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「そろそろ卒乳かな?」
でも、タイミングはいつ?どんなふうに進めればいいの?——そんなふうに迷うママは多いもの。卒乳は赤ちゃんの成長の大きな節目であると同時に、ママにとっても“おっぱいとのお別れ”という少し切ない変化のとき。

この記事では、卒乳の時期の目安や進め方、赤ちゃんの心のケアからママの体調管理まで、笑顔で卒乳を迎えるためのヒントをやさしく解説していきます。

赤ちゃんとの大切なスキンシップである授乳。その終わりのステップ「卒乳」は、ママにとっても赤ちゃんにとっても大きな節目となります。ここでは卒乳の定義や種類、授乳がもたらす影響について分かりやすく解説します。

🍼 卒乳と断乳の違いとは?

卒乳とは、赤ちゃんが自ら母乳を欲しがらなくなり、自然に授乳を終えることを指します。一方で断乳は、ママの都合やライフスタイルに合わせて意図的に授乳をやめる方法です。

卒乳断乳
赤ちゃんのペースで自然に終了スケジュールを決めて授乳を中止
心理的負担が少ないママ・赤ちゃんともにストレスがかかることも
夜間授乳が長引く傾向あり短期間で終了しやすい

どちらが正解というわけではなく、家庭や赤ちゃんの状況に合った方法を選ぶことが大切です。

🌿 自然卒乳と計画的卒乳のメリット・デメリット

自然卒乳は、赤ちゃんの成長に寄り添った穏やかな方法です。授乳を少しずつ減らしていくことで、ママも赤ちゃんも無理なく移行できます。

メリット:

  • 赤ちゃんの心理的な安心感を保てる
  • ママの体にも急な負担が少ない

デメリット:

  • 卒乳時期がはっきりしない
  • 夜間授乳が長引くことも

一方、計画的卒乳は、職場復帰や保育園入園などに合わせて、一定のスケジュールを立てて進める方法です。

メリット:

  • 明確な計画で準備しやすい
  • 夜間授乳の早期終了が可能

デメリット:

  • 赤ちゃんが混乱したり、不安を感じることも
  • ママにも覚悟と忍耐が必要

🧠 授乳に関わるホルモン(オキシトシン・プロラクチン)の働き

授乳中、ママの体では2つの重要なホルモンが分泌されています。

愛情ホルモンが出る
愛情ホルモンが出る
  • プロラクチン(催乳ホルモン):赤ちゃんの吸う刺激により脳から分泌され、母乳を「作る」ホルモンです。
  • オキシトシン(射乳ホルモン):母乳を「出す」働きとともに、ママにリラックス効果をもたらし、愛情を深める作用があります。

これらのホルモンが心と体に働きかけることで、母乳育児はママにとっても癒しの時間となります。

🩷 授乳がもたらす母子の愛着形成

授乳は、栄養を与えるだけでなく、赤ちゃんとママの絆を深める大切な行為です。赤ちゃんは授乳を通して「守られている」「安心できる」という感覚を育みます。

また、ママも授乳中に分泌されるオキシトシンの作用で穏やかな気持ちになり、赤ちゃんへの愛情がさらに深まります。

卒乳は、その特別な時間にひと区切りをつけることですが、スキンシップや声かけなど、愛情表現は今後もずっと続いていくものです。

卒乳の時期は、赤ちゃんの月齢だけで決まるものではありません。離乳食の進み具合やママの体調・生活の変化など、さまざまな要素が重なって「その子に合ったベストなタイミング」が見えてきます。

📆 1歳・1歳半・2歳…月齢別の卒乳傾向

多くのママが卒乳を意識し始めるのは1歳〜1歳半頃。この時期は、離乳食が進み、授乳の頻度も自然と減ってくるタイミングです。

月齢卒乳傾向と特徴
1歳前後離乳食が安定し始める/職場復帰をきっかけに卒乳するママも多い
1歳半頃言葉が理解できるようになり、授乳以外で安心できるようになる
2歳以降自然卒乳の子が増える/WHOも2歳以上の授乳を推奨しています

