目次

「虫歯を削って詰め物を入れましょう」と言われたけれど、

「インレーって何?」
「銀歯になるの?」
「白い詰め物も選べる?」
「治療は痛い?費用はいくら?」

と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

**インレーとは、虫歯などで失われた歯の一部分を補う「詰め物」**です。

虫歯の大きさや噛み合わせ、残っている歯の量などによって、コンポジットレジン、インレー、クラウンなどを使い分けます。

この記事では、インレーの種類、保険診療と自由診療の違い、治療の流れ、費用、治療後の注意点までわかりやすく解説します。

【🎞️ 27秒】インレー治療で虫歯をしっかり修復!種類と特徴を解説

インレーは、虫歯を削った部分の形に合わせて作製し、歯に接着・装着する部分的な詰め物です。

主に奥歯の噛む面や歯と歯の間にある、ある程度の大きさの欠損に使用されます。

白いセラミックインレー(自費)
白いセラミックインレー(自費)
上顎小臼歯に装着された金合金インレー(自費)
上顎小臼歯に装着された金合金インレー(自費)

一般的には、

  1. 虫歯を取り除く
  2. 詰め物が入る形に歯を整える
  3. 型取りまたは口腔内スキャンを行う
  4. インレーを作製する
  5. 歯に接着・装着する

という流れで治療します。

治療法主な適応歯を削る範囲特徴
コンポジットレジン比較的小さな欠損少ない歯に直接樹脂を詰める
インレー中程度の欠損中程度作製した詰め物を装着する
クラウン大きな欠損比較的多い歯冠全体を覆う

