神経を抜いた歯なのに痛い？原因と治療法を歯科医が徹底解説

神経を抜いたはずの歯が痛い…その原因と治療法を解説🦷

神経を抜いた歯が痛むのはなぜ？🤔

通常、歯の神経を取る治療（根管治療）を行った歯は、痛みを感じにくいはずです。
ところが、「神経を抜いた歯がまた痛い…」という症状で悩む方も少なくありません。これは歯の内部や周囲に炎症や負担がかかっていることが多く、適切な対応が必要です。

神経がない歯が痛む主な原因⚠️

歯の根や周囲の炎症（根尖性歯周炎）

神経を取った歯の根の先に細菌感染が残っていると、炎症が広がり痛みや腫れを起こします。

噛み合わせや歯ぎしりによる負担😬

歯ぎしり・食いしばりによって歯に強い圧力がかかり、神経のない歯でも痛みを感じることがあります。

歯のひび割れ・亀裂🪓

神経を抜いた歯はもろくなりやすく、ひびや割れによって刺激が加わり痛むケースがあります。

歯周病が影響している場合🦠

歯ぐきや骨が炎症を起こすことで、神経のない歯にも痛みや違和感が出ることがあります。

放置するとどうなる？🚨

神経がない歯の痛みを放置すると、炎症が広がり腫れ・膿・強い痛みを伴うことがあります。
最悪の場合、抜歯が必要になることも…。早めの受診が大切です。

歯科での治療法🏥

再根管治療（根管治療のやり直し）

細菌感染が残っている場合は、再度根管治療を行って炎症を取り除きます。

外科的な処置（歯根端切除術など）

根の先に膿の袋（嚢胞）がある場合、外科手術で取り除くことがあります。

噛み合わせ調整・マウスピース治療😴

歯ぎしりや食いしばりが原因の場合は、噛み合わせの調整やナイトガードの使用で改善が期待できます。

抜歯と補綴治療

保存が難しい場合は抜歯となり、その後はインプラント・ブリッジ・入れ歯などで機能回復を図ります。

前歯部の根尖病巣を除去する歯根端切除術の実際

画像の解説（歯根端切除術）

この画像は、上顎前歯部の歯根端切除術（apicoectomy）を行っている術中の所見を示しています。
赤い矢印の位置に、歯根の先端部（根尖）と周囲の病変を露出している状態です。

✔ 術野の状態

• 粘膜を剥離し、歯槽骨を開削して根尖部に到達したところです。
• 露出している部分には、肉芽組織や感染組織が付着しており、これを除去することで病巣を取り除く治療を行います。
• 歯根の先端は感染により変色・不整形になっていることが多く、必要な長さを切除して健全な歯根面を確保します。

✔ 歯根端切除術の目的

• 根管治療だけでは改善しない**根尖性歯周炎（根の先の膿）**を外科的に除去する手術。
• 感染した根尖部と病巣を直接目視下で切除・清掃し、再発を防ぐことが目的です。

✔ 術式の流れ（画像の段階）

1. 粘膜切開→剥離して骨面を露出
2. 歯槽骨の開削
3. 根尖と炎症性組織の露出 ← 画像はこの段階
4. 根尖切除
5. 病巣掻爬
6. 必要に応じて逆根管充填
7. 創部を縫合

自宅でできる応急処置💊

• 市販の鎮痛薬で一時的に痛みを和らげる
• 冷やして炎症を抑える
• 強く噛む・硬い物を避けて安静にする

👉 ただし、これらは一時的な対処にすぎません。必ず歯科医院で原因を突き止めましょう。

予防のためにできること✨

• 定期的な歯科検診で早期発見
• 歯ぎしり対策や噛み合わせケア
• 正しい歯磨きと歯周病予防🪥

まとめ📌

• 神経を抜いた歯が痛むのは、根の炎症・噛み合わせ・歯のひび割れ・歯周病などが原因
• 放置すると腫れや膿、抜歯のリスクあり
• 歯科医院での正しい治療が不可欠

神経がない歯の痛みを軽く見ず、早めに歯科医院へ相談することが健康な口腔環境を守る第一歩です。

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