目次

お子さまの「出っ歯」や「深い噛み合わせ」にお悩みではありませんか?
成長期の顎の発育を利用して、自然な歯並びと噛み合わせへ導く矯正装置が「バイオネーター」です。

本記事では、バイオネーターの仕組みや効果、適応年齢、治療の流れや費用、他の矯正装置との違いまでをわかりやすく解説します。
**「できるだけ抜歯せずに整えたい」**とお考えの保護者の方に、ぜひ知っていただきたい治療法です。

🔍バイオネーターの定義と仕組み

バイオネーターとは、成長期の子どもの顎の発育を利用して、出っ歯(上顎前突)や噛み合わせのズレを改善する「機能的矯正装置」です。歯を直接動かすのではなく、口周りの筋肉の力を利用して下顎の前方成長を促すことで、自然なかみ合わせへ導きます。

装置は取り外し式で、主に夜間の装着が基本。1日10時間以上の使用が推奨されており、本人の協力度合いが治療成功のカギを握ります。

バイオネーター
バイオネーター

📈どんな子どもに適している?|適応症と非適応症

バイオネーターが最も効果を発揮するのは、6~12歳の成長期の子どもです。とくに、以下のような症状があるお子様に適しています。

✅ 適応症

出っ歯(上顎前突)
出っ歯(上顎前突)
  • 上顎前突(出っ歯):上の前歯が前に出ているが、原因は「下顎の成長不足」であるタイプ
  • 過蓋咬合(ディープバイト):上の前歯が下の前歯を深く覆っている状態
  • 舌癖・口呼吸:顎や歯列に悪影響を与える癖がある場合

❌ 非適応症

  • 前歯の噛み合わせが浅い(開咬傾向)
  • 骨格的にドリコフェイシャル(下顎後退型)の強いケース
  • すでに顎の成長が止まっている中高生や成人

症状によっては、バイオネーター単独ではなく、他の矯正装置との併用が必要になることもあります。

🦴下顎の成長を促す仕組み

バイオネーターは、成長期の下顎骨に対して持続的に「前方への刺激」を与えることで、骨の自然な発育を誘導します。このとき大きな役割を果たすのが、「筋肉の張力」です。

  • 装置によって下顎をやや前方に保持する状態を作る
  • その姿勢を維持することで、関節や骨に前方への成長圧がかかる
  • 同時に、舌や唇、頬の筋肉のバランスも整い、自然な噛み合わせへと導かれる

これは「骨格の成長をデザインする」治療ともいえ、歯を抜かずに噛み合わせの土台から改善できる点が最大のメリットです。

✅自然な顎の成長を利用できる

バイオネーターの最大の特長は、成長期の「自然な顎の発育力」を活かせることです。特に下顎の成長が遅れている子どもに対して、装置を使って前方への発育を促すことで、無理のない歯列改善が可能になります。

  • 骨を無理に動かすのではなく、成長の方向性をコントロール
  • 関節・筋肉・歯列全体のバランスが取れる
  • 痛みや違和感が少なく、子どもの身体に優しい治療ができる

このように、子どもの発育を「味方」にした矯正は、身体への負担が少ない点が大きなメリットです。

✅永久歯の抜歯を回避できる可能性

一般的な矯正治療では、歯を並べるスペースを確保するために永久歯を抜歯することがありますが、バイオネーターはそのリスクを低減できます。

  • 下顎の骨を前方に成長させることで、自然にスペースが生まれる
  • 歯列弓の幅が広がり、歯がきれいに並ぶ環境が整う
  • 抜歯による咬合バランスの乱れや、後戻りリスクを軽減

つまり、バイオネーターは**「抜かない矯正」の第一歩**として選ばれることが多く、将来的な歯の健康にもつながります。

✅発音や口呼吸など、機能面の改善にも寄与

バイオネーターは見た目や歯並びだけでなく、舌・唇・顎の動きといった機能的側面にも好影響をもたらします。

  • 舌の正しい位置を習慣づけることで「舌癖(ぜつへき)」を改善
  • 口を自然に閉じられるようになり、口呼吸から鼻呼吸へ
  • 咀嚼(そしゃく)や発音がスムーズになり、「サ行」「タ行」の発音の乱れも改善

