目次

「銀歯を白くしたい」「ジルコニアとメタルボンドはどちらが良いの?」「前歯を自然に治したい」

このようなお悩みをお持ちではありませんか?

メタルボンドは、長年にわたり世界中で使用されてきた信頼性の高いセラミッククラウンです。近年はジルコニアが主流となっていますが、強度や適応範囲の広さから現在でも多くの症例で選ばれています。

この記事では、メタルボンドの特徴やメリット・デメリット、ジルコニアとの違いについてわかりやすく解説します。


メタルボンドとは?
メタルボンド

メタルボンドとは、内側に金属、外側にセラミック(陶材)を焼き付けた被せ物です。

正式には「陶材焼付鋳造冠(PFM)」と呼ばれます。

内側の金属が強度を担い、外側のセラミックが自然な見た目を再現するため、

  • 強度
  • 審美性
  • 耐久性

のバランスに優れた補綴装置として長年使用されてきました。

特に奥歯やブリッジなど強い力がかかる部位で高い評価を受けています。

メタルボンドが向いている方向いていない方
長いブリッジを希望している金属アレルギーがある
強度を重視したい透明感を最優先したい
前歯と奥歯をまとめて治療したい完全なメタルフリー治療を希望する
長期間安定して使いたい審美性を最優先したい
メタルボンド(矢印)
メタルボンド(矢印)

高い強度を持つ

メタルボンド最大の特徴は強度です。

内側に金属フレームがあるため、セラミック単体では難しい強度を実現できます。

咬合力が強い奥歯や歯ぎしりがある方にも適応しやすい材料です。

ブリッジにも対応できる

欠損歯が複数本ある場合にはブリッジ治療が必要になることがあります。

メタルボンドは強度が高いため、長いブリッジにも対応可能です。

現在でも大きなブリッジ症例では有力な選択肢となっています。

変色しにくい

セラミックは吸水性がほとんどありません。

そのため、プラスチック系材料のように経年的な変色が起こりにくく、美しい状態を長期間維持できます。

実績が豊富

メタルボンドは50年以上の歴史を持つ治療法です。

長期間の臨床データが蓄積されており、信頼性の高い補綴装置として世界中で使用されています。

ブラックマージンが出ることがある

メタルボンド冠のブラックマージン
メタルボンドのブラックマージン

歯ぐきが下がると、被せ物の境目に黒いラインが見えることがあります。

これをブラックマージンと呼びます。

特に前歯では審美的な問題となることがあります。

歯肉退縮によるメタルボンドの審美的問題

歯肉退縮による審美的問題
歯肉退縮による審美的問題

メタルボンドは、歯ぐきが下がると内部の金属が露出し、歯と歯ぐきの境目に黒いライン(ブラックマージン)が見えることがあります。

レジン修復で改善できる場合もありますが、審美性には限界があります。

改善方法としては、

  • オールセラミックへの再製作
  • 歯肉移植などの歯肉再生治療

があり、自然な見た目の回復が期待できます。

金属アレルギーのリスク

メタルボンドには金属が使用されています。

そのため、金属アレルギーのある方には適していません。

アレルギーが心配な方にはジルコニアやオールセラミックがおすすめです。

セラミックが欠けることがある

メタルボンドのセラミックが欠け、金属が露出
メタルボンドのセラミックが欠け、金属が露出

内側の金属は強固ですが、表面のセラミックは強い衝撃で欠けることがあります。

特に歯ぎしりや食いしばりが強い方は注意が必要です。

項目メタルボンドジルコニア
強度
審美性
透明感
ブリッジ適応
金属アレルギー
実績
費用

どちらを選ぶべき?

前歯ならジルコニアがおすすめ

前歯では見た目が重要です。

ジルコニアセラミックは天然歯に近い透明感を再現できるため、審美性を重視する方に向いています。

奥歯ならどちらも選択肢

奥歯は強度が重要になります。

咬合力や歯ぎしりの有無によって、

  • メタルボンド
  • フルジルコニア

を選択します。

長いブリッジならメタルボンドが有利

複数歯にわたるブリッジでは、現在でもメタルボンドが優れた選択肢となることがあります。

耐久性と設計自由度の高さが理由です。

一般的な寿命は10~15年以上とされています。

ただし寿命は、

  • 歯磨きの状態
  • 歯周病の有無
  • 咬み合わせ
  • 歯ぎしり
  • 定期メンテナンス

によって大きく左右されます。

適切な管理を行えば20年以上使用できることも珍しくありません。

毎日のセルフケア

被せ物と歯の境目は虫歯になりやすい部分です。

歯ブラシだけでなく、フロスや歯間ブラシも使用しましょう。

定期検診を受ける

補綴物は問題が起きてからではなく、問題が起きる前に管理することが重要です。

3~6か月ごとの定期検診をおすすめします。

歯ぎしり対策

歯ぎしりや食いしばりはセラミック破折の原因になります。

必要に応じてナイトガードを使用します。

1. 土台(コア)の装着と歯の形成

神経を取った歯では、まず土台(コア)を装着します。従来は強度の高いメタルコアが使用されてきましたが、症例によってはファイバーコアを選択することもあります。

その後、メタルボンドクラウンが適合するよう歯を精密に削り、支台歯を形成します。この工程の精度が、被せ物の適合性や耐久性を左右します。

土台(メタルコア)の装着
土台(メタルコア)の装着

2. 色合わせと型取り

周囲の歯と自然になじむよう、シェードガイドを用いて歯の色を確認します。

続いて精密な型取りを行い、そのデータをもとに歯科技工士が金属フレームとセラミックを製作します。必要に応じて仮歯を装着し、見た目や機能を維持しながら完成を待ちます。