ただし、これはあくまで目安です。赤ちゃんの個性やママの状況により最適な時期は異なります。

🥣 離乳食の進み具合で見る判断基準

卒乳のひとつの目安になるのが、離乳食の進み具合です。

✅ 1日3回の食事がしっかり摂れている
✅ 食事から必要な栄養(鉄・たんぱく質・カルシウムなど)を補えている
✅ 授乳の回数が自然と減ってきている

このような状態であれば、母乳やミルクなしでも成長できる準備が整っていると言えます。

🧸 ママのライフスタイルと体調も考慮して

赤ちゃんの成長だけでなく、ママの生活や体調も大切な判断材料です。

  • 💼 職場復帰や保育園入園などの予定がある
  • 💤 睡眠不足や育児疲れで心身が限界に近い
  • 💪 体調不良で授乳が負担に感じるようになった

このような場合は、無理をせず計画的な卒乳を考えるのもひとつの選択肢です。ママが笑顔でいられることが、赤ちゃんにとってもいちばん安心できる環境になります。

❌ 卒乳を避けたほうがよい時期(風邪・環境変化)

卒乳のタイミングはとても重要。以下のような時期は避けたほうが無難です。

  • 🤒 風邪や発熱など、体調を崩しているとき
    → 授乳は赤ちゃんの安心材料。体調不良時の卒乳はストレスになります。
  • 🍽 離乳食があまり進んでいないとき
    → 栄養が不足するリスクがあるため、焦らずに。
  • 🏠 引っ越し・保育園入園・ママの職場復帰など環境が大きく変わる時期
    → 慣れない状況に不安を抱えやすく、卒乳と重なると情緒が不安定になりがちです。

赤ちゃんの様子とママの状態をよく観察し、「今がベストタイミングか?」を冷静に見極めましょう。

卒乳のタイミングや方法には、国や文化によってさまざまな考え方があります。特に日本と欧米諸国では、卒乳へのアプローチに大きな違いが見られます。ここではその違いを分かりやすくご紹介します。

🇯🇵 日本では1歳前後が多い理由とは?

日本では、多くのママが1歳前後〜1歳半頃に卒乳を意識する傾向があります。これは、以下のような理由によるものです。

  • 💼 職場復帰が1歳前後に集中している
    → 日本では育児休業が1年前後で終わるケースが多く、復帰前に卒乳を検討するママが多く見られます。
  • 🍼 「離乳完了=卒乳」という考え方が一般的
    → 離乳食が3回食になった時点で母乳をやめることが“区切り”として認識されているため、早めの卒乳が主流です。
  • 👵 周囲のアドバイスや世代の価値観
    → 「まだおっぱい飲んでるの?」といった声に影響を受けることも少なくありません。

このように、日本では「社会復帰」や「周囲の目」が卒乳の時期に影響することが多いのが特徴です。

🌍 WHO推奨の「2歳以降までの授乳」文化とは?

一方、世界保健機関(WHO)やユニセフは以下のような方針を推奨しています。

「母乳育児は生後6か月まで完全母乳、その後は離乳食と並行して2歳以降まで授乳を継続することが望ましい

この考え方は、欧米やアジア諸国の一部でも取り入れられており、「子どもが自ら卒乳するまで見守る」という自然卒乳のスタイルが一般的です。

🌟 特徴:

  • 赤ちゃんの免疫力や情緒安定のために、長期間の授乳を肯定的にとらえる
  • 2歳〜3歳まで授乳を続ける家庭も多い
  • 社会全体が授乳に寛容で、公共の場でもオープンに授乳する文化がある

日本と比べると、母乳=栄養源+情緒的安心感の重要な手段として、長く続けることが“自然なこと”として受け入れられています。

卒乳は、赤ちゃんとママの新たな一歩。とはいえ、いきなり「今日でおしまい!」とするのは赤ちゃんにもママにも大きな負担です。成功のカギは、段階的に進めること。ここでは3つのステップで、無理なく卒乳を目指す方法をご紹介します。

