- 1. 歯科検診でよく使われる基本用語
- 1.1. C(虫歯・う蝕)
- 1.2. 歯周ポケット
- 1.3. プラーク(歯垢)と歯石
- 1.3.1. プラーク
- 1.3.2. 歯石
- 1.4. 咬耗(こうもう)・摩耗
- 1.4.1. 咬耗
- 1.4.2. 摩耗
- 2. 検査・評価でよく使われる用語
- 2.1. DMFT指数
- 2.2. PCR(プラークコントロールレコード)
- 2.3. 動揺度
- 2.4. 咬合(こうごう)
- 3. 治療や処置に関する用語
- 3.1. スケーリング
- 3.2. SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
- 3.3. シーラント
- 3.4. プロービング
- 4. 検査結果で見かけるC1~C4
- 4.1. C1(エナメル質う蝕)
- 4.2. C2(象牙質う蝕)
- 4.3. C3
- 4.4. C4
- 5. 「P1~P4」は歯周病の共通分類?
- 6. 学校歯科健康診断で使われる記号
- 6.1. 補綴(ほてつ)
- 7. 子どもの歯科検診でよく使われる用語
- 7.1. 萌出(ほうしゅつ)
- 7.2. 乳歯・永久歯・混合歯列期
- 7.3. フッ化物塗布
- 7.4. 仕上げ磨き指導
- 8. 歯科医院で行う検査の一般的な流れ
- 8.1. 1.問診
- 8.2. 2.口腔内診査
- 8.3. 3.歯周組織の検査
- 8.4. 4.画像検査
- 8.5. 5.結果説明と予防・治療方針の検討
- 9. まとめ
- 9.1. 関連記事
- 10. 江戸川区篠崎で歯科検診をご希望の方へ
- 11. 【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー
- 12. 筆者・院長
- 12.1. 深沢 一
- 12.1.1. メッセージ

歯科医院で検査を受けた際に、「C1」「歯周ポケット」「PCR」「動揺度」などの専門用語を聞いたり、検査結果に記載されているのを見たりして、「これはどういう意味だろう?」と思ったことはありませんか?
歯科で使われる記号や略語には、虫歯や歯周組織の状態、プラークの付着状況などを把握するための情報が含まれています。
ただし、記号の使い方や判定基準は、検査の種類や歯科医院、学校歯科健康診断などによって異なる場合があります。
この記事では、歯科医院の検査や歯科健診でよく目にする用語・略語について、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
歯科検診でよく使われる基本用語
C(虫歯・う蝕)
「C」は、虫歯を意味する「Caries(カリエス)」に由来する表記です。
歯科診療では、虫歯の広がりなどを表すために「C1」「C2」などの表記が使われることがあります。

一般的には、次のように説明されます。
- C1:エナメル質に限局したう蝕
- C2:象牙質まで及んだう蝕
- C3:歯髄まで影響が及んだう蝕
- C4:歯冠が大きく崩壊し、歯根だけに近い状態となったう蝕
数字が大きいほど、う蝕による歯の組織の破壊が深い状態を示します。
なお、「C0」という表記が使われることもありますが、現在の学校歯科健康診断などでは、明らかなう窩は確認できないものの、う蝕が疑われる歯などを「CO(シーオー:要観察歯)」として扱う場合があります。

COを単純に「初期虫歯」や「再石灰化できる虫歯」と考えるのではなく、継続的な観察や適切な予防管理が必要な状態と理解することが大切です。
歯周ポケット
歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの境目にある溝が、歯周組織の炎症や破壊などによって深くなった状態を指します。
歯周病検査では、プローブと呼ばれる細い器具を挿入して、その深さを測定します。

一般に、健康な歯周組織ではプロービング値は比較的浅く、歯周炎が進行すると深い値が認められることがあります。
ただし、
「1~3mmなら健康」「4~5mmなら軽度~中等度」「6mm以上なら重度」
と、ポケットの深さだけで歯周病の進行度を決めることはできません。
歯周病の診断では、プロービング時の出血、歯槽骨の状態、アタッチメントレベル、歯の動揺などを総合的に評価します。
プラーク(歯垢)と歯石

