伝えたい! 歯の疑問:親知らず

【ドライソケット】親知らず抜歯後
の耐えられない痛みを和らげる方法

皆様の健康をトータルサポート。

親知らずの抜歯後4日~5日からの耐えられない痛みはドライソケットが原因です。夜も寝られない痛みは、喉や耳の奥、頭などにも及びます。

ドライソケットの痛みを和らげる治療法や自分で行う対処法も解説。親知らず抜歯後は白いプニプニした血餅の流出を防ぐ縫合をします。ドライソケットなら江戸川区篠崎駅前の歯医者で。

■ 真横に埋まった下の親知らずの抜歯後、4、5日経ってから夜も寝られないほどの耐えられない痛みが始まり、10日間経っても続いています。

痛み止め(ロキソニン)を飲んでも殆ど効かず、喉の痛みや耳の奥の痛みから頭痛までもあります。この痛みはいつまで続くのでしょうか?…

■ 親知らずの抜歯後、痛みが止まらずドライソケットと診断されました。激痛で痛み止めを3時間おきに2週間飲んだら吐き気、体の火照り、息苦しさ、鼓動が激しくなる、立ちくらみ、手足のしびれなどが起こりました。これは、痛み止めの飲み過ぎが原因でしょうか?

■ 親知らずを抜歯した所を縫合しましたが、強い痛みが出てきました。ドライソケットになりやすい人はどんな人ですか?


親知らずを抜歯して、ドライソケットになると本当に辛いですよね。「親知らずの抜歯後、この痛みがいつまで続くのか?」と思うと憂鬱で不安になりますよね!

ここでは、ドライソケットが起こる原因や症状、耐えられない痛みを和らげる治療法、自分で出来る対処方法などを解説します。

目次


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ドライソケット-親知らず抜歯後の耐えられない痛みの正体

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親知らずの抜歯後は抜歯窩に血餅(白いブヨブヨ)が溜まる

親知らずの抜歯後に痛みなく正常に治癒するには抜歯窩に血餅が溜まる必要がある
抜歯窩に溜まった血餅

親知らずに限らず、歯を抜いた後は抜歯後の骨の穴”抜歯窩(ばっしか)”に血液が溜まり血餅(白いブヨブヨ)となることが、健全な治癒に向かうために重要です。

抜歯後、抜歯窩内に残根などの異物が残らないように鋭匙(えいひ)という器具で掻把(掻き出すこと)します。

抜歯窩が血餅で満たされると穴が作られることはなく、食べカスなどが入らず順調に治ります。

矯正治療時に行う第一小臼歯の抜歯などでは、縫合すると頬っぺた側の歯茎と舌側の歯茎が閉じる様に接触し、抜歯窩が見えなくなることがありますが、当然その中には血餅が形成されています。

抜歯後の抜歯窩の血餅の色は赤黒い見た目
抜歯後の抜歯窩の血餅の色は赤黒い見た目

抜歯2日後の洗浄時の画像です。抜歯窩は血液とスポンゼルが混ざった黒赤色の血餅で満たされ、非常に良い状態です。

血餅は白いブヨブヨした塊の様に見えることもあります。

なお、この症例では縫合は行っていません。痛みはこの時点でほぼ消失しています。


血餅(白いブヨブヨ )が取れそうで怖い

抜歯窩に詰めるスポンゼルは、2~3個徐々に詰めていきます。その内の一つが取れてしまうことがあります。

すると、スポンゼルに混ざった白いブヨブヨした血の塊の様なものが取れそうで不安になり、血餅がすべて取れそうで怖い気持ちになるかもしれませんが、すべての血餅が取れたわけではないので心配ありません。

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抜歯後に出来る血餅(白いプニプニ)の役割

抜歯窩に血餅が溜まると痛みが起きない

血餅(白いプニプニ)は、抜歯によって出来た骨の穴を新しい骨で満たすための重要な基質となるものです。血餅は2~3週間で肉芽組織になり、2~3ヶ月で新しい緻密な骨や神経に改造します。


血餅が抜歯窩の骨に触れ、湿潤状態となることで痛みの発生は抑えられます。


大きな血餅(白いプニプニ)は取っても大丈夫

通常、抜歯後10分ほどで止血しますが、なかなか出血が止まらないケースでは抜歯窩を越えてほっぺたの内側などに広がって血餅が出来ることがあります。


この様な大きな血餅が出来ると「取れそうで怖い」と思うかもしれませんが、抜歯窩に触れないようにそっと余分な血餅を取ってしまっても大丈夫です。その際、細菌感染を起こさないように手指の消毒を行い、清潔なガーゼで取ります。