🔄 ステップ1:日中授乳から徐々に減らす

まずは昼間の授乳回数をゆるやかに減らしていきましょう。

🔑 ポイント

  • 🥣 食事やおやつを充実させる
    → 栄養や満足感を食事でしっかり補えば、自然とおっぱいの回数が減っていきます。
  • 🤗 スキンシップの質を高める
    → 授乳以外での触れ合い(抱っこ・遊び・声かけ)を増やすと、赤ちゃんの安心感がキープできます。
  • 🕒 授乳時間を少しずつ遅らせる/短くする
    → 「今じゃなくても大丈夫」という感覚を赤ちゃんに教えていきます。

無理にやめるのではなく、“代わりの安心”を用意するのがコツです。

🌙 ステップ2:寝かしつけ・夜間授乳の卒業方法

次は、寝かしつけの授乳夜間の授乳を減らすステップです。夜は赤ちゃんにとって特に「安心感を得たい」時間帯。丁寧に進めましょう。

🔑 コツ

  • 📚 寝る前の新しいルーティンをつくる
    → 「お風呂 → 絵本 → 抱っこ → 寝る」などの習慣を整えると、おっぱい以外で寝る準備ができるように。
  • 🧴 代わりに麦茶や水を与える
    → 授乳以外の方法で“安心できる夜”をつくっていきます。
  • 🧑‍🤝‍🧑 パパや家族の協力も◎
    → ママ以外が寝かしつけを担当すると、授乳への執着が減っていくことも。

夜間の泣きにすぐ授乳で応えるのではなく、別の方法で安心させる練習をしましょう。

🧩 ステップ3:完全卒乳のサインと対策

日中と夜間の授乳が減ってきたら、いよいよ完全卒乳のステップです。以下のようなサインがあれば、自然とおっぱい卒業のタイミングが近づいている証拠です。

✅ 完全卒乳のサイン

  • 授乳の頻度が1日1回以下になっている
  • おっぱいを欲しがる様子が減ってきた
  • スキンシップや言葉がけで落ち着けるようになってきた

🛠 完全卒乳への対策

  • 「おっぱいバイバイしようね」と優しく言い聞かせて心の準備を促す
  • 卒乳の日を“イベント化”して、特別な日として演出する
  • 卒乳後もスキンシップやハグの時間を意識して確保

赤ちゃんが不安にならないよう、おっぱいの代わりに「愛情の形」を変えて伝えることが卒乳成功のポイントです。

卒乳は、赤ちゃんにとって**“大好きなおっぱいとのお別れ”**。栄養だけでなく、安心や甘えの象徴でもある授乳を手放すのは、心にとって大きな変化です。だからこそ、心理的なサポートがとても大切になります。

💞 「おっぱいバイバイ」を前向きなものに

卒乳は“失う”ことではなく、“成長の一歩”。その意味を赤ちゃんにも伝えられるよう、ポジティブな言葉かけを意識しましょう。

🌸 伝え方の例

  • 「もうすぐおっぱいバイバイだね。お兄さん・お姉さんになる準備だよ」
  • 「ママといっぱいハグしようね。おっぱいがなくても、ママはいつも一緒だよ」
  • 「おっぱいにありがとうって言おうか」

“お別れ”ではなく、“ありがとう”や“がんばったね”といった前向きな表現を使うことで、赤ちゃんの不安を和らげることができます。

🤗 スキンシップ・ぬいぐるみ・言葉がけの活用

授乳がなくなると、赤ちゃんは**「触れ合いが減るのでは?」**と感じることがあります。そうならないように、授乳の代わりとなる愛情表現を意識して増やしていきましょう。

🤱 実践のヒント

  • 抱っこ・おんぶ・マッサージなど、体のぬくもりを感じる時間を増やす
  • お気に入りのぬいぐるみを“おっぱいの代わり”として一緒に寝る習慣に
  • **「だいすきだよ」「いつも一緒だよ」**と、愛情を言葉で伝える習慣をつける

