- 1. 【動画 34秒】拡大床の効果と限界|歯を抜かずに歯列を広げる治療法とは?
- 2. 歯列を広げる拡大床の特徴とメリット・デメリット
- 2.1. 1. 拡大床とは?
- 2.1.1. 拡大床の基本定義
- 2.1.2. 歯列矯正における役割
- 2.2. 2. 拡大床が必要になるケース
- 2.2.1. 小児矯正での適用例
- 2.2.2. 成人矯正での使用例
- 2.2.3. 適応症例
- 2.3. 3. 拡大床の特徴
- 2.3.1. 拡大ネジ付き床矯正装置
- 2.3.2. 拡大ネジ付き上顎拡大床の構造
- 2.3.3. 拡大ネジ付き下顎拡大装置(シュワルツ装置)
- 2.4. 4. 拡大床のメリット
- 2.4.1. 1. 非抜歯治療が可能になる
- 2.4.2. 2. 取り外しが可能で清掃しやすい
- 2.4.3. 3. 成長期のお子様に特に有効
- 2.4.4. まとめ
- 2.5. 5. 拡大床の限界と注意点
- 2.5.1. 1. 顎骨の拡大は出来ない
- 2.5.2. 2.トラブルが多発しています
- 2.5.3. 3. 正しく使用しないと効果が得られないリスク
- 2.5.4. 4. 違和感や痛みへの対応方法
- 2.5.5. まとめ
- 2.6. 6. 拡大床の使用方法
- 2.6.1. 1. 正しい装着方法
- 2.6.2. 2. ネジの調整方法
- 2.6.3. 3. 清掃・保管の注意点
- 2.6.4. まとめ
- 2.7. 7. 拡大床が向いている年齢
- 2.7.1. 1. 最適な使用開始時期(小児 vs 成人)
- 2.7.1.1. 小児の場合
- 2.7.1.2. 成人の場合
- 2.7.2. まとめ
- 2.8. 8. 拡大床治療の症例紹介
- 2.8.1. 1. 小児矯正の成功例
- 2.8.1.1. 症例1: 永久歯のスペース不足を解消したケース
- 2.8.1.2. 症例2: 交叉咬合の改善
- 2.8.2. まとめ
- 2.9. 9. 拡大床治療を受ける際の注意事項
- 2.9.1. 1. 信頼できる矯正歯科医の選び方
- 2.9.2. 2. 費用感と保険適用の有無
- 2.9.3. 3. トラブルや失敗例から学ぶ注意点
- 2.9.4. まとめ
- 2.10. 10. 拡大床に関するよくある質問(Q&A)
- 2.11. 11. まとめ
- 2.11.1. 拡大床治療の総評
- 2.11.2. 適切な矯正治療を選ぶためのポイント
- 2.11.3. 専門家への相談を推奨
- 2.12. 総括
- 3. 江戸川区篠崎で拡大床矯正をお考えの方へ
- 4. 【動画】アデノイド顔貌
- 5. 筆者・院長
【動画 34秒】拡大床の効果と限界|歯を抜かずに歯列を広げる治療法とは?
歯列を広げる拡大床の特徴とメリット・デメリット
1. 拡大床とは?
