- 1. ワイヤー矯正とは?基本の仕組み
- 1.1. ワイヤー矯正の目的と歴史
- 1.2. ワイヤー矯正が歯を動かす原理
- 1.3. ワイヤー矯正の仕組みを支える主な要素
- 1.3.1. ブラケットの役割
- 1.3.2. アーチワイヤーの種類と特徴
- 1.3.3. ゴムやコイルの補助的な役割
- 2. ワイヤー矯正の種類と特徴
- 2.1. 金属ブラケット矯正
- 2.2. セラミック・審美ブラケット矯正
- 2.3. 裏側(舌側)矯正
- 2.4. ハーフリンガル矯正
- 2.5. ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
- 3. ワイヤー矯正で歯が動く原理を詳細解説
- 3.1. マルチブラケット装置
- 3.2. ワイヤー矯正の治療ステップ
- 3.3. 顎間ゴム、パワーチェーン、スプリングの力で歯を動かす
- 3.4. 矯正の力がどのように働くのか
- 3.4.1. 弱い持続的な矯正力
- 3.4.2. 矯正力が強すぎると
- 3.4.3. 適正な矯正力とは
- 3.4.3.1. 適正な矯正力は歯根膜の断面積に比例
- 3.5. 歯が動く過程
- 3.6. 自分で歯を動かすことは出来る?
- 3.7. インプラントに力を加えても動かない理由
- 3.8. 痛みが出る理由と対策
- 4. ワイヤー矯正の治療の流れ
- 4.1. 初診相談と精密検査
- 4.2. 装置の装着と調整
- 4.3. 歯が動くまでの期間と経過
- 4.4. 矯正終了後のリテーナー(保定装置)
- 5. ワイヤー矯正の注意点とトラブル対策
- 5.1. 矯正中の歯のケアと虫歯のリスク
- 5.2. 装置のトラブルと対処法
- 5.3. 食事制限とおすすめ食品
- 6. ワイヤー矯正に関するQ&A
- 6.1. 大人になってもワイヤー矯正は可能ですか?
- 6.2. 抜歯は必要なのか?
- 7. まとめ|ワイヤー矯正の仕組みを理解して治療をスムーズに!
- 7.1. ワイヤー矯正のメリット・デメリットの整理
- 7.1.1. ワイヤー矯正のメリット
- 7.1.2. ワイヤー矯正のデメリット
- 7.2. 最適な治療法を選ぶためのポイント
- 8. 江戸川区篠崎でワイヤー矯正をお考えの方へ|原理を分かりやすく解説!
- 9. 【動画】アデノイド顔貌
- 10. 筆者・院長
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ワイヤー矯正で歯が動く原理は、ワイヤーの弾性力やゴム等の補助的な弱い矯正力を持続的にかけることで歯が動きます。
ワイヤー矯正とは?基本の仕組み
ワイヤー矯正の目的と歴史

- ワイヤー矯正の目的
- 見た目の改善だけでなく、咬み合わせや機能面の向上を目指す
- 口腔内の健康維持(虫歯・歯周病予防)
- ワイヤー矯正の歴史
- 矯正歯科の起源(古代エジプトやローマ時代の矯正具)
- 近代矯正の発展(20世紀以降のブラケットとワイヤーの進化)
- 現代のワイヤー矯正(デジタル技術との融合)
ワイヤー矯正が歯を動かす原理
- 歯槽骨のリモデリング(骨の吸収と再生)
- ワイヤーの力が加わることで、歯槽骨がリモデリングされる
- 圧迫側:骨が吸収され、歯が移動しやすくなる
- 牽引側:新しい骨が形成され、歯の位置が固定される
- このリモデリングは生理的なプロセスであり、一定の時間が必要
- 歯根膜と矯正力の関係
- 歯根膜は、歯と歯槽骨の間にある薄い膜で、歯を支える役割を持つ
- 矯正力が加わると、歯根膜の血流が変化し、骨のリモデリングが起こる
- 適切な矯正力を与えることで、健康な歯の移動が可能になる
ワイヤー矯正の仕組みを支える主な要素
ブラケットの役割
- ブラケットの機能
- ワイヤーを固定し、歯に矯正力を加える
- 位置や角度を調整しながら、計画通りに歯を動かす
- ブラケットの種類
- メタルブラケット(最も一般的で強度が高い)
- セラミック・樹脂製ブラケット(目立ちにくいが強度はやや劣る)
- セルフライゲーションブラケット(摩擦が少なく、治療期間を短縮しやすい)
アーチワイヤーの種類と特徴
- アーチワイヤーとは?