ただし、どの治療法が適しているかは、単純に虫歯の「C1・C2・C3」だけで決まるものではありません。

コンポジットレジン充填
コンポジットレジン充填
クラウンの例
クラウンの例

虫歯の範囲、残っている歯質の量、噛み合わせ、歯ぎしり・食いしばりの有無などを総合的に診断して決定します。

インレーには、金属、CAD/CAM材料、セラミック、ジルコニア、金合金などがあります。

それぞれ見た目、強度、適応、費用が異なります。

保険適用メタルインレー
保険適用メタルインレー

上顎小臼歯2本と第一大臼歯に保険適用インレーの金パラインレーが入っています。

金合金インレー
金合金インレー

上顎小臼歯2本と第一大臼歯に保険適用外の金合金インレーが入っています。第二大臼歯には金合金クラウンが入っています。

セラミックインレー
セラミックインレー

下顎第一大臼歯と第二大臼歯にセラミックインレーが入っています。よく見ないと入っているのが分かりません。

メタルインレー

いわゆる「銀歯」と呼ばれる金属製のインレーです。

金属のため強度があり、奥歯にも使用できます。

メリット

  • 強度が高い
  • 奥歯にも使用しやすい
  • 保険適用となる材料がある

デメリット

  • 銀色のため目立ちやすい
  • 金属アレルギーに配慮が必要
  • 金属を使用したくない方には向かない

保険診療では金銀パラジウム合金などが使用されます。

金合金インレー

金を主体とした合金で作る自由診療のインレーです。

適度な硬さと展延性があり、歯との境目を精密に仕上げやすいことが特徴です。

メリット

  • 適合性に優れる
  • 強度と耐久性のバランスがよい
  • 奥歯にも使用しやすい

デメリット

  • 金色が目立つ
  • 自由診療のため費用が高くなる
  • 金属アレルギーの可能性が完全にないわけではない

セラミックインレー

セラミックインレーは、天然歯に近い色調を再現できる白い詰め物です。

金属を使用しないため、見た目とメタルフリーを重視したい方に適しています。

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セラミックインレー

メリット

  • 天然歯に近い色調
  • 変色しにくい
  • 金属を使用しない
  • 表面が滑沢で汚れが付着しにくい

デメリット

  • 自由診療となることが多い
  • 強い衝撃などで欠けたり割れたりする可能性がある
  • 噛み合わせによっては適さない場合がある

白いインレーにも複数の材料があります。

e.max

二ケイ酸リチウムを主成分とするセラミックです。

透明感があり、天然歯に調和した色調を再現しやすいことが特徴です。

ジルコニア

高い強度を持つセラミック材料です。

強度を必要とする奥歯などで選択されることがあります。

ただし、「e.maxは前歯、ジルコニアは奥歯」と単純に決められるものではありません。

歯の位置、窩洞の形、厚み、噛む力、対合歯の状態などを確認して選択します。

CAD/CAMインレーは、歯科用CAD/CAMシステムを利用して設計・製作する白いインレーです。

条件を満たす場合には保険診療で白いインレーを選択できるようになり、治療の選択肢が広がっています。

CAD/CAMインレーには歯科用のブロック材料を使用し、コンピューター上で設計したデータをもとに加工して作製します。

また、設備や治療方法によっては、口腔内スキャナーによる光学印象を利用することもあります。

CAD/CAMインレーのメリット

  • 白く、金属より目立ちにくい
  • 金属を使用しない
  • デジタル技術を利用して製作できる
  • 条件を満たせば保険適用となる

注意点

CAD/CAMインレーは、すべての歯・すべての症例に適しているわけではありません。

歯の状態、噛み合わせ、使用する材料などによって適応を判断します。

インレー選びでは、「保険か自費か」だけではなく、どの材料がその歯に適しているかを考えることが重要です。

保険診療

保険診療では、国が定めた材料・治療方法・適応条件の範囲内で治療を行います。

主な選択肢として、

  • 金属製インレー
  • レジンインレー
  • CAD/CAMインレー

などがあります。

保険制度や適用条件は改定されることがあるため、実際にどの治療が保険適用になるかは受診時に確認してください。

自由診療

自由診療では、

  • セラミック
  • ジルコニア
  • 金合金

など、保険診療とは異なる材料を選択できます。

特に見た目、材料の特性、適合性、金属を使用しないことなどを重視する場合には選択肢が広がります。

「一番高い材料が一番よい」「一番硬い材料が一番長持ちする」とは限りません。

選択するときは、次のような点を考慮します。

見た目を重視したい

セラミックやジルコニアなどの白い材料が候補になります。

金属を使用したくない

セラミック、ジルコニア、CAD/CAM材料などのメタルフリー素材を検討します。

噛む力が強い

歯の位置や噛み合わせを確認し、十分な強度を確保できる材料を選択します。

費用を抑えたい

保険適用となる材料から検討します。

材料だけで決めず、残っている歯の量や噛み合わせまで含めて歯科医師と相談することが大切です。

STEP1 診査・診断

まず、口腔内診査や必要に応じたレントゲン撮影を行い、虫歯の範囲や歯の状態を確認します。

そのうえで、

  • インレーで修復できるか
  • レジン充填が適しているか
  • クラウンが必要か
  • どの材料が適しているか

を検討します。

STEP2 虫歯を取り除く

必要に応じて局所麻酔を行い、感染した歯質を取り除きます。

その後、使用するインレーの材料に合わせて、詰め物が適切に装着できる形に歯を整えます。

できるだけ健康な歯質を残しながら、必要な部分だけを形成することが重要です。

STEP3 型取り・口腔内スキャン

形成した歯の形を記録します。

従来の印象材を使用する方法のほか、対応する症例では口腔内スキャナーによる光学印象を行う場合があります。

取得した情報をもとに、歯科技工所やCAD/CAMシステムなどでインレーを作製します。

STEP4 インレーを装着

完成したインレーを口腔内で確認します。

チェックする主なポイントは、

  • 歯との適合
  • 隣の歯との接触
  • 噛み合わせ
  • 色や形
  • 歯との境目

などです。

問題がなければ、材料に適した接着システムやセメントを使用して装着します。

特に接着性材料では、唾液などによる汚染を防ぎながら適切な接着操作を行うことが重要です。

虫歯を削る際には、必要に応じて局所麻酔を行います。

そのため、治療中の痛みはできるだけ抑えることができます。

ただし、虫歯が深かった場合などには、治療後に一時的に

  • 冷たいものがしみる
  • 噛むと違和感がある
  • 軽い痛みを感じる

ことがあります。

多くは徐々に落ち着きますが、痛みが強くなる、ズキズキする、噛めないほど痛い場合は早めに歯科医院へ相談してください。

費用は、保険診療か自由診療か、使用する材料、治療する歯、診療内容などによって異なります。

保険診療の場合は、診察・レントゲン・麻酔・形成・型取り・装着など、治療内容によって窓口負担額が変わります。

自由診療では医院ごとに料金が設定されています。

インレーの寿命を「○年」と一律に決めることはできません。

長持ちするかどうかは、材料だけでなく、

  • 虫歯の大きさ
  • 残っている歯質
  • 接着・装着の状態
  • 噛み合わせ
  • 歯ぎしり・食いしばり
  • 毎日の歯磨き
  • フロスや歯間ブラシの使用
  • 定期的なメンテナンス