拡大床の基本定義
拡大床(かくだいしょう)は、取り外し可能な矯正装置の一種で、歯列を広げる目的で使用されます。上顎や下顎の歯列に装着し、歯列を徐々に拡大して歯が自然に並ぶためのスペースを確保します。装置の中央には拡大ネジが組み込まれており、そのネジを調整することで少しずつ歯列の幅を広げる仕組みです。
歯列矯正における役割
歯列矯正において拡大床は、特に次のような場面で重要な役割を果たします。
- 非抜歯治療の実現
歯列が狭いことで歯を抜かざるを得ない場合でも、拡大床を使用することでスペースを広げ、健康な歯を抜かずに矯正を進める選択肢が得られます。 - 成長期の顎の発達を助ける
成長期の子どもの顎骨はまだ柔軟性が高く、拡大床を使用することで効率よく顎を広げ、自然な歯列の形成を促します。 - 歯並びや咬み合わせの改善
歯が正しい位置に並ぶことで、見た目の美しさだけでなく、咬み合わせの改善や口腔機能の向上にもつながります。
このように、拡大床は歯列矯正の中で重要な選択肢として、機能面でも見た目の面でも大きな効果をもたらします。次のセクションでは、具体的な適応ケースについて詳しく解説します。
2. 拡大床が必要になるケース
小児矯正での適用例
小児矯正では、成長期の柔軟な顎骨を活用することで、拡大床の効果を最大限に引き出すことが可能です。特に以下のような場合に適用されます。
- 歯が並ぶスペース不足
歯列が狭いことで歯が重なり合ったり、外に飛び出して生えている場合。
例: 上顎前突(出っ歯)や叢生(歯の重なり)。 - 歯列弓(しれつきゅう)の拡大が必要なケース
上顎や下顎の歯列弓が狭く、歯列全体の幅を広げる必要がある場合。 - 交叉咬合(こうさこうごう)
上下の歯列がずれた状態で、特に上顎が狭く下顎が広い場合に適用されます。 - 早期治療が望まれる子どもの症例
成長期の子どもで、顎の幅が狭いことが予測される場合に早期治療として使用。 - 口呼吸の改善
顎が狭いことで鼻腔が圧迫され、口呼吸が習慣化している子どもに対して、顎を広げることで鼻呼吸がしやすくなることが期待されます。
成人矯正での使用例
成人でも拡大床が適用される場合がありますが、小児と比べて顎骨の成長が止まっているため、より慎重な治療計画が必要です。
- 非抜歯での矯正治療
歯を抜きたくない、または抜歯が難しいケースで、顎の幅を拡げてスペースを確保し、歯を整列させる治療に使用されます。 - 審美的改善
顎が狭いことによる顔の輪郭や笑顔の印象を改善するために使用されることもあります。 - 咬合(かみ合わせ)の調整
奥歯や前歯の咬み合わせを改善し、機能面での不調を解消する目的で用いられることがあります。
適応症例
拡大床は、もともと内側に倒れてしまった狭窄歯列弓の歯を起こすには最適と言えますが、症例がかなり限定されるということになります。
このように、拡大床は小児から成人までの患者さんに適用される可能性があり、歯列矯正の中でも重要な選択肢として用いられます。次のセクションでは、拡大床の具体的な種類や特徴について詳しく解説します。
3. 拡大床の特徴
拡大ネジ付き床矯正装置
- 特徴
拡大床の中で最も一般的に使用されるタイプです。取り外しの出来る装置で、自分で中央部に設置されたネジを回すことで、少しずつ歯列を広げる仕組みになっています。- 効果:微調整が可能で、歯列全体に均等な力をかけられるため、顎の幅を自然に広げることができます。
- 使用例:成長期の子どもや、抜歯を避けたい場合の非抜歯矯正治療に多く使用されます。
- メリット:患者自身や保護者がネジを回すことで調整できるため、通院頻度が抑えられます。
- 注意点:ネジの調整ミスや装置の破損を防ぐため、使い方を正しく理解する必要があります。
拡大ネジ付き上顎拡大床の構造
レジン製のプレートに拡大ネジが組み込まれており、調整によって力を加えることで歯列弓を拡大します。
回転 | 1回転/3日 |
使用時間 | 12時間~24時間 |
拡大期間 | 3ヶ月 |
固定期間 | 3ヶ月 |
拡大ネジ付き下顎拡大装置(シュワルツ装置)
下顎拡大装置(シュワルツ装置)は、取り外しの出来る装置で、自分で中央部に設置されたネジを回すことで歯列が拡大されます。
回転 | 1回転/3日 |
使用時間 | 12時間~24時間 |
拡大期間 | 3ヶ月 |
固定期間 | 3ヶ月 |
4. 拡大床のメリット
1. 非抜歯治療が可能になる
拡大床の最大のメリットの一つは、歯を抜かずに矯正治療ができる点です。以下の理由から、患者や保護者にとって魅力的な選択肢となります。
- 歯列のスペース確保
