- 1. 【🎞️38秒】え?ココナッツオイルで認知症が改善⁉ 医師の実体験が話題に
- 2. アルツハイマー型認知症と脳のエネルギー不足
- 2.1. ケトン体とは脳の代替エネルギー
- 2.1.1. 脳のブドウ糖の取り込み
- 2.1.1.1. 正常
- 2.1.1.2. 軽度認知障害
- 2.1.1.3. アルツハイマー型認知症
- 2.2. ココナッツオイルが注目される理由
- 2.2.1. 中鎖脂肪酸(MCT)が豊富
- 2.2.2. 認知機能改善の報告
- 2.2.2.1. ココナッツオイルを飲む前日
- 2.2.2.2. 2週間後
- 2.2.2.3. 37日後
- 3. ココナッツオイルとMCTオイルの違い
- 4. 摂取時の注意点
- 4.1. 少量から始める
- 4.2. コーヒーに入れて飲むのが最も推奨される理由
- 4.2.1.1. パンにココナッツオイルはNG
- 4.2.1.2. コーヒーにココナッツオイル推奨
- 4.3. 過度な期待は禁物
- 5. 認知症予防に大切な食生活
- 5.1. DHA・EPAを含む青魚
- 5.2. オリーブオイル
- 5.3. 野菜・果物
- 6. まとめ
- 7. 【動画】認知機能の変化
- 8. 江戸川区篠崎で認知症予防をお考えの方へ
- 9. 筆者・院長
- 9.1. 深沢 一
- 9.1.1. メッセージ

近年、ココナッツオイルやMCTオイルが認知症予防に役立つのではないかとして注目を集めています。特にアルツハイマー型認知症では、脳のエネルギー利用に異常が生じることが知られており、その代替エネルギーとして「ケトン体」が期待されています。
ただし、ココナッツオイルだけで認知症が治るという科学的根拠は現時点では十分ではありません。この記事では、ココナッツオイルと認知症の関係について、現在わかっている知見をもとに解説します。
【🎞️38秒】え?ココナッツオイルで認知症が改善⁉ 医師の実体験が話題に
アルツハイマー型認知症と脳のエネルギー不足
アルツハイマー型認知症では、脳細胞がブドウ糖を効率よく利用できなくなることが報告されています。
本来、脳の主要なエネルギー源はブドウ糖ですが、認知症の進行とともに脳内への取り込みが低下し、神経細胞が慢性的なエネルギー不足の状態になります。
PET検査では、正常な脳に比べて軽度認知障害(MCI)、さらにアルツハイマー型認知症へ進行するにつれて、ブドウ糖の利用量が低下することが確認されています。
このような背景から、ブドウ糖に代わるエネルギー源として「ケトン体」が注目されています。
ケトン体とは脳の代替エネルギー
ケトン体は、体内の脂肪が分解される際に肝臓で作られる物質です。
主な種類は以下の3つです。
- β-ヒドロキシ酪酸
- アセト酢酸
- アセトン
ケトン体は血液脳関門を通過し、脳の神経細胞のエネルギー源として利用されます。
アルツハイマー型認知症ではブドウ糖利用が低下していても、ケトン体の利用能力は比較的保たれているため、脳のエネルギー不足を補える可能性があります。
脳のブドウ糖の取り込み

正常
正常の脳ではグルコース(ブドウ糖)の取り込みを示す赤から濃い赤の部分が広範囲に広がっています。

軽度認知障害
軽度認知障害の脳では赤い部分が半分以下に減少しています。

アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症の脳では更に赤い部分が減少しています。グルコース(ブドウ糖)が脳に取り込まれていない為、活動エネルギーが不足している状態を示しています。
ココナッツオイルが注目される理由
中鎖脂肪酸(MCT)が豊富
ココナッツオイルには中鎖脂肪酸(MCT)が多く含まれています。
中鎖脂肪酸は一般的な油に含まれる長鎖脂肪酸よりも消化吸収が速く、肝臓で速やかにケトン体へ変換される特徴があります。
そのため、ココナッツオイルを摂取すると比較的効率よくケトン体が産生され、脳へエネルギーを供給できる可能性があります。
認知機能改善の報告
アメリカの小児科医であるメアリー・T・ニューポート医師は、若年性アルツハイマー病を患う夫にココナッツオイルを継続的に摂取させた結果、認知機能の改善がみられたと報告しています。