赤ちゃんは、ママのぬくもりや声に安心します。授乳がなくなっても、愛されている感覚を保てるようにサポートしてあげましょう。

🧘 赤ちゃんのペースを尊重する姿勢が大切

卒乳には個人差があります。すんなりバイバイできる子もいれば、なかなか手放せない子も。

焦らず、赤ちゃんの気持ちに寄り添いながら進めることが、成功の近道です。

🕊 心がけたいこと

  • 無理に授乳を断たず、徐々に間隔をあけてみる
  • 泣いてしまった日は、一歩戻ってもOK
  • ママ自身も「今日はうまくいかなかったけど大丈夫」と受け止める

“ペースを合わせる”ことで、赤ちゃんの心に無理がかからず、信頼関係もより深まっていきます

卒乳はゴールではなく、赤ちゃんの“自立”のはじまり。とはいえ、「栄養は足りるの?」「寝つきが悪くならない?」「情緒は安定するの?」といった疑問や不安を感じるママも多いはずです。ここでは卒乳後に気をつけたいポイントをまとめました。

🧃 牛乳やフォローアップミルクは必要?

卒乳後に母乳やミルクがなくなると、「牛乳を飲ませた方がいい?」「フォローアップミルクは必要?」と迷う方もいるでしょう。

🥛 牛乳のポイント

  • 1歳以降であれば、牛乳を飲ませてもOK
  • カルシウムやたんぱく質の補給源として有効
  • 飲みすぎはNG(200〜400ml/日が目安)→ 鉄欠乏性貧血のリスクに注意

🍼 フォローアップミルクは必要?

フォローアップミルク
フォローアップミルク
  • 離乳食が順調に進んでいれば必須ではありません
  • 食事量が不安定な場合の一時的な栄養補助として活用するのはOK

栄養バランスが取れていれば、牛乳だけで十分です。不安な場合は、小児科や栄養士に相談してみましょう。

🥗 卒乳後の食事と栄養管理

母乳に頼らなくなる分、食事の質と量がますます重要になります。

✅ 卒乳後の食事で意識したい栄養素

  • 鉄分(レバー・ひじき・赤身の肉など)
  • カルシウム(牛乳・小魚・豆腐)
  • たんぱく質(肉・魚・卵・大豆製品)

さらに、3食のリズムを整えることで生活習慣も安定しやすくなります。

😴 睡眠リズムの変化と夜泣き対策

卒乳後は、寝かしつけに母乳が使えなくなるため、一時的に睡眠のリズムが乱れることがあります。

💤 よくある変化

  • 授乳なしで寝つけず、泣いてしまう
  • 夜中に目が覚める回数が増える
  • 不安定な生活リズムにより、昼寝の時間がズレる

🌙 対策

  • 就寝ルーティンを整える(お風呂→絵本→暗い部屋)
  • 授乳の代わりに安心できる習慣(ハグ・トントン・子守唄など)
  • 夜中に起きたときは、水や麦茶で対応する

リズムが整うまで2週間〜1ヶ月ほどかかることも。焦らず、一定のペースで続けましょう。

👶 情緒の変化や「口寂しさ」への対応

卒乳によって、赤ちゃんが不安定になることは珍しくありません。「口さみしさ」から指しゃぶりやおしゃぶりが増えることもあります。

👶 よくある情緒の変化

  • 抱っこをせがむ回数が増える
  • 急に甘えん坊になる
  • 怒りやすくなる、泣きやすくなる

🤗 ケアの方法

  • たくさんのスキンシップで安心感を補う
  • お気に入りのぬいぐるみやタオルを活用して落ち着ける環境をつくる
  • 「おっぱい卒業、えらかったね」としっかり認める声かけ

赤ちゃんにとって、おっぱいは“愛情そのもの”。卒乳後も変わらぬ愛情を伝えることで、安心感をキープできます。

母乳育児は栄養面・情緒面で多くのメリットがありますが、「虫歯になりやすいのでは?」「歯並びに影響しない?」といった不安を感じるママも少なくありません。ここでは最新の研究をもとに、母乳と歯の健康の関係を詳しく解説します。