拡大床を使用して顎を広げることで、歯が自然に並ぶためのスペースを作ることができます。これにより、健康な歯を抜く必要がなくなります。 - 歯の自然な位置を保つ
歯を抜かないことで、噛み合わせや顔の輪郭を自然な形で維持することができます。 - 精神的な負担の軽減
抜歯に対する恐怖感や不安を抱える患者にとって、非抜歯治療は安心感を与えます。 - 簡単に作成可能
歯列模型を作るだけ簡単に作成可能です。
2. 取り外しが可能で清掃しやすい
取り外し式である拡大床は、以下の点で患者にとって非常に利便性が高い装置です。
- 清潔を保ちやすい
装置を外して直接清掃できるため、口腔内の衛生を保ちやすく、虫歯や歯周病のリスクを軽減します。 - 食事中の快適さ
装置を外せば、普段通りの食事を楽しむことができます。装置が邪魔になることもなく、食べ物が詰まる心配も少ないです。 - 日常生活への影響が少ない
特別なイベントやスポーツの際に取り外せるため、装着時の違和感や不快感を最小限に抑えられます。
3. 成長期のお子様に特に有効
拡大床は、成長期にあるお子様に最も効果を発揮する治療装置です。
- 成長中の顎骨に柔軟性がある
成長期の顎骨は柔軟性が高く、拡大床の効果が出やすい時期です。顎の成長に合わせて適切に調整することで、短期間で効果を得られます。 - 早期介入で抜歯のリスクを減らす
子どもの頃にスペースを確保することで、将来的に抜歯を伴う矯正治療の必要性を低下させることができます。 - 発育の補助
正しい歯列や咬み合わせを促進し、成長中の顔の骨格形成にも良い影響を与えることがあります。
まとめ
拡大床は、非抜歯治療が可能で、取り外し式の利便性が高い装置です。特に成長期のお子様に適しており、早期の歯列矯正やスペース確保を目的とした治療に効果を発揮します。患者の負担を軽減しつつ効果的な矯正ができる点が、拡大床の大きな魅力です。次のセクションでは、拡大床のデメリットと注意点について詳しく解説します。
5. 拡大床の限界と注意点
1. 顎骨の拡大は出来ない
拡大床は、内側に倒れた歯を起こして歯列を広げる効果はありますが、顎骨そのものを拡大することはできません。そのため、顎自体の成長が完了した成人では、大きな変化を得にくい場合があります。
また、ドリコフェイシャル(下顎後退型の顔貌)の患者では、拡大床の使用によってオープンバイト(前歯が噛み合わない状態)になるリスクがあります。これは、拡大により歯の傾きが変化し、噛み合わせに影響を与えるためです。治療計画を慎重に立て、適切な矯正方法を選択することが重要です。拡大床の限界を理解し、歯科医と相談しながら治療を進めましょう。
2.トラブルが多発しています
拡大床は歯列の型を取るだけで簡単に作る事が出来るため、矯正経験の浅い歯医者の安易な使用でトラブルが多発しているようです。例えば適切な診断が出来ないため誤った使い方でオープンバイトにさせてしまっているケースなどです。
拡大床のトラブルを見る 外部リンク
3. 正しく使用しないと効果が得られないリスク
拡大床は、患者自身が取り外し可能な装置であるため、正しい使用方法を守らないと十分な効果が得られないリスクがあります。
- 装着時間が不十分
1日に装着する時間が短すぎると、計画通りに効果を得られない場合があります。推奨される装着時間(通常は20時間以上)を守ることが重要です。 - ネジの調整ミス
拡大ネジを回す方向や頻度を間違えると、治療が進まないだけでなく、逆効果になる場合があります。歯科医の指示通りに調整を行う必要があります。 - 装置の破損
正しく取り扱わないことで装置が破損し、修理や交換が必要になることがあります。
4. 違和感や痛みへの対応方法
拡大床の使用中に違和感や痛みを感じることがありますが、多くの場合は対処可能です。
- 違和感の原因
- 初めて装置を装着した際の異物感や発音のしづらさ。
- 拡大ネジの調整後に感じる軽度の圧迫感。
- 痛みへの対応
- 痛みが軽度であれば、数日で慣れることが多いため、様子を見ながら装着を続けます。
- 強い痛みが続く場合は、装置の調整が必要な可能性があるため、速やかに歯科医に相談してください。
- 違和感を軽減する方法
- 装置を装着した状態で日常生活に慣れるように練習(話す、飲食する)する。
- 装置のエッジ部分が当たる場合は歯科医に相談して調整してもらう。
まとめ
拡大床は効果的な矯正装置である一方、患者自身の管理が求められるため、デメリットやリスクも伴います。治療効果を最大限に引き出すためには、歯科医の指示を守り、定期的に相談しながら進めることが重要です。次のセクションでは、拡大床の具体的な使用方法について解説します。
