目次

ホームホワイトニングジェルをインターネットで検索すると、国内外のさまざまな商品が見つかります。

「濃度が高いほど白くなる?」
「通販で購入しても大丈夫?」
「10%と20%では何が違う?」

このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

ホームホワイトニングは、適切な薬剤を正しく使用することで歯本来の色より明るくすることを目指せる方法です。一方、薬剤の濃度や使用時間が適切でないと、知覚過敏や歯肉の刺激などが起こることがあります。

特に海外製の高濃度ジェルを個人輸入して使用する場合には注意が必要です。

この記事では、ホームホワイトニングジェルの仕組みや濃度による違い、正しい使い方、通販・個人輸入の注意点について解説します。

ホームホワイトニングは、歯科医院で作製したマウスピース(トレー)にホワイトニングジェルを入れ、自宅で一定時間装着する方法です。

歯科医院で使用されるホームホワイトニング剤には、主に過酸化尿素などの漂白成分が使用されています。

薬剤から生じる過酸化水素が歯質内部へ浸透し、着色の原因となる有機色素に作用することで、歯を明るくしていきます。

「市販のホワイトニング商品」とは何が違う?

ここは混同されやすいポイントです。

日本国内で一般向けに販売されている「ホワイトニング歯磨き粉」「ホワイトニングジェル」の多くは、歯科医院で行う漂白(ブリーチング)とは作用が異なります。

主な目的は、

  • 歯の表面に付着したステインを落とす
  • 着色を付きにくくする
  • 歯本来の色を取り戻す

といったものです。

一方、歯科医院のホームホワイトニングでは、漂白作用のある薬剤を使用して歯そのものの色調を明るくすることを目指します。

そのため、「ホワイトニング」と表示されていても、すべての商品に同じ漂白効果があるわけではありません。

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ホワイトニング歯磨き粉

ホワイトニング前

全体的に黄みのある色調が認められます。

1枚目(ホワイトニング前)
1枚目(ホワイトニング前)

ホワイトニング後

ホームホワイトニング後は、施術前と比較して歯全体の色調が明るくなっています。

2枚目(ホワイトニング後)
2枚目(ホワイトニング後)