プラーク
プラーク(歯垢)は、歯の表面などに形成される細菌を主体としたバイオフィルムです。
虫歯や歯周病の発症・進行に深く関係するため、毎日の歯磨きや歯間清掃によって適切に除去することが重要です。
歯石
歯石は、プラークなどが唾液や歯肉溝滲出液に含まれる無機成分の影響を受けて石灰化した沈着物です。
硬く付着した歯石は歯ブラシでは十分に除去できないため、必要に応じて歯科医院で専門的に除去します。
歯石そのものを歯周病の直接的な原因と捉えるのではなく、表面にプラークが付着・停滞しやすいため、歯周病の管理上、除去が必要になる沈着物と考えるとよいでしょう。


咬耗(こうもう)・摩耗
どちらも歯の硬い組織が失われる状態ですが、原因によって区別されます。
咬耗
咬耗は、上下の歯同士が接触することによって歯質がすり減る現象です。
加齢に伴う生理的な変化としてみられることもありますが、歯ぎしりなどによって程度が大きくなる場合もあります。

摩耗
摩耗は、歯同士の接触以外の機械的な刺激によって歯質が失われる状態です。
ブラッシング方法や習慣的な外力など、さまざまな要因が関係することがあります。
歯質の喪失が進むと、知覚過敏などの症状につながることがあるため、原因を確認したうえで対応します。
検査・評価でよく使われる用語
DMFT指数

DMFT指数は、永久歯のう蝕経験を評価するために用いられる疫学的な指標です。
- D(Decayed teeth):未処置のう蝕歯
- M(Missing teeth):う蝕を原因として失われた歯
- F(Filled teeth):う蝕によって治療された歯
これらの歯数を合計して評価します。
DMFT値が高いほど、それまでにう蝕を経験した歯が多いことを意味しますが、現在の虫歯の重症度をそのまま示す指標ではありません。
PCR(プラークコントロールレコード)

PCR(Plaque Control Record)は、歯の表面にプラークが付着している部位の割合を調べ、セルフケアの状態を評価する方法の一つです。
一般的には染め出しなどを行い、各歯面の歯頸部にプラークが付着しているかを確認します。
数値が低いほどプラークの付着部位が少ないことを示します。
「20%以下」を一つの目標として指導することがありますが、すべての人が必ず20%以下でなければならないという診断基準ではありません。
患者さんの歯周組織の状態や磨きにくい場所なども確認しながら、継続的なセルフケアの改善に活用します。
動揺度
動揺度とは、歯がどの程度動くかを評価する検査です。
一般的な分類では、歯の動く方向や程度によって0~3度などに分類します。
- 0度:生理的な範囲の動揺
- 1度:水平方向に軽度の動揺
- 2度:水平方向により大きな動揺
- 3度:水平方向に加えて垂直方向にも動揺が認められる状態
評価方法や基準には違いがあります。
歯の動揺は進行した歯周炎でみられることがありますが、咬合性外傷、歯根の状態、外傷など、ほかの要因が関係することもあります。
咬合(こうごう)
咬合とは、上下の歯の接触や噛み合わせを指します。
噛み合わせの状態は、歯や歯周組織、顎関節などに加わる力と関係するため、必要に応じて診査します。
歯ぎしりや食いしばりなどによって特定の歯に大きな力が加わると、歯の摩耗や破折、補綴物のトラブルなどに関与する場合があります。
一方、肩こりや頭痛などの全身症状を、噛み合わせの異常だけが原因で起こると断定することはできません。
治療や処置に関する用語
スケーリング
スケーリングは、歯面に付着した歯石やその他の沈着物を、専用の器具を使って除去する処置です。
歯周基本治療の一環として行われるほか、口腔内を清潔に保つための管理でも必要に応じて行われます。
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
SRPは「Scaling and Root Planing」の略です。
歯周ポケット内などに付着した歯石やプラークなどを除去し、歯根面を歯周組織の治癒に適した状態に整える処置です。
歯周病の状態に応じて、歯周基本治療の一環として行われます。
以前は「歯根面を徹底的に滑沢化する」と説明されることもありましたが、現在では歯質を必要以上に削るのではなく、原因となる沈着物などを適切に除去することが重要と考えられています。
シーラント
シーラント(小窩裂溝填塞)は、奥歯の溝など、虫歯になりやすい部分を歯科用材料で封鎖する予防処置です。
特に萌出後間もない永久歯など、う蝕リスクが高い歯に行われることがあります。
すべての歯に必要な処置ではなく、歯の形態や虫歯のリスクなどを評価して適応を判断します。