6. 拡大床の使用方法
1. 正しい装着方法
拡大床を効果的に使用するためには、適切な装着方法を守ることが重要です。
- 装着の手順
- 拡大床を清潔に保った手で取り扱います。
- 装置を口内に入れ、指でしっかりと所定の位置にはめ込みます。
- 上顎または下顎の歯列にしっかりと固定されていることを確認します。
- 注意点
- 無理な力を加えないようにし、歯や装置を傷つけないようにします。
- 装置が正しく装着されていない場合は、歯科医に相談してください。
2. ネジの調整方法
拡大床の中央にあるネジを調整することで、顎を広げる力を加えます。調整は患者自身または保護者が行う場合が多いですが、歯科医の指導を必ず守る必要があります。
- 調整の手順
- 歯科医から渡された専用の調整用キーを準備します。
- 装置の中央部にあるネジ穴にキーを差し込みます。
- 指定された方向にキーをゆっくり回します(通常は前方または後方に1回転)。
- 回転後、キーを抜き取ります。
- 調整頻度
- 歯科医の指示に基づき、数日ごとに調整を行います。
- 無理な調整や過剰な回転は避け、必ず歯科医の指示を確認してください。
- 注意点
- 調整後に痛みや圧迫感を感じた場合は、歯科医に相談するようにしましょう。
3. 清掃・保管の注意点
拡大床は取り外し可能な装置であるため、清潔に保つことが重要です。不適切な清掃や保管は、口腔衛生に悪影響を与える可能性があります。
- 清掃方法
- 毎日、柔らかい歯ブラシを使用して装置を水またはぬるま湯で洗浄します。
- 歯磨き粉は使用せず、中性洗剤を少量使うことが推奨されます(歯科医に確認してください)。
- 洗浄後はしっかりと水で流し、乾燥させます。
- 保管方法
- 使用しないときは、専用のケースに入れて保管します。
- 高温多湿な場所や直射日光が当たる場所での保管は避けてください。
- 注意点
- 汚れや臭いが気になる場合は、週に1〜2回程度、歯科用洗浄剤を使用して清掃すると効果的です。
- ケース内の湿気を防ぐため、定期的に乾燥させるようにしましょう。
まとめ
拡大床を正しく使用するためには、装着・調整・清掃のそれぞれのポイントを守ることが重要です。これにより、装置の効果を最大限に引き出し、トラブルを防ぐことができます。次のセクションでは、拡大床が向いている年齢や治療期間について解説します。
7. 拡大床が向いている年齢
1. 最適な使用開始時期(小児 vs 成人)
小児の場合
- 使用開始時期
成長期の子ども(おおよそ5歳〜12歳)が拡大床に最も適している時期です。この時期は顎骨がまだ柔軟で成長過程にあるため、拡大床を使用することで歯列を自然に広げやすく、歯列を整えるためのスペースを効率的に確保できます。 - 適応例
- 永久歯が生えるスペースが足りない場合
- 歯列の狭窄(顎の幅が狭い)
- 交叉咬合(上下の歯列が交差している)
- メリット
- 顎の成長を利用することで、短期間での効果が期待できる。
- 将来的に抜歯の必要性を減らすことができる。
成人の場合
- 使用開始時期
顎骨の成長が止まった成人(おおよそ20歳以上)でも、拡大床を使用することは可能ですが、小児に比べて効果を得るためには時間がかかります。成人の顎骨は硬くなっているため、慎重に適応症例を診断する必要があります。 - 適応例
- 非抜歯矯正を希望する場合
- 咬み合わせや歯列の軽度な調整が必要な場合
- 美観改善や審美的理由での矯正
- 注意点
- 小児に比べて効果が現れるのに時間がかかることが多い。
- 顎骨が柔軟ではないため、治療効果に限界がある場合も。
まとめ
拡大床の効果を最大限に引き出すためには、小児期に使用を開始するのが最適ですが、成人でも適応できるケースがあります。治療期間は症例の軽度・中度・重度によって異なります。次のセクションでは、拡大床治療の具体的な症例について解説します。
8. 拡大床治療の症例紹介
1. 小児矯正の成功例
症例1: 永久歯のスペース不足を解消したケース
- 患者: 8歳 女児
- 症状: 上顎が狭く、前歯が生えるスペースが不足していたため、前歯が外側に飛び出して生えていた(上顎前突・叢生)。
- 治療内容:
- 拡大床を装着し、顎の幅を広げる治療を開始。
- 毎週1回、拡大ネジを調整しながら3ヶ月間使用。
- 顎の幅が十分に広がり、前歯が正しい位置に自然に並ぶためのスペースを確保。
- 結果: 治療開始から8ヶ月後に歯列が整い、見た目や咬み合わせも改善。歯を抜く必要がなく、短期間で効果を得られた。