※ホワイトニングの効果や必要な期間には個人差があります。

ホームホワイトニング剤として使用される代表的な成分が過酸化尿素です。

過酸化尿素は分解される過程で過酸化水素を生じます。

この過酸化水素から生じる活性種が歯質内部の着色物質に作用し、色調を明るくしていきます。

過酸化尿素はゆっくり作用する

過酸化尿素は比較的ゆっくり分解されるため、ホームホワイトニングに適した薬剤として使用されています。

ただし、「長時間使用すればするほど良い」というものではありません。

薬剤ごとに定められた使用時間がありますので、歯科医師の指示や製品の添付文書に従って使用することが重要です。

ホームホワイトニングでは、過酸化尿素の濃度が異なる複数の製品があります。

一般的には濃度が高くなるほど作用が強くなりますが、その一方で、知覚過敏や歯肉への刺激も起こりやすくなる傾向があります。

したがって、

「高濃度=優れたホワイトニング」

とは限りません。

白くなるスピードだけではなく、

  • 現在の歯の色
  • 知覚過敏の有無
  • 虫歯や歯周病の状態
  • 歯肉退縮
  • 歯の亀裂や摩耗
  • 希望する白さ
  • 使用できる時間

などを考慮して選択します。

ティオンホームプラチナ
ティオンホームプラチナ

ティオンホームプラチナは、歯科医院で使用されるホームホワイトニングシステムの一つです。

過酸化尿素10%を含有し、専用のマウスピースを使用して自宅でホワイトニングを行います。

使用時間や期間については、歯科医師の指示および製品の使用方法に従います。

オパールエッセンス
オパールエッセンス

オパールエッセンスも、ホームホワイトニングで広く知られている製品です。

海外では複数の濃度が流通していますが、日本国内で承認されている製品と、海外で販売されている製品では濃度や使用方法が異なる場合があります。

当院では、安全性と知覚過敏への配慮から10%のジェルを基本として使用しています。

濃度を高くすると、必ずしも最終的により白くなるとは限りません。

高濃度の薬剤は短時間で作用しやすい一方、知覚過敏などの副作用によって使用を継続できなくなることがあります。

ホームホワイトニングでは、濃度だけでなく、薬剤を適切な時間・期間継続して使用できるかも重要です。

低濃度の薬剤でも、歯の状態に合わせて適切に継続することで十分な色調改善を目指せる場合があります。

ホームホワイトニングでは、ジェルだけでなくマウスピースの適合性も重要です。

歯科医院では患者さんの歯型や口腔内スキャンなどをもとに、歯列に合わせた専用トレーを作製します。

適合の良いマウスピースには、

  • ジェルを歯面に保持しやすい
  • 薬剤が歯肉へ漏れにくい
  • 必要以上のジェルを使用しにくい
  • 均一にホワイトニングしやすい

といったメリットがあります。

海外では、日本国内で承認されていない濃度のホワイトニング剤も販売されています。

インターネットを通じて個人輸入できる場合がありますが、日本国内で承認されていない製品については、安全性・品質・使用方法を十分に確認する必要があります。

特に注意したいのが高濃度ジェルです。

「早く白くしたいから」と高濃度の製品を自己判断で使用すると、

  • 強い知覚過敏
  • 歯肉の痛みや炎症
  • 薬剤による粘膜刺激
  • 使用時間の間違い

などのトラブルにつながる可能性があります。

また、販売元や保管状態が適切かどうかを購入者が判断することが難しいケースもあります。

通販商品を比較するときは価格だけでなく、1本あたりの内容量にも注意してください。

同じ「1本」でも製品によって容量が異なるため、販売価格だけでは実際のコストを比較できません。

ただし、ホームホワイトニング剤は価格だけで選ぶものではありません。

薬剤の成分・濃度・承認状況・使用方法などを確認することが重要です。

過酸化物を使用するホワイトニングでは、**無カタラーゼ症(アカタラセミア)**に注意が必要です。

無カタラーゼ症は、過酸化水素を分解するカタラーゼという酵素の働きが著しく低下している遺伝性疾患です。

該当する方は過酸化物を使用するホワイトニングを行えません。

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無カタラーゼ症について

① 使用前に歯を磨く

歯面にプラークや食べかすが付着している場合は、先に歯をきれいにします。

② マウスピースに少量のジェルを入れる

ジェルは多く入れれば効果が高くなるわけではありません。

歯科医院から指示された量を、ホワイトニングする歯に対応する部分へ入れます。

③ マウスピースを装着する

トレーを歯列に沿って正しく装着します。

歯肉にはみ出したジェルがあれば、ティッシュや綿棒などでやさしく拭き取ります。

④ 指示された時間を守る

使用時間は薬剤の種類・濃度によって異なります。

自己判断で時間を延長せず、歯科医師の指示や製品の使用方法を守ってください。

⑤ 使用後は口をすすぐ

マウスピースを外したら口をすすぎ、トレーも説明された方法で洗浄・保管します。

保存方法は製品によって異なるため、製品の添付文書や歯科医院からの指示に従うことが基本です。

一般的にホワイトニング剤は高温や直射日光を避けて保管します。

製品によって冷蔵保存が推奨される場合もあります。

自己判断で一律に冷蔵・冷凍するのではなく、それぞれの製品の保管条件を確認してください。

また、使用期限を過ぎたジェルは使用しないようにしましょう。

ホームホワイトニングで比較的起こりやすい副作用が知覚過敏です。

ホワイトニング中や終了後に、

「冷たいものがしみる」
「歯が一瞬ズキッとする」

と感じることがあります。

多くは一時的ですが、強い痛みがある場合は無理に継続しないでください。

知覚過敏が起きたときの対応

  • 一度ホワイトニングを休む
  • 使用時間や頻度を見直す
  • 必要に応じて薬剤濃度を変更する
  • 知覚過敏用歯磨き剤を使用する
  • 歯科医院で歯の状態を確認する