これらの機能改善は、歯並びの安定にもつながり、後戻り防止効果も期待できます。バイオネーターは、単なる矯正装置ではなく、「口腔機能トレーナー」としての役割も果たしているのです。

🧩 床矯正装置との違い

**床矯正装置(拡大床)**は、顎の横幅を広げることを目的とした矯正装置で、ネジを回して少しずつ歯列弓を拡大します。一方、バイオネーターは下顎の「前方成長」を促す装置で、目的も仕組みも異なります。

比較項目バイオネーター床矯正装置
主な目的下顎の前方成長を促す顎の横幅を広げてスペースを確保
装置の特徴筋肉の力を活用する取り外し式ネジで幅を拡げる取り外し式
装着時間1日10時間以上(夜間中心)1日14時間以上が目安
痛みの有無ほとんどなしネジ調整時に痛みがある場合も

まとめ: バイオネーターは噛み合わせ・骨格改善に、床矯正装置は歯列スペース確保に強みがあります。

🧩マウスピース矯正(インビザライン)との違い

**マウスピース矯正(インビザライン)**は、歯そのものを少しずつ動かして歯列を整える装置です。見た目の自然さと快適さが特徴ですが、顎の成長には関与しません

比較項目バイオネーターマウスピース矯正
対象年齢6〜12歳(成長期)10代〜成人
主な目的顎の成長を利用し噛み合わせを整える歯の移動による歯列改善
見た目の自然さやや目立つ透明で目立たない
適応範囲出っ歯・過蓋咬合・下顎後退軽度〜中度の歯並び不正

まとめ: 顎の骨格から治したいならバイオネーター、目立たない装置で歯を動かしたいならマウスピース矯正が選択肢になります。

🧩ワイヤー矯正との違い

ワイヤー矯正は、歯にブラケットとワイヤーを装着して、持続的な力で歯を動かす矯正方法です。成長期を過ぎた患者にも対応可能ですが、痛みや見た目の面での負担があります。

比較項目バイオネーターワイヤー矯正
目的顎の成長を利用して改善歯の位置を力で動かす
装置のタイプ取り外し式固定式(常時装着)
対象年齢成長期(6〜12歳)中学生〜成人も対応可能
痛みほとんどなし調整後に痛みが出やすい
虫歯リスク低い高い(磨きにくい)

まとめ: ワイヤー矯正はあらゆる症例に対応できますが、成長期の子どもには負担が大きいため、バイオネーターで早期対応するのが理想的です。

📝どんな装置と併用されるのか?

バイオネーターは、単独で完結する矯正ではなく、治療の“前半ステップ”として使用されることが多い装置です。以下のような装置と併用されるケースがあります。

  • ワイヤー矯正:歯の細かな位置調整に使用。バイオネーターで骨格を整えた後に導入。
  • 床矯正装置:歯列の幅を広げるため、バイオネーターに拡大ネジを組み込むことも可能。
  • マウスピース矯正:仕上げの微調整に使用。成人前に補正を行う場合に選ばれる。

バイオネーターは“土台作り”、他の装置は“仕上げ”として使われることが多く、組み合わせによってより高い治療効果を発揮します。

⏳6歳〜12歳がベストな理由

バイオネーターが最も効果を発揮するのは、6歳〜12歳の成長期です。この時期は、骨の柔軟性があり、顎の発育が盛んなため、自然な力でかみ合わせを整えやすくなります。

バイオネーター適応年齢
バイオネーター適応年齢

なぜこの時期が適しているのか?