症例2: 交叉咬合の改善
- 患者: 10歳 男児
- 症状: 上顎が狭く、下顎の歯列が上顎の歯列より外側に位置していた(交叉咬合)。
- 治療内容:
- 上顎に拡大床を装着し、顎の幅を広げる治療を開始。
- 成長期の柔軟な顎骨を活用し、3ヶ月間で拡大を完了。
- 拡大後、マウスピース型矯正装置で歯列を整える仕上げの矯正治療を実施。
- 結果: 治療期間1年以内に、上下の歯列の咬み合わせが改善。顎のバランスも整い、審美面でも自然な笑顔を実現。
まとめ
拡大床治療は、小児から成人まで幅広い患者に適用可能で、それぞれの年齢や症状に応じた治療効果が期待できます。小児では成長期の特性を活かして早期に結果を出しやすく、成人でも非抜歯治療や顎の改善などのニーズに応えることが可能ですが限定的です。次のセクションでは、拡大床治療を受ける際の注意事項について解説します。
9. 拡大床治療を受ける際の注意事項
1. 信頼できる矯正歯科医の選び方
拡大床治療の効果を最大限に引き出すためには、専門的な知識と経験を持つ矯正歯科医の診療を受けることが重要です。
- 専門資格の確認
矯正治療に特化した歯科医を選ぶため、日本矯正歯科学会認定医や専門医資格を持つ歯科医を探しましょう。 - 実績の確認
拡大床を用いた矯正治療の症例実績が豊富な歯科医院を選ぶことが推奨されます。症例写真や治療事例を公開しているクリニックは信頼性が高いといえます。 - コミュニケーションの重要性
初診時のカウンセリングで、治療内容や期間、費用について丁寧に説明してくれる歯科医を選びましょう。患者の疑問や不安にしっかりと対応してくれる歯科医が理想的です。 - 設備の充実度
デジタル診断や精密検査が可能な設備を持つクリニックでは、治療計画がより的確に立てられます。
2. 費用感と保険適用の有無
拡大床治療は、保険適用の対象外であることが多いため、費用を事前に把握しておくことが大切です。また、拡大床だけで治療が完了する場合もありますが、他の装置との併用で矯正治療を進めることが多いため、当院では事前に費用の総額を提示いたします。
- 保険適用の可能性
原則として、矯正治療は自由診療(保険適用外)ですが、以下の場合は保険が適用される可能性があります。- 顎変形症など、健康上の問題が関わる場合
- 指定医療機関での治療が必要な場合
- 費用トラブルを防ぐためのポイント
- 初診時に総費用の見積もりを明確に提示してもらう。
- 分割払いの可否や支払い条件を事前に確認する。
3. トラブルや失敗例から学ぶ注意点
拡大床治療では、正しく使用しない場合や適切な管理が行われない場合にトラブルが発生することがあります。以下はよくあるトラブルとその回避方法です。
- トラブル1: 装置の破損
- 原因: 装置を無理に扱ったり、適切に保管しない場合。
- 対策: 装置を取り扱う際は慎重に行い、使用しないときは専用ケースに保管する。
- トラブル2: 効果が出ない
- 原因: 装着時間が短い、またはネジの調整を誤った場合。
- 対策: 歯科医の指示通りに装着時間を守り、調整方法を正確に行う。
- トラブル3: 違和感や痛みが続く
- 原因: 装置が正しくフィットしていない、または過度な力がかかっている場合。
- 対策: 速やかに歯科医に相談し、装置の調整を行ってもらう。
- トラブル4: 治療が長引く
- 原因: 装着を怠る、または定期的な通院が行われていない場合。
- 対策: 定期的な通院と装着時間の厳守を徹底する。
まとめ
拡大床治療を成功させるためには、信頼できる歯科医を選び、費用や保険の確認を怠らず、トラブルを未然に防ぐための適切な対応が必要です。治療を始める前に、計画やリスクについて十分に理解し、納得した上で進めることをおすすめします。次のセクションでは、拡大床に関するよくある質問についてお答えします。
10. 拡大床に関するよくある質問(Q&A)
拡大床の違和感はどのくらい続くのか?
回答
拡大床の装着初期には、異物感や発音のしづらさを感じることがありますが、多くの場合は 1〜2週間程度 で慣れます。
初期の違和感
歯や歯茎に軽い圧迫感を感じる場合がありますが、装置が適切に調整されていれば、時間の経過とともに消えていきます。
発音への影響
装置を装着して話す練習を行うことで、数日から1週間で発音の違和感も改善されます。
注意点
違和感や痛みが長期間続く場合は、装置が適切にフィットしていない可能性があるため、速やかに歯科医に相談してください。
通常どのくらいの頻度で調整が必要か?
