目次

1. 若い世代が総入れ歯になる主な原因

現代の若い世代が総入れ歯を必要とする場合は、稀ではありますが確実に存在しています。主な原因を3つに分けて詳しく解説します。


歯周病やむし歯による歯の喪失

歯周病
むし歯
  1. 歯周病が若い世代に与える影響
    • 歯周病は高齢者だけでなく、若い世代にも発症する病気です。 特に、喫煙や不適切な歯磨き習慣、ストレスなどが原因となり発症します。
    • 若年性歯周炎は、主に10代から20代の若年層に発症する歯周病です。歯を支える骨や歯肉が急速に破壊され、進行が早いのが特徴です。原因は免疫の異常、特定の細菌感染が挙げられます。症状は、進行すると歯肉の腫れや出血がみられます。早期発見と治療が重要で、定期的な歯科検診と正しい口腔ケアが予防に役立ちます。
    • 歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、最終的には歯を抜歯する可能性があります。
  2. むし歯による歯の喪失
    • むし歯を放置すると、歯の神経が侵され、最終的には抜歯が必要になることがあります。 特に、複数の歯がむし歯がある場合、総入れ歯が選択肢となる場合があります。
    • 若い世代でむし歯が多数の歯に渡る原因には、糖分が多い飲食物の摂取や、ミュータンス菌の強い感染が挙げられます。

外傷や事故による歯の欠損

  1. スポーツや日常​​生活での事故
    • スポーツ中の衝突や転倒、交通事故などで歯を損傷するケースは、若い世代では比較的多く見られます。
    • 特にスポーツを行う際にマウスガードを装着していない場合、外傷リスクが生じます。
  2. 歯が損傷した際の対処の遅れ
    • 外傷後に適切な処置を行わうと、歯を救う可能性が上がります。歯が欠けたり抜けたりした際には、速やかな歯科治療が求められます。
    • 若い世代において、歯を抜けたまま放置することで、結果的に多くの歯を失うリスクが上がります。

2. 全身疾患の影響

全身疾患の影響
  1. 全身疾患が歯の健康に及ぼす影響
    • 糖尿病やシェーグレン症候群などの自己免疫疾患などの全身の健康状態が口腔内に影響を与える場合があります。これらの疾患が原因で歯茎の炎症が進行し、歯を支える骨が溶けることもあります。
    • また、薬の副作用で唾液の分泌が減少することにより、むし歯や歯周病のリスクが上昇します。これにより、若い世代でも総入れ歯を必要とする事態が起こることがあります。

3. 総入れ歯装着率:50代から装着率が急上昇

総入れ歯装着率-2016年の歯科疾患実態調査の調査結果

厚生労働省が5年に1度実施する歯科疾患実態調査によると、総入れ歯の装着率は50歳代から1%を超えるようになり、80歳を超えると30%以上の人が総入れ歯になっている事が分ります。臨床をしている歯科医師としては、実態よりももう少し多い様な感覚です。

30代、40代では統計に現れていませんが、少ないとは言え若い方でも総入れ歯の患者さんはいらっしゃいます。

4. 若いのに総入れ歯になる心理的・社会的影響

若いのに総入れ歯になる心理的・社会的影響

若い世代が総入れ歯を必要とする場合、心理的にも社会的にも大きな影響を及ぼします。特に見た目や機能に関する不安が中心となり、多くの若者がその悩みを抱える傾向があります。そこで、総入れ歯について理解を深めることが求められています。


総入れ歯に対するネガティブなイメージ

  1. 「入れ歯=高齢者」の固定観念
    • 日本では、「総入れ歯=高齢者」というイメージが根強く、若い世代が総入れ歯を使うことに対する偏見が少なくありません。
    • この固定概念が、総入れ歯の使用を必要としている若者にとって、心理的な負荷となっている。
  2. 隠された心理
    • 若い世代では、総入れ歯を周囲に知られたくないと考える人が多いです。
    • 特に友人や職場でのコミュニケーションに関しては、総入れ歯の存在を隠すことで、ストレスを感じることがあります。
  3. ネガティブな自己イメージの形成
    • 総入れ歯であることにより、自己評価が低下することも考えられます。

若い女性や男性が感じる審美的な不安

  1. 見た目に関する悩み
    • 若い世代、特に女性は外見に対する意識が高く、総入れ歯に対して審美的な不安を抱くことがあります。
    • 笑顔や会話中に入れ歯が見えるのではないかと恐れることが、自然な行動を抑制することに繋がる可能性があります。
  2. 食事中や日常生活での不安
    • 総入れ歯をしての話し方や咀嚼が不自然と感じる場合もあります。また、歯茎とのフィット感が悪いと、食事や会話が自然にできないと感じる人もいます。
  3. 選択肢が少ないことによる不満
    • 若い世代は目立たない入れ歯を好む傾向にありますが、コストや技術の観点から、自分に適した選択肢が少ないと感じることがあります。