また、余分な大きな血餅は自然と取れてしまうことが多く、その後痛みが起こらないようならそのままで大丈夫です。

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ドライソケットの見た目

抜歯窩の骨が露出したドライソケットの見た目は白い
抜歯窩の骨が露出しドライソケットに

抜歯窩内部に溜まった血餅がすべて取れてしまいドライソケットになります。


ドライソケットになると耐えられない痛み発生

親知らず抜歯後4日~5日してからの激痛はドライソケットが原因です。

ドライソケットを見た目で判断

ドライソケットかどうかの判断は、抜歯窩が大きく開いていると見た目である程度判断出来ます。

ドライソケットでは、骨が露出しているので白く見えます。

ただし、親知らずは奥にあるため、ドライソケットとなっても暗くてはっきりと白く確認することは難しいかもしれません。

抜歯窩が閉鎖している様に見えて、歯茎の腫れがない場合でもドライソケットになっていることがあります。

抜歯窩を洗浄してみると、食べかすや腐敗物などが出てくる場合はドライソケットです。この様な場合は強い痛みを訴えます。

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ドライソケットはいつまで心配する必要があるの?

ドライソケットの心配はいつまで?
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ドライソケットの発現確率

大学病院の口腔外科で手術を受けた場合でもドライソケットの発現確率は約3%と言われ、特に斜めや真横に生えた下の親知らずを抜歯した時に起こりやすいです。

本来、抜歯後の骨の穴に出来るはずの血餅(ゼリー状の血の塊)の形成が不十分であったり、或いは取れて歯槽骨の表面が露出することで、ドライソケットは起こります。

ドライソケットが出来ると激痛が2週間以上に渡って起こることがあります。

一般的に抜糸後にドライソケットになることは稀です。

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ドライソケットの心配はいつまで?

ドライソケットは抜歯後6日目以降は、ほぼ起こりません。通常1週間後に行う抜糸のタイミングまでに激痛が起こらなければ心配は要りません。

親知らず抜歯後のドライソケットはどんな痛み?

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ドライソケットは夜寝れないほどの痛みに!

ドライソケットの痛みは、親知らずの抜歯後3~5日経ってから耐えられない激痛が持続!
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親知らずの抜歯後3~5日経ってから耐えられない激痛が

通常、外科的治療(親知らずの抜歯など)の痛みのピークは術後2~3日です。その後、徐々に引いてくのが普通ですが、親知らずの抜歯後3~5日経ってから急激に痛みの強さが増し、1週間から10日経っても耐えられない激痛が持続する様ならドライソケットの可能性が考えられます。

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ドライソケットはどんな痛みが起こる?

痛みの範囲は親知らずの抜歯した部位に止まらず、隣の歯やその周辺の歯まで痛く感じる放散痛であったり、時には顎全体から喉や耳の奥の痛み、頭痛に至るまで広範囲に渡ることがあります。

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痛みが起こるタイミング

痛みが起こるタイミングとして鼻から空気を吸っただけでツーンとした痛み、冷たいものを飲んだ時の冷水痛、食べ物が抜歯窩に入ってしまった時の接触痛などが挙げられます。

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ロキソニンなど痛み止めを飲んでも効かない

ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めを飲んでも余り効かないか、仮に効いたとしても3~4時間で効果が切れ、その後は耐えられないほどの激痛に襲われ、夜、ぐっすりと眠ることが出来ないので生活のクオリティーが下がります。

ロキソニンなどの痛み止めが効かない場合でも、 6時間以上間隔を空けて飲んでください。

ロキソニンやボルタレンなどの痛み止めの飲み方の詳細は次を参照してください。

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ドライソケットになると激痛になる理由

激痛が起こるのは抜歯窩の骨面が露出し、乾燥状態になっているからです。皮膚などの傷でも同様に創傷治癒を促進するためには濡れている状態にしなければなりません。つまり、「ドライからウェットへ」が重要です。

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ドライソケットにならないために患者自身が出来ること

親知らずの抜歯後うがいのやり過ぎはNG

抜歯手術後の強いうがいや歯磨きはNG

抜歯後の出血が気になって何度も強くうがいをしてしまうと血餅が洗い流されてしまいます。口腔内には唾液があり、血液が唾液にまじって大量に出血しているかのように勘違いしがちです。