プロービング
プロービングは、歯周プローブという細い器具を歯と歯ぐきの境目に挿入し、歯周ポケットの深さなどを調べる検査です。
ポケットの深さだけでなく、プロービング時の出血なども歯周組織の状態を評価するための重要な情報となります。
検査結果で見かけるC1~C4
C1(エナメル質う蝕)
う蝕がエナメル質に限局している状態です。
自覚症状がないことも多く、病変の状態や活動性などを評価したうえで、経過観察や予防的な管理、修復治療などを検討します。
C2(象牙質う蝕)
う蝕が象牙質まで及んだ状態です。
冷たいものや甘いものなどでしみることがありますが、症状がない場合もあります。
病変の広がりなどに応じて治療方法を判断します。
C3
う蝕が深部まで進行し、歯髄に影響が及んでいる状態を示す際に使われる表記です。
強い痛みが出ることもありますが、症状の現れ方はさまざまです。
歯髄の状態によっては根管治療が必要になりますが、C3だから必ず根管治療になるとは限らず、診査・診断に基づいて治療方針を決定します。
C4
う蝕によって歯冠部が大きく崩壊し、歯根だけに近い状態となった歯を示す際に使われます。
歯根や周囲組織の状態によっては保存できる場合もありますが、保存が困難な場合には抜歯を検討することがあります。
「P1~P4」は歯周病の共通分類?
「P」はPeriodontal disease(歯周病)などを意味する略号として使われることがあります。

一方、
- P1=歯肉炎
- P2=軽度歯周炎
- P3=中等度歯周炎
- P4=重度歯周炎
という分類を、現在の歯周病診断における全国共通の正式な進行度分類として扱うのは適切ではありません。
歯周病の診断や重症度の評価には、歯周ポケットの深さ、臨床的アタッチメントレベル、歯槽骨吸収、歯の喪失、病変の広がりなど、複数の情報が用いられます。


