- 1. 🟢 アルツハイマー型認知症とは
- 2. 🟡 代表的な認知症の種類と違い
- 2.1. 🔸 アルツハイマー型認知症(約66.2%)
- 2.2. 🔸 脳血管性認知症(約19.6%)
- 2.3. 🔸 レビー小体型認知症(約6.2%)
- 2.4. 🔸 その他の認知症(約8%)
- 3. 🔴 アルツハイマー型認知症の主な症状と進行段階
- 3.1. 🟠 初期症状(軽度認知障害MCIとの違い)
- 3.2. 🟠 中期以降の症状
- 3.3. 🟠 後期症状
- 4. 🧩 アルツハイマー病の原因とリスク要因
- 4.1. 🧪 主なリスク因子(The Lancet調査より)
- 4.1.1. 🚭 喫煙
- 4.1.2. ⚖️ 肥満
- 4.1.3. 🏃♂️ 運動不足
- 4.1.4. 😔 うつ病
- 4.1.5. 💉 高血圧・糖尿病
- 4.1.6. 🧬 遺伝的要素(家族歴)
- 5. 🦷 歯周病とアルツハイマー型認知症の関係
- 5.1. 🧫 最新研究からわかってきた関連性
- 5.1.1. 🔬 Pg菌(ジンジバリス菌)による炎症と脳への影響
- 5.1.2. 🧪 酪酸などの毒素が脳に作用し認知症を促進
- 5.1.3. 🏥 複数の研究機関が因果関係に注目
- 6. 📊 認知症高齢者の割合と今後の予測
- 6.1. 👴 75歳以上で急増、95歳以上では約8割が認知症に
- 6.2. 📅 2025年には認知症患者数が700万人を突破すると予測
- 7. 🩺 認知症が疑われるときの相談先
- 7.1. 📍 医療機関・行政の支援窓口
- 7.1.1. 🏥 かかりつけ医・認知症疾患医療センター
- 7.1.2. 🧭 地域包括支援センター・保健所
- 7.1.3. 👨💼 若年性認知症支援センター(東京都含む)
- 7.2. 🤝 家族・介護者の相談窓口
- 7.2.1. 👪 認知症の人と家族の会
- 7.2.2. 🧩 介護者サポートネットワークセンター・アラジン
- 7.2.3. 🛡 成年後見制度相談・悪徳商法被害対策
- 8. 🦷 江戸川区篠崎で認知症リスクとお口の健康が気になる方へ
- 8.1. 🏥 地域密着の歯科医院で口腔ケアと認知症予防を両立
- 8.2. 🔍 歯周病の早期発見と治療の重要性
- 8.3. 💰 保険診療で無理なく続けられるケア体制
- 8.4. 📣 認知症予防のために、まずはお口から
- 9. 👤 執筆者紹介|地域医療に取り組む歯科医師
- 9.1. 🏥 江戸川区篠崎で、地域に根ざした歯科医療を実践
- 9.2. 🎓 専門的知見と地域貢献への思い
- 9.3. 📣 最後にひとこと
- 10. 🦷江戸川区篠崎で歯科医院をお探しの方へ
- 11. 筆者・院長

「最近、物忘れが増えた気がする」「家族が認知症かもしれない」。
そんな不安を感じたことはありませんか?