🦠 母乳と虫歯リスクの最新見解

かつては「1歳を過ぎたら母乳をやめないと虫歯になる」と言われたこともありましたが、近年の研究では母乳そのものが虫歯の直接的原因になるわけではないことが分かってきました。

 母乳育児と虫歯の関係
母乳育児と虫歯の関係

✅ 最新のポイント

  • 母乳中の乳糖は虫歯の原因菌のエサにはなりにくい
  • ただし、夜間授乳が長期間続くと、歯みがきのタイミングが遅れる/唾液分泌が減少するため、虫歯リスクが上がる傾向はある
  • 虫歯予防のカギは「授乳」ではなく「お口のケア」
    → フッ素塗布やガーゼ磨き、仕上げ磨きの徹底で予防可能!

また、虫歯菌は**母子感染(キス・スプーンの共有など)**が主な感染経路であり、母乳育児自体が問題なのではありません。

🪥 予防のコツ

  • 歯が生え始めたら1日1回はガーゼや歯ブラシでケア
  • 就寝前授乳のあとには、軽くでも口を清潔に
  • 定期的にフッ素塗布を受ける

🦷 哺乳運動と歯並びの関係

母乳育児は、栄養だけでなく顎や口周りの発達にも大きく貢献します。

👶 哺乳のメカニズム

赤ちゃんが母乳を飲むとき、舌を大きく動かして乳首を深く咥え、しっかり吸う必要があります。これにより、

  • 舌の筋肉が鍛えられる
  • 顎骨の発達が促される
  • 正しい嚥下(飲み込み)や呼吸のパターンが身につく

このような自然な動きが、歯並び・噛み合わせ・発音の土台をつくっていくのです。

☝ 注意点

  • 母乳育児期間が短すぎると、顎や口の発達が不十分になるケースも
  • 哺乳瓶の使い方にも注意を(吸引が弱い構造だと口腔発達に偏りが出ることも)

母乳が出にくい場合は、「咀嚼型ニプル」など、舌と顎をしっかり使うタイプの乳首を使うことで、似たような効果を得ることができます。

卒乳は赤ちゃんの成長だけでなく、ママの体にもさまざまな変化をもたらします。胸の張りやホルモンバランスの変動、さらには次の妊娠への影響まで…。ここでは、卒乳後に起こりやすいママの体の変化とそのケア方法を詳しく解説します。

🤕 乳房の張り・しこり・痛みの対策

授乳をやめると、乳腺に溜まった母乳の影響で胸の張りや痛み、しこりが起こることがあります。急に授乳をやめず、段階的な減少がポイントです。

✅ 対策の基本

  • 授乳を急にやめず、1日1回ずつ減らす
  • 張りが強いときは軽く搾乳して圧を逃がす
  • しこりができたら無理に絞らず、やさしくケアする
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乳頭保護クリーム

乳頭保護クリームなどの保湿剤を使って乳首を保護しましょう。赤ちゃんの口に入っても安心なものを選ぶのがポイントです。おすすめはmedela「ピュアレーン」です。

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🧊 冷却・搾乳・マッサージのやり方

張りや痛みが強いときは、冷却やマッサージで乳房の緊張を和らげることが効果的です。

🧊 冷却方法

  • 保冷剤をガーゼや布で包んで当てる
  • キャベツの葉を使った自然な冷却も◎(殺菌処理したうえで使用)

🤲 搾乳のコツ

  • あくまで“少量”を目安に(出しすぎると逆効果)
  • 指で乳輪をやさしく押し出すように、しこり部分だけ搾る

👐 マッサージ

  • 授乳前後の温タオル→やさしく円を描くようにマッサージ
  • しこり部分は痛みがある場合、無理せず専門家に相談

💉 乳腺炎の予防と早期対処法

卒乳直後は乳腺炎が起こりやすい時期。乳房が赤く腫れる・熱っぽい・激しい痛みがある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