と、教科書には書かれていますが、強いうがいをしたくらいで血餅が流れ出すのかは疑問が残るところです。

ともあれ、血餅は弱々しいものなので、抜歯した後に「吸う行動」、「抜歯側で噛む」、「抜歯した所を強く歯磨きする」ことなどは避けて下さい。

また、術後の強い運動や入浴、飲酒は避けて下さい。心拍数や血圧が上がり、術後出血を起こしやすくなると同時に歯周病菌などの常在菌が手術創部に入り込む可能性があるからです。

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手術後の強いうがい薬の使用

抜歯後の強いうがい薬(イソジンなど)の使用は、後述する細菌感染の所で解説しているように禁忌です。血餅の所に食べカスが付いてしまった場合、当院では次亜塩素酸水で軽いうがいを推奨しています。

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親知らず抜歯前後の喫煙

喫煙は術後合併症を引き起こすことが知られています。手術の1ヶ月前からの禁煙が理想的です。また、術後は抜歯創が治癒する1週間後までの禁煙が必要です。

タバコを吸うとニコチンの作用で歯肉の血管が収縮しています。そのため血液の供給量が低下し、血液に含まれる白血球の量や活性度合いも低下していると考えられます。たばこを吸うと歯周病が悪化することもその一例です。

そのため、免疫力が低下し抜歯窩へ口腔常在菌(歯周病菌など)の細菌感染が起こりやすくなります。

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親知らず抜歯後の痛みはいつまで続く?

親知らずの抜歯後、正常なら痛みや腫れの期間は1週間
親知らずの抜歯後、正常なら痛みや腫れの期間は1週間

正常に治癒すると横向きに埋まった親知らずの難しい抜歯でも約1週間で痛みや歯茎の腫れは引いていきます。


簡単に抜ける親知らずの抜歯後の痛み

簡単な親知らずの抜歯(骨の削除が無く、抜歯時間30分以内)では、麻酔が切れると痛みや違和感を感じますが、痛みは24時間以内で軽減します。

抜歯後の強い痛みと腫れが予想されるケース
骨に埋没した親知らずの抜歯後の痛みや腫れ

歯冠部がほぼ骨に埋没し、二本ある歯根が開いている下顎水平埋伏智歯(抜歯時間1時間以上)では、骨を削り歯根を分割して抜く必要があるので、強い外科的侵襲が想定されます。

骨の削除量に比例して腫れや痛みも強くなり、口の中が腫れるばかりではなく、外から見ても顔が変形するほど腫れることがあります。

喉に炎症が及べば喉や耳周辺の痛みだけではなく、開口障害も起こることがあります。

また、噛んだ時の痛みも起こることがあります。

通常、抜歯後、麻酔が切れると徐々に痛みが増して2~4日後に痛みや歯茎の腫れのピークを打ちます。その後、徐々に痛みや腫れが引いていき、1週間後にはほとんどなくなります。


1週間経っても痛みや歯茎の腫れが引かない場合

親知らずの抜歯した所から膿が出たり臭いがして腫れが引かない場合には、細菌感染が考えられます。抗生物質が効いていない可能性もあり、別の抗生物質に変える必要があります。

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正常な抜歯後の腫れや痛みが続く期間とピーク

正常な抜歯後の腫れや痛みが続く期間とピーク

抜歯当日から僅かな腫れが出現し、24時間後にはかなり腫れます。そして、2日目から3日目がピークになります。痛みは、腫れの程度に比例する様に変化します。(※ ドライソケットが起こっていない前提で)