認知症の中でも最も多いとされるアルツハイマー型認知症は、進行性の病気でありながら、早期の気づきと適切な対応で生活の質を大きく保つことが可能です。
さらに、近年の研究では、歯周病などお口の健康と認知症の深い関連性も明らかになってきました。
本記事では、アルツハイマー型認知症の原因・症状・リスク要因をはじめ、進行段階に応じた変化や相談先、そして歯科医の視点から見た予防・対策のヒントを、専門的知見に基づいてわかりやすく解説します。
江戸川区篠崎で地域医療に取り組む歯科医師が監修。ご本人やご家族の不安解消に、ぜひお役立てください。
🟢 アルツハイマー型認知症とは
アルツハイマー型認知症は、認知症全体の約7割を占める、最も多いタイプの認知症です(約350万人以上が該当)。主に記憶を司る「海馬」から脳が委縮し始め、次第に全体へと進行していく特徴があります。
🧠 原因は、神経細胞の死滅と脳の萎縮。特にアミロイドβというタンパク質が脳に蓄積し、細胞にダメージを与えることが知られています。これにより、物忘れや見当識障害(時間や場所が分からなくなる)、判断力の低下などの症状が現れます。
また、症状は長期にわたりゆっくり進行するのが特徴で、本人も家族も気づきにくい初期段階から、介護が必要となる中・後期へと進んでいきます。
📈 今後も高齢化の進行により患者数は増加すると見られており、2025年には700万人を超える見込みです。高齢者の5人に1人が認知症になるともいわれており、社会全体での理解と備えが求められています。
🟡 代表的な認知症の種類と違い
認知症は一つの病気ではなく、複数の疾患の総称です。原因や症状、進行の仕方はタイプによって大きく異なります。ここでは主な認知症の種類とその違いを解説します。

認知症の基礎疾患
🔸 アルツハイマー型認知症(約66.2%)
認知症の中で最も多いタイプで、記憶障害が最初に現れるのが特徴です。原因は脳内に蓄積するアミロイドβやタウタンパク質によって神経細胞が破壊され、脳が徐々に萎縮していくこと。ゆっくりと進行し、本人も周囲も初期には気づきにくいことがあります。
🔸 脳血管性認知症(約19.6%)
脳梗塞や脳出血などの血管障害によって脳の一部が損傷し、認知機能が低下するタイプです。記憶よりも判断力や集中力の低下、感情の起伏が目立つ傾向にあり、症状が段階的に悪化(階段状)していくのも特徴です。
🔸 レビー小体型認知症(約6.2%)
脳内に**「レビー小体」という異常なたんぱく質**が溜まることで発症します。**幻視(実際にないものが見える)やパーキンソン症状(手足の震え・筋肉のこわばり)**が現れるのが特徴。日によって認知機能が大きく変動するのも特有です。
🔸 その他の認知症(約8%)
- 前頭側頭型認知症:人格や行動に変化が現れるタイプ。怒りっぽくなる・反社会的行動を取るなどが初期症状となることも。
- 混合型認知症:アルツハイマー型と脳血管性など、複数の要因が重なったタイプ。
- アルコール性認知症:長期にわたる過剰な飲酒が原因で発症するタイプ。
それぞれの認知症には異なる対応や介護の工夫が必要です。正しい理解をもとに、早期発見と適切なサポートを受けることが重要です。
🔴 アルツハイマー型認知症の主な症状と進行段階
アルツハイマー型認知症は、段階的に進行する病気です。症状は大きく「初期」「中期」「後期」に分けられ、それぞれで現れる特徴が異なります。ここでは、各段階の代表的な症状と注意点を解説します。
🟠 初期症状(軽度認知障害MCIとの違い)
初期段階では「物忘れが増えた」と感じることが多く、**軽度認知障害(MCI)**との区別が難しい場合があります。
- 📌 記憶障害:昨日の食事や約束を忘れるなど、新しい記憶の保持が難しくなる。
- 📌 見当識障害:日付や場所、人物の認識があいまいになり、時間感覚が乱れたり迷子になることも。
🔍 MCIはまだ日常生活に大きな支障がない状態で、適切な対策により進行を防ぐ可能性もあります。
🟠 中期以降の症状
進行するにつれ、日常生活にサポートが必要な場面が増えていきます。
- ⚖️ 判断力の低下:金銭管理や買い物が難しくなり、詐欺被害などにも注意が必要です。
- 🚶♂️ 徘徊や妄想:実際にはない出来事を信じてしまうことや、外に出て帰れなくなるリスクも。
- 🍽 生活介助が必要に:食事、入浴、排泄など基本的な動作に介護が欠かせなくなる段階です。
🟠 後期症状
認知機能の大幅な低下により、寝たきりや意思疎通が困難な状態になります。
- 🛏 寝たきり・意思疎通困難:名前を呼んでも反応がなく、表情や感情の起伏も乏しくなります。
- 🍲 嚥下障害・誤嚥性肺炎のリスク:食べ物を飲み込む力が弱まり、誤嚥による肺炎が命に関わることも。
この段階では、**医療的ケアや終末期医療(緩和ケア)**の検討も必要になってきます。
各段階で適切なサポートと理解のあるケアが必要です。早期発見・早期介入が、その後の生活の質を大きく左右します。
🧩 アルツハイマー病の原因とリスク要因
