

伝えたい! 歯の疑問:親知らず
【即効】親知らず抜歯後の
激痛・ドライソケット治療の3原則
皆様の健康をトータルサポート。
親知らずの抜歯後、激痛が出るとドライソケットが考えられます。痛みは広範囲に起こり、喉や耳の痛み、頭痛などに及びます。
抜歯後には血餅の流出を防ぐ縫合をし、ドライソケットの発生を防ぎます。
ドライソケットの治療は抜歯窩を乾燥させず湿潤状態を作ることが重要です。
伝えたい! 歯の疑問:親知らず
皆様の健康をトータルサポート。
親知らずの抜歯後、激痛が出るとドライソケットが考えられます。痛みは広範囲に起こり、喉や耳の痛み、頭痛などに及びます。
抜歯後には血餅の流出を防ぐ縫合をし、ドライソケットの発生を防ぎます。
ドライソケットの治療は抜歯窩を乾燥させず湿潤状態を作ることが重要です。
■ 真横に埋まった下の親知らずを抜歯して、4、5日経ってから夜も眠れないほどの激痛が始まり、10日間経っても続いています。
痛み止め(ロキソニン)を飲んでも殆ど効かず、喉の痛みや耳の奥の痛みから頭痛までもあります。この痛みはいつまで続くのでしょうか?…
■ 親知らずの抜歯後、痛みが止まらずドライソケットと診断されました。激痛で痛み止めを3時間おきに2週間飲んだら吐き気、体の火照り、息苦しさ、鼓動が激しくなる、立ちくらみ、手足のしびれなどが起こりました。これは、痛み止めの飲み過ぎが原因でしょうか?
■ 親知らずを抜歯した所を縫合しましたが、強い痛みが出てきました。ドライソケットになりやすい人はどんな人ですか?
親知らずを抜き、ドライソケットになると本当に辛いですよね。「この痛みが長く続くのであれば完治しないのでは?」と不安に感じてしまいますね!
ここでは、ドライソケットが起こる原因や症状、治療法、自分で出来る対処方法などを解説します。
親知らずに限らず、歯を抜いた後は抜歯後の骨の穴”抜歯窩(ばっしか)”に血液が溜まり血餅(けっぺい)となることが重要です。
抜歯後、抜歯窩内に残根などの異物が残らないように鋭匙(えいひ)という器具で掻把(掻き出すこと)します。
抜歯窩が血餅で満たされると食べカスなどが入らず順調に治ります。
矯正治療時に行う第一小臼歯の抜歯などでは、縫合すると頬っぺた側の歯茎と舌側の歯茎が閉じる様に接触し、抜歯窩が見えなくなることがありますが、当然その中には血餅が形成されています。
抜歯2日後の洗浄時の画像です。抜歯窩は血液とスポンゼルが混ざった黒赤色の血餅で満たされ、非常に良い状態です。
血餅は白いブヨブヨした塊の様に見えることもあります。
なお、この症例では縫合は行っていません。痛みはこの時点でほぼ消失しています。
抜歯窩に詰めるスポンゼルは、2~3個徐々に詰めていきます。その内の一つが出てしまうことがあります。
すると、ブヨブヨした血の塊の様なものが取れてしまうことがありますが、血餅がすべて取れたわけではないので心配ありません。
血餅は、抜歯によって出来た骨の穴を新しい骨で満たすための重要な基質となるものです。血餅は2~3週間で肉芽組織になり、2~3ヶ月で新しい緻密な骨や神経に改造します。
血餅が抜歯窩の骨に触れ、湿潤状態となることで痛みの発生は抑えられます。
通常、抜歯後10分ほどで止血しますが、なかなか出血が止まらないケースでは抜歯窩を越えてほっぺたの内側などに広がって血餅が出来ることがあります。
この様な大きな血餅の場合には、抜歯窩に触れないようにそっと血餅を取ってしまっても大丈夫です。その際、細菌感染を起こさないように手指の消毒を行い、清潔なガーゼで取ります。
また、余分な大きな血餅は自然と取れてしまうことが多いので、そのままで大丈夫です。
抜歯窩内部は、骨が露出し白く見える。
大学病院の口腔外科で手術を受けた場合でもドライソケットの発現頻度は約3%と言われ、特に斜めや真横に生えた下の親知らずを抜歯した時に起こりやすいです。
本来、抜歯後の骨の穴に出来るはずの血餅(ゼリー状の血の塊)の形成が不十分であったり、或いは脱落して歯槽骨の表面が露出することで、ドライソケットは起こります。
ドライソケットが出来ると激痛が2週間以上に渡って起こることがあります。
