硬質レジン前装冠の特徴と保険適用範囲

硬質レジン前装冠とは

硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠

保険適用の白い歯

金属のシェルに硬質のプラスチックを貼り付けた人工歯で保険適用です。

何番まで

保険適用になるのは上下の前歯と犬歯(3番)までです。つまり上顎6本、下顎6本が保険の対象となります。

前歯の保険適用ブリッジにも使用できます。

見た目

硬質レジン前装冠正面観

右上顎2番から左3番と右下顎3番から1番までに硬質レジン前装冠が装着されています。(矢印の歯)

着色が顕著で破折部も見られます。

硬質レジン前装冠咬合面観

同症例の上顎咬合面観です。矢印間が硬質レジン前装冠です。内側は金属で出来ています。

メリット

利点

 費用が安い

保険適用なので費用を安く抑えられます。

利点

 色の調整がある程度可能

隣接する歯の色に合わせて色の調整が可能です。ただし、グラデーションを付けることは出来ないので1歯1色です。

デメリット

欠点

1

変色や着色

硬質レジンは吸水性があるため色素を取り込んで変色したり着色するする欠点があります。

写真は硬質レジン前装冠が4歯に装着されています。(矢印)

欠点

2

破折

硬質レジンは強度が低いため破折することがあります。写真は破折して金属が露出したものです。コンポジットレジンで修理は出来ますが、審美的に満足できるまでの修復は難しいのが現実です。

欠点

3

耐摩耗性

硬質レジンは耐摩耗性が低いため表面がすり減って艶が無くなります。のっぺりとした見た目になります。

歯茎が黒く変色するメタルタトゥーが認められますが、保険のメタルコアが原因と考えられます。

寿命

硬質レジンの欠点でも触れたように経年劣化で変色や着色するまでの期間は2~3年です。変色や着色だけなら審美的問題なので硬質レジン前装冠の寿命に影響しません。内部は金属で出来ているので金属冠と同じ寿命(7年前後)と言えます。

硬質レジン前装冠の費用

保険診療

保険適用です。

内容保険点数
硬質レジン前装冠金属は金パラ2340点
※ メタルコアまたはファイバーコアの費用は別途必要です。土台の形を整えるために削ったり、印象採得(歯型取り)、装着料金などは別途必要です。これら合算して3割負担の場合の費用は概ね一部負担金が10,500円になります。
※ さらに、初診料、再診料、指導料などがかかる場合があります。※保険点数は改定で変更になる場合があります。

ふかさわ歯科クリニック篠崎では、金属アレルギーの原因ともなる金属の使用を極力抑えたメタルフリー審美治療に努めております。見た目はもちろんですが、機能性や適合性にも留意した審美修復治療を実施しております。天然歯を出来るだけ削らない低侵襲処置(ミニマルインターベーション)を基本とし、長期維持を追求したつめ物・かぶせ物治療に努めております。江戸川区篠崎で、保険適用の白い被せ物・硬質レジン前装冠をご希望の方はぜひ、当院までお気軽にご相談下さい。

【動画】ステイン着色汚れをクリーニングするエアフロー

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FULASAWA

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メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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