ドライソケットの痛みの特徴とは

  • 下顎親知らずの抜歯後4日~5日目から起こる耐えられない痛みはドライソケットが原因です。
  • 夜も寝られない痛みは、喉や耳の奥、頭などにも及びます。激痛が2週間以上続くこともあります。

親知らずドライソケットの痛みの特徴と持続期間:耐えられない痛みが続く理由

下顎親知らずを抜歯後、激痛が続いています

真横に埋まった下の親知らずの抜歯後、4、5日経ってから夜も寝られないほどの耐えられない痛みが始まり、10日間経っても続いています。

痛み止め(ロキソニン)を飲んでも殆ど効かず、喉の痛みや耳の奥の痛みから頭痛までもあります。この痛みはいつまで続くのでしょうか?…

親知らずの抜歯後、痛みが止まらずドライソケットと診断されました。激痛で痛み止めを3時間おきに2週間飲んだら吐き気、体の火照り、息苦しさ、鼓動が激しくなる、立ちくらみ、手足のしびれなどが起こりました。これは、痛み止めの飲み過ぎが原因でしょうか?

ドライソケットの痛みの特徴

痛みが始まる時期と痛みの持続期間

親知らずの抜歯後3~5日経ってから急激に痛みの強さが増し、1週間から10日経っても耐えられない激痛が持続する様ならドライソケットの可能性が考えられます。

通常、外科的治療(インプラントや親知らずの抜歯など)の痛みのピークは術後2~3日です。その後、徐々に引いて行き、1週間ほどでなくなるのが普通です。

ドライソケットはどんな痛み?

痛みの範囲は親知らずの抜歯した部位に止まらず、隣の歯やその周辺の歯まで痛く感じる放散痛であったり、時には顎全体から喉や耳の奥の痛み、頭痛に至るまで広範囲に渡ることがあります。

鼻から空気を吸っただけでツーンとした痛みが起こったり、冷たいものを飲んだ時の冷水痛、食べ物が抜歯窩に入ってしまった時の接触痛などが挙げられます。

痛み止めが効かない

ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めを飲んでも余り効かないか、仮に効いたとしても3~4時間で効果が切れ、その後は耐えられないほどの激痛に襲われ、夜、ぐっすりと眠ることが出来ないので生活のクオリティーが下がります。

ロキソニンなどの痛み止めが効かない場合でも、 6時間以上間隔を空けて飲んでください。

ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めの飲み方の詳細は次を参照してください。

ドライソケットはいつまで心配する必要があるの?

ドライソケットの発現確率

大学病院の口腔外科で手術を受けた場合でもドライソケットの発現確率は約3%と言われ、特に斜めや真横に生えた下の親知らずを抜歯した時に起こりやすいです。

本来、抜歯後の骨の穴に出来るはずの血餅(ゼリー状の血の塊)の形成が不十分であったり、或いは取れて歯槽骨の表面が露出することで、ドライソケットは起こります。

ドライソケットが出来ると激痛が2週間以上に渡って起こることがあります。

一般的に抜糸後にドライソケットになることは稀です。

外部リンク抜歯創の治癒経過に関する臨床的検討を見る

ドライソケットの心配はいつまで?

ドライソケットは抜歯後6日目以降は、ほぼ起こりません。通常1週間後に行う抜糸のタイミングまでに激痛が起こらなければ心配は要りません。

ドライソケットはいつまで心配する必要があるの?
ドライソケットはいつまで心配する必要があるの?

親知らず抜歯後の痛みはいつまで続く?

正常に治癒すると痛みや腫れの期間は1週間

親知らずの抜歯後、正常に治癒すると痛みや腫れの期間は1週間
親知らずの抜歯後、正常に治癒すると痛みや腫れの期間は1週間

難抜歯の親知らずの場合

正常に治癒すると横向きに埋まった親知らずの難しい抜歯でも約1週間で痛みや歯茎の腫れは引いていきます。

簡単な親知らずの抜歯の場合

簡単な親知らずの抜歯(骨の削除が無く、抜歯時間30分以内)では、麻酔が切れると痛みや違和感を感じますが、痛みは24時間以内で軽減します。

その後、痛みが起こることはほぼありません。

完全埋没した親知らずの抜歯後の痛みや腫れ

正常に治った場合

歯冠部がほぼ骨に埋没し、二本ある歯根が開いている下顎水平埋伏智歯(抜歯時間1時間以上)では、骨を削り歯根を分割して抜く必要があるので、強い外科的侵襲が想定されます。

骨の削除量に比例して腫れや痛みも強くなり、口の中が腫れるばかりではなく、外から見ても顔が変形するほど腫れることがあります。

喉に炎症が及べば喉や耳周辺の痛みだけではなく、開口障害も起こることがあります。

また、噛んだ時の痛みも起こることがあります。

通常、抜歯後、麻酔が切れると徐々に痛みが増して2~4日後に痛みや歯茎の腫れのピークを打ちます。その後、徐々に痛みや腫れが引いていき、1週間後にはほとんどなくなります。

1週間経っても痛みや歯茎の腫れが引かない場合

親知らずの抜歯した所から膿が出たり臭いがして腫れが引かない場合には、細菌感染が考えられます。

抗生物質が効いていない可能性もあり、別の抗生物質に変える必要があります。

正常な抜歯後の腫れや痛みが続く期間とピーク

抜歯当日から僅かな腫れが出現し、24時間後にはかなり腫れます。そして、2日目から3日目がピークになります。痛みは、腫れの程度に比例する様に変化します。(※ ドライソケットが起こっていない前提で)

その後、徐々に消退していき約1週間で消失します。

江戸川区篠崎で親知らずの抜歯についてお悩みの方は、ぜひふかさわ歯科クリニック篠崎までご相談下さい。当院では、事前の検査・診断で出来るだけ手術時間を短縮し、リスクや痛みを抑えた親知らずの抜歯を心がけております。他院で親知らずを抜歯され、ドライソケットになったため痛みがいつまでも続きてお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。また、親知らずの移植や歯髄バンクなどの有効活用も考慮した適切なアドバイスを行っています。

【動画】親知らず抜歯後ドライソケットに! 

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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