歯が勝手に伸びだす!挺出歯のメカニズムと対策

挺出(ていしゅつ)とは

挺出
挺出

パノラマレントゲン写真の赤印の3本の歯(向かって左から第一大臼歯、第二小臼歯、第一小臼歯)が挺出しています。

挺出(ていしゅつ)とは、歯が通常の位置から突出して伸びている状態を指します。通常、歯は微妙に移動しているものの、見た目上は動いていないように見えます。しかし、歯を抜いて放置すると、歯が勝手に動き出し、挺出歯が発生することがあります。

問題点

挺出歯の問題点は、歯を支える能力が低下し噛む能力が低くなります。また、噛み合わせを回復することが困難になります。レントゲン写真の状態は、下の歯茎まで噛み込んでしまって入れ歯を入れるスペースが無くなってしまっています。

噛み合わせの問題だけでなく、さまざまな症状が現れる可能性があります。例えば、肩こりや目の疲れ、頭痛、顎関節の異音・痛み、背中の凝り、胃腸の弱さ、鼻づまり、生理痛、手足の冷え性などが挙げられます。

治療方法としては、歯を抜いて放置しないことが重要です。歯を抜いた後は、入れ歯、インプラント、ブリッジなどの治療法を検討し、適切なタイミングで処置を行うことをお勧めします。歯を抜いて放置して挺出してしまった場合には矯正や補綴による治療法が考えられます。

1.補綴による治療法

上顎7番・8番が挺出
上顎7番・8番が挺出

上顎7番・8番が挺出して下の歯茎を噛んでいます。上顎7番・8番があっても下の歯がないため、勝手に下がってきてしまいました。

治療法

上顎8番(親知らず)は全く噛み合わせに参加していないため抜歯を行いました。上顎7番は根管治療を行ない歯の高さを低くして、上顎6番と金属の被せ物で連結しました。

2.矯正による治療法

矯正で挺出歯を治すには、周りの歯にブラケットを付けてワイヤー矯正で治します。ただし、すべての挺出歯を治せるわけではありません。固定源となる天然歯と挺出歯との関係で可否を診断します。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、矯正装置の見た目が気になるという方でも、審美性に配慮した目立たないマウスピース矯正装置をご用意しております。患者さま一人ひとりの口腔内状況を拝見した上でご要望をしっかりと聞き、痛みの少ない無理のない治療計画をご提案いたします。江戸川区篠崎にて挺出歯の治療をご希望の方は、ぜひ当院までお気軽にご相談ください。

【動画】歯が勝手に伸びる「挺出」とは? 放置のリスクと対策

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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