プラークを撃退!デンタルフロスの選び方
虫歯は、お口の中の歯垢(プラーク)に棲んでいる細菌が原因でおきます。プラークがたまる歯間部は、歯ブラシの毛先が届きにくく、特に磨き残しができやすい要注意箇所。 そこで活躍するのがデンタルフロス(糸ようじ)です。
デンタルフロスは歯の間を清掃するための専門用具で、ふつうは40センチぐらいの長さに切って両手の中指か人差し指に巻きつけて使います。
デンタルフロスを歯間部に滑らせるように入れ、両側の歯の側面に沿わせて動かしプラークを除去します。
形状で選ぶ
ホルダータイプF型
前歯に適したF型
ホルダータイプY型
奥歯に適したY型
デンタルフロス巻型
ガム・デンタルフロス、コストパフォーマンスの高い巻型
ワックス付きかノーワックスかで選ぶ
初心者
リーチデンタルフロス ワックス巻型タイプ
初心者向け
糸がワックス加工されて滑らかです。初心者の型でも歯の間に挿入するのがスムーズに出来ます。
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上級者
リーチデンタルフロス ノーワックス巻型タイプ
上級者向け
歯間部へ挿入することに馴れたフロス上級者向けです。プラーク除去効率が高くなります。
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経験でステップアップ
1
初心者
ホルダータイプY型を使い、奥歯だけではなく前歯にも試してみる。前歯がうまく出来なければF形も併用します。
2
中級者
ワックスタイプ巻型にチャレンジしてください。 選ぶならリーチデンタルフロス ワックス巻型タイプ、ガム・デンタルフロス巻型などです。
3
上級者
リーチデンタルフロスノーワックス巻型タイプがおすすめです。
歯間の磨き残しにデンタルフロス
歯垢が残りやすい場所
歯垢(プラーク)が残りやすいのは歯の隙間と歯茎との境目です。
歯の間の歯垢は歯ブラシでは取りにくく、デンタルフロスが有効です。
前歯の歯の間に虫歯発生
矢印で示した歯の間の黄色い部分に虫歯が発生しています。磨き残しがあると気づかない内に虫歯が出来ています。
虫歯は歯の中で大きく広がり、表面から見える大きさの約3倍ほどになっています。
デンタルフロスの使い方
デンタルフロス(糸ようじ)を歯間部に無理に入れたり、力を入れ過ぎると、歯肉を傷つけてしまうこともあるので注意しましょう。
また、デンタルフロス(糸ようじ)は小さいお子さんが一人で使うのは難しく、小さい方にはお母さんが仕上げ磨きに使うと効果的です。
巻型タイプを指に巻く方法
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約40cmの長さに切り、それぞれの端を中指に2~3回巻き付けます。
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人差し指の先端に絡めるようにします。
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人差し指と親指とで持ってデンタルフロス(糸ようじ)の間隔が1~2cmくらいになるようにし、ピンと張ります。
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片方の人差し指先を奥に、もう片方は手前にして歯の間にデンタルフロス(糸ようじ)を挿入します。
歯冠部を通過したら上下前後方向に動かして清掃します。
巻型タイプを輪を作って使う方法
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デンタルフロス(糸ようじ)を約40cmの長さに切り、輪を作ります。
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使った部分を徐々にずらしながら使えるので経済的でもあり大変便利です。
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人差し指の先端部で伸ばし、デンタルフロス(糸ようじ)の間隔が1~2cmくらいになるようにし、ピンと張ります。
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歯の間にゆっくりと押し込みます。フロスをくの字に曲げて隣接面をこすりながら上に引き上げます。
1箇所の歯間部で歯垢の付着する面は2面あるので、両面とも磨きます。
デンタルフロスのお手入れと交換頻度
デンタルフロスのお手入れ
ホルダータイプのデンタルフロス(糸ようじ)は使い捨てではありません。しっかりと流水下で洗い、風通しの良い場所に保管し清潔に保ってください。
交換頻度
毛が引っかかったり毛羽立ってきたら交換しましょう。
使用頻度
歯ブラシを使うときに併用してください。特に歯の間に物が詰まる方は、食後や水以外のものを食べた後は必修です。
デンタルフロスに起こるトラブル
1
歯茎が下がる
中等度から重度歯周病のケースでは、デンタルフロス(糸ようじ)の使用により、歯茎が下がる事があります。これは、炎症で腫れた歯茎が正常に戻ろうとする反応です。
歯茎が下がる現象は、臨床的には好ましい反応ですが、審美的な問題が残ります。
2
デンタルフロスが引っかかって切れる
デンタルフロスが引っかかって切れる場合には詰め物に段差があるか、虫歯ができている可能性があります。
また、フロスが切れて詰まった状態になっている時には、別のフロスを使い取り出してください。頻繁に切れるようなら歯に何らかのトラブルがある可能性がありますので早めの歯科医院の受診をお勧めします。
3
歯茎からの出血
歯肉縁下に歯石が大量に付着している場合にデンタルフロスをすると出血が続いてしまうことがあります。
歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどで歯磨きをして出血する場合、悪い血はどんどん出した方が良いといった誤った情報が流れていますが、歯茎から出血させるのはあまり好ましいことではありません。なぜなら歯周病菌や毒素が毛細血管を通して動脈内に入り込み動脈硬化を引き起こすリスクがあるからです。
このようなケースでは歯周病が進行している可能性が高いので歯科医院での治療が必要です。
その他の口腔ケア用品
歯間ブラシ
歯間ブラシを選択する場合には、サイズが重要です。歯と歯の間のスペースには個人差があるからです。歯茎が下がってスペースが大きい場合には、大きいサイズ(太いサイズ)を、健康な方は、小さいサイズ(細いサイズ)を選ぶと良いでしょう。
電動歯ブラシ
歯ブラシの選択は重要です。磨き残しがないようにするには毛先が細く弾力のあるものを選ぶと良いでしょう。また、どうしてもうまく磨けない方には電動歯ブラシの使用も良いでしょう。
江戸川区篠崎でデンタルフロスの使い方の習得をご希望の方へ
ふかさわ歯科クリニック篠崎では、このように虫歯や歯周病を未然に防ぐ予防歯科に力を入れ、患者様ご自身の歯が一生持つように予防主体の歯科健診や定期的な歯のクリーニングを推奨しております。予防歯科は歯の寿命だけでなく病気の予防とも関係しています。江戸川区篠崎にて、デンタルフロスの使い方の習得をご希望の方は当院までお気軽にご相談下さい。
【動画】歯周ポケットを改善するセルフケア法
筆者・院長
深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。