  • 上顎の成長は早く、下顎はやや遅れて伸びる特性があるため、下顎の前方成長を促すバイオネーターには理想的
  • **歯の交換期(乳歯→永久歯)**に合わせて顎の形を整えることで、歯が並ぶスペースが確保しやすい
  • 骨が柔らかく、矯正による生体反応が出やすい

早すぎても効果が出にくく、遅すぎると骨格が固定化して効果が薄れるため、「小学生のうちに始める」がベストです。

🧬成長スパートと顎発育のタイミング

子どもの身長が急に伸びる**「成長スパート期」**は、下顎の骨も活発に発育するタイミングです。この時期にバイオネーターを使用することで、治療効果を最大限に引き出すことができます。

成長スパートの特徴(平均値)

  • 男の子:10〜13歳
  • 女の子:9〜11歳

下顎の骨の成長ピークは、上記の少し前に始まるため、6〜9歳頃に治療をスタートするのが理想的です。

顎発育に影響を与える習慣

  • 口呼吸や舌癖
  • 頬杖やうつ伏せ寝
  • 柔らかいもの中心の食事(咀嚼力低下)

こうした習慣は顎の成長にブレーキをかけてしまうため、生活習慣の見直しと並行した矯正治療が推奨されます。

📅年齢ごとの治療パターンと留意点

年齢治療スタートの特徴注意点
6〜7歳上顎の1番(中切歯)が生え始めた頃。早期対応で骨格を誘導しやすい親の協力が必要。本人の理解度がやや低いことも
8〜10歳上下の前歯4本が永久歯に生え変わる時期。噛み合わせの異常が明確に見える成長スパート前のゴールデンタイム
11〜12歳第二大臼歯が生えてくる頃。バイオネーターの最終適応年齢骨の成長が安定し始めるため、効果に個人差あり

12歳を過ぎると、骨の発育が落ち着き始めるため、装置による効果が出にくくなることに注意が必要です。

👩‍⚕️初診・精密検査〜診断の流れ

バイオネーター治療は、まず正確な診断と治療計画の立案からスタートします。

🔍 初診カウンセリング

  • 歯並びや噛み合わせの視診・問診
  • ご本人・保護者の悩みや希望をヒアリング
  • 簡易的な装置適応チェックと費用説明

🧪 精密検査(2回目以降)

セファロレントゲン写真
セファロレントゲン写真
  • レントゲン撮影(セファロ・パノラマ)
  • 歯型の採取(模型作製)
  • 顔貌・口腔内写真の撮影
  • 噛み合わせの詳細な診査

📝 診断結果の説明

  • バイオネーターの適応可否の最終判断
  • 治療期間・装着時間・費用の提示
  • ご納得いただければ治療スタート

🧑‍🔧装置作製と装着の指導

診断後は、患者一人ひとりに合わせたオーダーメイドのバイオネーターを作製します。

🛠 装置作製

  • 歯型をもとに、技工所で装置を設計・製作(通常2〜3週間)
  • 成長に応じて細かい調整も可能

👄 装着時の指導内容

  • 装着方法・取り外しのコツ
  • しゃべりづらさ・違和感への対処
  • 1日10時間以上の使用の重要性
  • 清掃・保管・持ち運びの注意点

🌙 夜間の使用を習慣化することが成功のカギになります。

📆定期調整の内容と頻度

バイオネーターは固定装置ではないため、装着状況と成長変化に合わせた定期調整が欠かせません。

🗓 通院頻度の目安

  • 1〜3ヶ月に1回程度の来院
  • 成長期やトラブル時には来院間隔を短縮

診察内容

  • 装置のフィット感や噛み合わせのチェック
  • 装着時間の記録確認(※装着記録表などを活用)
  • 装置の破損・変形チェックと調整
  • 成長に応じた新装置の再作製が必要になることも

👨‍⚕️ ここでのモチベーション維持と親子の協力体制が治療継続の鍵となります。

🛡 治療後の保定(リテーナー)と後戻り防止

バイオネーター治療後は、整った歯並びと噛み合わせを安定させるための保定期間に移行します。

リテーナー(保定装置)
リテーナー(保定装置)