ココナッツオイルを飲む前日
時計の絵を描いてとお願いした結果、1という数字が書かれていますが、それ以外は小さな丸が数個描かれています。

2週間後
大きな円を描き、文字盤の様な形になってきました。更に、時刻を示す数字が描かれています。

37日後
文字盤に描かれた時刻の数字の位置までほぼ正確に描けるようになってきました。 最初の状態とは格段の違いです。
このケースは一例にすぎませんが、「ケトン体の継続的な供給」が認知機能に与える好影響を示す重要なヒントとされています。
特に時計描画テストでは、摂取前と比較して数週間後に明らかな改善が認められました。
ただし、この報告は症例報告であり、大規模な臨床試験によって効果が証明されたわけではありません。そのため、「認知症を改善する治療法」と断定することはできません。
ココナッツオイルとMCTオイルの違い
| 項目 | ココナッツオイル | MCTオイル |
|---|---|---|
| 主成分 | 中鎖脂肪酸約60% | 中鎖脂肪酸100% |
| 味・香り | ココナッツ風味あり | 無味無臭 |
| ケトン体生成 | 比較的穏やか | 効率が高い |
| 消化吸収 | 良好 | 非常に速い |
| 価格 | 比較的安価 | やや高価 |
認知症予防の観点では、ケトン体産生効率の高いMCTオイルの方が注目されることもあります。

摂取時の注意点
少量から始める
ココナッツオイルやMCTオイルを急に大量摂取すると、
- 下痢
- 腹痛
- 胃部不快感
などの症状が起こることがあります。
最初は小さじ1杯程度から始め、徐々に増量することが推奨されます。
コーヒーに入れて飲むのが最も推奨される理由
ココナッツオイルの摂取方法で特に推奨されているのが、「コーヒーに混ぜて飲む」方法です。これはオイルが温かい飲み物に溶けやすく、乳化することで吸収効率が高まるからです。
さらに、朝の空腹時にココナッツオイル入りコーヒーを飲むことで、血糖値やインスリンの上昇を抑え、ケトン体の生成が促進されます。カフェインとの相乗効果もあり、集中力や認知機能の向上が期待できるのもポイントです。

パンにココナッツオイルはNG
ココナッツオイルをパンに塗って食べてもケトン体の合成はあまり期待出来ません。

コーヒーにココナッツオイル推奨
コーヒーにココナッツオイルを混ぜて飲むとケトン体の合成が効果的に行われます。
過度な期待は禁物
現時点では、
- 認知症を予防する
- 認知症を治療する
という十分な医学的証拠は確立されていません。
一部の研究では認知機能改善の可能性が示されていますが、効果には個人差があり、標準治療の代わりになるものではありません。
認知症予防に大切な食生活

認知症予防では、ココナッツオイルだけでなく食事全体のバランスが重要です。
特に以下の食品は脳の健康維持に役立つと考えられています。
DHA・EPAを含む青魚
- サバ
- イワシ
- サンマ
- マグロ
これらに含まれるオメガ3脂肪酸には、神経細胞を保護する働きが期待されています。
オリーブオイル
地中海食で多く利用されるオリーブオイルは、認知症リスク低下との関連が報告されています。
野菜・果物
抗酸化物質やビタミン類を豊富に含み、脳の老化予防に役立つとされています。
まとめ
アルツハイマー型認知症では脳のブドウ糖利用が低下するため、代替エネルギーであるケトン体が注目されています。ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸はケトン体の産生を促進し、脳のエネルギー不足を補う可能性があります。
しかし、ココナッツオイルだけで認知症が改善・予防できると断定できる十分な科学的根拠はまだありません。
認知症予防のためには、適度な運動、十分な睡眠、社会参加、バランスの良い食事を基本とし、その補助的な選択肢としてココナッツオイルやMCTオイルを活用することが大切です。
【動画】認知機能の変化
江戸川区篠崎で認知症予防をお考えの方へ

「最近もの忘れが増えた」「将来の認知症が心配」という方は少なくありません。認知症は加齢だけでなく、食生活や運動習慣、睡眠、口腔環境など日々の生活習慣とも深く関わっています。
特にお口の健康は、しっかり噛む力や栄養摂取に直結し、脳への刺激や認知機能の維持にも重要な役割を果たします。歯周病や歯の欠損を放置すると、認知症リスクが高まる可能性も指摘されています。
江戸川区篠崎で認知症予防や健康寿命の延伸をお考えの方は、毎日の食生活の見直しとともに、定期的なお口のチェックを始めてみませんか。いつまでも自分の歯でしっかり噛み、健康で充実した毎日を送りましょう。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。