といった対応を行います。

虫歯、歯の亀裂、歯肉退縮などが原因でしみている可能性もあるため、症状が強い場合や長引く場合は歯科医院を受診してください。

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ホームホワイトニングが痛いときの対処法

ジェルが歯肉にはみ出すと、歯肉が一時的に白くなったり、ヒリヒリしたりすることがあります。

この場合はマウスピースを外し、ジェルを洗い流して使用を中止してください。

症状が改善しない場合は歯科医院へ相談しましょう。

繰り返す場合は、

  • ジェルの量が多い
  • マウスピースが合っていない
  • 装着方法に問題がある

などの可能性があります。

妊娠中・授乳中のホワイトニングについては、安全性に関する十分なデータが確立されていません。

そのため、緊急性のない審美目的のホワイトニングは、妊娠中・授乳中を避けて行うのが一般的です。

この時期に歯の着色が気になる場合には、まず歯科医院でクリーニングなどが適応になるか相談するとよいでしょう。

適切な診査を行い、承認された薬剤を適切な方法で使用するホワイトニングは、一般的には歯への安全性に配慮された治療です。

ただし、副作用として、

症状主な原因
知覚過敏ホワイトニング剤による一時的な刺激
歯肉の刺激・白化ジェルの歯肉への付着
一時的な色調変化歯の水分状態などの変化

などが生じることがあります。

「痛くても我慢して続けたほうが白くなる」という考え方は適切ではありません。

症状が出た場合は、使用時間・頻度・薬剤などを調整します。

ホームホワイトニングを始める前には、歯科医院で口腔内を確認することをおすすめします。

特に、

  • 未治療の虫歯
  • 歯周病
  • 歯肉退縮
  • 知覚過敏
  • 歯の亀裂
  • 不適合な詰め物・被せ物

などがある場合は、先に治療が必要になることがあります。

また、詰め物・被せ物・差し歯などの人工物はホワイトニング剤では白くなりません。

前歯に人工歯がある場合は、天然歯との色のバランスも考えて治療計画を立てる必要があります。

ホームホワイトニングで明るくなった歯も、時間の経過とともに少しずつ色調が戻る「後戻り」が起こります。

白さをできるだけ長く維持するためには、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスを組み合わせることが大切です。

毎日のセルフケアを丁寧に

歯の表面にプラークや着色汚れが蓄積すると、歯がくすんで見えやすくなります。

  • 毎日の丁寧なブラッシング
  • フロス・歯間ブラシによる清掃
  • 低研磨性の歯磨き剤を使用する
  • 着色が気になる場合はホワイトニング用歯磨き剤を適切に使用する

などを心がけましょう。

ただし、研磨力の強い歯磨き剤を頻繁に使用すると、歯面を傷つける可能性があります。「白くしたいから」と強く磨くのは避けてください。

コーヒーや紅茶は飲んではいけない?

コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレーなどは着色の原因になりやすい飲食物ですが、ホワイトニングをしたからといって、完全に避け続ける必要はありません。

着色しやすい飲食物を摂った後は、

  • 水やお茶などで口をすすぐ
  • 時間をおいて歯を磨く
  • 定期的に歯科医院でクリーニングを受ける

などを意識するとよいでしょう。

喫煙も歯の着色につながるため、白さを維持するという点からも禁煙が望まれます。

定期的なクリーニングを受ける

ホームホワイトニングをしていても、歯の表面には少しずつステインや歯石が付着します。

歯科医院で定期的にクリーニングを受けることで、セルフケアでは除去しにくい汚れを取り除き、明るく清潔な口元を維持しやすくなります。

ただし、クリーニングとホワイトニングは目的が異なります。

クリーニングは歯の表面に付着した汚れを取り除く処置であり、天然歯そのものの色を漂白する治療ではありません。

ホームホワイトニング後に少し色が戻ってきた場合には、追加のホワイトニングを行う**「タッチアップ」**という方法があります。

最初からホワイトニングをやり直すのではなく、必要に応じて追加でジェルを使用して白さを整えます。

タッチアップを行う時期や期間は、

  • ホワイトニング後の色調
  • 飲食・喫煙習慣
  • 希望する白さ
  • 知覚過敏の有無

などによって異なります。

「○か月ごと」と一律に決めるのではなく、歯の色を確認しながら必要に応じて行うのがおすすめです。

以前作製したマウスピースが適合していれば、ジェルを追加購入するだけで対応できる場合もあります。

※当院でのジェルの追加購入は、当院でホームホワイトニングを受けた方が対象です。

10%のジェルでも白くなりますか?