🔄 保定の目的

  • 下顎の位置を安定させる
  • 舌や口唇の筋肉を正しい状態に保つ
  • 成長に伴う後戻りを防止する

🦷 保定装置(リテーナー)の種類

種類特徴
取り外し式食事・歯磨き時に外せて衛生的。夜間装着が基本。
固定式前歯の裏側にワイヤーを接着。装着忘れがない反面、清掃が難しい。

保定期間の目安

  • 治療終了から半年:1日12時間以上
  • 半年以降〜1年:夜間のみ
  • 1年後:段階的に装着時間を減らし、最終的に卒業

⛔ 保定を怠ると、歯が元に戻ってしまうリスクがあるため、決められた期間は必ず装着を継続しましょう。

👦上顎前突(出っ歯)の改善例

📍症例概要

  • 年齢:8歳(小学3年生)
  • 主訴:上の前歯が大きく出ている
  • 診断名:上顎前突(クラスⅡ不正咬合)
  • 治療期間:約1年6ヶ月

🦷 治療内容

  • 夜間中心にバイオネーターを1日10時間以上装着
  • 舌の正しい位置や口周りの筋肉トレーニングも併用

✅ 治療結果

  • 下顎が自然に前方へ成長し、前歯の突出が大幅に改善
  • 噛み合わせが正常化し、発音もしやすくなった
  • 保定期間を経て、後戻りもなく安定した歯列に

📌 ポイント:
出っ歯の多くは「上顎が出ている」のではなく、「下顎の成長不足」が原因。バイオネーターによって根本原因にアプローチできます。

👧過蓋咬合(噛み合わせが深い)の改善例

📍症例概要

  • 年齢:9歳(小学4年生)
  • 主訴:噛み合わせが深く、前歯が見えない
  • 診断名:過蓋咬合(ディープバイト)
  • 治療期間:約1年

🦷 治療内容

  • バイオネーターを夜間装着し、下顎の成長をコントロール
  • 舌の位置・姿勢習慣の改善指導も実施

✅ 治療結果

  • 上下の前歯のバランスが改善し、深すぎた噛み合わせが緩和
  • 顎関節への負担が減り、将来の顎関節症リスクも軽減
  • 噛みやすくなり、食事のスムーズさも向上

📌 ポイント:
ディープバイトは見た目以上に機能的な問題を引き起こすことも。成長期の早期治療が重要です。

🪞横顔の変化と見た目の印象アップ

バイオネーター治療は、「歯並び」だけでなく顔全体の印象改善にもつながります。

🧑‍⚕️ 見た目の変化ポイント

  • 下顎が前に出ることでフェイスラインがシャープに
  • 横顔のEライン(鼻先〜あご先のライン)が整う
  • 唇の突出感が減り、口元がすっきりした印象
  • 自信を持って笑えるようになり、心理面にも好影響

