- 1. 顎がつるとは?どのような状態?
- 2. 顎がつったように感じる主な原因
- 2.1. 咀嚼筋の疲労や緊張
- 2.2. 歯ぎしり・食いしばり
- 2.3. 顎関節症
- 2.4. ストレスや緊張
- 2.5. 脱水など全身状態の影響
- 3. 顎がつったように感じたときの対処法
- 3.1. 無理に口を開けない
- 3.2. 顎への負担を減らす
- 3.3. 温める
- 3.4. 痛みのない範囲で動かす
- 4. 顎への負担を減らすためにできること
- 4.1. 歯ぎしり・食いしばりを意識する
- 4.2. 硬い食べ物を長時間噛み続けない
- 4.3. 大きく口を開けすぎない
- 4.4. 歯ぎしりが疑われる場合は歯科医院へ相談する
- 5. 歯科・口腔外科を受診したほうがよい症状
- 6. 歯科医院で行う検査
- 7. 歯科医院で行う治療
- 8. 顎がつる症状を繰り返す場合は歯科・口腔外科へ
- 8.1. 関連記事
- 9. 顎の違和感、そのままにしていませんか?
- 10. 筆者・院長
- 10.1. 深沢 一
- 10.1.1. メッセージ

「突然、顎がつったように痛くなった」「あくびをした瞬間に顎が痛くなった」「顎がこわばって口を開けにくい」――このような症状があると、何か異常があるのではないかと不安になる方もいるでしょう。
一般に「顎がつる」と表現される症状には、顎を動かす咀嚼筋(そしゃくきん)の緊張や疲労などが関係していることがあります。
また、歯ぎしり・食いしばりなどによって顎の筋肉に負担がかかっている場合や、顎関節症によって痛みや口の開けにくさが生じている場合もあります。
一時的に治まることもありますが、症状を繰り返す、痛みが続く、口が十分に開かないといった場合には、歯科・口腔外科への相談をおすすめします。
この記事では、顎がつったように感じる原因、症状が出たときの対処法、予防のポイント、歯科医院で行う検査・治療についてわかりやすく解説します。
顎がつるとは?どのような状態?

「顎がつる」は医学的な病名ではありません。
一般には、顎の周囲が突然こわばる、筋肉が引きつるように痛む、口を開けにくくなるといった症状を「顎がつった」と表現することがあります。
顎を動かすためには、咬筋や側頭筋などの咀嚼筋が働いています。これらの筋肉に疲労や過度な緊張が生じると、顎に痛みやこわばり、動かしにくさを感じることがあります。
また、「顎がつった」と感じていても、実際には顎関節や咀嚼筋に問題が生じる顎関節症などが関係している可能性もあります。
特に、
- 顎が痛む
- 口を大きく開けられない
- 顎を動かすと音がする
- 食事のときに顎が疲れる
- 症状を何度も繰り返す
といった場合は、一時的な筋肉の緊張だけではない可能性があります。
顎がつったように感じる主な原因

咀嚼筋の疲労や緊張
硬い食べ物を長時間噛んだり、大きく口を開け続けたりすると、咬筋や側頭筋などに負担がかかります。
筋肉に負担が蓄積すると、顎のだるさや痛み、こわばりなどを感じることがあります。
あくびなどで急に大きく口を開けた際に、顎周囲に痛みや違和感が現れることもあります。
歯ぎしり・食いしばり
睡眠中の歯ぎしりや、日中の無意識な食いしばりによって、咀嚼筋には繰り返し負担がかかります。
特に、上下の歯を接触させる癖が続いていると、顎の筋肉が休まりにくくなり、疲労感や痛みにつながることがあります。
朝起きたときに顎が疲れている、こめかみや頬がだるいと感じる場合には、歯ぎしりや食いしばりが関係している可能性があります。
顎関節症
顎関節症では、
- 顎関節や咀嚼筋が痛む
- 口を開けにくい
- 顎を動かすと音がする
などの症状がみられます。
「顎がつった」と感じていても、実際には咀嚼筋痛や顎関節の動きの問題によって、口が開けにくくなっている場合があります。
症状が繰り返す場合や、開口障害を伴う場合には、顎関節症の有無を確認することが大切です。
ストレスや緊張
精神的なストレスや緊張が続くと、無意識に歯を食いしばったり、顎周囲の筋肉に力が入ったりすることがあります。
特に、パソコン作業やスマートフォンの使用中など、何かに集中しているときに上下の歯を接触させている方は注意が必要です。
普段は、食事や会話などをしていないときには上下の歯がわずかに離れているのが一般的です。
脱水など全身状態の影響
発汗などによって脱水が起きているときには、全身の筋肉に不調が生じることがあります。
ただし、「顎がつる原因はカルシウム・マグネシウム・カリウム不足」と一概に判断することはできません。
顎の症状を繰り返す場合には、自己判断でサプリメントなどを摂取するのではなく、顎関節や咀嚼筋の状態を確認することが大切です。
顎がつったように感じたときの対処法