- ブラケットをつなぎ、矯正力を歯に伝える重要な装置
- アーチワイヤーの材質と特徴
- ニッケルチタンワイヤー(柔軟性があり、持続的な力をかけやすい)
- ステンレススチールワイヤー(強度が高く、正確なコントロールが可能)
- βチタンワイヤー(適度な弾性と強度を持ち、精密な調整ができる)
- アーチワイヤーの断面形状
- 丸型ワイヤー:初期の歯の移動に適している
- 角型ワイヤー:歯のコントロールを細かく行うために使用
ゴムやコイルの補助的な役割
- エラスティック(ゴム)の役割
- 矯正力を補助し、歯の位置を微調整する
- 上下の噛み合わせを調整するためにも使用
- コイルスプリングの役割
- 歯と歯の間隔を広げる(スペースメイキング)
- 抜歯矯正で、隙間を適切に閉じる際にも活用
- 顎間ゴムの役割
- 上下の歯を適切な位置に導く
- 骨格的な不正咬合(クラスII・III)の改善にも使用
ワイヤー矯正の種類と特徴
金属ブラケット矯正
- 金属ブラケット矯正とは?
- 最も伝統的で広く普及しているワイヤー矯正の方法
- ステンレス製のブラケットとワイヤーを使用
- 利点
- 強度が高い:壊れにくく、適切な力をかけやすい
- 治療期間が短縮しやすい:摩擦抵抗が少なく、歯の移動がスムーズ
- 費用が比較的安い:審美ブラケットや裏側矯正よりコストが低い
- 欠点
- 目立ちやすい:金属のため、審美的なデメリットがある
- 口内炎のリスク:ワイヤーやブラケットが頬や唇に当たることがある
- 金属アレルギーの可能性:一部の患者には向かない
セラミック・審美ブラケット矯正
- セラミック・審美ブラケットとは?
- 金属の代わりにセラミックや透明な素材を使用したブラケット
- 見た目の違い
- 目立ちにくい:歯の色に近いため、装置が自然に見える
- 金属ブラケットと比べて審美性が高い
- 機能性の違い
- 強度がやや劣る:金属ブラケットより壊れやすい
- 摩擦が大きく治療期間が長くなる可能性:ワイヤーとの摩擦が強く、歯の移動が遅くなることもある
- 費用が高め:金属ブラケットよりコストがかかる
裏側(舌側)矯正
- 裏側矯正とは?
- ブラケットとワイヤーを歯の裏側(舌側)に装着する方法
- 目立たないメリット
- 外から見えにくい:接客業や芸能関係の人に人気
- 審美的なストレスが少ない:人前で話す機会が多い人にも適している
- 困難度が高い理由
- 装置が舌に当たりやすい:違和感が強く、発音しにくくなることがある
- 治療の難易度が高い:歯科医師の技術が求められ、施術できる医院が限られる
- 治療費が高額になりやすい:特殊な技術が必要なため、費用が高くなる
ハーフリンガル矯正
- ハーフリンガル矯正とは?