アルツハイマー病の発症には、明確な単一の原因はないとされていますが、国内外の研究により複数のリスク要因が明らかになっています。これらのリスクに早めに対策を講じることが、発症予防や進行の抑制につながると考えられています。

リスク要因
🧪 主なリスク因子(The Lancet調査より)
世界的医学誌『The Lancet Neurology』による大規模調査では、以下の要因がアルツハイマー病の発症に強く関与していると報告されています。
🚭 喫煙
タバコに含まれる有害物質が脳血管を傷つけ、酸素や栄養の供給を妨げることで神経細胞の損傷を引き起こします。
⚖️ 肥満
内臓脂肪が増えることで、慢性的な炎症状態が生まれ、脳にも悪影響を及ぼします。特に中年期の肥満がリスクとされています。
🏃♂️ 運動不足
身体活動の低下は、脳への血流や神経伝達物質の分泌を減少させるため、認知機能の低下を招きやすくなります。
😔 うつ病
長期にわたる抑うつ状態は、脳の海馬の萎縮や神経伝達の異常と関連しており、発症リスクを高める要因の一つです。
💉 高血圧・糖尿病
高血圧は脳血管にダメージを与え、糖尿病は血糖コントロールの不良により神経細胞の代謝障害を引き起こすとされています。
🧬 遺伝的要素(家族歴)
近親者にアルツハイマー病の方がいる場合、発症リスクが高まることが知られています。特に「APOEε4」という遺伝子を持つ人は注意が必要です。
これらのリスク因子は、生活習慣の見直しで予防可能なものも多く含まれます。健康的な日常生活を意識することで、将来的な認知症リスクの軽減につながります。
🦷 歯周病とアルツハイマー型認知症の関係
歯周病とアルツハイマー型認知症の間には、口腔内だけで完結しない深い関連性があることが、近年の研究で明らかになってきました。単なる歯の病気と思われがちな歯周病が、認知症のリスクを高める可能性があるのです。
🧫 最新研究からわかってきた関連性
🔬 Pg菌(ジンジバリス菌)による炎症と脳への影響
歯周病の主な原因菌である**Pg菌(Porphyromonas gingivalis)**が血流を通じて脳に到達し、慢性的な炎症やアミロイドβの増加を引き起こすことが動物実験で示されています。
📚 名古屋市立大学の道川教授の研究では、Pg菌を感染させたマウスが認知機能の低下を示し、アルツハイマー病が悪化する可能性があると報告されました。
🧪 酪酸などの毒素が脳に作用し認知症を促進
歯周病菌が産生する**酪酸やリポ多糖(LPS)**などの代謝物質が、血液脳関門を通過して神経細胞にダメージを与えると考えられています。
📖 日本大学の落合教授のチームは、酪酸が長期間脳に取り込まれることでアルツハイマー様病変を引き起こすリスクを発表。
🏥 複数の研究機関が因果関係に注目
以下の大学・研究機関でも、歯周病と認知症の関連に関する重要な研究が発表されています:
- 🧬 名古屋市立大学:Pg菌感染とアルツハイマー病悪化の実験データを報告
- 🧠 九州大学:カテプシンB酵素の関与と病態誘発メカニズムを解明
- 🧫 国立長寿医療研究センター:歯周病がアルツハイマー病の危険因子になる可能性を提示
- 🧪 日本大学:酪酸が神経毒性をもたらす仕組みを発表
このように、歯周病は単なる口の病気ではなく、全身や脳にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。認知症予防のためにも、定期的な歯科検診と歯周病治療が重要です。
📊 認知症高齢者の割合と今後の予測
日本は世界でも類を見ない超高齢社会に突入しており、認知症の有病率も年齢とともに急増しています。特にアルツハイマー型認知症はその中心的存在で、社会的・医療的な対策が急務となっています。
👴 75歳以上で急増、95歳以上では約8割が認知症に
厚生労働省研究班による2013年の調査によると、75歳を超えると認知症の有病率が急激に増加し、95歳を超えると実に約80%の高齢者が認知症と診断される可能性があることが示されています。

認知症高齢者の割合
📈 このデータは、筑波大学などが共同で行った全国7地域(宮城・茨城・愛知・島根・大分・佐賀・新潟)の約5000人を対象とした疫学調査によるものです。
📅 2025年には認知症患者数が700万人を突破すると予測
厚生労働省の「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」では、2025年には認知症患者が700万人を超え、65歳以上の約5人に1人が認知症になると推計されています。
これは社会全体にとって大きなインパクトであり、医療・介護・家族のあり方を根本から見直す必要があることを意味します。
今後は、早期発見・早期介入の体制整備とともに、予防的な生活習慣の推進、そして地域で支える仕組み作りがより重要になります。
🩺 認知症が疑われるときの相談先
「もしかして認知症かも…?」と感じたら、早めの相談と情報収集がカギです。本人も家族も不安を抱えるなか、信頼できる相談窓口を知っておくことは非常に大切です。