その後、徐々に消退していき約1週間で消失します。

ドライソケットが起こる原因

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手術時のドライソケットの原因

ドライソケットは複合的要因で起こる

ドライソケットが起こる原因は様々な要因が関係していると思われます。従って、原因を特定するのは極めて困難で、国内外で様々な説が言われています。


日本では、抜歯後の患者の不注意によるところが大きいと言われているのに対し、海外では術者のスキル不足が大きいと考えられています。


しかし、明確な原因が分らないため大学病院の口腔外科でさえ3%ほどのドライソケットが起こってしまうのが現実です。

親知らずの手術時に起こるドライソケットの原因

浸潤麻酔薬を多く使用

下の親知らず周辺の顎骨は骨孔が少なく、皮質骨が厚いため浸潤麻酔がかかり難く多くの麻酔薬が必要となることがあります。

麻酔の効きを良くするために含有される血管収縮剤(エピネフリン)の影響で出血量が少なくなり、血餅の形成が行われ難くなると考えられます。

また、真横に向いて埋まった親知らずの場合、抜歯難易度が高く抜歯時間が長くなるため、追加の麻酔薬が必要となることも影響するものと思われます。

下顎孔伝達麻酔を使う手段もありますが、親知らずの歯根が下顎管(下顎神経)に近い場合には下顎神経の損傷リスクを考えると使いづらくなります。

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抜歯窩内に歯根の一部や骨片、異物が残る

抜歯窩中に不良肉芽組織や骨片、破折した歯根などの取り残しがあるとドライソケットになるリスクが高まります。

抜歯後に抜歯窩内の異物などを鋭匙で綺麗に掻き出しますが、歯肉靭帯をガリガリとやり過ぎてもドライソケットを作る要因とも考えられています。

また、抜歯窩内を生理食塩水や次亜塩素酸水などで洗浄しますが、やり過ぎると血餅が出来ないとも考えられています。

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細菌感染対策としての強い消毒薬の使用

抜歯窩が感染すると血餅が溶解してしまうという説があります。口腔常在菌(歯周病菌など)が手術部位感染に影響すると考えられていたため、抜歯窩を強い消毒薬(イソジン、リバノールなど)で洗浄している大学病院の口腔外科もまだ存在しているのが現実です。

しかし、消毒薬には細胞毒性があり創傷治癒を遅らせることがわかってきています。

また、術前から智歯周囲炎が起こっている場合もあり、術中・術後の細菌感染防止には抗生剤の術前投与が有効と考えられます。

ドライソケットの痛みを和らげる治療法

ドライソケット治療の三原則

1) ドライソケット内の洗浄には消毒液を使わず次亜塩素酸水または生理食塩水を使う。


2) ドライソケットに入れる軟膏はステロイド剤が入っているものは禁忌。


3) 適度な湿潤状態を保つ。


下記の手順を3~4日おきに3回で治療完了

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ドライソケット内を次亜塩素酸水で洗浄

ドライソケット内を次亜塩素酸水で洗浄
ドライソケット内を次亜塩素酸水で洗浄
次亜塩素酸水で抜歯窩を洗浄

ドライソケット内に溜まった食べカスや汚染物を注射器に入れた次亜塩素酸水で3回ほど洗浄します。

次亜塩素酸水にはプラークやバイオフィルムを破壊する効果も期待しています。次亜塩素酸水でなくても生理食塩水でもかまいません。

この時、強い消毒液を使わないことです。消毒液には細胞毒性があり、創傷治癒を遅らせてしまいます。

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スポンゼルにプロネスパスタ®軟膏を付けドライソケットに詰める

スポンゼルに付けたプロネスパスタ®軟膏をドライソケットにを詰める
スポンゼル+プロネスパスタ®軟膏を詰める
プロネスパスタ®軟膏の役割

局所麻酔軟膏のプロネスパスタ®は、適度な湿潤状態を作り出す目的と早期に痛みを取る効果を期待します。

抗菌剤の入っている軟膏や創傷被覆材のイントラサイトジェルなどでも好成績を収めている報告があります。

この時、使う軟膏としてステロイドホルモンが入っているアフタゾロン軟膏、ケナログ軟膏、テラコートリル軟膏は使用禁忌です。ステロイド剤により激痛が起こるばかりか肉芽組織の形成を抑制し、ドライソケットの治癒を遅らせてしまうからです。


スポンゼルの役割

スポンゼル(アステラス社)をドライソケット内に詰めるのは、プロネスパスタ®軟膏の流出を防ぎ湿潤状態を保つ目的があります。ドライソケットの中を乾燥状態にしない事が最も重要だからです。

スポンゼルは元々、止血剤として抜歯窩に使われる滅菌吸収性ゼラチンスポンジです。水分を吸って膨張するので食べカスが入るのを防いでくれ、 組織に容易に吸収されるので取り出す必要はありません。

ドライソケット内の詰め物としてスポンゼルの代わりにテルプラグやパイテック・デンタルの使用も有効と考えられます。

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ドライソケットの歯茎を縫合

ドライソケットの抜歯窩縫合
ドライソケットとなった抜歯窩を縫合

通常、水平埋伏智歯の抜歯では縫合します。しかし、縫合したからといってドライソケットにならないという保証はありません。

つまり、縫合しても、なる時はなるというのがドライソケットです。

抜歯窩をマットレス縫合

抜歯窩に詰めたスポンゼルが外れないようにしっかりとマットレス縫合を行います。特に、斜めに生えた半埋伏の親知らずの場合、第二大臼歯と接する部分の歯茎の量が少ないことが多く、必ずその部分を縫合します。