- 上顎のみ裏側矯正、下顎は表側矯正を行う方法
- 上顎のみ裏側にする理由
- 上の歯は目立ちやすいため、裏側矯正にすることで審美性を確保
- 下の歯は裏側矯正が困難なため、表側で行うことで発音や舌への違和感を軽減
- 裏側矯正より費用を抑えられる:全て裏側にするよりもコストを低減できる
- メリット・デメリット
- 審美性とコストのバランスが良い
- 下顎は通常のワイヤー矯正と同じため、舌の違和感が少ない
- 裏側矯正と比べると費用がやや安価だが、それでも金属ブラケットよりは高め
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い
- 基本的な違い
- ワイヤー矯正:ブラケットとワイヤーを用いた矯正
- マウスピース矯正:取り外し可能な透明なマウスピースを用いた矯正
- 効果の違い
- ワイヤー矯正のほうが広範囲の歯の移動に対応できる
- マウスピース矯正は軽度〜中程度の矯正向き
- 治療期間の違い
- ワイヤー矯正のほうが比較的短期間で動かせる
- マウスピース矯正は装着時間によって効果が変わる
- 適応症例の違い
- ワイヤー矯正:ほぼすべての症例に対応可能
- マウスピース矯正:抜歯を伴う矯正や、重度の不正咬合には不向き
- その他の違い
- 審美性:マウスピース矯正のほうが目立たない
- 通院頻度:ワイヤー矯正は月1回程度、マウスピース矯正は2〜3か月に1回が目安
- 費用:ワイヤー矯正のほうがマウスピース矯正より費用が抑えられる場合もある
ワイヤー矯正で歯が動く原理を詳細解説
マルチブラケット装置
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ブラケットとワイヤーとの関係
ブラケットの溝(スロット) にワイヤーが入ります。
ブラケットとワイヤーとの間には僅かな隙間があり、それぞれが滑るようになっています。つまりブラケットのスロットの幅よりもワイヤーの太さの方が小さく設計されています。
もし両者間の滑りが悪ければ歯はなかなか動かないということができます。
ワイヤー矯正の治療ステップ
ワイヤーの形状や太さを治療ステップにより変更します。
ワイヤーは細く断面が丸い形状記憶合金
ワイヤー矯正の治療の初期段階ではワイヤーは細く断面が丸い形状記憶合金を使います。
ワイヤーをスロットの中に強引に入れ、ワイヤーが元の形に戻る時の力を使って凸凹の歯並びをおおよその位置に並べていきます。
ワイヤーは太く断面は長方形または正方形
垂直的な位置関係が整ってきたらワイヤーサイズを太いものに順次上げていき、断面が丸いものから長方形あるいは正方形で固めのワイヤーに変更します。
顎間ゴム、パワーチェーン、スプリング
次に前後的な位置関係を整えるために顎間ゴムやパワーチェーン、スプリングなどを使い一本一本の歯を前後左右に少しずつ動かします。この時歯はワイヤーに沿って動いていきます。
フィニッシングアーチワイヤー
最終仕上げに固く断面が長方形のフィニッシングアーチワイヤーを使い微妙な歯の移動を行います。
顎間ゴム、パワーチェーン、スプリングの力で歯を動かす

顎間ゴム
上下の歯列にゴムをかけて前後に引っ張り合います。
顎間ゴムをかけると上下の歯列の位置関係が全体的に大きく変化します。
パワーチェーン