📍 医療機関・行政の支援窓口
🏥 かかりつけ医・認知症疾患医療センター
まずは、日頃の健康を把握しているかかりつけ医に相談しましょう。必要があれば、**専門的な検査・診断が行える「認知症疾患医療センター」**を紹介してもらえます。東京都内では51の医療機関が指定されています。
🧭 地域包括支援センター・保健所
認知症や介護に関する相談は、**お住まいの区市町村が設置する「地域包括支援センター」**でも受け付けています。保健所や保健センター、精神保健福祉センターも専門的な相談に対応しています。
👨💼 若年性認知症支援センター(東京都含む)
65歳未満で発症する若年性認知症は、就労や子育てとの両立など独自の課題があります。東京都では「若年性認知症総合支援センター」や「多摩若年性認知症支援センター」など、専門窓口が設けられています。
🤝 家族・介護者の相談窓口
👪 認知症の人と家族の会
同じ悩みを持つ人とつながれる全国ネットワーク。体験の共有や情報交換、相談会などが定期的に開催され、心の支えになります。
🧩 介護者サポートネットワークセンター・アラジン
家族介護者を支援するNPO法人で、メンタルケア・制度利用・介護負担軽減など幅広い支援を行っています。
🛡 成年後見制度相談・悪徳商法被害対策
判断能力が低下した場合に備えた「成年後見制度」や、高齢者を狙った詐欺や悪徳商法の被害相談窓口も重要です。東京都では「高齢者被害110番」「消費者見守りホットライン」などが設置されています。
認知症の不安は、一人で抱え込まず、地域の資源や専門機関を上手に活用することが大切です。早期の相談が、ご本人の尊厳や生活の質を守る第一歩となります。
🦷 江戸川区篠崎で認知症リスクとお口の健康が気になる方へ
最近の研究で、歯周病とアルツハイマー型認知症の関連性が次々と明らかになっています。だからこそ、お口の健康管理が将来の認知症予防にもつながることをご存じですか?
🏥 地域密着の歯科医院で口腔ケアと認知症予防を両立
江戸川区篠崎にある当院では、地域の皆さまに寄り添った予防中心の歯科診療を提供しています。加齢とともに増える歯周病や噛む力の低下は、認知機能の衰えと密接な関係があるため、定期的なチェックとケアがとても重要です。
🔍 歯周病の早期発見と治療の重要性
歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどなく進行するため、**「気づいたときには重症化していた」**というケースも少なくありません。口腔内の炎症が血流を介して脳に影響することもあるため、早期発見・早期治療が認知症予防の第一歩です。
💰 保険診療で無理なく続けられるケア体制
当院では、保険診療の範囲内で継続的なケアを行える体制を整えております。定期検診・歯石取り・歯周病治療なども経済的負担を抑えて受けられるので、高齢の方も安心して通院いただけます。
📣 認知症予防のために、まずはお口から
「物忘れが気になってきた」「将来の健康が不安」と感じたときは、歯科医院での定期検診が第一歩になるかもしれません。江戸川区篠崎で、認知症予防とお口の健康管理をサポートするパートナーとして、どうぞお気軽にご相談ください。
👤 執筆者紹介|地域医療に取り組む歯科医師
この記事は、江戸川区篠崎にて高齢者医療と認知症予防に力を入れている歯科医師が執筆しています。
🏥 江戸川区篠崎で、地域に根ざした歯科医療を実践
地域のかかりつけ医として、小さなお子さまから高齢の方まで、幅広い年代の口腔ケアと全身の健康をサポートしてきました。中でも、高齢者の歯周病管理や義歯治療、咀嚼機能の維持・改善に注力しており、これらが認知症の予防や進行の抑制につながることに強い関心を持っています。
🎓 専門的知見と地域貢献への思い
歯周病と全身疾患の関係性、特にアルツハイマー型認知症との関連性についての国内外の最新研究を日々追いながら、地域の皆さまにわかりやすく伝えることを大切にしています。
また、江戸川区の歯科健診や地域包括ケアの一環としての歯科連携にも積極的に関わり、予防歯科の推進と健康寿命の延伸に貢献しています。
📣 最後にひとこと
「歯科は“食べる”だけでなく、“生きる”を支える医療です」。認知症を心配されている方、将来に備えたい方は、ぜひ一度お口の健康から見直してみませんか?地域の皆さまの人生に寄り添うパートナーとして、これからも尽力してまいります。
🦷江戸川区篠崎で歯科医院をお探しの方へ

「最近もの忘れが気になる」「家族に認知症の心配がある」――そんなときこそ、お口の状態を見直すことが第一歩になるかもしれません。
当院では、保険診療による定期検診・歯周病ケア・義歯管理などを通じて、認知症予防にもつながるサポートをご提供しております。
地域に根ざしたかかりつけ歯科医として、江戸川区篠崎の皆さまの健康寿命を守るお手伝いをいたします。お気軽にご相談ください。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。