5. 若い世代向けの総入れ歯治療の選択肢

若い世代が総入れ歯を選択する際には、審美性や機能性、費用面などの要素が重要になります。本セクションでは、若い方に適した治療法を詳しく解説します。


目立ちにくい入れ歯(審美性の高いデザイン)

  1. 審美性を重視した素材とデザイン
    • 若い方が総入れ歯を選択する際、最も気になるのは見た目です。 特に笑ったときや会話中に目立たない入れ歯が求められます。

インプラントオーバーデンチャーのメリットと治療

  1. インプラントと入れ歯のハイブリッド治療
    • インプラントオーバーデンチャーは、数本のインプラントを支えて入れ歯を固定する治療法です。安定性が高く、通常の総入れ歯よりも噛む力が強化されます。
  2. 利点
    • 安定性と機能性の向上:入れ歯がずれにくく、しっかり固定されるため、食事や会話が快適に過ごせます。
    • 骨吸収の防止:インプラントが骨に刺激を与えることで、骨が痩せるのを防ぎます。
  3. 治療の流れ
    • 今後で口腔内の状態を診断し、インプラントを埋入する手術を行います。
    • インプラントが安定するまで3〜6ヶ月の治癒期間を経て、その上に取り外し可能な総入れ歯を装着します。
  4. 注意点
    • 手術が必要であり、費用が高額になるため、治療前の詳細な説明と計画が予定されています。
    • 全身疾患がある場合は適応外となることもあります。

保険適用の総入れ歯と自費診療の違い

  1. 保険適用の総入れ歯
    • 保険適用の総入れ歯は、費用を抑えたい方にとっての選択肢となります。 素材はプラスチックが主流で、見た目や装着感は自費診療のものに比べて劣る場合があります。
    • 費用の目安は1万円~2万円程度です。これ以外に初診料、再診療、各種指導料などが加算されます。手軽に利用できるポイントがメリットです。
  2. 自費診療の総入れ歯
    • 自費診療では、金属床の高品質な素材を使用します。 審美性や耐久性が高く、快適な装着感が得られるのが特徴です。
    • 費用は20万円~80万円程度が一般的ですが、患者様のご希望に応じたカスタマイズが可能です。
  3. 選択時のポイント
    • 費用対効果や見た目、生活スタイルに応じて選ぶことが大切です。歯科医師と相談しながら、自分に最適な入れ歯を選びましょう。

6. 総入れ歯を回避するための予防策

若い世代が総入れ歯を回避するためには、日常的なケアや予防に重点を置くことが重要です。若い時期から適切な対策を行うことで、歯の健康を長期的に維持することが可能です。このセクションでは、具体的な予防策について解説します。


定期的な歯科検診の重要性

定期的な歯科検診
  1. 早期発見と治療のための歯科検診
    • 歯周病やむし歯は、初期段階では症状はほとんどありません。 定期的な歯科検診を受けることで、問題を早期に発見し、重症化を防ぐことができます。
    • 特に若い世代では、半年に1回の歯科検診を受けることが推奨されます。
  2. プロフェッショナルケアのメリット
    • 歯科医院では、専門的な器具を使ったクリーニングや歯石の除去が行われます。これにより、家庭では取り除けない歯垢や歯石を効果的に除去できます。
  3. 予防プログラムの提案
    • 当院では個々の口腔状態に応じた予防プログラムを提案しています。

歯周病やむし歯予防に効果的なセルフケア

電動歯ブラシやウォーターピックなどの最新デバイス
  1. 正しい歯磨き習慣の確立
    • 歯ブラシは1日2回以上、最短2分以上かけて磨くことが推奨されます。歯間ブラシやフロスも併用し、歯と歯の間の汚れを取りましょう。
    • 効果的なブラッシング方法として、歯と歯茎の境界を重点的にく磨く「バス法」を取り入れて見ましょう。
  2. フッ素入り歯磨き粉の使用法
    • フッ素は歯の再石灰化を促進し、むし歯を予防する効果があります。日常的にフッ素配合の歯磨き粉を使用することで、歯を強化できます。
  3. セルフケアアイテムの活用
    • 抗菌性の高いマウスウォッシュを使用すると、歯周病やむし歯の原因菌を減少させることが可能です。
    • 電動歯ブラシやウォーターピックなどの最新デバイスを利用するのも効果的です。