🩺 予防ポイント

  • 授乳・搾乳の量を徐々に減らす
  • 食事は脂っこいものを控え、詰まりを防ぐ
  • 体を冷やしすぎないよう注意

早期に対処すれば重症化を防げます。助産師さんや乳腺外来のあるクリニックに相談するのもおすすめです。

🔁 ホルモンバランスと生理再開の関係

卒乳すると、プロラクチン(母乳分泌ホルモン)が減少し、女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)のバランスが変化します。

よくある体調変化

  • 情緒不安定(イライラ・落ち込み)
  • 頭痛・倦怠感・抜け毛の増加
  • 肌荒れ・眠気

生理再開について

  • 卒乳後、1〜3ヶ月で生理が戻る人が多い
  • 個人差が大きく、半年以上かかることも
  • 生理前に一時的な体調不良が起こる場合もあり

心と体を整えるには、栄養・睡眠・運動の3本柱が大切です。

👶 卒乳後は妊娠しやすくなるって本当?

はい、本当です。授乳中はプロラクチンの分泌により排卵が抑制されやすい状態にありますが、卒乳をするとホルモンバランスが整い、排卵が再開しやすくなります

妊活を意識する場合

  • 生理が再開していなくても排卵することがあるため、避妊は必要
  • 妊娠希望がある場合は、生理周期の変化に注目
  • ホルモンバランスが安定してくる目安は卒乳後2〜3ヶ月

一方で、生理がなかなか戻らない・体調がすぐれない場合は、婦人科での相談も検討しましょう

赤ちゃん一人ひとりに個性があるように、ママの生活環境や家庭の事情もそれぞれ。卒乳の時期や進め方には「正解」はありません。ここでは、職場復帰や保育園入園、兄弟・双子のいる家庭など、環境に応じた卒乳のヒントをご紹介します。

🧍‍♀️ 職場復帰・保育園入園と卒乳スケジュール

仕事復帰や保育園入園をきっかけに卒乳を考えるママも多いでしょう。特に日中の授乳をどうするかは、早めの準備が成功のカギになります。

保育園入園・職場復帰と卒乳の関係
保育園入園・職場復帰と卒乳の関係

🕒 いつから準備を始める?

  • 理想は1ヶ月前から少しずつ授乳回数を減らす
  • 保育園の入園前には、授乳なしでお昼寝できる練習をしておくと安心

👶 卒乳スケジュールの工夫

  • 哺乳瓶やストローマグに慣れさせる
  • 保育士さんに寝かしつけを任せられるよう、トントンや絵本などの習慣を自宅で取り入れる
  • ママが不在時でも安心できるよう、お気に入りのぬいぐるみやタオルを活用

卒乳を“区切り”にするより、生活リズムの変化の一部として自然に馴染ませるのがコツです。

👧👦 兄弟や双子とのバランスを取るコツ

兄弟や双子がいる場合、それぞれのペースや気持ちを尊重しながら進める必要があります。

👩‍👦 兄弟がいる家庭の場合

  • 上の子が卒乳済み → 下の子も真似してスムーズに進むことが多い
  • 下の子の誕生で卒乳を検討する場合 → 赤ちゃん返りに注意
    → 上の子の卒乳時期が重なるときは、無理に進めずペースを合わせてあげましょう

👶👶 双子の場合

  • 同時卒乳が理想的だが、片方だけ進むこともよくある
  • 片方がまだ欲しがる場合は、無理せず個別対応
  • どちらかが卒乳したら「すごいね!」「えらいね!」と自然に誘導するのも◎

どちらの場合も、比べたり急かしたりせず、「この子のタイミング」を信じて寄り添うことが大切です。

卒乳は家庭ごとに異なる選択があるからこそ、不安や疑問も尽きません。ここでは、ママたちからよく寄せられる3つの質問についてお答えします。

❓ 卒乳が早すぎると発育に影響する?

答え:基本的には問題ありませんが、条件があります。

1歳を過ぎていて、離乳食からバランスよく栄養が摂れている状態であれば、卒乳が発育に悪影響を与えることはほとんどありません。

ただし、以下の点には注意が必要です:

  • 食事量が安定していない
  • 鉄・カルシウム・たんぱく質が不足している
  • 情緒が不安定になっている(不安や夜泣きが増える など)

このような場合は、卒乳を急がず、もう少し授乳を続けるか、スキンシップや栄養の補完を意識した対応をとるのが安心です。

❓ 卒乳後のおしゃぶりは使ってもいい?