シェードテイキングと印象採得
シェードテイキングと印象採得

3. 試適・調整・装着

完成したメタルボンドクラウンを仮合わせし、適合状態や色調、形態、噛み合わせを確認します。

問題がなければ専用セメントで接着し、最終的な噛み合わせを調整して治療完了です。

仮装着→噛み合わせ調整→セメント合着
仮装着→噛み合わせ調整→セメント合着

治療期間の目安

通常は2〜3回の通院、期間としては約2〜3週間が目安です。土台の処置や仮歯の調整が必要な場合は、4回程度の通院となることがあります。

前歯の審美修復

自然な白い歯を再現できます。

奥歯の被せ物

高い咬合力に耐えられます。

ブリッジ治療

長いスパンのブリッジでも安定した強度が得られます。

歯周病治療後の補綴

歯周病治療後の機能回復や審美改善にも適しています。

治療前

60代女性の症例です。重度歯周病により前歯の動揺が強く、歯ぐきの後退も認められました。歯周病治療によって炎症は改善しましたが、見た目と噛む機能の回復を目的に補綴治療を行いました。

治療内容

歯周病治療後は歯ぐきが引き締まる一方で、歯ぐきが下がることがあります。本症例では、動揺のある前歯をスーパーボンドで暫間固定した後、前歯5歯を連結したメタルボンドブリッジを装着しました。

歯ぐきの後退や歯間のすき間を考慮して形態を調整し、見た目の自然さと噛み合わせの安定性を両立する設計としています。

歯周治療修了時
歯周治療修了時

治療後

メタルボンド装着後は、下がった歯ぐきを自然な形で補うことができ、口元の印象が大きく改善しました。前歯の動揺も抑えられ、見た目だけでなく機能面も安定しています。

患者様からは「歯ぐきのラインがきれいになり、人前で笑いやすくなった」とご満足いただきました。

メタルボンド装着
メタルボンド装着
治療内容費用(税込)
メタルボンドクラウン115,500円

※自由診療となります。

当院では単に白い歯を入れるだけではなく、

  • 精密な形成
  • 精密印象
  • 咬合診断
  • 長期安定を考慮した設計
  • 技工士との連携

を重視しています。

特にブリッジ症例や咬合力が強い症例では、メタルボンドの長所を最大限に活かした治療をご提案しています。

前歯の被せ物には、自費診療の「メタルボンド」と保険診療の「硬質レジン前装冠」があります。それぞれに特徴があり、見た目・耐久性・費用を考慮して選択することが大切です。

硬質レジン前装冠の特徴

硬質レジン前装冠は、金属の表面にプラスチック(硬質レジン)を貼り付けた保険の被せ物です。

保険適用の硬質レジン前装冠
正面:保険適用の硬質レジン前装冠
裏側:硬質レジン前装冠(矢印間の5本)
裏側:硬質レジン前装冠(矢印間の5本)

メリット

  • 保険適用のため費用を抑えられる
  • 前歯の機能回復ができる

デメリット

  • 経年的に変色しやすい
  • 摩耗や欠けが起こることがある
  • セラミックに比べて透明感が劣る
  • 歯ぐきとの境目が黒ずんで見える場合がある

どちらを選ぶべき?

費用を優先する場合は硬質レジン前装冠、見た目の美しさや長期的な耐久性を重視する場合はメタルボンドがおすすめです。

特に前歯は口元の印象を大きく左右するため、審美性を重視する方にはメタルボンドが適した選択肢となります。ご自身のご希望やお口の状態に合わせて、歯科医師と相談しながら治療方法を選びましょう。

メタルボンドは古い治療ですか?

古い治療法ではありますが、現在でも広く使用されている信頼性の高い治療法です。

ジルコニアの方が優れていますか?

一概には言えません。

審美性はジルコニアが優れますが、ブリッジや症例によってはメタルボンドが適している場合もあります。

前歯にも使えますか?

使用できます。

ただし最高レベルの審美性を求める場合はジルコニアセラミックやオールセラミックが適しています。

金属アレルギーでも使えますか?

おすすめできません。

金属アレルギーがある方はメタルフリー素材を選択する方が安全です。

何年持ちますか?

一般的には10~15年以上です。

定期的なメンテナンスによってさらに長持ちさせることが可能です。

メタルボンド・ジルコニア・オールセラミックには、それぞれメリットとデメリットがあります。

大切なのは「どの素材が優れているか」ではなく、「どの素材があなたのお口に適しているか」です。

当院では見た目だけでなく、噛み合わせや歯の状態、将来の耐久性まで考慮し、一人ひとりに適した治療法をご提案しています。

セラミック治療をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

【🎞️ 29秒】強度と美しさを兼ね備えたメタルボンド

筆者・院長

篠崎ふかさわ歯科クリニック院長

深沢 一


Hajime FUKASAWA

  • 登山
  • ヨガ

メッセージ

日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。

私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。

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