食生活の改善と口腔内の健康維持

  1. バランスの取れた食事の重要性
    • 糖分の多い飲食物を控え、カルシウムやビタミンD、マグネシウムなど歯の健康によい栄養素を摂取しましょう。これにより、歯や骨を強化できます。
  2. 間食の頻度を抑える
    • 頻繁な間食は口腔内のpHを低下させ、むし歯のリスクを高めます。食事との間隔を十分に確保することが大切です。
  3. 噛むことの重要性
    • よく噛んで食べることで唾液の分泌が促進され、むし歯予防や歯周病予防に繋がります。 特に硬い野菜や果物などを積極的に摂取すると良いでしょう。
  4. 飲み物の選び方
    • 炭酸飲料や甘いジュースを控え、緑茶や水などを選ぶことが口腔内の健康維持に役立ちます。緑茶に含まれるカテキンは、抗菌作用を持ち歯病予防にも効果があります。

7. 若い方に適した入れ歯の種類と特徴

若い世代が入れ歯を選ぶ際には、見た目の美しさや快適な装着感、耐久性などが重要な要素となります。本セクションでは、入れ歯の種類と特徴について詳しく解説し、患者に合った最適なオプションを提供します。


部分入れ歯と総入れ歯の違い

  1. 部分入れ歯
    • 部分入れ歯は、一部の歯を失った場合に使用される入れ歯で、残っている歯に留め具を掛けて装着します。
    • 利点:部分入れ歯は、失った歯を補い咀嚼力を改善するほか、見た目を自然に整え、他の歯への負担を軽減する利点があります。
    • 欠点:金属の留め具が見える場合があり、審美的に問題が生じることがあります。
  2. 総入れ歯
    • 全ての歯を失った場合に使用される入れ歯です。歯茎全体で支えるため、しっかりとしたフィット感が求められます。
    • 利点:口全体を補うことで、審美性と機能性を改善できる。
    • 欠点:慣れるまでに時間がかかる場合があり、定期的な調整が必要です。

軽量で耐久性に優れた素材の入れ歯

  1. 軽量素材の特徴
    • 最新の入れ歯では、薄型で軽量な素材が使用されており、装着感が非常に良いものが多いです。
    • チタンやコバルトクロムなどの金属床は、軽くて丈夫で、長時間使用しても快適です。
  2. ノンクラスプデンチャー
    • 金属の留め具を使わない部分入れ歯で、柔軟な樹脂素材を使って自然な見た目を実現します。
    • 特に審美性を重視する若い方に人気があります。
  3. コストとのバランス
    • 最新の素材は自費診療となることが多く、費用が高くなる傾向があります。ただし、長期的な使用を考慮するとコストパフォーマンスが良い場合があります。

8. 若い方のための総入れ歯治療後の生活

総入れ歯の治療が完了した後も、快適な日常生活のためには正しいメンテナンスや定期的な調整が必要です。このセクションでは、入れ歯治療後の重要なポイントを詳しく解説します。


入れ歯のメンテナンス方法

  1. 毎日の清掃が重要
    • 総入れ歯は毎食後に清掃することが理想的です。専用のブラシを使い、歯垢や食べかすを丁寧に取り除きましょう。
    • 市販の入れ歯洗浄剤を使うことで、細菌の繁殖を抑え、口臭の原因を防ぐことができます。
  2. 使用後の適切な保管
    • 歯を入れた際は乾燥を防ぐため、保湿ケースに入れて保管します。
    • 熱湯での洗浄や日光の下での保管は、変形の原因となるため避けてください。
  3. 注意点
    • 市販の歯磨き粉は研磨剤が含まれている場合が多く、入れ歯を痛める可能性があるため、専用のクリーナーを使用してください。

入れ歯装着による食事や会話への影響

  1. 食事への影響と対応策
    • 入れ歯装着後は柔らかいものや粘着性のある食品を避け、柔らかいものから始めると良いでしょう。
    • 左右均等に噛むことで、入れ歯がずれたり落ちたりするのを防ぎます。
  2. 会話時の「発音への影響」
    • 総入れ歯を入れてしゃべるとうまく発音できない可能性がありますが、口腔の動きは慣れに従い徐々に改善されます。
    • 「サ行」や「タ行」など発音しにくい音は、声を出す練習をすることでスムーズに発音できるようになります。