止血材のパイテック・デンタルで縫合の省略も

プロネスパスタ®軟膏を付けたパイテック・デンタルをドライソケット内に挿入すると血液・唾液を吸って、すぐに柔軟なゲル状となります。

組織への接着力が強いため、抜歯後の縫合を省くことも可能な場合があります。

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ドライソケットの再掻爬(さいそうは)はNG

ドライソケットの再掻爬(さいそうは)は基本的にNG
ドライソケットを再掻爬し出血を促す
ドライソケットの再掻爬

ドライソケットにはレントゲン検査が重要です。抜歯窩の洗浄だけでは取りきれない歯根の断片や骨片、異物、骨の壊死部分が残っていることがドライソケットの原因になることがあるからです。

しかし、洗浄だけで抜歯窩が綺麗なる場合には基本的に再掻爬は行いません。

再掻爬の目的は再出血させて湿潤状態を作ることですが、再掻爬をすると過剰に再出血したり、激痛が起こり、治りが悪くなることがあります。


再出血させた所にテルプラグを挿入

浸潤麻酔を行い再出血させてテルプラグを挿入します。

テルプラグはスポンゼルと同様、抜歯窩の止血剤です。テルプラグの特徴として抜歯窩の形に似た弾丸型なので抜歯等の閉鎖に向いています。

ただし血液を吸収すると僅かに収縮するので、少し大きめのサイズを選ぶことがポイントです。

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親知らずの抜歯後の腫れや痛みを早く治すには

親知らずの抜歯後の腫れや痛みを和らげる冷えピタ

抗生物質や痛み止め(消炎鎮痛剤)の投薬

親知らずの抜歯後には抗生物質やロキソニン、ボルタレンなどの痛み止め(消炎鎮痛剤)の投薬を行います。正常な治癒がなされれば痛みや腫れは十分にコントロール出来ます。処方せんの指示を守って飲んでください。

難抜歯が予想される時には、抗生物質の術前投与がドライソケットを作らない方法でもあります。

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ドライソケットが起こった時の投薬

ドライソケットが起こった場合の抗生剤の投与は、細菌感染による骨炎の防止の意味で適宜行います。

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湿布薬(冷えピタ)の使用

親知らずの抜歯後、腫れた所を氷で冷やしたり、熱いタオルで暖めたりするのはNGです。

24時間以内なら「冷えピタ」のような湿布薬を使うか、水で濡らしたタオルで冷やす程度が良いでしょう。

ただし、24時間を超えてからは行わないようにしてください。血液循環を阻害する可能性があり、治癒を遅らせることになるからです。


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親知らずの抜歯後、出血はいつ止まる?

止血用ガーゼ
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出血が止まらない時は止血用ガーゼを噛み圧迫止血

通常、歯医者では止血用ガーゼを噛んでもらい止血を計ります。10分ほどで出血が止まるのが普通です。しかし、稀に家に帰ってからも出血がジワジワ続くことがあるため歯科医院から止血用ガーゼを渡されるはずです。

出血が止まらないようなら30分から1時間、しっかりとガーゼを噛んで圧迫止血をします。それでも止まらなければガーゼを変えて1時間ガーゼを噛んでください。

一旦止まっても、再出血する事がありますから同様のことを繰り返して下さい。

また、唾液に混じった血液をうがいし洗い出そうとすると止血効果が弱まります。

また、ドライソケットの発症原因ともなるので、うがいは控えて、血の混じった唾液を吐き出す程度にします。

それでも止まらないようなら、異常出血が疑われるので歯科医院に連絡してください。

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智歯周囲炎による炎症性組織(不良肉芽組織)

親知らずの智歯周囲炎では消炎処置を行った後に抜歯を行いますが、炎症性組織(不良肉芽組織)が沢山存在していると術後の出血が続く事があります。

じわじわとわずかに出た血液でも唾液に交じって大量に出血している様に感じるかもしれませんが、通常ならば、翌朝には止まっているはずです。

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上の親知らずを抜いた時の症状と対処法

上の親知らず抜歯でドライソケットは起こらない

上の親知らずは骨が柔らかいので、問題は起きにくいのが普通です。つまり、ドライソケットによる痛みや腫れは起こらないのが一般的です。

親知らずに起こる智歯周囲炎や 劇痛に襲われるドライソケット、横向きに埋没した親知らずの抜き方、抜歯後に出来た穴のお掃除方法、 親知らずの抜歯の費用、親知らずの抜歯のメリット・デメリット、 抜歯中の痛みや抜歯時間などについて、こちらの記事に分かりやすくまとめています♪

【動画】親知らずがドライソケットに! 痛みの特徴と治療法や予防法

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執筆者 院長 深沢一

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