による修復
破折線が比較的浅く、処置できる範囲にある場合には、接着材料を用いて修復できることがあります。
ただし、すべての歯根破折に適応できるわけではありません。
口腔外接着再植法
口腔外接着再植法とは、歯を一度抜去し、口の外で破折部分を修復した後、元の位置へ戻す治療法です。
一般的な治療では保存が難しい歯に対し、条件が合えば検討される方法です。

治療の流れ
- 歯根膜へのダメージをできるだけ抑えながら歯を抜去
- 破折部を確認して清掃・処置
- 破折部分を接着
- 歯を元の位置へ再植
- 必要に応じて固定
- 経過を観察
メリット
- 自分の歯を残せる可能性がある
- ブリッジやインプラントを回避できる場合がある
- 周囲の歯を削らずに済む可能性がある
注意点
再植した歯には、再破折や感染のほか、歯根吸収や骨性癒着などが起こる可能性があります。
また、破折の状態や歯根の形、歯周組織、噛み合わせなどによっては適応できません。
治療後も長期的な経過観察が必要です。
大臼歯なら「悪い歯根だけ」を取り除けることも
ヘミセクション・ルートセクション
奥歯には複数の歯根があります。
そのため、一部の歯根だけが破折している場合には、問題のある歯根を除去して、残りの歯根を保存する治療が検討できることがあります。
下顎大臼歯を分割して一方を除去する方法は「ヘミセクション」、上顎大臼歯などで一部の歯根を切除する方法は「ルートセクション」と呼ばれます。

メリット
- 歯の一部を残せる可能性がある
- 条件によっては保険診療で対応できる
- 天然歯を利用して噛む機能を維持できる場合がある
ただし、残す歯根の状態や歯周組織、根管治療の可否、噛み合わせなどによって適応を判断します。
歯を残すことが難しいケース
次のような場合には、保存治療よりも抜歯が適切と判断されることがあります。
- 歯根が大きく分離している
- 破折が深い位置まで及んでいる
- 周囲の骨吸収が大きい
- 感染を十分にコントロールできない
- 残っている歯質が少なく修復できない
- 保存しても十分な機能や予後が期待できない
大切なのは、「抜けるか、残せるか」だけで判断しないことです。
無理に保存した結果、感染が続いて周囲の骨を失ってしまうと、その後の治療が難しくなることもあります。
抜歯後の治療方法
歯根破折によって抜歯が必要になった場合には、噛む機能や見た目を回復するための治療を検討します。
主な方法は、
- インプラント
- ブリッジ
- 部分入れ歯
です。
それぞれメリット・デメリットがあるため、残っている歯や骨の状態、治療期間、費用、患者さんの希望を踏まえて選択します。
抜歯と同時にインプラントを入れられる場合も
抜歯即時インプラントとは?
抜歯即時インプラントとは、破折した歯を抜いた当日にインプラントを埋入する方法です。
通常は抜歯後に一定期間治癒を待ってからインプラントを埋入しますが、条件が整っていれば抜歯と同時に行える場合があります。
STEP
01
上顎2番が歯根破折
歯根破折した部分がはっきりと分かります。このような割れ方では保存は不可能なので抜歯となりました。

STEP
02
抜歯した上顎2番の歯根
もう少し高い位置で破折したら保存可能だったと思われます。また、歯根がもう少し長ければエクストルージョン法の適応になったと思われます。

STEP
03
即日インプラント埋入
抜歯窩に即日インプラントを埋入しました。

STEP
04
GBRでインプラント周囲の骨造成
十分な骨の量がなかったためにフィクスチャーのネジ部が露出してしまいました。そこで、人工骨とCGFを填入し、 骨の誘導を図ります。

STEP
05
縫合
人工骨とCGFが流出しないようにしっかりと縫合します。

STEP
06
インプラント術後レントゲン写真
インプラント埋入3ヶ月後のレントゲン写真です。骨が十分にできたのでアバットメントを結合した状態です。その後、上部構造の作成に入ります。

主なメリット
- 外科処置の回数を減らせる場合がある
- 治療期間を短縮できる可能性がある
- 抜歯後の歯肉や骨の形態を利用して治療できる場合がある
すべての症例でできるわけではありません
抜歯即時インプラントには適応条件があります。
特に、
- 残っている骨の量と形
- インプラントを安定させられる骨があるか
- 感染の状態
- 歯肉の状態
- 噛み合わせ
- 全身状態
などを確認する必要があります。
骨が不足している場合には、GBR(骨造成)などを併用することがあります。
インプラント・ブリッジ・入れ歯の違い

| 治療法 | 主な特徴 | 周囲の歯への影響 |
|---|---|---|
| インプラント | 顎の骨に人工歯根を埋入 | 原則として隣の歯を削らない |
| ブリッジ | 両隣などの歯を支えに人工歯を固定 | 支台歯を削ることがある |
| 部分入れ歯 | 取り外し式の人工歯 | 比較的少ない |
どの治療が適しているかは、口腔内の状態によって異なります。
「インプラントが一番」「天然歯を何としても残すべき」と一律に決めるのではなく、長期的に安定して噛める方法を選択することが重要です。
歯根破折を放置するとどうなる?