定期調整の必要性と頻度

  1. 定期調整の必要性
    • 入れ歯は使っていくうちに歯茎や骨の形状に変化がおこるため、定期的な調整が必要です。
    • 調整せずに使うと、入れ歯が合わなくなり、痛みやずれの原因となる場合があります。
  2. 調整内容
    • 調整では、入れ歯が緩くなった場合に、新たな素材を追加する「リライン」や、噛み合わせを微調整する治療が行われます。
    • 必要に応じて、入れ歯の作り直しを検討する場合もあります。
  3. 頻度
    • 調整頻度は半年に一度が目安ですが、違和感を感じたらお早めに歯科医院を受診してください。

リべース(リライン)とは

口腔内でシリコーン裏層剤を総入れ歯に裏打ちする事をリべース(リライン)と言います。総入れ歯が落ちる時や痛みが出た時に有効です。

総入れ歯の内面を少し削り、シリコーン裏層剤を内面に盛り、口腔内に挿入します。舌や頬を運動させながら硬化を待ちます。バリが出来るので、後日除去し、研磨します。

※ リべース(リライン)は保険適用です。

リべース材
リべース材

メリット

  • 口の中で固めるので簡単に出来ます。
  • シリコーン裏層剤は固まってもゴムの様に弾性があり、クッションの役割を果たし、粘膜の痛みの発生を減少させます。
  • 5分ほどで固まるので預かることもなく、そのまま使えます。

デメリット

  • シリコーン裏層剤の厚みが不均一となり、厚い場所で約1mm、薄い場所で約0.1mmなどとなり、難症例では痛みの発生を抑えるには不十分なことも多くあります。
  • 材質の劣化が起こり、張り替える必要があります。その際、粘膜の痛みが起きやすく、調整が必要です。
  • 匂いに敏感な患者さんは、不快に感じることもあります。

9. 総入れ歯装着後に起こる課題

痛くて食事が出来ない

顎堤が平坦となり総入れ歯を装着しても不安定です。食事のたびに顎堤に傷を作り、痛みを繰り返しています。

下顎総入れ歯の難症例
下顎総入れ歯の難症例

下顎の顎堤(土手)がほぼ平坦になってなす。ここペースで歯槽骨が吸収をうけると、総入れ歯はガタガタ動き、痛みが起こって上手に噛むことができません。

この様な難症例では高度な印象テクニック、咬合採得のテクニックが必要となります。

保険適用の総入れ歯では対応が極めて困難なケースです。

下顎総入れ歯の裏面
下顎総入れ歯の裏面

保険適用の治療方法だと安定が悪く、吸着もしません。痛みを繰り返すのでシリコーン裏層剤(裏打ち)を貼っています。

シリコーン裏層剤を貼っても材料の厚い場所、薄い場所が出来る為、複数回の調整が必要になります。

顎堤が平坦になる理由

抜歯をすると抜いた歯の周りの歯槽骨はどんどん吸収していき、顎堤は平坦に近づきます。特に吸収が激しいのは下顎です。上顎に比べ下顎の顎堤は面積が狭いので咬合圧が加わる刺激で骨の吸収が速いのです。

若い年齢で総入れ歯になった場合、初めの頃は顎堤がしっかりしているので比較的噛める入れ歯になりますが、総入れ歯を長年使い続けると次第に歯槽骨は吸収を受け、顎堤が平坦となり義歯が動きやすくなります。同時に痛みが起こりやすくなり、満足に食事が摂れなくなります。

総入れ歯が落ち

フラビーガム
フラビーガム

フラビーガム

フラビーガムとはぶよぶよしたこんにゃく状の歯茎のことをいいます。歯槽骨が吸収して溶けていくと粘膜下組織が増殖する現象です。

写真は上顎口蓋部にできたフラビーガムです。上顎総入れ歯の吸着を困難にし、簡単に落ちてしまいます。

総入れ歯が落ちるメカニズム

フラビーガムがあると総入れ歯の維持や安定は得られません。総入れ歯の前歯が下顎の前歯に先に当たってから臼歯が当たるようになります。そうすると臼歯の後ろから空気が入り総義歯は浮上してしまいます。

そのため、簡単に脱離してしまうのです。

また、上顎の歯槽骨が吸収を受け、平坦になると入れ歯が落ちやすくなってしまいます。

外科的切除

フラビーガムを外科的に切除しても増殖を繰り返すため推奨されません。

10. 専門家からのアドバイス

総入れ歯を検討する際には、信頼できる専門家からのアドバイスを参考にすることが重要です。このセクションでは、若い方に向けたメッセージや治療前に確認しておきたいポイント、最新の治療技術について解説します。


