✍️毎日歯磨きをしていても、歯の表面にべったり付くプラーク(歯垢)は完全には落としきれません。プラークは虫歯や歯周病、口臭の原因となる“お口のトラブルの元凶”です。しかし、正しい知識とケア方法を知れば、しっかりコントロールすることができます。

本記事では、プラークの正体から発生原因、放置したときのリスク、そして自宅と歯科医院でできる予防法までを歯科医がわかりやすく解説します。

プラークとは?

プラークとは、歯の表面に付着する**細菌のかたまり(歯垢)**のことです。白っぽくネバネバしており、食べかすではなく細菌が作り出すバイオフィルムです。目では見えにくいですが、放置すると虫歯や歯周病の原因になります。

プラークとは?

歯垢(プラーク)の正体

プラークは食べかすに細菌が付着し、唾液の成分と混ざり合って形成されます。細菌は糖を分解して酸を出し、歯を溶かしてしまうため注意が必要です ⚠️。

プラークと歯石の違い

プラークは柔らかく歯磨きで落とせますが、放置すると唾液中のカルシウムによって硬くなり歯石に変わります。歯石になるとセルフケアでは除去できず、歯科医院でのクリーニングが必要です。

プラークと歯石の違い
プラークと歯石の違い

プラークはいつ・どうやってできる?

食後4〜8時間ほどで形成が始まり、24時間後にはしっかり付着します。つまり毎日の歯磨きが予防のカギとなります。

実際のプラークの特徴
実際のプラークの特徴
  1. 歯の表面の沈着物
    • 前歯(特に上の前歯全体)に黄白色の厚いプラーク(歯垢)が確認できます。
    • プラーク(歯垢)の下層に歯石の付着が認められます
  2. 歯肉の状態
    • 歯ぐきが赤く腫れている部分が目立ち、炎症が疑われます。
    • 歯石やプラークの付着により、歯肉炎や歯周病の初期段階の可能性があります。
  3. 歯並び(叢生)
    • 前歯が重なり合っており、**歯列不正(叢生)**が見られます。
    • このため歯磨きが難しく、プラークが蓄積しやすい環境となっています。

プラークは放置するとさまざまな問題を引き起こします。

虫歯の原因になる

細菌が出す酸が歯を溶かし(脱灰)、進行すると穴が空きます。プラークが多い人は虫歯リスクが高まります。

歯周病の進行とプラークの関係

プラーク中の細菌は歯ぐきに炎症を起こし、歯周病を悪化させます。放置すると歯を支える骨が溶け、最悪の場合歯を失います 🦷💧。

口臭の発生要因にも

細菌がタンパク質を分解すると揮発性硫黄化合物を発生させ、口臭の原因になります。

プラークがつきやすい場所

  • 歯と歯の間
  • 歯と歯ぐきの境目
  • 奥歯のかみ合わせ面
    これらは歯ブラシが届きにくく、プラークが残りやすい場所です。

プラークのセルフチェック方法

プラークは見えにくいですが、以下の方法で確認できます。

染め出し液を使った確認

歯科医院やドラッグストアで販売されている染め出し液を使うと、プラークが赤や青に染まり、一目でわかります 🎨。

染め出し液を使った確認
染め出し液を使った確認

舌で触ったときのざらつき感

磨き残しがあると、舌で歯をなぞったときにざらつきを感じます。

鏡で見ても見えにくい理由

プラークは半透明で見えづらいため、セルフチェックだけでなくプロの確認も重要です。

プラーク除去・予防の基本

プラーク予防のコツ
プラーク予防のコツ

正しい歯磨きのポイント

  • 1日2〜3回、食後にしっかり磨く
  • 歯ブラシは毛先を45度にして小刻みに動かす
  • 1回あたり2〜3分以上かける ⏱️

フロス・歯間ブラシの重要性

歯ブラシだけでは歯間のプラークは落としきれません。フロスや歯間ブラシを併用することで除去率が格段に上がります。

マウスウォッシュの役割

補助的に使うことで細菌の増殖を抑えられますが、歯磨きの代わりにはなりません。

歯科医院でできるプラーク対策

プロのクリーニング(PMTC)

専用器具で歯面を磨き、プラークを徹底的に除去。ツルツルになることで再付着も防ぎます ✨。

定期検診のメリット

定期的にチェックすることで虫歯や歯周病を早期発見・予防できます。

歯石除去でプラークがつきにくくなる理由

歯石はザラザラしてプラークの足場になります。除去することで歯面がなめらかになり、プラークの付着を防ぎやすくなります。

生活習慣とプラークの関係

食生活(糖質・間食の影響)

砂糖を多く摂るとプラーク中の細菌が酸を大量に発生させ、虫歯リスクが高まります 🍭。

喫煙とプラーク形成のリスク

タバコは唾液分泌を減らし、プラークをつきやすくします 🚬。

唾液の分泌量とプラーク抑制

唾液には抗菌作用・自浄作用があり、プラークを洗い流す役割を果たします。よく噛んで唾液を増やすことが効果的です。

プラークは虫歯・歯周病・口臭など、口腔トラブルの根本的な原因です。毎日の歯磨き・フロス・生活習慣の改善に加えて、定期的に歯科医院でチェック・クリーニングを受けることで、口腔環境を健康に保てます 🪥✨。

江戸川区篠崎でプラークコントロールや予防歯科をご希望の方へ

プラークは放置すると歯石や歯周病へとつながります。👉 毎日の歯磨きでは落としきれないプラークも、プロのケアでスッキリ除去できます。江戸川区篠崎の当歯科クリニックでは、痛みの少ないクリーニングや丁寧な説明で、地域の皆さまのお口の健康をサポートしています。お気軽にご相談ください。

【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

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  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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