など、多くの要因に左右されます。

「セラミックだから必ず長持ちする」「金属だから虫歯になりにくい」というわけではありません。

どの材料を選んでも、その後のケアが重要です。

インレーを長く使うためには、詰め物そのものだけでなく、インレーを支える天然歯を守ることが大切です。

毎日のセルフケア

インレーと歯の境目にはプラークが残りやすいため、歯ブラシに加えてフロスや歯間ブラシを使い、丁寧に清掃しましょう。

特に歯と歯の間に入ったインレーは、境目から二次う蝕が起こることがあるため注意が必要です。

定期検診でチェック

定期検診では、

  • インレーと歯の境目の段差や隙間
  • 二次う蝕の有無
  • インレーの欠け・破損
  • 噛み合わせ
  • 歯ぐきの状態

などを確認します。

インレーの下の虫歯は外から見ただけでは分かりにくいため、症状がなくても定期的にチェックすることが早期発見につながります。

歯ぎしり・食いしばりにも注意

強い歯ぎしりや食いしばりは、インレーの破損や脱離だけでなく、残っている歯のひび割れにつながることがあります。

噛む力が強い方は、必要に応じて**ナイトガード(マウスピース)**の使用を検討します。

インレーは永久に使えるものではありませんが、毎日のケアと定期的なメンテナンスによって、天然歯とともに長く良好な状態を保つことが期待できます。

インレーは歯の一部分を補う治療で、クラウンは歯冠の大部分または全体を覆う治療です。

健康な歯質が十分に残っている場合には、インレーなどの部分修復によってできるだけ歯を残せる可能性があります。

一方、

  • 虫歯や破折の範囲が大きい
  • 残っている歯質が少ない
  • 歯に亀裂がある
  • インレーでは十分な強度を確保できない

と判断される場合には、クラウンが適していることがあります。

歯を削る量だけではなく、その歯を長期的に守れる治療法を選ぶことが大切です。

銀歯を白い詰め物に交換できますか?

はい、可能です。銀歯を外し、セラミックなどの白い素材に交換できます。

ただし、銀歯の下に虫歯やひび割れがある場合は、その治療が必要です。また、歯の状態によって適した素材は異なるため、診察したうえで治療方法を選びます。

インレーの下に虫歯ができることはありますか?

はい。インレーと歯の境目から虫歯が再発する**「二次う蝕」**が起こることがあります。

接着材の劣化や境目の隙間、プラークの蓄積などが原因となります。インレーの下では虫歯が見えにくいため、定期検診で早期発見することが大切です。

インレーを入れた後に痛むことはありますか?

治療後、一時的に冷たいものがしみたり、噛んだときに違和感が出たりすることがあります。

多くは徐々に落ち着きますが、痛みが強くなる、ズキズキする、噛めないほど痛い場合は、神経の炎症や噛み合わせなどを確認する必要があります。早めに受診してください。

インレーが取れたらどうすればいいですか?

外れたインレーは捨てずに保管し、できるだけ早く歯科医院を受診してください。

歯やインレーに問題がなければ再装着できる場合がありますが、虫歯や破損がある場合は作り直しが必要です。市販の接着剤で戻すことは避けましょう。

インレーを入れた歯にフロスを使っても大丈夫ですか?

はい。むしろフロスによる清掃は二次う蝕や歯周病の予防に重要です。

ただし、毎回同じ場所でフロスが引っかかる、ほつれる、切れる場合は、インレーの境目に段差などがある可能性があります。歯科医院で確認してもらいましょう。る場合には、インレーの境目に段差や不適合が生じている可能性があります。歯科医院で確認してもらいましょう。

インレーは、虫歯を削った部分を補い、歯の形や噛む機能を回復する詰め物です。保険のメタルやCAD/CAM、自費のセラミック・ジルコニア・金合金など、さまざまな選択肢があります。

素材を選ぶ際は、見た目や費用だけでなく、虫歯の大きさ・残っている歯質・噛み合わせ・噛む力などを総合的に判断することが大切です。

また、インレーを入れた後も、歯との境目から二次う蝕が起こることがあります。毎日のケアと定期検診を続け、インレーだけでなく天然歯そのものを長く守ることを目指しましょう。

詰め物が取れた、しみる、銀歯を白くしたいなど、気になることがあれば早めに歯科医院へご相談ください。、それぞれの歯に適した治療方法を選択することが、天然歯を長く守ることにつながります。

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インレーは、見た目だけでなく虫歯の大きさ・残っている歯・噛み合わせに合わせて選ぶことが大切です。

「銀歯を白くしたい」「詰め物が取れた・しみる」「自分に合う素材を知りたい」

気になる症状があれば、早めにご相談ください。

できるだけ歯を残す治療をご提案します

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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