📌 ポイント:
歯列の変化は、顔貌・発音・心理的な自信にも影響するため、単なる矯正以上の価値がある治療です。

⛔装着時間を守らないと効果が出にくい

バイオネーターは下顎の成長を誘導する機能的矯正装置であり、その効果は「装着時間に正比例」します。

装着時間の目安

装着時間
装着時間
  • 1日10時間以上が必須
  • 主に夜間+夕方〜就寝前の時間に装着

装着時間不足のリスク

  • 顎の成長が不十分になり、かみ合わせが整わない
  • 治療期間が延び、追加治療が必要になる可能性
  • 思うような改善が得られず、モチベーションが低下

📌 ポイント: 治療開始時に「使用時間を記録する習慣」をつけると、本人の意識も高まりやすくなります。

🗣発音に違和感がある時期も

バイオネーターは口の中に装着するため、特に初期は発音に違和感を感じることがあります

よくある違和感の例

  • 「サ行」「タ行」「ラ行」などが話しにくい
  • 舌が装置に当たり、滑舌が悪く感じる
  • 会話の際に息漏れのような音が出る

慣れるまでの目安

  • 通常1〜2週間程度で自然と適応
  • 発音練習(音読・会話)を日常に取り入れると早く慣れる

📌 アドバイス: 「最初はうまく話せなくてもすぐ慣れるから大丈夫」と事前に説明してあげると、子どもも安心して装着を続けられます。

🧽装置の衛生管理と食事時の注意点

バイオネーターは取り外し可能な装置のため、衛生管理がしやすい反面、日々のケアを怠ると不衛生になりやすいという側面もあります。

清掃のポイント

  • 毎日歯磨きと同時に装置も洗う
  • 歯ブラシ+中性洗剤 or 義歯洗浄剤を使う
  • 専用ケースで通気性よく保管すること

食事時の注意

  • 食事の際は必ず取り外す
  • 飲み物(糖分を含むもの)を飲む時も要注意
  • 食後は歯磨きをしてから再装着

📌 ポイント: 衛生管理が不十分だと、虫歯・口臭・歯肉炎の原因になるため、習慣化が重要です。

👨‍👩‍👧子どもの協力が不可欠|親のサポートの重要性

バイオネーターは固定式ではないため、子ども自身が装着・取り外し・管理を行う必要があります。そのため、保護者のサポートは治療成功に不可欠です。

子どもが嫌がる主な理由

  • 装着の違和感がある
  • めんどうくさい、忘れてしまう
  • 周囲に見られるのが恥ずかしい

保護者のサポート方法

  • 装着時間の管理(カレンダーやチェック表の活用)
  • 褒めて励ます(「今日は10時間達成したね!」)
  • お子さんが「目的や変化」を実感できるように説明

📌 サポートの心得:

  • 無理強いではなく、“一緒に頑張る”姿勢
  • 治療の意味を話し合うことで、自主的な装着が促されます

💰自費診療の費用相場と内訳

バイオネーターは**保険適用外(自由診療)**のため、治療費は全額自己負担となります。ただし、治療内容は明確に提示されることが多く、事前に総額がわかるケースが一般的です。

費用の目安(全国平均)

項目費用相場(税別)
精密検査・診断料約3〜5万円
バイオネーター装置料約20〜40万円
調整料(1回あたり)約3,000〜5,000円
保定装置(リテーナー)約3〜5万円

※医院によっては、**「装置代+調整料込みのパッケージ料金」**を提示するところもあります。

📌 ポイント: 当院では事前に総額提示し、追加費用なしの明朗会計を徹底しています。

🧾医療費控除の対象と申請方法

バイオネーターによる矯正治療は、医療目的であれば「医療費控除」の対象になります。確定申告をすることで、支払った医療費の一部が還付される可能性があります。

医療費控除の対象になるもの

  • バイオネーターの装置代
  • 精密検査や診断にかかる費用
  • 通院のための交通費(公共交通機関利用分)
  • リテーナーや再作製の費用 など

控除額の計算式

コピーする編集する(年間医療費の総額 − 10万円)× 所得税率 = 還付額

※年収や家庭の収入により異なります。

申請方法

  1. 領収書の保管
  2. 確定申告書類の作成(e-Taxまたは税務署で提出)
  3. 「医療費控除の明細書」を添付
  4. 還付金は後日、指定口座に振込

📌 注意点:

  • 美容目的と判断されると控除対象外
  • 小児矯正は「機能改善が目的」と認められやすい

🧮他の装置と比較したコストパフォーマンス

バイオネーターは一見高額に感じられますが、他の装置と役割・時期が異なるため、比較時には目的の違いを理解することが重要です。

矯正装置費用相場対象特徴
バイオネーター約25〜50万円6〜12歳成長を利用/抜歯回避の可能性あり
床矯正装置約15〜30万円5〜12歳顎の幅を拡大/ネジ操作が必要
ワイヤー矯正約60〜100万円中高生〜成人歯の移動に特化/痛みや目立ちやすさあり
マウスピース矯正約80〜120万円中高生〜成人目立たず快適/成長には不向き

📌 ポイント: バイオネーターは、「将来的に抜歯矯正を避けられる可能性」や「短期完了の期待」から見ると、費用対効果が高い治療といえます。

❓何歳から始めるのがベスト?

6〜12歳の成長期が、バイオネーター治療を始めるベストタイミングです。

  • 特におすすめは8〜10歳の時期(乳歯と永久歯が混在し、顎の成長が活発)
  • 顎の骨がまだ柔らかく、前方への誘導がスムーズにできる
  • 成長が止まると効果が得られにくくなるため、早期相談がカギ

📌 目安:上の前歯(1番)が永久歯に生え変わったら、矯正相談のタイミングです。

❓毎日どのくらい装着すればよい?