ゴムで出来た連続した輪を各歯のブラケットに付け、それぞれが引っ張り合いをします。パワーチェーンは歯の間の隙間を詰めるのに用います。
オープンコイルスプリング
主線ワイヤーに挿入して歯の隙間を拡大させる目的に使います。
ワイヤー
ワイヤーの弾性力を使って歯を動かします。また、歯科医師がワイヤーを様々な形に曲げて、その復元力を使って歯を動かすこともあります。
代表的な装置にマルチブラケットがあります。
矯正の力がどのように働くのか
弱い持続的な矯正力

歯の移動には歯根膜が関与
歯には「歯根膜」とよばれる部分があります。歯に弱い力が持続的に加わると、この歯根膜が伸ばされる部分では骨を新生する骨牙細胞が出現し新しい骨が作られます。一方、圧迫された歯根膜に隣接する歯槽骨は破骨細胞によって溶かされます。
歯列矯正では、歯根膜のこの性質を利用して、動かしたい方向に意図的に力を加え、歯の位置を変えます。
従って一気に歯を動かすことは出来ず、歯の移動距離は1ヶ月に1mm が目安となります。
ワイヤー矯正では主線に沿って平行移動させます。
矯正力が強すぎると

歯は傾斜する
歯に強い力を掛け過ぎると平行に動かしたいのに傾斜してしまったり、或いは全く動かなかったり、歯根の吸収が起こったり、歯茎が下がるなど意図しない反応が起こってしまいます。
歯根膜が生きている限りいつでも矯正ができるのです。したがって、大人になってからの歯科矯正でも問題なく行うことができます。
適正な矯正力とは
適正な矯正力は歯根膜の断面積に比例
歯を平行に移動するのに必要な適切な力は100~150グラム、歯を骨の中に押し込む様に移動させる時は15~25グラムとかなりの開きがありますが、いずれにしても g 単位の弱い力が必要です。
端的に言うと、動かしたい方向の歯根膜の断面積に比例するといえます。
例えば、歯根膜の断面積が広い奥歯を動かす場合は前歯よりも強い力が必要ということになります。
歯が動く過程
- ステップ1:初期移動(約1か月)
- 矯正を開始すると、歯はすぐに動くのではなく、まず歯根膜の反応が始まる
- ワイヤーの力により、歯槽骨の吸収と再生が始まる
- この段階では主に歯の傾斜移動が起こり、見た目の変化は少ない
- ステップ2:本格的な歯の移動(3か月〜1年)
- この期間に、歯の根元からしっかりと移動が始まる
- リモデリング(骨の新生・吸収)が活発に進行し、歯が本来の位置に動き始める
- 毎月の調整(ワイヤー交換・締め直し)により、適切な力を維持しながら移動を促進
- 抜歯矯正の場合は、抜歯スペースを利用して全体的に歯を移動させる段階
- ステップ3:仕上げの微調整(1〜2年)
- 主要な歯の移動が完了し、細かい歯並びや噛み合わせを調整する期間
- ワイヤーの種類を変更し、噛み合わせを最適化
- ゴム(エラスティック)を使用し、上下の歯の関係を微調整
- 噛み合わせの違和感を減らし、後戻りしにくい状態にする
- ステップ4:保定期間の必要性
- 歯が新しい位置に定着するまで、リテーナー(保定装置)の装着が必要
- 矯正後すぐは、歯槽骨が完全に安定していないため、後戻りしやすい
- 保定期間の目安は、少なくとも1年〜2年以上
- 固定式リテーナー or 取り外し式リテーナーの選択
- 保定を怠ると、矯正前の状態に戻ってしまう可能性がある
自分で歯を動かすことは出来る?