答え:短期間ならOK。ただし使い方に注意が必要です。

おしゃぶりは、卒乳後の「口さみしさ」や「安心感の不足」を補うツールとして役立ちます。特に夜泣きの対策や、指しゃぶりの代わりとして取り入れる家庭も多いです。

✅ メリット

  • 卒乳後の情緒の安定に役立つ
  • 指しゃぶりより卒業しやすい

⚠ デメリット(長期使用の場合)

  • 歯並び・かみ合わせへの影響
  • 言葉の発達の遅れにつながることも

使用するなら、1歳半〜2歳までには卒業を目指しましょう。日中はなるべく使わず、夜間の入眠サポートに限定すると◎です。

❓ 子どもが自ら「卒乳」を決めることってある?

答え:あります。しかも、意外と多くの子がそうです。

これはいわゆる「自然卒乳」と呼ばれるもので、赤ちゃんが自ら母乳に興味を示さなくなり、ある日突然「もう飲まない」と決めることがあります。

断乳ではなく自然な卒乳を目指す
断乳ではなく自然な卒乳を目指す

💬 実例:

「おっぱいもういらない」と言って服を下ろさなくなった
気づいたら何日も飲んでいなかった

このような自発的な卒乳は、心の準備ができた証拠。ママにとっては少し寂しく感じるかもしれませんが、子どもの成長の大きな一歩でもあります。

卒乳は、赤ちゃんの“成長の証”であり、ママにとっては“愛情のかたちが変わる瞬間”でもあります。少し寂しさや迷いがあっても大丈夫。ひとつひとつのステップが、親子の絆を深める貴重な時間です。

✅ 赤ちゃんのサインを見逃さない

おっぱいを欲しがる頻度が減ってきた、食事に集中できるようになった、など…。赤ちゃんは自然と「準備ができたよ」というサインを出しています。その小さな変化に気づくことが、スムーズな卒乳への第一歩です。

✅ 無理せず段階的に進めよう

一気にやめると赤ちゃんもママもストレスを感じてしまいます。日中の授乳から少しずつ減らし、夜間や寝かしつけも無理なく切り替えていく「ステップ卒乳」がおすすめです。

✅ 卒乳後もスキンシップと愛情を忘れずに

授乳がなくなっても、赤ちゃんは変わらずママの愛情を求めています。たくさん抱っこしたり、言葉で気持ちを伝えたり、安心できる時間をたっぷり過ごしましょう。

✅ 周囲のサポートを活用しながら、楽しい育児を

一人で頑張らなくて大丈夫。パパや家族、保育園の先生、助産師さんなど、頼れる人に甘えながら進めましょう。卒乳はゴールではなく、新しい育児のスタートです。


ママと赤ちゃんが納得できるペースで、笑顔で「おっぱい卒業」の日を迎えられるように。
これからも、たくさんの愛情とふれあいで、親子の毎日が幸せに包まれますように。🌸

江戸川区篠崎のママへ!卒乳と歯並び・虫歯予防をサポートします

卒乳は、赤ちゃんの成長の大きな一歩。そして実は、「むし歯予防」や「歯並びの基盤づくり」が始まるタイミングでもあります。

当院では、江戸川区篠崎エリアで子育て中のご家族をサポートすべく、以下のような取り組みを行っています:

✅ 卒乳後の歯の健康チェック
✅ 赤ちゃんの虫歯・歯並びのリスク評価
✅ フッ素塗布や仕上げみがき指導も実施中
✅ おしゃぶり・指しゃぶり・口呼吸の相談対応

卒乳は“おっぱい卒業”だけでなく、“お口の健康スタート”の合図でもあります。
江戸川区篠崎で、お子さまの成長に寄り添った歯科ケアをご希望の方は、ぜひ当院へご相談ください。

【動画】初期虫歯COを削らずに自分で治す方法

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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