歯根の亀裂や破折は、基本的に自然に元の状態へ戻るものではありません。
破折部分から細菌が侵入すると、周囲に炎症が広がる可能性があります。
歯ぐきの腫れ・膿
感染が起こると、
- 歯ぐきが腫れる
- 膿が出る
- フィステルができる
- 口臭が気になる
といった症状が現れることがあります。
症状が一度治まっても、原因となる破折が残っていれば再発することがあります。
歯槽骨が失われる
感染が長期間続くと、歯根の周囲にある歯槽骨が吸収されることがあります。
骨を大きく失ってしまうと、その後にインプラントなどを希望した場合にも骨造成が必要になる可能性があります。
そのため、「痛くないから様子を見る」のではなく、早めに原因を確認することが大切です。
感染が広がることも
頻度は高くありませんが、歯根破折による感染を長期間放置すると、炎症が顎や顔の周囲へ広がることがあります。
特に、
- 顔や顎が急に腫れてきた
- 発熱や強い倦怠感がある
- 口が開きにくい
- 飲み込みにくい
- 顎の下や首まで腫れてきた
といった症状がある場合は注意が必要です。
感染の広がりによっては、抗菌薬による治療や膿を排出する処置が必要となり、重症の場合には入院治療が必要になることもあります。
歯根破折が疑われる歯に腫れや膿がある場合は、症状が一時的に治まっても放置せず、早めに歯科医院を受診しましょう。
歯根破折を予防するには?

歯根破折を完全に防ぐことはできませんが、歯にかかる過剰な力を減らし、異常を早期に発見することでリスクを抑えられる可能性があります。
特に、根管治療を受けた歯や差し歯、ブリッジが入っている方は、噛み合わせや歯ぎしりにも注意が必要です。
歯ぎしり・食いしばりへの対策
就寝中の歯ぎしりや日中の食いしばりは、歯や被せ物に繰り返し大きな負担をかけます。
歯ぎしりが強い方では、歯科医院で噛み合わせを確認し、必要に応じて**ナイトガード(就寝時用マウスピース)**を使用する方法があります。
ナイトガードは歯ぎしりそのものを止める治療ではありませんが、歯や修復物に加わる力を分散し、ダメージを軽減する目的で使用します。
また、日中は本来、食事や会話以外では上下の歯が接触していない状態が基本です。
無意識に上下の歯を接触させ続ける**TCH(歯列接触癖)**がある場合には、「歯を離す」ことを意識することも大切です。
特定の歯だけに負担を集中させない
噛み合わせのバランスが崩れていると、一部の歯に負担が集中することがあります。
特に、
- 奥歯を失ったままにしている
- 片側ばかりで噛んでいる
- ブリッジが入っている
- 被せ物が高く感じる
- 歯がすり減っている
といった場合には、一度噛み合わせを確認することをおすすめします。
必要に応じて咬合調整や欠損部分の治療を行い、一部の歯だけに過剰な力が加わらない環境をつくることが重要です。
硬いものを無理に噛まない
氷や非常に硬い食品などを繰り返し噛むことも、歯への大きな負担になります。
特に根管治療を受けた歯や大きな被せ物が入っている歯では注意しましょう。
また、
- 前歯で袋を開ける
- 歯で硬いものを挟む
- 歯を道具代わりに使う
といった行為も避けてください。
定期検診で早期発見する
歯根破折は、初期には自覚症状が乏しく、画像検査でも明確に確認できない場合があります。
そのため、定期検診では歯そのものだけでなく、
- 噛み合わせ
- 歯の動揺
- 歯周ポケット
- 歯ぐきの腫れ
- 被せ物の状態
- 必要に応じた画像検査
などを総合的に確認します。
特に、根管治療を受けた歯、差し歯、ブリッジがある方は定期的なチェックが重要です。
「噛むと少し違和感がある」「同じ場所の歯ぐきが何度も腫れる」といった小さな変化も、早めに歯科医師へ伝えましょう。
歯根破折が疑われたら早めに受診を
歯根破折は、虫歯や歯周病とは異なり、歯根そのものに亀裂や割れが生じている状態です。
歯ぐきの中で起こるため発見が難しく、症状だけでは根尖性歯周炎や歯周病などとの区別がつきにくいこともあります。
特に、
- 神経を取った歯で噛むと痛い
- 差し歯が急にグラつく
- 同じ場所の歯ぐきが繰り返し腫れる
- 歯ぐきから膿が出る
- 治療しても症状を繰り返す
といった場合には、歯根破折の可能性も考えて詳しく調べる必要があります。
まとめ|歯根破折でも歯を残せる可能性があります
歯根破折は、状態によっては抜歯が必要になることがあります。
しかし、「歯根破折=すぐに抜歯」とは限りません。
破折の位置や範囲、残っている歯質、歯周組織や骨の状態によっては、接着修復や口腔外接着再植法、ヘミセクション・ルートセクションなどによって、歯の全部または一部を残せる可能性があります。
一方、無理に歯を残すことで感染が続き、周囲の骨を失ってしまうような場合には、抜歯したほうが長期的に良い結果につながることもあります。
抜歯が必要な場合でも、インプラント・ブリッジ・部分入れ歯など複数の選択肢があり、条件が整えば**抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時インプラント」**を検討できる場合もあります。
大切なのは、「残せるかどうか」だけではなく、その歯を残すことが長期的に患者さんにとって有益かどうかを判断することです。
「噛むと痛い」「差し歯の周囲が腫れる」「膿が繰り返し出る」などの症状がある場合には、そのままにせず早めに歯科医院で診断を受けましょう。
関連記事
歯根破折でも、歯を残せる可能性があります

噛むと痛い、差し歯の周囲が腫れる、膿が繰り返し出る――このような症状は歯根破折のサインかもしれません。
破折の位置や範囲、歯周組織や骨の状態を詳しく診査し、できるだけ天然歯を残す治療法を検討します。
保存が難しい場合も、インプラント・ブリッジ・入れ歯など、お口の状態に合わせた治療をご提案します。
【動画】差し歯やブリッジが取れた時の応急処置
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