歯の移動には歯根膜が関与
自分で歯を動かせたら良いのにと思っている方は多いと思います。
理論上、自分でも歯を動かす事は可能ですが、持続的に力を加え続けなければなりません。従って、現実的ではありません。
しかし例外が1つあります。指しゃぶりです。
指しゃぶりをする子供は1日中指をくわえているので、歯が動き、前歯が出っ歯になったり、オープンバイト(開咬)になったりします。
逆に、指しゃぶりを止めれば、唇の力で自然と元に戻る場合もあります。
インプラントに力を加えても動かない理由

インプラントには歯根膜が無い
インプラントは骨と直接結合し、歯根膜は存在していません。そのため、インプラントに力が加わっても全く動きません。逆に、この性質を使って、歯を動かす時の固定源にする矯正用のミニインプラントが開発されています。
もし、インプラントに強すぎる力が加わった場合にはインプラントの周りの骨が溶けてしまいます。
痛みが出る理由と対策
- 痛みが発生するメカニズム
- 矯正力によって歯根膜に圧迫がかかることで炎症が生じ、痛みが発生
- ワイヤーの締め直し後は、特に数日間痛みを感じやすい
- 矯正開始初期やワイヤー調整後は、歯槽骨がリモデリングを始めるため痛みが強くなる
- 個人差があり、鈍痛として感じる人もいれば強い痛みを感じる人もいる
- 痛みを軽減する方法
- 鎮痛剤の使用(市販のイブプロフェンなど)
- 食事の工夫(柔らかい食べ物を選び、刺激を減らす)
- 氷や冷水で冷やす(炎症を抑える効果あり)
- 矯正ワックスを使用(ブラケットやワイヤーが口内に当たる部分をカバー)
- 痛みが強すぎる場合は歯科医院に相談(ワイヤーの調整で痛みを軽減できることもある)
ワイヤー矯正の治療の流れ
初診相談と精密検査

- 初診相談
- 矯正の必要性を判断し、治療計画を立案
- 患者の希望(見た目・期間・費用)を考慮した治療方法の選択
- 矯正治療の概要やリスクについて説明
- 精密検査
- 口腔内スキャン・レントゲン・セファロ分析
- 歯の模型作成(印象採得)
- 顎の動きや噛み合わせの評価
- 矯正治療のシミュレーション
装置の装着と調整
- 矯正装置の装着
- ブラケットを歯に接着し、ワイヤーを通す
- 装着時間は約1~2時間(個人差あり)
- 初めて装置をつけると違和感や軽い痛みがある
- 通院頻度と調整方法
- 1か月に1回程度の通院が基本
- ワイヤーの締め直しやゴムの交換を行い、矯正力を調整
- 矯正力の加え方によってはゴムやスプリングを追加
- 装置のトラブル(ワイヤーの外れ・ブラケットの脱落)にも対応
歯が動くまでの期間と経過
- 治療期間の目安
- 軽度な矯正:6か月~1年
- 中程度の矯正:1年半~2年
- 重度の矯正(抜歯あり):2年~3年
- 矯正の進行ステップ
- 1か月~3か月:歯の傾斜移動
- 3か月~1年:全体的な歯の移動
- 1年~2年:噛み合わせ調整
- 2年~3年:仕上げの微調整
- 歯の動くスピードに影響する要因
- 年齢(若いほど骨の代謝が活発で動きやすい)
- 矯正力の適正調整
- 患者の協力度(ゴム掛け・口腔ケアの徹底)
- 骨格や歯の状態
矯正終了後のリテーナー(保定装置)
- 保定の重要性
- 矯正後すぐは歯が元の位置に戻りやすい(後戻り)
- 保定期間を怠るとせっかくの矯正が無駄になる
- リテーナーの種類
- 固定式リテーナー(裏側に細いワイヤーを接着)
- 取り外し式リテーナー(透明のマウスピース型)
- 保定期間の目安
- 最低1~2年は装着が必要
- 初期は1日中装着し、その後は夜間のみ
- 後戻りのリスクがある場合は長期間の装着が推奨
- リテーナーのメンテナンス
- 清掃を怠ると虫歯や歯石の原因になる
- 定期的に歯科医院で状態をチェックする
ワイヤー矯正の注意点とトラブル対策
矯正中の歯のケアと虫歯のリスク

- ワイヤー矯正で虫歯になりやすい理由
