目次

「白い被せ物にしたいけれど、セラミックとジルコニアの違いがよくわからない…」そんなお悩みを抱えていませんか?🦷
どちらも保険の銀歯に比べて見た目が自然で体に優しい素材ですが、それぞれに特徴や向いている部位があります。

この記事では、歯科医がセラミックとジルコニアの違いをわかりやすく解説し、あなたに合った選び方のポイントを紹介します✨

セラミックとジルコニアとは?

セラミックとジルコニアの違い
セラミックとジルコニアの違い

セラミックの特徴🌸

セラミックは陶器のような素材で、透明感のある美しさが魅力です。

  • 自然な見た目で前歯に適している
  • 色調を細かく調整でき、周囲の歯となじみやすい
  • 一方で、強い力が加わると欠けやすい弱点もあります⚡

ジルコニアの特徴💪

ジルコニアは「人工ダイヤ」と呼ばれるほど強度が高い素材です。

  • 金属に匹敵する耐久性
  • 奥歯やブリッジなど噛む力が強くかかる場所に向いている
  • 透明感はセラミックほどではなく、ややマットな白さ

見た目(審美性)の違い👀✨

セラミックは自然な歯に近い透明感があり、前歯の治療に最適です。光の透過性も高く、口元の印象を明るくしてくれます。
一方、ジルコニアはやや不透明で真っ白に見えることが多く、前歯で使用する場合は審美性を重視した「ジルコニアセラミック」を選ぶケースが増えています。

見た目(審美性)や耐久性・強度の違い
見た目(審美性)や耐久性・強度の違い

耐久性・強度の違い🔨

  • セラミック:硬いものを噛んだときに欠けることがあるため、奥歯にはやや不向き。
  • ジルコニア:非常に強度が高く、噛む力の強い方や歯ぎしりがある方にもおすすめ。

「見た目を優先するならセラミック」「強さを求めるならジルコニア」と考えるとイメージしやすいですね😊

費用・保険適用の違い💴

セラミックの費用相場

  • 自費治療が中心(1本あたり約7万〜15万円)
  • 前歯や目立つ部位におすすめ
  • 審美性を求める方に人気

ジルコニアの費用相場

  • 自費治療(1本あたり約8万〜18万円)
  • 長期的に見れば耐久性が高く、コストパフォーマンスが良い👍
  • 奥歯やブリッジに適した選択肢

※医院によって価格差がありますので、カウンセリング時にしっかり確認しましょう。

適応部位の違い🦷

  • セラミック:前歯や小臼歯など、審美性を重視する部位に最適。
  • ジルコニア:奥歯やブリッジ、噛む力が強くかかる部位に向いている。

「笑顔で見える部分=セラミック」「力がかかる部分=ジルコニア」と覚えておくとわかりやすいです👌

選び方のポイント💡

  • 見た目重視派 → セラミック
  • 強度・耐久性重視派 → ジルコニア
  • 両方をバランス良く取りたい方 → ジルコニアの内側にセラミックを焼き付けた「ジルコニアセラミック」もおすすめ✨

歯の場所やご自身のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

ファイバーコアの症例

この画像は前歯部を正面から撮影した口腔内写真で、矢印で示されているのは**右上中切歯(右上1番)です。ここにファイバーコア(グラスファイバー製支台築造)**が装着されている状態が確認できます。

ファイバーコアを装着
ファイバーコアを装着

🦷 ファイバーコアの特徴と観察ポイント

① 右上1番(矢印部)
  • 歯冠部が大きく欠損しており、歯根上に白色半透明のファイバーコアが装着されています。
  • ファイバーコアは根管内に挿入され、レジン系セメント材料で固定されています。
  • 金属コアと異なり、金属の黒い透過や歯肉のグレー変色が起こらないのが特徴です。
② 周囲組織の状態
  • コアの周囲歯肉はやや発赤し、支台築造直後の軽度炎症が見られます。
  • 左右の中切歯の間には歯間乳頭の陥没があります。
③ 隣在歯との比較
  • 左上1番(反対側の中切歯)は天然歯で、透明感のある自然な色調を示しています。
  • 今後、オールセラミッククラウンまたはジルコニアクラウンでの補綴を行うことで、審美的な左右対称性が得られる見込みです。

💡 ファイバーコアの臨床的利点

  • 歯質に近い弾性率で、咬合力を分散し破折リスクを軽減。
  • 審美修復に適した白色素材で、上部にセラミック冠を装着しても自然な色調を再現できる。
  • 金属アレルギーの心配がない

オールセラミッククラウンの症例

この画像は、前歯部を正面から撮影した口腔内写真です。矢印で示されているのは右上中切歯(右上1番)で、ここにオールセラミッククラウンが装着されています。前回ファイバーコアで支台築造された症例の最終補綴段階です。