バイオネーターの効果を最大限に引き出すには、1日10時間以上の装着が必要です。

  • 夜間(睡眠時)+夕方〜寝るまでの時間の組み合わせが理想
  • 食事・歯磨き中は取り外してOK
使用時間の目安推奨度
夜間(就寝中)⭐⭐⭐⭐⭐(必須)
夕方〜寝る前⭐⭐⭐⭐(推奨)
学校・外出中⭐⭐(可能なら)

📌 ポイント: 「まとめて10時間」ではなく、1日のトータルで10時間以上が基準です。

❓しゃべりにくくならない?

はい、装着初期は発音に違和感を感じることがあります。特に「サ行」「タ行」「ラ行」が言いにくいと感じるお子さんが多いです。

ただしこれは一時的で、通常は1〜2週間ほどで慣れます

違和感を軽減するコツ

  • 音読や発音練習を日課にする
  • 最初は短時間ずつ装着して、徐々に時間を延ばす
  • 「話しづらいのは最初だけ」と前もって伝える

📌 慣れればほとんどのお子さんが自然に話せるようになります。

❓どこの歯科医院で治療できるの?

バイオネーターは、すべての歯科医院で扱っているわけではありません。対応できるのは、以下のような医院です。

対応医院の特徴

  • 矯正歯科専門医院
  • 小児矯正に力を入れている医院
  • 「機能的矯正装置」や「バイオネーター」と明記のある医院

探し方のポイント

  • 歯科医院のHPに「バイオネーター」の記載があるか確認
  • カウンセリング時に「治療実績」や「適応年齢」について質問
  • 矯正専門医や日本矯正歯科学会所属の歯科医師を選ぶと安心

📌 地域名+「バイオネーター」で検索すると、対応医院が見つけやすくなります。

🌱 成長を味方につける最も自然な矯正装置

バイオネーターは、成長期の顎の発育力を利用して噛み合わせを整える矯正装置です。歯を無理に動かすのではなく、骨格そのものの成長方向をコントロールできるため、以下のような点で高い評価を得ています。

  • ✅ 下顎の自然な前方成長を促進
  • ✅ 永久歯の抜歯を回避できる可能性
  • ✅ 口呼吸・舌癖・発音などの機能面も改善
  • ✅ 取り外し式で衛生管理がしやすく虫歯リスクが低い

まさに「子どもの成長を味方につける自然派矯正」と言える治療法です。

🤝 子どもの協力と親の支援で成功率アップ

バイオネーターは固定式ではなく自分で装着・管理するタイプのため、治療成功にはお子さま自身の協力が欠かせません。その一方で、装着の習慣化やモチベーション維持には保護者のサポートが大きな力になります。

  • 👪 装着時間の記録や声かけで励ます
  • 🧒 子どもが達成感を得られる工夫(ごほうびシールなど)
  • 🪥 清掃・保管の習慣づけを一緒に行う

矯正を「家族で取り組む大切な成長イベント」と捉えることで、負担を軽減しながら治療を続けることができます。

江戸川区篠崎でバイオネーター矯正をご検討の方へ

江戸川区篠崎でお子さまの歯並びにお悩みの方へ――
当院では、成長期の顎の発育を活かした矯正装置「バイオネーター」を用いた治療を行っております。

ワイヤーやマウスピースとは異なり、バイオネーターは骨格そのものを正しい方向に導く自然派矯正です。
6〜12歳の限られた時期にしか効果を発揮しないため、「今」始めることが将来の歯並びに大きく関わります。

  • ✅ 抜歯を避けたい
  • ✅ 見た目だけでなく噛み合わせも整えたい
  • ✅ できるだけ子どもの負担を減らしたい

そんな思いをお持ちの保護者の方は、ぜひ一度ご相談ください。
カウンセリング・治療計画の見積もりも対応しています。

江戸川区篠崎で、お子さまの健やかな成長と笑顔を支える矯正治療をご提供いたします。

【動画】アデノイド顔貌

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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