一般的に抜糸後にドライソケットになることは稀です。
ドライソケットかどうかの判断は、抜歯窩が大きく開いていると見た目である程度分ります。抜歯窩内部の骨が露出し、白っぽく見えます。
見た目の抜歯窩は閉鎖していて、歯茎の腫れもない場合でもドライソケットになっていることがあります。
抜歯窩を洗浄してみると、食べかすや腐敗物などが出てくる場合はドライソケットです。この様な場合にも強い痛みを訴えます。
ドライソケットは抜歯後6日目以降は、ほぼ起こりません。通常1週間後に行う抜糸のタイミングまでに激痛が起こらなければ大丈夫です。
通常、外科的治療(親知らずの抜歯など)の痛みのピークは術後2~3日です。その後、徐々に引いてくのが普通ですが、術後3~5日経ってから急激に痛みの強さが増し、1週間経っても激痛が持続する様ならドライソケットの可能性が考えられます。
痛みの範囲は親知らずの抜歯した部位に止まらず、隣の歯やその他の歯が痛く感じたり、時には顎全体から喉や耳の痛み、頭痛まで起こることがあります。
また、痛みが起こるタイミングとして鼻から空気を吸っただけでツーンとした痛み、冷たいものを飲んだ時の冷水痛、食べ物が抜歯窩に入ってしまった時の接触痛などが挙げられます。
痛み止めを飲んでも余り効かないか、仮に効いたとしても3~4時間で効果が切れ、その後は耐えられないほどの激痛に襲われ、夜、ぐっすりと眠ることが出来ないので生活のクオリティーが下がります。
激痛が起こるのは抜歯窩の骨面が露出し、乾燥状態になっているからです。皮膚などの傷でも同様に創傷治癒を促進するためには濡れている状態にしなければなりません。つまり、「ドライからウェットへ」が重要です。
ドライソケットが起こる原因は様々な要因が関係していると思われます。従って、原因を特定するのは極めて困難で、国内外で様々な説が言われています。
日本では、抜歯後の患者の不注意によるところが大きいと言われているのに対し、海外では術者のスキル不足が大きいと考えられています。
しかし、明確な原因が分らないため大学病院の口腔外科でさえ3%ほどのドライソケットが起こってしまうのが現実です。
下の親知らず周辺の顎骨は骨孔が少なく、皮質骨が厚いため浸潤麻酔がかかり難く多くの麻酔薬が必要となることがあります。
麻酔の効きを良くするために含有される血管収縮剤(エピネフリン)の影響で出血量が少なくなり、血餅の形成が行われ難くなると考えられます。
また、真横に向いて埋まった親知らずの場合、抜歯難易度が高く抜歯時間が長くなるため、追加の麻酔薬が必要となることも影響するものと思われます。
下顎孔伝達麻酔を使う手段もありますが、親知らずの歯根が下顎管(下顎神経)に近い場合には下顎神経の損傷リスクを考えると使いづらくなります。
抜歯窩中に不良肉芽組織や骨片、破折した歯根などの取り残しがあるとドライソケットのリスクがあります。
抜歯後に抜歯窩内の異物などを鋭匙で綺麗に掻き出しますが、歯肉靭帯をガリガリとやり過ぎてもドライソケットを作る要因とも考えられています。
また、抜歯窩内を生理食塩水や次亜塩素酸水などで洗浄しますが、やり過ぎると血餅が出来ないとも考えられています。
抜歯窩が感染すると血餅が溶解してしまうという説があります。口腔常在菌(歯周病菌など)が手術部位感染に影響すると考えられていたため、抜歯窩を強い消毒薬(イソジン、リバノールなど)で洗浄している大学病院の口腔外科もまだ存在しているのが現実です。
しかし、消毒薬には細胞毒性があり創傷治癒を遅らせることがわかってきています。
術前から智歯周囲炎が起こっている場合もあり、術中・術後の細菌感染防止には抗生剤の術前投与が有効と考えられます。
抜歯後の出血が気になって何度も強くうがいをしてしまうと血餅が洗い流されてしまいます。口腔内には唾液があり、血液が唾液にまじって大量に出血しているかのように勘違いしがちです。
と、教科書には書かれていますが、強いうがいをしたくらいで血餅が流れ出すのかは疑問が残るところです。
ともあれ、血餅は弱々しいものなので、抜歯した後に「吸う行動」、「抜歯側で噛む」、「抜歯した所を強く歯磨きする」ことなどは避けて下さい。