無理に口を開けない
顎が痛い、こわばっている、口を開けにくいときに、無理に大きく口を開けるのは避けましょう。
痛みを我慢しながら強くストレッチすると、症状が悪化する可能性があります。
まずは顎を休ませ、痛みの出ない範囲で過ごすことが大切です。
顎への負担を減らす
症状がある間は、硬い食べ物や大きく口を開けなければ食べられないものを避けましょう。
食べ物を小さく切るなどして、顎への負担を減らします。
ガムを長時間噛むことも控えたほうがよいでしょう。
温める
筋肉のこわばりや疲労感がある場合には、蒸しタオルなどで顎周囲を温めることで、症状が和らぐことがあります。
ただし、腫れや熱感がある場合や、原因が分からない強い痛みがある場合には、自己判断で温め続けず、医療機関へ相談してください。
痛みのない範囲で動かす
症状が軽く、強い痛みがなければ、顎を無理のない範囲でゆっくり動かすことがあります。
ただし、急に大きく開けたり、強い力で顎を動かしたりする必要はありません。
口がほとんど開かない場合や強い痛みがある場合は、無理に動かさず歯科・口腔外科を受診しましょう。
顎への負担を減らすためにできること
歯ぎしり・食いしばりを意識する
日中に上下の歯を接触させる癖がある場合には、気づいたときに顎の力を抜くよう意識しましょう。
唇は軽く閉じても、上下の歯は接触させないことがポイントです。
硬い食べ物を長時間噛み続けない
硬い食品やガムなどを頻繁に噛む習慣は、咀嚼筋や顎関節への負担になることがあります。
顎に違和感があるときには特に控えましょう。
大きく口を開けすぎない
あくびをするときなどに、急激に大きく口を開けると顎関節や周囲の筋肉に負担がかかる場合があります。
顎に症状があるときは、大きく開けすぎないよう注意しましょう。
歯ぎしりが疑われる場合は歯科医院へ相談する
睡眠中の歯ぎしりなどが疑われる場合には、歯科医院で歯や顎の状態を確認します。
症状や診断に応じて、スプリント(マウスピース)を使用する場合もあります。
ただし、顎の症状があるすべての方にマウスピースが必要なわけではありません。原因や症状に合わせた治療を選択することが大切です。
歯科・口腔外科を受診したほうがよい症状

一時的な違和感で改善する場合もありますが、次のような症状がある場合には歯科・口腔外科への相談をおすすめします。
- 顎の痛みを何度も繰り返す
- 数日経っても症状が改善しない
- 口を十分に開けられない
- 食事をするのがつらい
- 顎を動かすと強く痛む
- 顎が引っかかるような感じがする
- 顎の痛みや開けにくさが徐々に悪化している
特に、突然口が開かなくなった場合には、単なる「筋肉のつり」と自己判断しないことが大切です。
顎関節症以外にも、顎や口の動きに影響する病気があるため、症状が強い場合には早めに診察を受けましょう。
歯科医院で行う検査
顎の痛みや開けにくさがある場合には、症状がいつから始まったのか、どのような動作で痛むのかなどを確認します。
さらに、
- 口がどの程度開くか
- 顎を動かしたときの痛み
- 咬筋・側頭筋などの圧痛
- 顎関節の痛みや音
- 歯ぎしり・食いしばりの兆候
- 歯や噛み合わせの状態
などを確認します。
必要に応じてレントゲン検査を行い、症状によってはMRIやCTなどの画像検査が検討されることもあります。
顎関節症は、似た症状を起こすほかの疾患を除外しながら診断することが重要です。
歯科医院で行う治療

治療方法は、症状や原因によって異なります。
顎関節症では、まず顎への負担を減らす生活指導やセルフケアなど、身体への負担が少ない治療から検討します。
症状に応じて、
- 顎への負担を減らす生活指導
- 開口訓練などの運動療法
- 鎮痛薬などによる薬物療法
- スプリント(マウスピース)治療
などが検討されます。
なお、顎関節症の治療を目的として、安易に歯を削って噛み合わせを変えるなど、元に戻せない治療を行うことには慎重な判断が必要です。
顎がつる症状を繰り返す場合は歯科・口腔外科へ
「顎がつる」という症状は医学的な病名ではなく、咀嚼筋の疲労や緊張、歯ぎしり・食いしばり、顎関節症など、さまざまな状態を患者さんが「つる」と感じている可能性があります。
一時的な症状で改善する場合もありますが、何度も繰り返す、口が開けにくい、痛みが続く、食事に支障があるといった場合には注意が必要です。
無理に口を開けたり、自己流で強くマッサージしたりせず、症状が続く場合には歯科・口腔外科へ相談しましょう。
関連記事
顎の違和感、そのままにしていませんか?

顎がつるような感覚や痛み、口の開けにくさを繰り返す場合は、顎関節や咀嚼筋に負担がかかっている可能性があります。症状を我慢せず、まずは原因を確認することが大切です。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。
筆者・院長

深沢 一
Hajime FUKASAWA
- 登山
- ヨガ
メッセージ
日々進化する歯科医療に対応するため、毎月必ず各種セミナーへの受講を心がけております。
私達は、日々刻々と進歩する医学を、より良い形で患者様に御提供したいと考え、「各種 歯科学会」に所属すると共に、定期的に「院内勉強会」を行う等、常に現状に甘んずる事のないよう精進致しております。 又、医療で一番大切な事は、”心のある診療”と考え、スタッフと共に「患者様の立場に立った診療」を、心がけております。