過酸化尿素10%のジェルでも、適切な方法で継続して使用することで色調改善が期待できます。

高濃度の薬剤と比べると作用が穏やかなため、白さを実感するまでに時間がかかる場合がありますが、濃度だけでホワイトニングの結果が決まるわけではありません。

歯の状態や希望する白さに合わせて適切な薬剤を選ぶことが重要です。

ジェルは多く入れたほうが白くなりますか?

いいえ。

ジェルを必要以上に多く使用しても、それに比例して歯が白くなるわけではありません。

むしろ、マウスピースからジェルがはみ出して歯肉に付着し、刺激や痛みの原因になることがあります。

歯科医院から指示された量を守って使用してください。

長時間装着したほうが効果は高くなりますか?

自己判断で装着時間を延長することはおすすめできません。

薬剤には濃度や製品ごとに適切な使用時間があります。

必要以上に長時間使用すると、知覚過敏や歯肉への刺激などが生じる可能性があります。

「長く使えば使うほど白くなる」と考えず、指定された使用時間を守ることが大切です。

ホワイトニングで詰め物や被せ物も白くなりますか?

基本的に白くなりません。

ホワイトニング剤が作用するのは天然歯であり、

  • コンポジットレジン
  • セラミック
  • CAD/CAM冠
  • 差し歯
  • ブリッジ

などの人工材料そのものの色は変化しません。

そのため、前歯に詰め物や被せ物がある場合、ホワイトニング後に天然歯との色の差が目立つことがあります。

必要に応じて、ホワイトニング後の歯の色に合わせて修復物を作り直すことも検討します。

神経のない歯もホームホワイトニングで白くなりますか?

神経を失った歯が内部から黒っぽく変色している場合、通常のホームホワイトニングだけでは十分な改善が得られないことがあります。

変色の原因や歯の状態によっては、神経のない歯を対象としたウォーキングブリーチなど、別の治療法を検討します。

ホワイトニングは何歳からできますか?

年齢だけで一律に判断するものではありません。

永久歯の萌出状況や歯・歯肉の状態などを確認したうえで判断します。

特に成長期の方では、審美目的だけで自己判断してホワイトニング剤を使用せず、まず歯科医師に相談してください。

ホームホワイトニングジェルは、単純に「濃度が高いものを選べばよい」というものではありません。

大切なのは、自分の歯に適した薬剤を、適切なマウスピースと使用方法で使うことです。

特にインターネットでは、海外製の高濃度ジェルや日本国内で承認されていない製品が販売されていることがあります。

自己判断で使用すると、強い知覚過敏や歯肉への刺激などのトラブルにつながる可能性があります。

また、「歯が黄色い」と思っていても、原因が単純な歯の色とは限りません。

虫歯、歯石、着色、失活歯、詰め物・被せ物の変色などでは、ホワイトニング以外の治療が適していることがあります。

ホームホワイトニングは、自宅で少しずつ歯を明るくしていくことができる方法です。

重要なポイントは次のとおりです。

  • 歯科医院のホームホワイトニングでは過酸化尿素などを使用する
  • 市販の「ホワイトニング商品」と歯科医院の漂白治療は同じではない
  • 高濃度だから必ず優れているわけではない
  • 高濃度になるほど知覚過敏や歯肉刺激に注意が必要
  • ジェルの量や装着時間を自己判断で増やさない
  • 適合したマウスピースを使用することが重要
  • 海外製ジェルの個人輸入・自己使用には注意する
  • 詰め物や被せ物はホワイトニングでは白くならない
  • 白さを維持するにはセルフケアと定期的なメンテナンスが重要

「できるだけ早く白くしたい」と高濃度のジェルを選ぶよりも、歯の状態を確認したうえで、無理なく継続できる方法を選ぶことが大切です。

虫歯や歯周病、知覚過敏などがないかを確認し、自分の歯に合った濃度・使用方法について歯科医師と相談してからホームホワイトニングを始めましょう。

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「何%のジェルがいい?」「しみるのが心配」「どこまで白くできる?」ホームホワイトニングは、濃度だけでなく歯の状態に合わせて選ぶことが大切です。

まずはお口の状態と現在の歯の色を確認し、無理なく続けられるホワイトニング方法をご提案します。

【動画】ホームホワイトニングの効果的なやり方

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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