また、術後の強い運動や入浴、飲酒は避けて下さい。心拍数や血圧が上がり後出血を起こしやすくなると同時に歯周病菌などの常在菌が手術創部に入り込む可能性があるからです。
抜歯後の強いうがい薬(イソジンなど)の使用は、細菌感染の所でも解説したように禁忌です。血餅の所に食べカスが付いてしまった場合、当院では次亜塩素酸水で軽いうがいを推奨しています。
喫煙は術後合併症を引き起こすことが知られています。手術の1ヶ月前からの禁煙が理想的です。また、術後は抜歯創が治癒する1週間後までの禁煙が必要です。
タバコを吸うとニコチンの作用で歯肉の血管が収縮しています。そのため血液の供給量が低下し、血液に含まれる白血球の量や活性度合いも低下していると考えられます。たばこを吸うと歯周病が悪化することもその一例です。
そのため、免疫力が低下し抜歯窩へ口腔常在菌(歯周病菌など)の細菌感染が起こりやすくなります。
正常に治癒すると横向きに埋まった親知らずの難しい抜歯でも約1週間で痛みや歯茎の腫れは引いていきます。
簡単な親知らずの抜歯(骨の削除が無く、抜歯時間30分以内)では、麻酔が切れると痛みや違和感を感じますが、痛みは24時間以内で軽減します。
歯冠部がほぼ骨に埋没し、二本ある歯根が開いている下顎埋伏智歯(抜歯時間1時間以上)では、骨を削り歯根を分割して抜く必要があるので、強い外科的侵襲が予想されます。
骨の削除量に比例して腫れや痛みも強くなり、口の中が腫れるばかりではなく、外から見ても顔が変形するほど腫れることがあります。
喉に炎症が及べば喉や耳周辺の痛みだけではなく、開口障害も起こることがあります。
また、噛んだ時の痛みも起こることがあります。
通常、抜歯後、麻酔が切れると徐々に痛みが増して2~4日後に痛みや歯茎の腫れのピークを打ちます。その後、徐々に痛みや腫れが引いていき、1週間後にはほとんどなくなります。
親知らずの抜歯した所から膿が出たり、腫れが引かない場合には、細菌感染が考えられます。抗生物質が効いていない可能性もあり、別の抗生物質に変える必要があります。
抜歯当日から僅かな腫れが出現し、24時間後にはかなり腫れます。そして、2日目から3日目がピークになります。痛みは、腫れの程度に比例する様に変化します。(※ ドライソケットが起こっていない前提で)
その後、徐々に消退していき約1週間で消失します。
1) ドライソケット内の洗浄には消毒液を使わず次亜塩素酸水または生理食塩水を使う。
2) ドライソケットに入れる軟膏はステロイド剤が入っているものは禁忌。
3) 適度な湿潤状態を保つ。
ドライソケット内に溜まった食べカスや汚染物を注射器に入れた次亜塩素酸水で3回ほど洗浄します。
次亜塩素酸水にはプラークやバイオフィルムを破壊する効果も期待しています。次亜塩素酸水でなくても生理食塩水でもかまいません。
この時、強い消毒液を使わないことです。消毒液には細胞毒性があり、創傷治癒を遅らせてしまいます。
局所麻酔軟膏のプロネスパスタ®は、適度な湿潤状態を作り出す目的と早期に痛みをとる効果を期待します。
抗菌剤の入っている軟膏や創傷被覆材のイントラサイトジェルなどでも好成績を収めている報告があります。
この時、使う軟膏としてステロイドホルモンが入っているアフタゾロン軟膏、ケナログ軟膏、テラコートリル軟膏は使用禁忌です。ステロイド剤により激痛が起こるばかりか肉芽組織の形成を抑制し、ドライソケットの治癒を遅らせてしまうからです。
スポンゼル(アステラス社)をドライソケット内に詰めるのは、プロネスパスタ®軟膏の流出を防ぎ湿潤状態を保つ目的があります。ドライソケットの中を乾燥状態にしない事が最も重要だからです。
スポンゼルは元々、止血剤として抜歯窩に使われる滅菌吸収性ゼラチンスポンジです。水分を吸って膨張するので食べカスが入るのを防いでくれ、 組織に容易に吸収されるので取り出す必要はありません。
ドライソケット内の詰め物としてスポンゼルの代わりにテルプラグやパイテック・デンタルの使用も有効と考えられます。
抜歯窩に詰めたスポンゼルが外れないようにしっかりとマットレス縫合を行います。特に、斜めに生えた半埋伏の親知らずの場合、第二大臼歯と接する部分の歯茎の量が少ないことが多く、必ずその部分を縫合します。
