親知らずの抜歯と聞くと、「とにかく痛そう…」「どれくらいで治るの?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。実際、抜歯後の痛みには個人差があり、生え方や体質によっても異なります。

本記事では、親知らずを抜いた後に起こる痛みの原因やピーク、和らげる方法、注意点までを歯科医の視点でわかりやすく解説します。正しい知識を持てば、痛みは最小限に抑えられます。

親知らずの抜歯後に生じる痛みの主な原因は、抜歯によってできた傷口に起こる炎症反応です。抜歯時には局所麻酔を行うため、処置中の痛みはほとんどありません。

しかし麻酔が切れると、傷ついた歯ぐきや骨の修復が始まり、炎症による腫れや痛みが現れます。特に下顎の親知らずは骨の中に埋まっていることが多く、歯ぐきの切開や骨の削除が必要になるため、術後の症状が強く出やすい傾向があります。

抜歯後の痛みはいつまで続く?

抜歯後の痛みはいつまで続く?
抜歯後の痛みはいつまで続く?

一般的な経過は次のとおりです。

抜歯当日

麻酔が効いているため痛みは軽度です。麻酔が切れる数時間後から徐々に違和感や痛みが出始めます。

術後2~3日目

腫れと痛みのピークを迎える時期です。頬が腫れたり、口が開けづらくなったりすることがあります。

術後4~7日目

炎症が落ち着き始め、痛みや腫れも徐々に軽減します。

術後1週間以降

ほとんどの症状は改善しますが、難しい抜歯では違和感がしばらく残ることがあります。

抜歯の難易度によって痛みは変わる
抜歯の難易度によって痛みは変わる

まっすぐ生えた親知らず

歯ぐきや骨への負担が少なく、比較的短時間で抜歯できます。術後の痛みも軽く、数日で落ち着くことがほとんどです。

横向きや埋伏した親知らず

歯ぐきを切開し、骨を削ったり歯を分割したりする必要があります。そのため腫れや痛みが強くなりやすく、回復にも時間がかかります。

特に下顎の水平埋伏智歯は、親知らず抜歯の中でも難易度が高く、術後の腫れや開口障害が起こりやすいケースです。

通常の術後痛は徐々に改善していきます。

しかし、以下の症状がある場合は感染の可能性があります。

  • 腫れが強くなっている
  • 発熱がある
  • 傷口から膿が出る
  • 口臭が強くなる
  • 痛みが日に日に悪化する

このような場合は早めの受診が必要です。

ドライソケットに注意

ドライソケットに注意
ドライソケットに注意

親知らず抜歯後の強い痛みの原因として代表的なのがドライソケットです。

抜歯後の穴には「血餅(けっぺい)」と呼ばれる血のかさぶたが形成されます。この血餅が傷口を保護しながら治癒を進めます。

ところが血餅が剥がれてしまうと骨が露出し、強い痛みが生じます。

ドライソケットの特徴

  • 抜歯後3~5日頃から痛みが悪化する
  • 痛み止めが効きにくい
  • 耳やこめかみまで痛みが広がる
  • 食事や冷たい飲み物で強く痛む
  • 2週間以上痛みが続くことがある

このような症状があれば、速やかに歯科医院を受診してください。

痛みを悪化させる行動
痛みを悪化させる行動

抜歯後は血餅を守ることが非常に重要です。

喫煙

血流が悪くなり、ドライソケットのリスクが大幅に上昇します。

強いうがい

血餅を洗い流してしまう可能性があります。

ストローの使用

吸引圧によって血餅が剥がれることがあります。

激しい運動や長時間の入浴

血流が増加し、出血や腫れを悪化させる原因になります。

痛みを和らげる方法
痛みを和らげる方法

処方薬を正しく服用する

鎮痛薬は痛みが強くなる前に服用すると効果的です。抗生物質は途中で中断せず最後まで飲み切りましょう。

適度に冷やす

抜歯当日は頬の外側から冷やすことで腫れを抑えられます。ただし冷やし過ぎは回復を遅らせるため注意が必要です。

頭を高くして寝る

枕を高めにすると腫れや出血を抑えやすくなります。

抜歯後数日は柔らかく刺激の少ない食事を選びましょう。

おすすめの食事

  • おかゆ
  • ヨーグルト
  • 豆腐
  • スープ
  • ゼリー

避けたい食事

  • せんべいなど硬い食品
  • 辛い料理
  • 酸味の強い食品
  • アルコール
  • 炭酸飲料

患部に食べ物が当たらないよう、反対側で噛むことも大切です。

上の親知らずと下の親知らずでは痛みが違う?
上の親知らずと下の親知らずでは痛みが違う?

一般的に上顎の親知らずは比較的簡単に抜歯できるため、術後の痛みや腫れは軽い傾向があります。

一方、下顎の親知らずは骨が硬く、神経にも近いため、術後の腫れや痛みが強くなりやすいのが特徴です。

Q. 痛み止めが効かない場合はどうすればいいですか?

感染やドライソケットの可能性があります。自己判断で薬を増量せず、早めに歯科医院へ連絡してください。

Q. 仕事や学校は何日休むべきですか?

まっすぐ生えた親知らずなら翌日から通常生活に戻れることが多いですが、下顎の埋伏智歯では2~3日程度の安静をおすすめします。接客業や力仕事の場合はさらに余裕を持ったスケジュールが安心です。

Q. いつ受診すべきですか?

次の症状がある場合は早めの受診が必要です。

  • 1週間以上強い痛みが続く
  • 発熱や膿が出る
  • 腫れが増している
  • 口が開かない
  • 痛み止めがほとんど効かない

親知らずの抜歯は処置中よりも術後の炎症による痛みが問題となります。通常は2~3日目をピークに改善し、1週間程度で落ち着くことがほとんどです。

ただし、ドライソケットや感染が起こると強い痛みが長期間続くことがあります。抜歯後は喫煙や強いうがいを避け、処方薬を正しく服用しながら安静に過ごしましょう。異常を感じた場合は早めに歯科医院へ相談することが大切です。

江戸川区篠崎で親知らずの抜歯をご検討の方へ|抜歯は本当に痛い?痛みや腫れを抑えるためのポイントを解説

「親知らずを抜くとすごく痛いのでは…」と不安に感じていませんか?

親知らずの抜歯は、多くの方が心配される治療ですが、実際には十分な麻酔を行うため、抜歯中に強い痛みを感じることはほとんどありません。術後は一時的に腫れや痛みが出ることがありますが、親知らずの生え方や位置を事前に詳しく診断し、適切な処置とアフターケアを行うことで負担を軽減できます。

特に横向きや埋伏した親知らずは難易度が高くなるため、事前の精密な検査が重要です。痛みや腫れが心配な方も、まずはお気軽にご相談ください。

江戸川区篠崎で親知らずの抜歯をご検討の方へ。抜歯の必要性やリスク、術後の注意点まで分かりやすくご説明し、不安をできるだけ減らしたうえで治療を進めています。親知らずの痛みや違和感でお悩みの方は、早めの受診をおすすめします。

【動画】親知らず抜歯後ドライソケットに! 

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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