総入れ歯を考えている若い方へのメッセージ

  1. 恐れずに専門家にご相談を
    • 若い世代で総入れ歯を考えることは、心理的なハードルが高いかもしれません。しかし、専門家に相談することで不安や疑問を解消し、適切な治療方針を決めることができます。
  2. 選択肢は多様化している
    • 現在では、審美性や機能性に優れた入れ歯が多数登場しています。 従来のイメージに縛られず、自分に合った最適な治療を見つけましょう。
  3. 未来に向けた投資を考える
    • 総入れ歯は、失われた歯の機能を回復し、生活の質を向上させる治療です。費用や時間をかける価値がある選択であると考えてください。

治療前に確認しておきたいポイント

  1. 治療の目的を明確にする
    • 見た目の改善、食事の快適さ、発音の改善など、自分が治療に求めるものを明確にしておくことが重要です。これにより、歯科医と治療目標を共有できます。
  2. 費用や治療計画の確認
    • 総入れ歯には保険診療と自費診療の選択肢があります。費用面や治療期間について具体的に確認し、予算に合った計画を立てましょう。
  3. 副作用や注意点を理解する
    • 治療後のメンテナンスや入れ歯の調整が必要であることをご理解してください。
  4. 専門家とのコミュニケーション
    • 歯科医師に疑問や不安をしっかりと伝えることが大切です。信頼できる歯科医を選び、納得のいく説明を受けてください。

総入れ歯を検討する際、多くの方が疑問や不安について、具体的にお答えします。若い世代特有の質問にも対応し、治療に関する注意内容です。

保険診療の対象範囲

  • 年齢に関係なく、総入れ歯は保険診療の対象となります。 但し、使用できる素材やデザインに一定の制限があります。
  • 保険で使える入れ歯はプラスチック製が基本で、審美性や耐久性に優れたオプションは選べない場合が多いです。

保険診療の費用

  • 保険適用の場合、患者負担は1万円~2万円程度と非常にリーズナブルです。若い方でも経済的な負担を軽減できる点が大きなメリットです。

自費診療との違い

自費診療では、審美性や装着感が優れた素材を選びますが、費用が高価になる点に注意が必要です。保険診療と自費診療の違いを理解し、自分に合った選択をすることが重要です。

初期の違和感

  • 総入れ歯を初めて装着する際は、歯茎や頬に圧迫感を感じることはあります。これは通常の反応で、数週間で慣れる場合がほとんどです。

痛みが続く場合の原因

  • 入れ歯が合っていない場合や、歯茎の形状に変化が生じた場合、痛みを感じることがあります。この場合は、早めに歯科医を受診して調整を依頼しましょう。

痛みを軽減する工夫

  • 柔らかい食べ物から始めて、入れ歯の使用に慣れるまで徐々に硬い食べ物に移行すると良いです。

適切な調整の重要性

総入れ歯は定期的に調整を行うことで、快適な装着感を維持できます。

インプラントの特徴

  • インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。 安定性が高く、自然な噛み心地が得られるのが特徴です。
  • 費用は高額であり、手術を伴うため、全身の健康状態によっては適応できない場合があります。

総入れ歯の特徴

  • 総入れ歯は、歯茎全体で支えるため、手術が不要で治療が完了します。費用もインプラントに比べて安価であることがメリットです。
  • ただし、安定性がインプラントに比べて低く、定期的な調整が必要になる場合があります。

選択のポイント

  • 生活スタイル:食事や会話の快適さを重視する場合はインプラントが適しています。
  • 費用: コストを抑えたい場合は総入れ歯が優先されます。
  • 健康状態:骨量や全身の健康状態によりインプラントが出来ない場合があります。専門医と相談して適切な治療を選ぶことが重要です。

ハイブリッドな選択肢

インプラントを使用して総入れ歯を固定する「インプラントオーバーデンチャー」という選択肢もあります。安定性と審美性を考慮した治療法として人気があります。

江戸川区篠崎で、若い方だからこそ総入れ歯によって新しい笑顔と生活を手に入れましょう

「総入れ歯」と聞くと、高齢者のイメージを持たれる方も多いかもしれません。しかし、若い方でも総入れ歯を選択することで、見た目の美しさや快適な生活を取り戻すことができます。

若いからこそ、先を見据えた治療が必要です。総入れ歯は決して「最終手段」ではなく、生活の質を向上させる大切な選択肢の一つです。
今の不安や悩みを解決し、新しい未来への一歩を踏み出すお手伝いをさせてください。

まずはお気軽にご相談を
治療についての詳細や費用など、どんな些細なことでもお気軽にお問い合わせください。あなたの希望や不安に寄り添いながら、最適な治療プランをご提案いたします。

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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