また、歯科医院独自の略号として「P1」「P2」などが使用されることもあるため、検査結果に記載されている場合は、その歯科医院での意味を確認することをおすすめします。
学校歯科健康診断で使われる記号
学校歯科健康診断では、歯科医院で行う精密な検査とは目的が異なり、治療の必要性や継続的な観察が必要な状態などをスクリーニングします。
代表的な記号として、「CO(要観察歯)」や「GO(歯周疾患要観察者)」などがあります。
乳歯・永久歯の状態についても所定の記号が使われますが、記号の意味を自己判断するのではなく、学校から渡された結果通知の説明を確認してください。
「×」「△」などの記号についても、使用される健診票や記載方法によって意味を確認する必要があります。
特に「×=永久歯の萌出を妨げる乳歯」「△=欠損歯」と一律に説明すると誤解を招く可能性があるため、学校歯科健康診断の結果通知に記載された説明に従うのが適切です。
補綴(ほてつ)
補綴とは、失われた歯や歯質などを人工物によって補い、形態や機能の回復を図る歯科治療の分野です。
代表的なものには、クラウン(被せ物)、ブリッジ、入れ歯、インプラントによる補綴などがあります。
子どもの歯科検診でよく使われる用語
萌出(ほうしゅつ)
萌出とは、顎の骨の中で発育した歯が移動し、口腔内に現れて噛み合わせに参加していく過程を指します。
一般には「歯が生えてくること」と考えるとわかりやすいでしょう。
乳歯・永久歯・混合歯列期
- 乳歯:主に乳幼児期から使用する最初の歯
- 永久歯:乳歯との交換などによって生えてくる歯
- 混合歯列期:乳歯と永久歯が口の中に混在している時期
混合歯列期には、永久歯への生え替わりや歯並びなどを継続的に確認します。
フッ化物塗布
歯科医院などで行うフッ化物塗布は、歯質の耐酸性を高めたり、脱灰と再石灰化のバランスに働きかけたりすることで、う蝕予防に役立てる方法です。
ただし、フッ化物を塗れば虫歯を完全に防げるわけではありません。
毎日の歯磨き、フッ化物配合歯磨剤の使用、食生活の管理などと組み合わせることが重要です。
仕上げ磨き指導
保護者による仕上げ磨きの方法や、磨き残しやすい場所などについて歯科医師や歯科衛生士から説明・指導を受けます。
年齢や歯の生え方、本人のブラッシング能力に合わせた方法を身につけることが大切です。
歯科医院で行う検査の一般的な流れ
検査内容は、受診目的や患者さんの口腔内の状態によって異なります。
1.問診
現在困っている症状、治療歴、既往歴、服用している薬、生活習慣などを必要に応じて確認します。
2.口腔内診査
歯や歯ぐき、粘膜、噛み合わせなど、口腔内の状態を確認します。
3.歯周組織の検査
必要に応じて歯周ポケットの深さ、プロービング時の出血、歯の動揺などを調べます。
4.画像検査
必要と判断された場合には、レントゲン撮影などを行います。
レントゲン画像は、目視だけでは確認しにくい歯や歯根、歯槽骨などの状態を評価するために役立ちます。

すべての歯科検診で必ずレントゲン撮影を行うわけではありません。
5.結果説明と予防・治療方針の検討
診査・検査結果をもとに、現在のお口の状態や治療の必要性、セルフケアの方法などについて説明を受けます。
必要な検査や治療内容は一人ひとり異なるため、疑問があれば歯科医師や歯科衛生士に確認しましょう。
まとめ
歯科医院では、「C」「歯周ポケット」「PCR」「動揺度」など、さまざまな専門用語や略語が使われます。
これらの意味を知っておくと、自分のお口の状態や検査結果を理解しやすくなります。
ただし、**一つの数値や記号だけで虫歯や歯周病の重症度が決まるわけではありません。**また、学校歯科健康診断と歯科医院での検査では、目的や使用する記号が異なる場合があります。
検査結果で分からない記号や数値があれば自己判断せず、歯科医師や歯科衛生士に確認し、今後の治療や予防に役立てましょう。
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江戸川区篠崎で歯科検診をご希望の方へ

「痛みがないから大丈夫」と思っていても、虫歯や歯周病は気付かないうちに進行していることがあります。特に歯周病は自覚症状が少なく、気付いたときには歯を支える骨が大きく失われているケースも少なくありません。
定期的な歯科検診では、虫歯の有無だけでなく、歯周ポケットの深さ、歯石やプラークの付着状況、噛み合わせ、被せ物や詰め物の状態まで総合的にチェックします。必要に応じてレントゲン検査を行い、目に見えない部分の異常も早期発見に努めます。
江戸川区篠崎で歯科検診をご検討の方は、症状がなくても定期的なチェックがおすすめです。早期発見・早期治療によって治療負担を軽減し、ご自身の歯を長く健康に保つことにつながります。
お口の健康を守るために、まずは歯科検診から始めてみませんか。
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筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。