プロネスパスタ®軟膏を付けたパイテック・デンタルをドライソケット内に挿入すると血液・唾液を吸って、すぐに柔軟なゲル状となります。
組織への接着力が強いため、抜歯後の縫合を省くことも可能な場合があります。
ドライソケットにはレントゲン検査が重要です。抜歯窩の洗浄だけでは取りきれない歯根の断片や骨片、異物、骨の壊死部分が残っていることがドライソケットの原因になることがあるからです。
しかし、洗浄だけで抜歯窩が綺麗なる場合には基本的に再掻爬は行いません。
再掻爬の目的は再出血させて湿潤状態を作ることですが、再掻爬をすると過剰に再出血したり、激痛が起こり、治りが悪くなることがあります。
浸潤麻酔を行い再出血させてテルプラグを挿入します。
テルプラグはスポンゼルと同様、抜歯窩の止血剤です。テルプラグの特徴として抜歯窩の形に似た弾丸型なので抜歯等の閉鎖に向いています。
ただし血液を吸収すると僅かに収縮するので、少し大きめのサイズを選ぶことがポイントです。
親知らずの抜歯後には抗生物質やロキソニン・ボルタレンなどの痛み止め(消炎鎮痛剤)の投薬を行います。正常な治癒がなされれば痛みや腫れは十分にコントロール出来ます。処方せんの指示を守って飲んでください。
難抜歯が予想される時には、抗生物質の術前投与がドライソケットを作らない方法でもあります。
ドライソケットが起こった場合の抗生剤の投与は、細菌感染による骨炎の防止の意味で適宜行います。
親知らずの抜歯後、腫れた所を氷で冷やしたり、熱いタオルで暖めたりするのはNGです。
24時間以内なら「冷えピタ」のような湿布薬を使うか、水で濡らしたタオルで冷やす程度が良いでしょう。
ただし、24時間を超えてからは行わないようにしてください。血液循環を阻害する可能性があり、治癒を遅らせることになるからです。
通常、歯医者では止血用ガーゼを噛んでもらい止血を計ります。10分ほどで出血が止まるのが普通です。しかし、稀に家に帰ってからも出血がジワジワ続くことがあるため歯科医院から止血用ガーゼを渡されるはずです。
出血が止まらないようなら30分から1時間、しっかりとガーゼを噛んで圧迫止血をします。それでも止まらなければガーゼを変えて1時間ガーゼを噛んでください。
一旦止まっても、再出血する事がありますから同様のことを繰り返して下さい。
また、唾液に混じった血液をうがいし洗い出そうとすると止血効果が弱まります。
また、ドライソケットの発症原因ともなるので、うがいは控えて、血の混じった唾液を吐き出す程度にします。
それでも止まらないようなら、異常出血が疑われるので歯科医院に連絡してください。
親知らずの智歯周囲炎では消炎処置を行った後に抜歯を行いますが、炎症性組織(不良肉芽組織)が沢山存在していると術後の出血が続く事があります。
じわじわとわずかに出た血液でも唾液に交じって大量に出血している様に感じるかもしれませんが、通常ならば、翌朝には止まっているはずです。
上の親知らずは骨が柔らかいので、問題は起きにくいのが普通です。つまり、痛みや腫れは起こらないということです。
東京都江戸川区、千葉県から来院多数、
都営新宿線篠崎駅から徒歩1分のふかさわ歯科クリニック
診療時間
月〜金曜日 | 土曜日 | 日曜日 |
9:00〜20:00 | 8:00〜18:00 | 8:00〜17:30 |
真横に生えた親知らずを抜歯した後で穴が塞からず食べカスが入ってしまいます。穴が塞がるにはどのくらいかかりますか?いつから穴を歯磨きしても大丈夫ですか?また、おすすめの歯磨き粉や方法はありますか?穴から膿が出たり、臭う時はどうしたら?…
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高校生くらいの年齢になると親知らずが生えてきます。親知らずは正常に生えることは稀で、斜めに萌出すると歯磨きが上手く出来ないため、虫歯になったり、歯茎の炎症で噛むと強い痛みが起こります。歯茎の奥深くに埋まった親知らずほど抜歯難易度が高まります。…
歯周病
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