- ブラケットやワイヤーが歯に固定されるため、歯磨きがしにくい
- 食べかすが装置に引っかかりやすく、プラークが溜まりやすい
- 矯正装置の周囲は唾液が届きにくく、虫歯のリスクが高まる
- 歯と歯の間やワイヤーの周囲は通常よりも細菌が繁殖しやすい
- 歯磨きのコツとおすすめアイテム
- 基本の歯磨き方法
- 歯ブラシは45度の角度でブラケットの周囲を磨く
- ワイヤーの上下を丁寧に磨き、食べかすを残さない
- おすすめの矯正専用アイテム
- 矯正用歯ブラシ(V字カットブラシ):ワイヤーを避けてしっかり磨ける
- ワンタフトブラシ:細かい部分の磨き残しを防ぐ
- デンタルフロス(スーパーフロス):ワイヤーの下を通せるタイプを選ぶ
- 洗口液(フッ素入り):虫歯予防に効果的
- ウォーターフロス(口腔洗浄器):水圧で汚れを流しやすい
- 基本の歯磨き方法
装置のトラブルと対処法
- ワイヤーが外れた・痛い場合
- ワイヤーが外れた時の応急処置
- 無理に戻さず、すぐに歯科医院へ連絡
- 飛び出したワイヤーが痛い場合は矯正ワックスを使用
- ワイヤーが曲がった場合は自分で調整せず、歯科医の判断を仰ぐ
- ワイヤーが刺さって痛い場合
- 矯正ワックスを使って尖った部分を覆う
- 一時的にワイヤーをカットする場合は消毒済みの爪切りを使用
- すぐに歯科医院で修正してもらうことが重要
- ワイヤーが外れた時の応急処置
- 口内炎ができた時の対応
- 原因
- ワイヤーやブラケットが口内の粘膜を刺激することで発生
- 口腔内の乾燥や栄養不足が原因になることも
- 対処法
- 矯正ワックスで刺激を減らす
- ビタミンB2・B6を含む食品(納豆・卵・レバー)を摂取
- 口内炎用の軟膏(ケナログ・アフタゾロンなど)を使用
- 口内を清潔に保ち、刺激の強い食べ物(辛いもの・酸っぱいもの)を避ける
- 原因
食事制限とおすすめ食品
- 硬いもの・粘着性のある食品のリスク
- 硬い食べ物
- せんべい・ナッツ類・氷・フランスパンなどはブラケットが外れる原因に
- 食べる場合は小さくカットして、奥歯でゆっくり噛む
- 粘着性のある食べ物
- ガム・キャラメル・餅は装置に絡みつきやすく、取れにくい
- 装置の隙間に入り込むと虫歯リスクが高まるため注意
- 炭酸飲料・砂糖の多い飲み物
- コーラやスポーツドリンクは酸性が強く、ブラケット周囲の歯を溶かしやすい
- できるだけ水やお茶を選ぶのが理想
- 硬い食べ物
- おすすめの食事とレシピ
- 柔らかく栄養価の高い食品
- 豆腐・ヨーグルト・卵料理(歯に負担をかけず、栄養補給)
- スープやポタージュ(温かくて消化に良い)
- バナナ・アボカド(ビタミンB群が豊富で口内炎予防にも良い)
- よく煮込んだ肉や魚の料理(柔らかくして食べやすい)
- 矯正中の食事の工夫
- 硬い野菜(ニンジン・大根)はすりおろして食べる
- 肉類は細かく切り、スープや煮込み料理にする
- 食後は必ず歯磨きを行い、食べかすが残らないようにする
- 柔らかく栄養価の高い食品
ワイヤー矯正に関するQ&A
大人になってもワイヤー矯正は可能ですか?
- 成人矯正の可否
- ワイヤー矯正は年齢に関係なく可能
- 骨の成長が完了した大人でも、矯正治療は問題なくできる
- 子どもと大人の矯正の違い
- 大人は歯の移動がやや遅い(骨の代謝が低下しているため)
- 歯周病や虫歯の管理がより重要
- 顎の成長が終わっているため、外科矯正が必要な場合も
- 大人の矯正のメリット
- 見た目だけでなく、噛み合わせや歯周病予防にも効果がある
- 顔のバランス改善(出っ歯・受け口の調整)
- 将来的な歯の喪失リスクを減らせる
- 注意点
- 矯正装置が目立つことを気にする人はセラミックブラケットや裏側矯正を検討
- 成人矯正は歯周病や虫歯のリスクを管理することが重要
抜歯は必要なのか?