回答
拡大床の調整頻度は、症例や治療計画により異なりますが、 1週間に2回程度 が一般的です。
拡大ネジの調整
歯科医から指示された回数(通常は週2回)でネジを回し、顎を徐々に広げていきます。
回す方向や回数は、歯科医の指示を厳守することが重要です。
定期的な通院
通常、1ヶ月に1回程度の頻度で歯科医院を訪れ、装置の状態や顎の広がり具合をチェックします。
注意点
調整を怠ると治療が計画通りに進まなくなるため、継続して行うことが重要です。
他の矯正治療法との違いは何か?
回答
拡大床は他の矯正治療法と比較して以下のような特徴があります。
拡大床の特徴
- 非抜歯治療の実現
歯を抜かずに歯列を広げることが可能で、特に子どもの成長期に適しています。 - 取り外しが可能
食事や歯磨きの際に取り外せるため、口腔衛生を保ちやすい点が他の治療法と大きく異なります。 - 患者自身が調整可能
拡大ネジの調整を患者または保護者が行うため、歯科医の指導を受けた上での自己管理が重要になります。
他の矯正治療法との比較
拡大床と同様に顎を広げる目的で使用される場合もありますが、ヘッドギアは外部から力を加える装置であるため、見た目や使いやすさで拡大床が優れる場合もあります。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は歯そのものを動かして並びを整えますが、拡大床は狭い歯列を広げることを目的とします。
ワイヤー矯正は取り外しができない固定式で、口腔衛生管理がやや難しい場合があります。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は主に歯列の位置を調整するために使用され、スペースを確保する目的では使用されません。
拡大床は顎を広げる点で、マウスピース矯正とは役割が異なります。
11. まとめ
拡大床治療の総評
拡大床は、顎を広げることで歯列を整えるスペースを確保する矯正装置で、特に非抜歯治療を希望する患者に適した方法です。成長期の子どもには最適で、顎の成長を活用して短期間で効果を得られる点が大きなメリットです。一方で、成人矯正にも応用可能で、審美的改善や咬み合わせの調整に役立ちますが、効果は限定的です。
利便性の高い取り外し式で清掃が簡単な点や、非抜歯治療が可能である点が患者から高く評価されています。ただし、正しい使用方法を守らないと十分な効果が得られないリスクもあるため、装着時間や調整方法を厳守することが重要です。
適切な矯正治療を選ぶためのポイント
- 症状や目的に合った治療法を選択
拡大床は主に歯列を広げることを目的とした装置であり、歯の位置を細かく調整したい場合には他の治療法(ワイヤー矯正やマウスピース矯正)との併用が必要になる場合があります。自分の症状や希望に応じて、最適な治療法を選ぶことが大切です。 - 治療計画の確認
治療期間、費用、通院頻度、期待される効果を歯科医に確認し、自分のライフスタイルに合った治療計画を立てましょう。 - 歯科医の選び方
信頼できる矯正歯科医を選ぶことが成功の鍵です。症例実績が豊富で、丁寧な説明とサポートをしてくれる歯科医を選ぶと安心して治療に臨めます。
専門家への相談を推奨
矯正治療にはさまざまな選択肢があり、患者の症状や希望に応じた適切な方法を見つけるには、専門家のアドバイスが欠かせません。以下のような場面では、積極的に専門家に相談することをおすすめします。
- 矯正治療を始めるか迷っている場合
初診相談を受けることで、自分の症状に合った治療法やそのメリット・デメリットについて詳しく知ることができます。 - 費用や期間に不安がある場合
治療の総費用や期間について、事前に明確な見積もりを提示してもらい、納得した上で治療を始めましょう。 - トラブルが発生した場合
違和感や痛みが続く、装置が破損したなどの問題が起きた場合は、早急に歯科医に相談し適切な対応を受けることが重要です。
総括
拡大床治療は、非抜歯矯正を希望する患者や、成長期の子どもの矯正に非常に有効な方法です。適切な治療法を選択し、専門家の指導のもとで治療を進めることで、安全かつ効果的な結果を得ることができます。疑問や不安を感じたら、遠慮なく矯正歯科医に相談し、安心して治療に取り組みましょう。
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筆者・院長
深沢 一
Hajime FULASAWA
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メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。