オールセラミッククラウンの症例
オールセラミッククラウンの症例

🦷 オールセラミッククラウン(右上1番)の所見

① 色調・透明感
  • 天然歯とほぼ同等の自然な色調と透明感が再現されています。
  • 左右の中切歯の明るさ・彩度のバランスが整っており、口元全体に調和しています。
  • 歯頸部から切縁にかけての**グラデーション(層構造)**も滑らかで、審美的に非常に良好です。
② 歯肉との調和
  • 歯肉縁の形態が整っており、マージン適合が精密に行われていることが分かります。
  • 炎症や発赤は認められず、歯肉との親和性も良好です。
  • 金属を使用していないため、歯肉の黒ずみ(メタルタトゥー)もなし
③ 隣在歯との関係
  • 隣接面の形態が自然で、左右対称性が高く、前歯列全体が整って見える
  • 咬合状態も安定しており、機能的・審美的にバランスが取れた修復です。

💡 オールセラミッククラウンの利点

  • 高い審美性:金属を使用しないため、自然な色調・透明感を再現可能。
  • 生体親和性が高い:金属アレルギーや歯肉変色のリスクがない。
  • 強度と耐久性:特にジルコニア系セラミックは咬合力にも十分耐える。

✅ まとめ

この症例は、右上1番にファイバーコアを築造後、オールセラミッククラウンで最終補綴を行った状態です。
審美的にも非常に優れており、周囲歯との調和・歯肉適合・透明感のいずれも良好な結果が得られています。
前歯部の自然感を再現した理想的な審美修復の症例といえます。

フルジルコニアクラウンの症例

この画像は、上顎(口蓋側)を見た口腔内写真です。矢印で示されているのは**左上第2小臼歯(左上5番)で、そこにフルジルコニアクラウン(オールジルコニア冠)**が装着されています。

フルジルコニアクラウンの症例
フルジルコニアクラウンの症例

🦷 装着歯(左上5番)の特徴

  • 表面が非常に白く均一な色調で、ジルコニア特有の高い光沢があります。
  • 一方で、隣在歯(天然歯)と比較するとやや白っぽく浮いて見えるため、
    色の調和(シェードマッチ)がやや不十分といえます。
  • 形態や咬合面のラインは整っており、適合・形態的には良好な仕上がりです。

💡 フルジルコニアクラウンの特徴と所見

  • 高い強度があり、特に小臼歯や大臼歯部での使用に適しています。
  • 金属を含まないためアレルギーの心配がなく、耐摩耗性にも優れる
  • しかし、審美面では透明感がやや乏しく、天然歯との色合わせが難しい場合があります。
  • 特に周囲がやや黄味を帯びた天然歯の場合、フルジルコニアの白さが強調されやすい傾向があります。

🪥 周囲歯の状態

  • 臼歯部にはステイン(茶色の着色)やプラークの沈着が見られます。
  • クリーニングやエアフローによる歯面清掃が有効と思われます。

✅ まとめ

この症例は、左上5番にフルジルコニアクラウンを装着した状態を示しています。
クラウン自体の適合や強度は非常に良好ですが、やや白さが強く、周囲の天然歯との色調の差が目立ちます。
長期的な耐久性は期待できるため、審美面を重視する場合は次回の補綴時にシェード調整やステイン加工を検討すします。

Q:ジルコニアは不自然に見えませんか?
A:単体だとやや白っぽく見えますが、最近は自然な色調に調整できるタイプも増えています。

Q:セラミックはすぐ割れますか?
A:正しく使えば長持ちしますが、硬いものを噛むと欠けやすいため注意が必要です。

Q:長持ちするのはどっち?
A:耐久性ではジルコニアが優れています。ただし、清掃状態や噛み合わせによって寿命は変わります。

Q:ホワイトニングで色を変えられますか?
A:被せ物自体の色は変わりません。色調を変えたい場合は作り直しが必要です。

  • セラミック=透明感のある美しさ 🌸
  • ジルコニア=強度と耐久性 💪
  • 適応部位や希望によってベストな選択は異なる

歯科医院では、口の中の状態や噛み合わせを見たうえで適した素材を提案してもらえます。まずは歯科医師に相談し、自分に合った治療を選びましょう✨

江戸川区篠崎でセラミックとジルコニアどっちを選ぶかお悩みの方へ🦷

セラミックやジルコニアは、それぞれに強みがあり「どちらを選んでいいかわからない」という方も多いはず。🦷
当院では、患者さま一人ひとりのお口の状態やライフスタイルに合わせて最適な素材をご提案いたします。見た目・強度・費用を丁寧に比較しながら、一緒に納得のいく治療方法を選びましょう✨

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筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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