- 抜歯の必要性は症例による
- 抜歯矯正が必要な場合
- 顎の大きさと歯のサイズが合わない(叢生・ガタガタ)
- 前歯の突出が強い(出っ歯・受け口)
- 噛み合わせを適切にするため
- 抜歯が不要なケース
- 軽度の歯並びのズレ(軽い叢生やすきっ歯)
- 広めの顎を持っている場合
- 拡大床(顎を広げる装置)を使用することでスペース確保が可能な場合
- 抜歯矯正が必要な場合
- 抜歯する場合の選択肢
- 小臼歯(4番・5番)を抜歯することが多い
- 親知らずが問題を引き起こしている場合は抜歯対象になることも
- 非抜歯矯正の方法
- 歯列の幅を広げる
- 歯の傾きを調整
- IPR(歯のエナメル質を削る方法)でスペースを確保
まとめ|ワイヤー矯正の仕組みを理解して治療をスムーズに!
ワイヤー矯正のメリット・デメリットの整理
ワイヤー矯正のメリット
- 適応範囲が広い
- 軽度~重度の歯並びの乱れに対応可能
- 抜歯が必要なケースや顎のズレにも対応
- 確実な歯の移動が可能
- ワイヤーを使って細かい調整ができる
- 仕上がりの精度が高く、後戻りしにくい
- 治療期間が比較的短い
- マウスピース矯正に比べて歯の移動スピードが速い
- 費用が比較的抑えられる
- マウスピース矯正や裏側矯正よりコストが低め
ワイヤー矯正のデメリット
- 見た目の問題
- 金属ブラケットは目立ちやすい
- セラミックブラケットでも多少の違和感あり
- 歯磨きが難しく、虫歯リスクが上がる
- ブラケットやワイヤーの隙間に汚れが溜まりやすい
- 矯正専用の歯ブラシやデンタルフロスが必要
- 痛みや違和感がある
- ワイヤー調整後に痛みを感じることが多い
- 口内炎のリスクがある
- 食事の制限がある
- 硬いもの・粘着性のある食品を控える必要がある
最適な治療法を選ぶためのポイント
- 治療方法を選ぶ際に考慮すべき要素
- 矯正の目的
- 全体的な歯並び改善 → ワイヤー矯正
- 目立たない方法を希望 → マウスピース矯正・裏側矯正
- 部分的な矯正をしたい → 部分矯正
- 矯正の適応症例
- 抜歯が必要・骨格のズレがある → ワイヤー矯正
- 軽度の歯並びのズレ → マウスピース矯正
- 費用の比較
- 費用を抑えたい → ワイヤー矯正(表側)
- 予算がある → 裏側矯正やハーフリンガル矯正
- 治療期間
- 早く治療を終えたい → ワイヤー矯正
- ゆっくり進めたい → マウスピース矯正
- ライフスタイル
- 人前に出る仕事(接客業・営業・芸能関係)→ 目立たない矯正
- 自分でしっかり管理できる → マウスピース矯正
- しっかり固定して確実に治療したい → ワイヤー矯正
- 矯正の目的
江戸川区篠崎でワイヤー矯正をお考えの方へ|原理を分かりやすく解説!

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当院では、ワイヤー矯正の仕組みを丁寧に説明し、患者様に最適な矯正プランを提供しています。
🔹 ワイヤー矯正の仕組みとは?
ワイヤー矯正は、ブラケットとワイヤーの力で歯を少しずつ理想的な位置へ動かす治療法です。歯の根元を支える歯槽骨が適応しながら、無理なく美しい歯並びを作ります。
✅ 軽度から重度の歯列不正にも対応可能
✅ 噛み合わせを整え、歯の健康維持にも貢献
✅ 経験豊富な歯科医師による丁寧な診療
当院では、見た目が気になる方のために透明ブラケットや目立ちにくい矯正方法もご用意!
また、矯正中の痛みや食事の注意点など、気になることは何でもご相談ください。
🏥 江戸川区篠崎駅から徒歩1分の便利な立地!
カウンセリング実施中!お気軽にお問い合わせください。
【動画】アデノイド顔貌
筆者・院長

深沢 一
Hajime FULASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。